収監令嬢は◯×♥◇したいっ!・おまけのおまけ

加瀬優妃

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収監令嬢・その後SS

召喚聖女は胡桃を食べたい

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後日談最終話『聖女の結婚式』の直後のお話です。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 地上での聖女の結婚式のあと魔界に帰り、王獣・魔獣たちに迎えられた私とセルフィス……。
 いや、迎えられてはいないわね。各魔獣が魔界各地から食べ物を持ち寄っての大宴会を繰り広げていたんだったわ。

 まぁとにかく、魔王城の謁見の間では
「こんなことは千年前も無かった気がするな」
とムーンがボヤくぐらいの盛り上がりを見せていた。

 セルフィス発案・マデラ監修のもと匣迷宮の果実酒と料理も振舞われ、口にしたことのない魔獣たちもゴキゲン。
 まぁ、みんなが楽しいならいいか……と、その様子を眺めていたんだけど。

『そうだ、姐さん。これ、お祝いっス!』

 四大王獣への挨拶回りを終えたところで、風の魔獣トラスタがニョキッと現れた。私の目の前に麻袋をドサッと置く。

「あ、ありがとう! ……お祝い?」
『イーオス島の〝不壊ふえの胡桃〟ってーの。貴重っスよー。栄養たっぷり!』
「そうなの?」

 〝不壊の胡桃〟はトラスタが縄張りとするイーオス島の中央、イーオス山にのみ成っている幻の胡桃らしい。

 とはいっても魔界由来の食べ物ではなく、れっきとした地上の食べ物。名前の通り、殻が固くて人間の力では割ることができないということと、今ではトラスタが領域としているため人間が森の中に入ることができない、ということで『幻』になっているらしい。
 しかも実が成るのは百本中一本ぐらいの割合と、とても少ない。その百本のエネルギーが一つの実に凝縮されていて、そういう意味でも貴重なのだそうだ。

 麻袋の中を開けてみると、バスケットボールぐらいのでっかい胡桃が5個入っていた。
 ゴロゴロゴロとその場に出してみたけど、見た目は確かに茶色い胡桃。それの超ビッグサイズ、という感じね。
 え、でも、どうやって調理すればいいんだろう。ハッチー達に扱えるのかしら?

「うーん……」
『あり? 何してるんスか?』

 胡桃を手に取り、振ってみたり叩いてみたりしている私を見て、トラスタが不思議そうに首を傾げている。

「どうやって食べるのかしらと思って」
『割るだけ。美味いッスよー!』

 トラスタがスパンッと風魔法を操りそのうちの1つを真っ二つにする。中は分厚い殻の中に黄色っぽいハート型をした実が入っていた。
 それでも私が知っている胡桃の断面とは違うので、ちょっとおののいてしまう。

「で、どうするの?」
『このまま、生で食べるんスよ』

 トラスタは割れた片方の殻からひょいっとハート型の実を取り出すと、そのままバクッと自分の口の中に入れた。
 「うめー」と言いつつ、幸せそうに口を動かしている。

 ちょっとソレ、私へのお祝いじゃなかったのかしら……とは思うけど、一応黙っておくわ。
 さて、じゃあ私も……。

『やめておけ、聖女』

 もう片方の実に手を伸ばそうとすると、マデラがずいっと私の背後から現れ、ひょいっと殻ごとその片方の実を取り上げてしまった。器用に小指の爪で中身をほじくりだし、ぽいっと口の中に入れてしまう。
 だからソレ、私の……。

『聖女の身体に触るやもしれん』
「なぜですか? 地上の食べ物でしょう?」
『スタンの魔法で割ったからな。魔精力が染み込んでいる可能性がある』
「あ、アッシの魔法じゃ駄目か。姐さん、すまねぇ!」

 モグモグと口を動かしながら、スタンことトラスタがペコペコと頭を下げる。
 なるほど、魔獣の使う魔法は魔界由来の魔精力だものね。さすがに体内に入れるのはマズいのか。
 一つ台無しになっちゃったけど、私のために割ってくれたんだろうし。それにそもそも、トラスタがお祝いと言って持ってきてくれたものなんだから、仕方ないわね。

「うーん、どうしましょう」
『魔法を使わなければいいんだろう?』

 そう言ってマデラの影からのっそりと現れたのは、フェルワンド。右の前足で胡桃を一つ自分の目の前に持ってくると、ドン、と左前脚を振り下ろす。
 胡桃の殻が粉々になり、ついでに中身も粉々になった。謁見の間の床に茶色い殻と黄色い中身がバラバラと散らばってしまう。

 ちょ、ちょっと! さすがにこれを拾い食いする気にはなれないわよ!

