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第一章 転移編
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「どうだ、体調は良くなったか?」
アルフレッドが出ていってから、代わるようにパスカルがテントの中に入ってきた。
俺は支えがなくても自分で起き上がれるほどに回復していた。体の火照りは多少あるが、これは多分先程のキスのせいなので気にしないことにする。
「あぁ、びっくりするぐらい回復してる……どうしてなんだ?」
先程のアルフレッドとの行いが原因なのはわかるが、何故あれで回復したのかが謎だ。この世界の治療法だとしてもアルフレッドもギルバードの反応を見ると違うだろう。
それにこのパスカルという少年、相当アルフレッドとギルバードに信用されているようだった。
キスしろって言われてあんな真面目にどちらがするか迷うか。何者なんだよこいつマジで。
俺はマジマジとパスカルという少年を見る。
俺の視線に気づいたパスカルは、無表情からいきなりニヤリと微笑みだす。
その顔に背筋がゾッとする。
「まぁ、お前が言いたいことはわかる。取り敢えず先程の行為の意味を説明してやろう」
そう言ったパスカルは、俺の座っているベットに近づき遠慮もなく座った。そして、俺の顔に自身の顔をぐぐーと近づけて今にも唇が触れてしまいそうな距離になる。
いきなりの行動に驚き後ろに身を引くと、ニヤリとまた笑い
「随分とアルに唾液を飲ませてもらったらしいなぁ、美味しかったか?」
と、またとんでもなくいやらしい言葉を言ってくる。
「な、な、なに言ってんだ! ガキのくせにませたこといいやがって! 歳上をからかうなよ!」
俺はパスカルの言葉に自分の顔が熱くなるのがわかる。きっと俺の顔は茹蛸みたいに赤くなっているだろう。
俺よりも間違いなく歳下のくせに、なぜこんなに堂々といやらしい言葉を発せられるのだろうか。どんな教育受けたんだ!
俺の言葉にうすら笑みを浮かべていたパスカルが、唖然とした表情で俺の顔を見る。俺はそんなパスカルを睨む。
「ぷっははは、ガキにそんなこと言われるなんて驚いた」
数秒の沈黙の後、パスカルが口を開けて大笑いしだした。ガキにそんなことって……ガキって俺のことかよ!お前の方が見るからにガキだろうが!と反論しようとすると先にパスカルが話し始める。
「わしはこう見えても500歳は超えている立派な大人だぞ」
「ごっ、ごひゃくさい?! マジかよ」
「うむ、マジだ」
……つまりショタジジイってことかよ。嘘をついているかも知れないと思ったが、あのパスカルの余裕そうな表情を見るとギャーギャー騒いでいる俺なんかよりよっぽど大人かもと思ってしまう。
ここが異世界である以上そういうことも当たり前にあるんだと承知で過ごさなければいけないのかもしれない。
「わかったよ、失礼なこと言って……そのごめんなさい」
俺は素直に先程の暴言を謝った。歳上には敬意を払わなければいけない。パスカルは俺よりも相当歳上な様だし尚更だ。
「なんだ随分素直だな、可愛いやつ」
「な! かわいくねーよ」
見た目だけならよっぽどパスカルの方が可愛い。そもそも男に可愛いとか言われても男は嬉しくないだろう。
でも、アルフレッドならこの言葉も「ありがとう」と言ってサラリと受け流しそうだ。こういうところがガキなのかと内心反省する。
「て、そんなことよりも話の続きだ」
話がかなりズレてしまったので、俺は話を軌道修正する。
「あぁ、そうだったな。さっきも言ったがお前には魔力がない」
確かにそれは何度か聞いた。魔力って魔法を使うための力だったはず、別に無いからって問題はないんじゃないか?
魔力がないってことは俺はこの世界で魔法が使えないただの凡人になるだけだ。転移してもただの人ってのはかなりショックな事実だったりする。
とはいえ、死ぬほど深刻なことなのだろうか。
「魔力がないってそんな困ることなのか?」
「この世界では魔力が生きるために必要な力だ」
「魔力がか?」
「あぁ、別の世界から来たサタローには少し理解できないと思うかもしれないがな」
「確かに、前の世界では魔力なんて……!?」
あれ? 今こいつなんて言った? 別の世界から来たって言った?
