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6 最悪の一日
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家に帰った俺は手錠を外してもらい、いち早く風呂に入り汚れた身体を清めた。そりゃもう念入りに特に俺の大事な部分をだ。
湯に浸かり今日一日のことを振り返る。
さっき俺はあいつを蹴り飛ばしたわけだが、今日の俺は日向なのだから、あれは日向が蹴ったことになっているわけだ。
盗聴していたから日向も俺が久住を蹴ったのは知っているはずだが、やばいんじゃないのか……。俺のことを真っ先に心配してくれた日向だが、学校で顔を合わせるのはあいつだ。
全部久住のクソ野郎のせいではあるが、俺が我慢できずに暴力を振るったことも事実。学校を辞めさせられたとか言っていたし、恩を仇で返す形となってしまった。
「とにかく、日向に謝るか……」
普段頭を使わない俺は考え過ぎてのぼせそうになったので、急いで風呂から上がり服を着る。
日向の部屋に行く前に水でも飲もうとキッチンに向かう。
するとキッチンの方からキスをするリップ音が聞こえた。近づいてみると父と母が抱き合ってキスをしていた。
「お前らこんなとこでイチャつくなや」
二人は俺の声に驚き口を離す。
「あら、帰ってたのおかえり正義」
「おい、今母さんとラブラブしてんだから邪魔するなよ」
息子にイチャコラしているところを見られたというのに、全く恥ずかしがらない馬鹿夫婦。むしろ俺が邪魔したことに文句を言う始末だ。小さい頃から子どもの前でも平気でイチャつくので、慣れてしまったが鬱陶しいのでせめて部屋でやってほしい。
「邪魔、水飲みたいんだけど」
またイチャつこうとしている二人を追いやって冷蔵庫を開けて水を飲む。
「あ、そうだ。夕飯ラップしてあるから食べちゃってね、日向と凛くんのもあるから3人で食べて」
「へーい」
俺の返事を聞いた二人はさっさと部屋に入っていった。
俺がオメガだとわかった時はアルファ同士からオメガが生まれるなんて超低確率でアルファよりすげーじゃんってまじで言ってる脳天気夫婦だ。
だが、そんな二人に救われているのも事実だった。
喉を潤した俺は夕飯を呼びに行くがてら日向に謝ろうと二階のあいつの部屋に向かう。
日向の部屋は俺の隣の部屋だ。扉の前に立つと日向と凛の声が聞こえる。
「気持ちいい?」
「あっ……ンんっ」
なんか変な声が聞こえるが、マッサージでもしているのだろうかと構わず扉を開けた。
「おい日向、凛、夕は、ん……」
「あ……」
「んっ……げ」
扉を開けて日向の部屋に入った俺は信じられない光景を目にした。
ベットの上で二人が裸でいる。
「な、な、な、何やってんだてめぇらぁぁ!!!」
「ありゃりゃ、バレちゃった」
「んぁ! ちょ、日向やめぇて」
なんか凛が変な喘ぎ声出してるし、どう言うことなんだよ。
「夕飯下に用意してあるから! じゃあ!」
パニックになった俺は夕飯のことだけを告げると急いで部屋から出て思いっきり扉を閉め、そのまま扉を背にヘナヘナと崩れ落ちる。
なんだったんだ? 二人が裸でベットの上にいて、凛がベッドに寝てて、日向が凛のケツの中にちんこ挿れてた……。
えっ? もしかして二人ってそう言う関係なのか?? いやいやまさか、だってあいつらアルファ同士だよな、男同士だよな……
つか、そんな素振り全く……あっ、でも久住とデートするって日向が言った時、凛めちゃくちゃ驚いてたし、俺に変われって全力で言ってたよな。
まさか、俺を身代わりに送り込んだんじゃないだろうな。だとしたら、まじぶん殴る。
衝撃の現場を目の当たりにした俺は、混乱した頭の中を頑張って整理した結果凛を殴るという結論に至った。
俺の背後の扉からは、二人の声がかすかに聞こえた。
「お前のせいでバレたじゃねーか、だからやだっていたのに」
「凛もノリノリだったくせに……どうせいつかバレることだったし、今まで気づかない正義が鈍感すぎるんだよ……」
「まぁ、それは言えてるな……」
「じゃ、続きをしますか」
「いやいや、夕飯食べようぜ……んあっ」
アイツら俺にあんな場面見られたってのにまだ続きをするつもりなのか! 日向に謝ることなんか忘れてさっさと一人で夕飯を食べに一階に降りた。
「あー、食欲わかねぇ」
今日の夕飯は俺の大好物のハンバーグだというのに弟と悪友のロクでもない現場を見てしまったせいで、美味いはずのハンバーグが喉を通らない。
俺はこれからあの二人とどうやって接すればいいんだ。てかそもそもいつからああいう関係だったのだろうか、付き合ってるってことだよな……たぶん。
今日は人生で最も最悪な1日だ。中学の時、隣町の不良にタイマンをしろと言われて行ってみたら、そいつ以外にも人がいて10人がかりで、ボコボコにされガチで死ぬかと思った時よりも最悪な気分だ。
「がぁぁぁ!!! クソイライラする!」
「あれ、正義待っててくれたの?」
