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22 トイレ
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──今こいつなんて言った?
触ってくれって言わなかったか? 何を?
まさか自分のちんこだとか言わないよな……
俺は恐る恐る小森の顔をみると、俺の手を掴んだままプルプルと震え顔を真っ赤にして俯いた。自分の言ったことに恥ずかしがっているご様子だ。
こういう内気な奴に限ってたまにとんでもないこと言ったりするんだよな。
驚きすぎて脳が追いつかず反応できないでいる俺。
俺は想像してみる……もし今のセリフを凛が言ったとしたら。
「正義、触ってくれないか!」
「きっも! きもきもきもきも、ウゲェー、まじ無理、気持ち悪っ」
おそらく俺の反応はこんな感じだ。
だが、今の反応を小森に言ったとしたら間違いなくこいつは傷つき不登校になってしまうかもしれない。最悪の事態も考えられなくもない。
でもなー、なんで俺がコイツの処理の手伝いをしなくちゃいけないんだと思う。
この感情は多分誰もが思うことだと……
だが、あんなことされたのに大丈夫だと笑っていたコイツのお願いを断るのも気が引ける。
そもそも俺のせいで久住に目をつけられてしまったわけだしな。
俺は考えに考えた末、小森のお願いを聞いてやることにした。特別にだぞ。
「いいぜ……」
「えっ……ほんとに」
俺の言葉に顔を上げた小森と目があった。
驚いているがどこか嬉しそうで、キラキラした目をこちらに向けている。
なんか犬みたいだ。耳と尻尾が見えた気がする。
ここまで喜ばれたんじゃ、もう後戻りはできない。腹を括った俺は、小森の前にどさっと座った。
「ほらさっさと出せよ」
「う、うん!」
やるならさっさとやってしまおうと小森に性器を出すよう言うと、慌てて履いているパンツをずらし自身の性器を取り出した。
窮屈そうに入っていた小森の性器がブルンと飛び出してきた。
こいつにもノットがあり、アルファだということがわかる。
この学園には一体どれだけのアルファがいるのだろうか、というか俺の周りにはアルファしか存在しないんじゃなかろうかと思うほど、アルファの知り合いばかりだ。
俺は恐る恐る小森の性器に手を伸ばしそれに触れる。初めて自分以外の人間の性器を触った気がする。
「んっ……」
俺がゆっくりと手を動かすと小森は、切なそうに小さく声を出していた。
自分のものならまだしも、他人のモノを扱うとなるとどうすればいいのか分からずゆっくりと動かしていると、小森が俺の手の上に自分の手を重ねてきた。
するとそのまま、俺の手を動かして始めた。
「っ……日向君、ごめんこんなこと頼んで」
「いいよ、別に……そもそも俺のせいでお前は襲われたわけだしっ」
「夢みたいだっ、日向君に……っ、こんなことしてもらえるなんて」
なんだこのふわふわした雰囲気は、こっちまで恥ずかしくなってくる。
そもそも俺は日向ではなく、小森とは全く関わりのない日向の兄の正義だ。その事実を知ったらこいつはどう思うのだろうか、小森は喜んでいるようだが俺には罪悪感が押し寄せる。
俺の手に重なる小森の手の動かすスピードが早くなり、射精が近いのだとわかる。
切なそうにしているこいつの顔が色っぽくてこっちまで変な気持ちになってくる。
「はぁ……んっ──っ!!」
性器から出た精液は思いのほか勢いがよく、俺の顔にかかってしまった。
「うお!」
「ご、ごめん!」
俺も小森も驚き、小森は必死に謝罪している。
俺は握っていた性器から手を離し、立ち上がる。
「トイレ」
それだけを言い俺は空き教室を出て、男子トイレに急いだ。
「はぁ……最悪だ」
まさか顔射されるとは思ってもいなかった俺は、手を洗いながらショックを受けている。
このまま戻るのも気まずいため、男子トイレの個室に入り便座に座る。
なんだかこの状況つい最近あったなと思い返す。
俺は公園のトイレの個室の時と同じようにズボンとパンツを下ろす。
あの時と同じように俺の性器は少し反応してしまっていた。おもむろにそれを掴みゆるゆると動かしていく、だが物足りなくて後ろに手を伸ばし、つぷり指を挿入するとやはり濡れていた。
「はぁ、きもちぃ……」
性器では感じることのできない、快感についつい声を出してしまった。
そのあと俺はトイレの個室で一人、快楽に溺れていた。
触ってくれって言わなかったか? 何を?