「あの、これじゃ私は食べられないんだけど……」
『そうか? 人間は不便だな』

 床に散らばった胡桃の実の破片のうち一番大きいものをハグッと咥えたフェルワンドが、ガツガツと顎を動かす。
 魔界の生き物しか食べない魔獣フェルワンドも、幻の胡桃の味には興味があったらしい。

『わー、これ、ウマー!』
『ウン、おいしー!』
と、フェルワンドの脇から出てきたハティとスコルがちゃっかり残りの破片を食べていた。

 そうよね、魔獣は食べ物が床に落ちてるからって気にしないわよね……。
 変なところで人間との差を感じてしまったわ。

『やぁだ、“不壊の胡桃”じゃない! スタン、一つ寄越しなさい!』
『へいっ!』

 バササ、と白い翼をはためかせたユーケルンに、トラスタがさっと胡桃を差し出す。トラスタの下っ端感がハンパないわ。
 そうか、風の魔獣同士。直属の上司みたいなものかしらね。

「ちょっとユーケルン。ソレ、トラスタがお祝いにって私にくれたものなんだけど?」
『あーら、スタン。そんな気が回るようになったの?』
『姐さんっスから!』
「その“姐さん”はやめて……」

 ユーケルンがスパン、と風魔法で胡桃を割り、片方を私に差し出す。

『はい、聖女ちゃん。半分こしましょ』
「気持ちは嬉しいけど、魔獣の魔法がかかった時点で私は食べられないのよ」
『あらぁ、どうして?』
「魔獣の魔法は魔界由来の魔精力だからよ。人間には毒になるわ」

 あーん、と美味しそうに胡桃を口に入れたユーケルンが、急に『ング!』と喉を詰まらせる。ゲホゲホッとむせたあと、長い首を振り回しグインと私の目の前に顔を近づけてきた。
 ちょっと、鼻息が荒いわね。何なのよ?

『そ、そうなの!?』
「そうよ。聖女の素質がある分、少しはマシかもしれないけど」
『そうだったのね……知らなかったわ。だからレミリアも狂ってしまったのね』

 当時のことを思い出したのか、ユーケルンがガックリと長い首を垂れた。しかし残り半分の実もひょいっと取り出しハグッと口の中に入れてしまう。モグモグと胡桃を噛み砕く動作は止まらない。
 凹んでるのに……そんなに美味しいのかしら……。

『レミリアに必要なものはぜーんぶアタシが用意していたのよ。着るものも、食べるものもすべて』
「大事にしていたのね」
『なのに、それがいけなかっただなんて……』
「だから言ったでしょ? これからは……」
『そうね、これからは細心の注意を払って可愛い処女ちゃんを可愛がることにするわ!』
「どうしてそうなるのよ!」

 私とユーケルンが掛け合いをしている後ろで、何か黒いものがウゴウゴしている。

「……あ、ヴァンク!」

 珍しく土の中から床にはいずり出てきた青い土竜、ヴァンクが〝不壊の胡桃〟を鼻先でゴロゴロと転がしている。
 謁見の間の赤い絨毯の上から土で覆われた床のエリアへ運ぼうとしているようだ。

「ちょっと、その胡桃をどうする気なの?」
『あ、えと……』
『お待ちください、聖女』

 ヴァンクを追いかける私の前に立ち塞がるように、トルクが現れた。「こほん」と咳払いをしている。

『〝不壊の胡桃〟は滅多に食せぬ故、一つ頂きたいのですが』
「え?」

 トルクに気を取られている間に、ヴァンクが
「そういう訳で……」
とへこへこと頭を下げながらドブン、と土の中へと消えていった。勝手に持っていくわけにはいかないと思ったのか、胡桃は土の上に転がったままだ。

 どうやらヴァンクはトルクに命令されて持ってくるように言われたらしい。魔獣ヴァンクは完全なる肉食で木の実なんて食べないはずだし、変だと思ったのよ。

「トルクは胡桃がお好きなのですか?」
『確かに食しますが、それだけではありません。イーオス半島はスタンの縄張り故、なかなか調べられなかったのです。スタンは気まぐれ故、刺激すると危険ですしね』
「……」
『そして、その地に成る実を食せば土壌がよく解ります。イーオス山の状態を知るためにも、お願いしたいのですが』
「……」

 もっともらしいことを言っているけど、単に食べたいだけじゃないかしら。

 とは思ったけれど、土の魔獣トルクの役目は世界各地の土壌を知ること。しかもこれだけ下手に出てきている以上、ここで断るのは得策じゃないわね。私の食い意地が張ってるみたいでみっともないわよ。

