異世界では総受けになりました。

西胡瓜

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第一章 転移編

6 厄介な身体

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「な、な、なんでそのこと知ってんだよ!」

 俺も上手いこと誤魔化せば良いものを、嘘がつけない性格なもんであからさまに動揺して返答してしまう。

「わしはエルフだ、色々と知識量が違うんだよ」

 やはり俺の予想通りパスカルはエルフだった。あまりに落ち着いた反応をするもんだから、いちいち大げさに反応する自分が恥ずかしくなり気持ちを落ち着かせる。
 長生きなのはエルフにも関係しているのだろうが、それは今は置いておこう。

「驚かないのかよ……異世界の人がいるのは」
「まぁ普通は驚くだろうが、歴史的にはそういう事例もあるらしいし、それに……」
「それに? なんだよ」

 今までスラスラと喋っていたパスカルの口が止まる。何か言いづらいことでもあるのだろうか……。なら無理には聞かないが。

「それに……面白いし、魔力なしとかマジウケる。サタローお前これから大変だぞーぷぷー」
「なっ!」

 心配した俺が馬鹿だった。
 こいつ普通に性格悪いだろ!
 しかし、ここでまた反論したら話が全く進まないので俺は怒りを鎮める。

「そうかよ! で、続きをさっさと話せ!魔力ってなんでそんな大事なんだよ」

 俺はイライラしながらもパスカルに魔力がどうして必要なのか尋ねる。パスカルは笑いながら話の続きを始めた。

「魔力はこの世界では血液と同じ様なものだ」
「血液と?」
「あぁ、常に体の中を巡っているもので自分の体の中で魔力は作られる。血液同様に無くなれば死ぬ」

 魔力が血液と同じならさっきの俺の症状は貧血みたいなものなのか。じゃあさっきのアルフレッドとの行為はもしかして輸血みたいなものなのだろうか、唾液に魔力が込められていたのか?

「じゃあ、俺はここに来たばかりで魔力がうまく作られず体調不良になったのか?」
「うーん、それはないな。この世界では生まれた瞬間の赤子ですら自分で勝手に体の中で魔力を作る。魔力を大量に消費する魔法を使わない限り体調不良にはならない」
「じゃあなんで俺はあんな症状になったんだ?」
「サタローそもそもお前の身体には魔力を作る機能がないんだよ。だから自分で魔力を作ることはできない」
「はあ?! できないってどういうことなんだよ」
「そういう人間が何百年以上前にこの世界にもいたらしいが、皆死んでいるとどこかの本で読んだことがある」
「じゃあ俺はやっぱり死ぬのかよ!」

 せっかく生き延びれると思ったのに、さっきのはただの延命措置で、また先程の様な症状になって俺はそのまま死んでいくのか。さっきは、異世界に来ていきなりだったから脳がついていけていなかったが、今は少し冷静になって死ぬことに恐怖感が生まれた。

 俺は頭を抱えて嘆く。

「いや、方法は一つある」
「な、なんだよその方法って」

 俺はパスカルの言葉に抱えていた頭を上げる。

「さっき唾液を飲ませたのは、体液には魔力がこめられているからだ。だから魔力が無くなる前にまた体液を他人から貰えばいい」
「な、なるほど……でも、毎回あんなことすんのかよ!さっきの唾液ってどのくらい持つんだ」
「大体6時間ぐらいかの」

 6時間……だと!
 あんなに濃厚なのしておいて6時間しか生きられないのか。魔力が無くなる前に俺の心臓のほうがもたないんだけど!

「効率悪くないか?」
「サタローもそう思うか……だが安心しろもっと良い方法がある」
「ほんとか! なんだよ、もっと良い方法って!」

 パスカルの言葉に俺は少しホッとしてキスよりも良い方法がなんなのかを聞く。
 キスも悪くないんだけれど、持続時間6時間だとすると1日4回してもらわないといけない。寝てる間にそのまま永眠とか事故起こしそうで冷や冷する。あと毎日キスを頼むのは申し訳ない。アルフレッドがまたキスしてくれるとも限らないし……


「それは……」
「それは!」

 無駄に焦らすパスカル。




「精液を注いでもらうことだ」
「せ、せいえき?」

 パスカルの言葉に石の様に固まる俺であった。
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