なんかすごくさらりと会話の中に入れてきたから、そのまま流してしまいそうだったがなんで知ってんだ。
俺は驚いてパスカルの方を見ると、ただただ俺の方を見て微笑んでいた。
──また、話がズレたし
アルフレッドが出ていってから、代わるようにパスカルがテントの中に入ってきた。
俺は支えがなくても自分で起き上がれるほどに回復していた。体の火照りは多少あるが、これは多分先程のキスのせいなので気にしないことにする。
「あぁ、びっくりするぐらい回復してる……どうしてなんだ?」
先程のアルフレッドとの行いが原因なのはわかるが、何故あれで回復したのかが謎だ。この世界の治療法だとしてもアルフレッドもギルバードの反応を見ると違うだろう。
それにこのパスカルという少年、相当アルフレッドとギルバードに信用されているようだった。
キスしろって言われてあんな真面目にどちらがするか迷うか。何者なんだよこいつマジで。
俺はマジマジとパスカルという少年を見る。
俺の視線に気づいたパスカルは、無表情からいきなりニヤリと微笑みだす。
その顔に背筋がゾッとする。
「まぁ、お前が言いたいことはわかる。取り敢えず先程の行為の意味を説明してやろう」
そう言ったパスカルは、俺の座っているベットに近づき遠慮もなく座った。そして、俺の顔に自身の顔をぐぐーと近づけて今にも唇が触れてしまいそうな距離になる。
いきなりの行動に驚き後ろに身を引くと、ニヤリとまた笑い
「随分とアルに唾液を飲ませてもらったらしいなぁ、美味しかったか?」
と、またとんでもなくいやらしい言葉を言ってくる。
「な、な、なに言ってんだ! ガキのくせにませたこといいやがって! 歳上をからかうなよ!」
俺はパスカルの言葉に自分の顔が熱くなるのがわかる。きっと俺の顔は茹蛸みたいに赤くなっているだろう。
俺よりも間違いなく歳下のくせに、なぜこんなに堂々といやらしい言葉を発せられるのだろうか。どんな教育受けたんだ!
俺の言葉にうすら笑みを浮かべていたパスカルが、唖然とした表情で俺の顔を見る。俺はそんなパスカルを睨む。
「ぷっははは、ガキにそんなこと言われるなんて驚いた」
数秒の沈黙の後、パスカルが口を開けて大笑いしだした。ガキにそんなことって……ガキって俺のことかよ!お前の方が見るからにガキだろうが!と反論しようとすると先にパスカルが話し始める。
「わしはこう見えても500歳は超えている立派な大人だぞ」
「ごっ、ごひゃくさい?! マジかよ」
「うむ、マジだ」
……つまりショタジジイってことかよ。嘘をついているかも知れないと思ったが、あのパスカルの余裕そうな表情を見るとギャーギャー騒いでいる俺なんかよりよっぽど大人かもと思ってしまう。
ここが異世界である以上そういうことも当たり前にあるんだと承知で過ごさなければいけないのかもしれない。
「わかったよ、失礼なこと言って……そのごめんなさい」
俺は素直に先程の暴言を謝った。歳上には敬意を払わなければいけない。パスカルは俺よりも相当歳上な様だし尚更だ。
「なんだ随分素直だな、可愛いやつ」
「な! かわいくねーよ」
見た目だけならよっぽどパスカルの方が可愛い。そもそも男に可愛いとか言われても男は嬉しくないだろう。
でも、アルフレッドならこの言葉も「ありがとう」と言ってサラリと受け流しそうだ。こういうところがガキなのかと内心反省する。
「て、そんなことよりも話の続きだ」
話がかなりズレてしまったので、俺は話を軌道修正する。
「あぁ、そうだったな。さっきも言ったがお前には魔力がない」
確かにそれは何度か聞いた。魔力って魔法を使うための力だったはず、別に無いからって問題はないんじゃないか?
魔力がないってことは俺はこの世界で魔法が使えないただの凡人になるだけだ。転移してもただの人ってのはかなりショックな事実だったりする。
とはいえ、死ぬほど深刻なことなのだろうか。
「魔力がないってそんな困ることなのか?」
「この世界では魔力が生きるために必要な力だ」
「魔力がか?」
「あぁ、別の世界から来たサタローには少し理解できないと思うかもしれないがな」
「確かに、前の世界では魔力なんて……!?」
あれ? 今こいつなんて言った? 別の世界から来たって言った?
なんかすごくさらりと会話の中に入れてきたから、そのまま流してしまいそうだったがなんで知ってんだ。
俺は驚いてパスカルの方を見ると、ただただ俺の方を見て微笑んでいた。
──また、話がズレたし
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