「じゃあ、どうぞ。一つ差し上げます」
『ありがとうございます』

 トルクは余韻たっぷりの会釈をし、スタタタタ、といやに早足で転がっている胡桃の方へと駆けて行った。

「はあ、結局残り1個に……って、ああっ!」

 ふと見ると、ガンボが興味深そうに首をコキコキと左右に揺さぶりながら最後の胡桃の周りとくるくると飛んでいる。
 そして胡桃のそばには、山吹色の体躯の水の魔獣・リプレ。じい、とガンボを見上げていた。

『おい、邪魔や、アリプ!』
『……』
『こら待て、その口は……わーっ!』

 リプレが放った水鉄砲がガンボの翼を掠め、赤い羽根がひらひらと宙に飛び散っている。

「ちょっと、何してるの! ケンカ!?」
『これ、聖女の』

 リプレがぷう、と頬を膨らませる。どうやらガンボから胡桃を守ってくれていたらしい。イモリの魔獣であるリプレは、木の実は食べないものね。

「ありがとう、リプレ。……ちょっと、ガンボ! これ、私のだからね!」

 胡桃を拾い上げて左腕に抱え、宙を舞うガンボにビシッと右手の人差し指を突き付ける。
 するとマイヤ様に

『マリアン、さすがにその振舞いはお行儀が悪いですよ』

と大きな尻尾をふるりと回しながら注意された。

「でも、マイヤ様も食べてみたくないですか? 胡桃パンとか胡桃クッキーとか」
『それはそうですが』
『ケチやのー、聖女。ワイの炎で焼いたろか、と思ったのに』
「だから、魔獣の魔法は駄目なんだってば!」

 そう言い返して、ふと気づく。
 そうだ、私の魔法を使えばいいんだわ。

 胡桃を床に置き、意識を集中させる。

「……“風の刃よ”!」

 杖が無いので代わりにぶん、と手を振り回す。私の手の平から手裏剣のように飛び出した風魔法が胡桃に当たったけど、そのままカン、と弾かれてしまった。胡桃はコロン、と向きを変えただけ。

「駄目か……」

 杖が無いせいもあるけど、どっちみち無理な気がするわ。風魔法は他の魔法の補助として使うぐらいで、あまり得意じゃないのよね。

 どうしよう、と思いながら溜息をつくと、不意に視線を感じる。
 振り返ると、セルフィスが口の片端だけ上げた魔王スマイルで立っていた。

「あ、せ……魔王!」
「何です?」

 うわ、ちょっと機嫌が悪い。何でだろう?

「えーと、怒ってる?」
「何やらあまりにも楽しそうなので」
「……」

 楽しそうならいいじゃない……何が悪いの?
 あ、セルフィスを除け者にしたみたいだから? そんな訳ないか。

「この〝不壊の胡桃〟を食べてみたいんだけど、どうしたらいい? 私の風魔法じゃ歯が立たなかったし、魔獣の魔法は駄目だし。潰しちゃうと中身がグチャグチャになるし」
「胡桃は普通、クルミ割り器を使いますね」
「こんなサイズ、無いじゃない!」
「作りますよ」
「え」
「あなたが欲しいのなら」
「……」

 これはひょっとして
「作って、お願い❤」
というのを期待しているのかしら……。
 ここ、匣迷宮じゃないし。他の魔獣勢ぞろい、いわゆる公の場なんだけど。

「魔王。どうか、この胡桃を割るために手を貸していただけないでしょうか?」

 とりあえず聖女バージョンで丁寧にお願いをしてみる。
 するとセルフィスは
「仕方ないですね」
と言い、四大王獣に何やら指示を出した。
 マデラが「ん?」と訝し気な顔をしたのと、アッシメニア様がやや首を傾げたのが気になるわね。

 何をするのかと黙って見ていると、マデラの両手の平から出された赤茶色の土とアッシメニアが生み出した青い水が混じり合い、次にブレフェデラが吹いた風とマイヤ様が起こした火がそれを取り巻いた。
 魔王と四大王獣の魔法がぶつかり、一瞬だけ眩しい光が放たれ、思わず左腕で自分の両眼を庇う。

 光が収まった頃にそろそろと腕を下ろし見上げると、宙にはずいぶんと頑丈そうな金属の塊が浮き上がっていた。

 いえ、鉱石と言った方がいいかな? 両腕で抱えるぐらいの大きさで、全体としては美しい銀色なんだけど、中央は氷のような透き通った青色、輪郭からはほのかに金色のオーラのようなものが滲みだしている。

「何、あれ……」
『オリハルコンじゃな』

 大きな池から長い体躯を伸ばし、私の右肩からサーペンダーがぬっと顔を出す。

「えっ!? オリハルコン!?」
『ほう、聖女は知っておるのか。地上ではもう伝承となっておるんだがの』

 え、いや、だって!
 オリハルコンといえば、最強武器を作るときに必要になる、いわば最高の金属!
 ゲームだと、ヒヒイロカネと共にめちゃくちゃ入手に手間がかかるやつよ!

