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「神西暦シリーズ VANE」
「VANE」Ⅷ
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最初から長く登場させるのであれば、もう少し強めのデザインにした…
このキャラクターは、名前も「フランケンシュタイン あるいは 現代のプロメテウス」のヴィクター・フランケンシュタインからであれば、黒いローブに身を包んだ老人という姿も、昔やっていた「銀河伝説」というスペースオペラの三部作映画に登場したエンペラー・ゼロそのものである。「空白」連載時にやっていた映画三部作の新作が「SAME」連載中から始まり「VANE」連載中に再度終わった事で、その勢いのままに出してしまった。
いやいや、そのエンペラー・ゼロが弱いわけではない…むしろ、その映画の最大の敵と言える存在である。
こちらのヴィクターは、その一見弱々しい老人という見た目のみ受け継いだはずで、その見た目通り弱いはずであった。
が、一度動き始めると止まらない…登場する度に、実験の成果を自分や他の神兵に使い、毎回のように苦戦させていた。
そのヴィクターが、私と渡房太郎の前に現れた。
「さて。まずは自己紹介をしておきましょう。私の名はヴィクター…」
黒いローブから見えるのは、枯れ果てた顔と手…右手は杖をついているというのに小刻みに震えていた。
「油断するな!ソイツは本当に何をしてくるかわからない…」
「さて?さてさて…」
ヴィクターが私の方を覗き込んだ。
「さて、何故、私が油断ならないとお思いになられました?」
一芸特化のキャラクターとは違い、毎回何が飛び出すかわからないキャラクターだからなんて言って、それをすんなり受け入れてしまいそうなのが怖い…
「…」
「さて…だんまりですか…いいでしょう。」
ヴィクターは、空を見上げた。空ではソラとエキンムが戦っていた。
「ああ~。あれはいけませんねぇ~。せめて、最初は距離をとって相手の能力を確認しないと…せっかく武器と防具を用意したというのにあれでは豚に真珠…」
ヴィクターが空を見上げる隙に、私は渡房太郎に紙を渡した。
「作戦ですか?いいですよ。貴方たちの作戦がどういう結果になるか気になりますからね…さて、こちらは…剣術十年槍三年といった感じでしょうな…さて、次は…」
ヴィクターは、赤井義経とランスロットの勝負や、赤井隆とオーロラの勝負などを観察していった。
「さてと…面白い実験材料は多いですが、貴方、これまでの戦いにさほど驚いていませんでしたね。」
ヴィクターは、戦いを観戦すると同時に私の事も調べていた。
「貴方なら、私も予想しないデータが取れそうだ…」
ヴィクターの言葉とともに、私の足元から手が出てきた。
「VANE」の中盤で使った手口か…複数の現代のプロメテウスを操り、地中から脚を取り捕獲する…
「さて…捕獲前に今の気持ちを聞いておきましょうか…」
勝てる確証なんてものはなかった…毒霧や手足切断なんてものを使われていれば、私は実験サンプルにされていた。
手口は様々だが、ヴィクターには勝ちを確信したときに人の顔を覗き込む癖がある。
私は素早く頭を下げた。
「土下座ですか?…いいですよ。死なない程度の…死ねば良かったと思える実験からやってい…」
ヴィクターの身体が粉々になり地面に落ちた。
私が渡房太郎に渡した紙には…
「ヴィクターが、私の顔を覗き込むまで力を貯めていろ!そのとき、背中の翼に力を集中すれば、お前の力は解放される。」
とだけ書いてあった。
ホワイトベーン、渡房太郎が「VANE」中盤以降に使う最強の技だ…
このキャラクターは、名前も「フランケンシュタイン あるいは 現代のプロメテウス」のヴィクター・フランケンシュタインからであれば、黒いローブに身を包んだ老人という姿も、昔やっていた「銀河伝説」というスペースオペラの三部作映画に登場したエンペラー・ゼロそのものである。「空白」連載時にやっていた映画三部作の新作が「SAME」連載中から始まり「VANE」連載中に再度終わった事で、その勢いのままに出してしまった。
いやいや、そのエンペラー・ゼロが弱いわけではない…むしろ、その映画の最大の敵と言える存在である。
こちらのヴィクターは、その一見弱々しい老人という見た目のみ受け継いだはずで、その見た目通り弱いはずであった。
が、一度動き始めると止まらない…登場する度に、実験の成果を自分や他の神兵に使い、毎回のように苦戦させていた。
そのヴィクターが、私と渡房太郎の前に現れた。
「さて。まずは自己紹介をしておきましょう。私の名はヴィクター…」
黒いローブから見えるのは、枯れ果てた顔と手…右手は杖をついているというのに小刻みに震えていた。
「油断するな!ソイツは本当に何をしてくるかわからない…」
「さて?さてさて…」
ヴィクターが私の方を覗き込んだ。
「さて、何故、私が油断ならないとお思いになられました?」
一芸特化のキャラクターとは違い、毎回何が飛び出すかわからないキャラクターだからなんて言って、それをすんなり受け入れてしまいそうなのが怖い…
「…」
「さて…だんまりですか…いいでしょう。」
ヴィクターは、空を見上げた。空ではソラとエキンムが戦っていた。
「ああ~。あれはいけませんねぇ~。せめて、最初は距離をとって相手の能力を確認しないと…せっかく武器と防具を用意したというのにあれでは豚に真珠…」
ヴィクターが空を見上げる隙に、私は渡房太郎に紙を渡した。
「作戦ですか?いいですよ。貴方たちの作戦がどういう結果になるか気になりますからね…さて、こちらは…剣術十年槍三年といった感じでしょうな…さて、次は…」
ヴィクターは、赤井義経とランスロットの勝負や、赤井隆とオーロラの勝負などを観察していった。
「さてと…面白い実験材料は多いですが、貴方、これまでの戦いにさほど驚いていませんでしたね。」
ヴィクターは、戦いを観戦すると同時に私の事も調べていた。
「貴方なら、私も予想しないデータが取れそうだ…」
ヴィクターの言葉とともに、私の足元から手が出てきた。
「VANE」の中盤で使った手口か…複数の現代のプロメテウスを操り、地中から脚を取り捕獲する…
「さて…捕獲前に今の気持ちを聞いておきましょうか…」
勝てる確証なんてものはなかった…毒霧や手足切断なんてものを使われていれば、私は実験サンプルにされていた。
手口は様々だが、ヴィクターには勝ちを確信したときに人の顔を覗き込む癖がある。
私は素早く頭を下げた。
「土下座ですか?…いいですよ。死なない程度の…死ねば良かったと思える実験からやってい…」
ヴィクターの身体が粉々になり地面に落ちた。
私が渡房太郎に渡した紙には…
「ヴィクターが、私の顔を覗き込むまで力を貯めていろ!そのとき、背中の翼に力を集中すれば、お前の力は解放される。」
とだけ書いてあった。
ホワイトベーン、渡房太郎が「VANE」中盤以降に使う最強の技だ…
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