まさか自分のちんこだとか言わないよな……
俺は恐る恐る小森の顔をみると、俺の手を掴んだままプルプルと震え顔を真っ赤にして俯いた。自分の言ったことに恥ずかしがっているご様子だ。
こういう内気な奴に限ってたまにとんでもないこと言ったりするんだよな。
驚きすぎて脳が追いつかず反応できないでいる俺。
俺は想像してみる……もし今のセリフを凛が言ったとしたら。
「正義、触ってくれないか!」
「きっも! きもきもきもきも、ウゲェー、まじ無理、気持ち悪っ」
おそらく俺の反応はこんな感じだ。
だが、今の反応を小森に言ったとしたら間違いなくこいつは傷つき不登校になってしまうかもしれない。最悪の事態も考えられなくもない。
でもなー、なんで俺がコイツの処理の手伝いをしなくちゃいけないんだと思う。
この感情は多分誰もが思うことだと……
だが、あんなことされたのに大丈夫だと笑っていたコイツのお願いを断るのも気が引ける。
そもそも俺のせいで久住に目をつけられてしまったわけだしな。
俺は考えに考えた末、小森のお願いを聞いてやることにした。特別にだぞ。
「いいぜ……」
「えっ……ほんとに」
俺の言葉に顔を上げた小森と目があった。
驚いているがどこか嬉しそうで、キラキラした目をこちらに向けている。
なんか犬みたいだ。耳と尻尾が見えた気がする。
ここまで喜ばれたんじゃ、もう後戻りはできない。腹を括った俺は、小森の前にどさっと座った。
「ほらさっさと出せよ」
「う、うん!」
やるならさっさとやってしまおうと小森に性器を出すよう言うと、慌てて履いているパンツをずらし自身の性器を取り出した。
窮屈そうに入っていた小森の性器がブルンと飛び出してきた。
こいつにもノットがあり、アルファだということがわかる。
この学園には一体どれだけのアルファがいるのだろうか、というか俺の周りにはアルファしか存在しないんじゃなかろうかと思うほど、アルファの知り合いばかりだ。
俺は恐る恐る小森の性器に手を伸ばしそれに触れる。初めて自分以外の人間の性器を触った気がする。
「んっ……」
俺がゆっくりと手を動かすと小森は、切なそうに小さく声を出していた。
自分のものならまだしも、他人のモノを扱うとなるとどうすればいいのか分からずゆっくりと動かしていると、小森が俺の手の上に自分の手を重ねてきた。
するとそのまま、俺の手を動かして始めた。
「っ……日向君、ごめんこんなこと頼んで」
「いいよ、別に……そもそも俺のせいでお前は襲われたわけだしっ」
「夢みたいだっ、日向君に……っ、こんなことしてもらえるなんて」
なんだこのふわふわした雰囲気は、こっちまで恥ずかしくなってくる。
そもそも俺は日向ではなく、小森とは全く関わりのない日向の兄の正義だ。その事実を知ったらこいつはどう思うのだろうか、小森は喜んでいるようだが俺には罪悪感が押し寄せる。
俺の手に重なる小森の手の動かすスピードが早くなり、射精が近いのだとわかる。
切なそうにしているこいつの顔が色っぽくてこっちまで変な気持ちになってくる。
「はぁ……んっ──っ!!」
性器から出た精液は思いのほか勢いがよく、俺の顔にかかってしまった。
「うお!」
「ご、ごめん!」
俺も小森も驚き、小森は必死に謝罪している。
俺は握っていた性器から手を離し、立ち上がる。
「トイレ」
それだけを言い俺は空き教室を出て、男子トイレに急いだ。
「はぁ……最悪だ」
まさか顔射されるとは思ってもいなかった俺は、手を洗いながらショックを受けている。
このまま戻るのも気まずいため、男子トイレの個室に入り便座に座る。
なんだかこの状況つい最近あったなと思い返す。
俺は公園のトイレの個室の時と同じようにズボンとパンツを下ろす。
あの時と同じように俺の性器は少し反応してしまっていた。おもむろにそれを掴みゆるゆると動かしていく、だが物足りなくて後ろに手を伸ばし、つぷり指を挿入するとやはり濡れていた。
「はぁ、きもちぃ……」
性器では感じることのできない、快感についつい声を出してしまった。
そのあと俺はトイレの個室で一人、快楽に溺れていた。
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