 ギョッとしてセルフィスの方を振り返る。
 見ると、セルフィスの両腕で作られた輪の中に浮かび上がっていた美しい鉱石の輪郭がみるみる崩れ、溶けだした。
 そして魔王の魔法であっという間に成型され、一つの形になる。
 丸い胴にかき氷器みたいなグルグルと回すハンドルが上部につけられ、ハート型の矢じりみたいな先端の棒が側面から突き出ている……何だか急須のような形の不思議な器具。
 ふわり、とセルフィスの右手の中に落ちてくる。

「それ……?」
「この先端を胡桃のくぼみに差し込み、ハンドルを回していけば人間の力でも割れるはずですよ」

 えっ! まさかのオリハルコン製クルミ割り器!?

「ちょっと、いいの!?」
「何がです? ああ、簡素な仕組みですからソールワスプも使えると思いますよ」

 できたクルミ割り器を手に取り、満足げに頷くセルフィス。 
 いや、そうじゃなくて!
 そんな貴重な金属でこんなものを作っていいんでしょうか!?
 カメラといい防護服といいマスクといい、セルフィスが物を作るのがすごく上手なのは、よくわかったけど!

「ありがとう……」
とお礼は言ったものの複雑な気分でいると、背後ではアッシメニアとサーペンダーが

『オリハルコンを精製すれば〝魔王の剣〟が作れるんじゃがのう』
『それをクルミ割り器とは、酔狂なことよの』

と、やや呆れたように言葉を交わしていた。

 ですよね! ちょっと変だよね!
 何かおかしな我儘を言ってしまった気がする!

 そしてセルフィスは、それを聞いて少々気分を害したらしい。
 む、と口元を歪め、
「ただのクルミ割り器ではありませんよ」
と言って側面の矢じりのような部分を指差した。

「この部分は取り換えがきくので、錐状のものを取り付ければどんな硬い物質にも穴を開けられますし、細身の刃に取り換えればノコギリのようにも使えます。非常に硬いですからカバロアントの握力にも耐えられますよ」

 何か捉え方が違う! やっぱり分かってない!
 別に、クルミ割り器の性能を疑ってる訳じゃないんだけど!


   * * *


 ――まぁ、とにかく。
 この後、セルフィスが作ってくれたオリハルコン製クルミ割り器のおかげで、私はとても美味しい胡桃パンを食べることができ、『聖女の匣迷宮』の改修工事も飛躍的にはかどるようになったのだった。

 だから、まぁ……いいのかなあ? RPG好きの私としては、魔王の剣を見てみたかった気もするけど……。
 いやでも、新しい剣なんて手に入れたら切れ味を試したくなるものよね。
 いきなり
「じゃ、せっかくなので」
と地上に行かれても困るし、これで良かったのかもしれないわ……。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――

≪設定メモ≫

●魔王の剣
 四大王獣と魔王の力が合成された希少金属『オリハルコン』によって作られた魔王専用の大剣。
 魔王の一振りで炎を薙ぎ払い、竜巻を起こし、大地を切り裂き、凍てつかせることができる最凶の剣。
 屈強な魔人の姿となった魔王が地上を蹂躙した際に振るった、と言われており、その長さは2mほど。

 千年前に聖女シュルヴィアフェスが魔界に赴いた際、『地上不可侵』の約定の証として砕かれ、失われた。
 その欠片が魔界から地上各地へと散らばったと言われているが、所在は不明。

 なお、今回は簡略バージョンでオルハルコンを生成したため不純物も多く、それを利用して魔王以外の者も扱えるようにしたため、上記のような威力は無い。
 とはいえ、地上には存在し得ない、最高クラスの硬度と耐久度を誇る。

●クルミ割り器、その後?
 聖女マリアンセイユがいなくなり、二代目魔王セルフィスも退き、すべてが伝承となるほどの遠い未来……隠れダンジョンと化した『聖女の匣迷宮』から発掘され、人間の手に渡る。
 この奇妙な形をした器具は『セルリアンの短槍』と呼ばれ、地上に住む人間たちの切り札となる。
 ……かもしれない(笑)。

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