ファウスト プリンセス

蒼井一

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第三章 錬金術ってできたら便利!?

第三十四話 たのもー、ってあたしの店、道場じゃないのよぉ!!!

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ミレア達がギルドに行ってから数日後。

 体格のいい女性がミレアの店の前で息を吸いながら止まった。
「たのもぉ~。たのもぉ~」
 大声を張り上げ、その体格のいい女性は、ドアを開け店の中に入っていく。

 ちょうど、ヴィルデがいた。

 ヴィルデは人間の容姿でその女性に語り掛けた。

「ふにゅにゅ、誰ですか? ご用件は?」

「すまない、ここはアイテム生成所だろ? 薬を作ってほしいんだ」
 なにかわけがあるのか、いうと、神妙な顔つきだった。

 そのとき、ミレアが二階から降りてきた。プニロンも後から降りてきている。
「ん、誰かな? お客さんがきてる?」

「誰だ? 店の店員か?」

「あのぉ、私の店に何かご用件ですか?」
 ミレアはいうと、にこりと笑った。

 女性は、声が高ぶっていた。
「お前の店か。ということはお前が代表ってことだな?」

「そうですよ、私がファウストプリンセスの代表ですが」

「見慣れないかっこプニね。格闘家プニか?」
「そうだ、俺は格闘家だ。今日は用事があって、アッシェンソーレからきたんだ」
「アッシェンソーレ?」
 ミレアは頓狂な顔をした。ファイがちょうど一階のテーブルのところにある椅子に座ってその模様をずっと聞きながらみていた。顔つきが一瞬、変わった。

 ミレアがファイに問うた。
「って、ファイさん、まさか?」
「そうだな、魔黒死病の発祥の地だ」
 ファイが意味深な表情で言った。

 女性は一瞬、辛そうな顔つきをした。
「お前たち知っているのか。俺はアテナ・トリスメギストスというものだ。姉さんが、姉さんが不治の病で死にそうなんだ。助けてくれ。薬を作ってくれ。お金ならいくらでも出す」

 そう必死に言うと、アテナはミレアの肩を持ち、上下に強く揺さぶった。
「ま、まぁ、落ち着いてください、アテナさん。椅子に座りましょう。用件はそれからです」
「すまぬ」
 肩を持っていた手を放し、アテナは素直に言うことを聞き、ミレア達と一緒に椅子に座った。

 しばらくして、ヴィルデが人数分の飲み物をもってきた。
「ふにゅにゅ、お客様、コーヒーです」
 いうと、アテナの目の前にヴィルデはコーヒーをおいた。

 それをアテナは一口飲んで話し出した。



☆☆
UP予定。感想おまちしてます。
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