「げっ! 日向と……凛」
イライラで叫び狂っていた俺の前に、平然とした顔で日向と凛が現れた。
湯に浸かり今日一日のことを振り返る。
さっき俺はあいつを蹴り飛ばしたわけだが、今日の俺は日向なのだから、あれは日向が蹴ったことになっているわけだ。
盗聴していたから日向も俺が久住を蹴ったのは知っているはずだが、やばいんじゃないのか……。俺のことを真っ先に心配してくれた日向だが、学校で顔を合わせるのはあいつだ。
全部久住のクソ野郎のせいではあるが、俺が我慢できずに暴力を振るったことも事実。学校を辞めさせられたとか言っていたし、恩を仇で返す形となってしまった。
「とにかく、日向に謝るか……」
普段頭を使わない俺は考え過ぎてのぼせそうになったので、急いで風呂から上がり服を着る。
日向の部屋に行く前に水でも飲もうとキッチンに向かう。
するとキッチンの方からキスをするリップ音が聞こえた。近づいてみると父と母が抱き合ってキスをしていた。
「お前らこんなとこでイチャつくなや」
二人は俺の声に驚き口を離す。
「あら、帰ってたのおかえり正義」
「おい、今母さんとラブラブしてんだから邪魔するなよ」
息子にイチャコラしているところを見られたというのに、全く恥ずかしがらない馬鹿夫婦。むしろ俺が邪魔したことに文句を言う始末だ。小さい頃から子どもの前でも平気でイチャつくので、慣れてしまったが鬱陶しいのでせめて部屋でやってほしい。
「邪魔、水飲みたいんだけど」
またイチャつこうとしている二人を追いやって冷蔵庫を開けて水を飲む。
「あ、そうだ。夕飯ラップしてあるから食べちゃってね、日向と凛くんのもあるから3人で食べて」
「へーい」
俺の返事を聞いた二人はさっさと部屋に入っていった。
俺がオメガだとわかった時はアルファ同士からオメガが生まれるなんて超低確率でアルファよりすげーじゃんってまじで言ってる脳天気夫婦だ。
だが、そんな二人に救われているのも事実だった。
喉を潤した俺は夕飯を呼びに行くがてら日向に謝ろうと二階のあいつの部屋に向かう。
日向の部屋は俺の隣の部屋だ。扉の前に立つと日向と凛の声が聞こえる。
「気持ちいい?」
「あっ……ンんっ」
なんか変な声が聞こえるが、マッサージでもしているのだろうかと構わず扉を開けた。
「おい日向、凛、夕は、ん……」
「あ……」
「んっ……げ」
扉を開けて日向の部屋に入った俺は信じられない光景を目にした。
ベットの上で二人が裸でいる。
「な、な、な、何やってんだてめぇらぁぁ!!!」
「ありゃりゃ、バレちゃった」
「んぁ! ちょ、日向やめぇて」
なんか凛が変な喘ぎ声出してるし、どう言うことなんだよ。
「夕飯下に用意してあるから! じゃあ!」
パニックになった俺は夕飯のことだけを告げると急いで部屋から出て思いっきり扉を閉め、そのまま扉を背にヘナヘナと崩れ落ちる。
なんだったんだ? 二人が裸でベットの上にいて、凛がベッドに寝てて、日向が凛のケツの中にちんこ挿れてた……。
えっ? もしかして二人ってそう言う関係なのか?? いやいやまさか、だってあいつらアルファ同士だよな、男同士だよな……
つか、そんな素振り全く……あっ、でも久住とデートするって日向が言った時、凛めちゃくちゃ驚いてたし、俺に変われって全力で言ってたよな。
まさか、俺を身代わりに送り込んだんじゃないだろうな。だとしたら、まじぶん殴る。
衝撃の現場を目の当たりにした俺は、混乱した頭の中を頑張って整理した結果凛を殴るという結論に至った。
俺の背後の扉からは、二人の声がかすかに聞こえた。
「お前のせいでバレたじゃねーか、だからやだっていたのに」
「凛もノリノリだったくせに……どうせいつかバレることだったし、今まで気づかない正義が鈍感すぎるんだよ……」
「まぁ、それは言えてるな……」
「じゃ、続きをしますか」
「いやいや、夕飯食べようぜ……んあっ」
アイツら俺にあんな場面見られたってのにまだ続きをするつもりなのか! 日向に謝ることなんか忘れてさっさと一人で夕飯を食べに一階に降りた。
「あー、食欲わかねぇ」
今日の夕飯は俺の大好物のハンバーグだというのに弟と悪友のロクでもない現場を見てしまったせいで、美味いはずのハンバーグが喉を通らない。
俺はこれからあの二人とどうやって接すればいいんだ。てかそもそもいつからああいう関係だったのだろうか、付き合ってるってことだよな……たぶん。
今日は人生で最も最悪な1日だ。中学の時、隣町の不良にタイマンをしろと言われて行ってみたら、そいつ以外にも人がいて10人がかりで、ボコボコにされガチで死ぬかと思った時よりも最悪な気分だ。
「がぁぁぁ!!! クソイライラする!」
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「げっ! 日向と……凛」
イライラで叫び狂っていた俺の前に、平然とした顔で日向と凛が現れた。
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