どうも異世界で超能力者になりました

AYAMI

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第一章

第4話 俺の武器

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「コウスケェ、できたぞい!お前さんの武器!」

~~~~~

ギルドに登録してから1ヶ月がたった。俺は最初「魔法才能0」という事実に落ち込んでいたが、それからすぐに立ち直ることが出来た。「マナダスト鉱石」という存在を知ったからである。

この鉱石は魔法を拒絶する性質をもっており、魔法による加工は不可能で、さらに魔法を拒絶する性質があるため武器や盾になどにして使おうとすると魔法が使えなくなってしまう…そのため、そこそこ希少な鉱石なはずなのにあまり人気がない。

だが、俺にはこの上なく素晴らしい代物だった。なぜなら俺は魔法を使えないから別にデメリットもない。また魔法を拒絶してくれるというのは大いに役に立つ。

俺はこの鉱石の存在を知ると、すぐにこの鉱石の収集に向かった。(ギルドの依頼とはまた別である。)

自分で収集したり、ギルドの冒険者に貰ったり…(冒険者の人は普通にむしろ喜んで俺に渡してくれた。持っていてもあまり意味がないそうだ。どんだけ価値がないと思われてるんだ…)

そのお蔭もあってか、僅か一週間で必要な量(俺の予想)の二倍程のマナダスト鉱石を収集することが出来た。

俺は大量のマナダスト鉱石と設計図をもって武器屋に向かった。

「こ、こりゃあなんだ?はじめて見るな…。」

俺が渡した設計図に戸惑う鍛冶屋のおっちゃん。

「こいつでこの武器を作って欲しいんだけどーー出来そう?」

「マナダスト鉱石!?そりゃあ、ちと厳しいかもーー」

「頼む!作れたらこんだけ払うから!」

そう言って俺は金貨が大量に入った袋をだす。

「な、それ全部金貨かい…?」

俺はマナダスト鉱石を採掘する際、他にも換金アイテムを回収していた。そのため大分金は貯まったのだ。(俺の幸運度はそこそこ高めだったお蔭)

おっさんはすこし迷って

「…よし、わかった!やれるだけやってみようじゃねぇか!」

そう言ってくれたのだった。

~~~~ 

そしてそれから約3週間たった今日、とうとう完成したのだ。

「本当か!?おっちゃん!?」

「あぁ、ーーまぁちょいと予定よりも多く使っちまったがーーほれ、コイツだ」

そう言って完成した武器を渡してくれる。

「なんだこの剣?」

一緒に来ていたルビンが俺に手渡された「剣」を見て首をかしげる。

「これは、剣じゃなくて「刀」って言うんだ」

俺はそう訂正してやる。俺は武器屋のおっちゃんに「刀」としてマナダイト鉱石を加工してもらったのだ。

なぜ「刀」なのか?それにはいくつか理由がある。

まず、普通の剣よりも軽い。より素早い攻撃が可能となる。

2つ目の理由は、魔法を拒絶するその特性だ。刀なら受け流すような形にすれば、魔法によるダメージは受けずにすむだろう。(身体能力が高いので十分それは可能だと踏んでいる。)

3つ目の理由は………ただの好みだ

ちなみに何故俺が刀の設計図なんて持ってたかというと、親父が刀マニアだったためよく刀の作り方とか素晴らしさ語られたからだ。

そのお蔭で刀の作り方を設計するくらいには知識があったのだ。

使うこともない知識だと思っていたが。人生、何があるかわからんもんである。

「で、どうだい?あんたの望み通りの仕上がりかい?」

「あぁ、予想以上だよ…!ありがとな、おっちゃん!」

俺は素直に感想を述べながら代金を払う

実際に持ってみると、かなり手に馴染む。職人の為せる業とでも言うのだろうか?

「おうよ!毎度あり!!また来てくれよ!」

「あぁ、ありがとうな!」

おっちゃんにお礼を言って武器屋を立ち去る。

~~~
「クエストに行くのか?」

武器屋を離れた所でルビンに聞かれる。

「あぁ、コイツの試し切りもしてみたいしな。予想より、大分切れ味も耐久性もありそうだ。」

俺は改めて、刀身を鞘から出して見つめる。

青く透き通った、とても美しい刀だった。なるほど親父が刀マニアだったのも頷けるかもしれない。

「さて、明日から早速クエストに行きますか!」

俺はやっと本当の冒険が始まる事に心を弾ませた。





 
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