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それぞれの出逢い
華麗なる一族 前編
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今から5年前、シルメリアと初めて出会った日の物語———
王国の騎士団だけでは対処困難だった大量発生
ついに王国が情報規制を解き、外部の冒険者ギルドや傭兵達に大々的に討伐依頼を国が任せた頃のこと…
ある日、冒険者と傭兵による大規模な討伐作戦に"私"が参加する事になった。
この大規模作戦へ参加する数日前…———
私が銃で撃ち抜いた手元をさする騎士を横目にアデルが呟く。
「なぁ、俺の専属騎士になれよ。」
騎士?いや私、冒険者だし。アデルさんの下で働くとか…ストレスヤバそう。
突然の誘いにとっさに断る。
「騎士道精神とは正反対の性格なんで」
「確かに、規律乱しそうだもんな。お前」
勧誘しておいてこの態度である。
…———そして現在
王国歴575年6月17日
ほんの少しだけ、モヤモヤしつつも王都郊外へと向かう。
討伐作戦の集会場は日の光に照らされ、砂利の道が淡く白く輝いていた。
私の靴底が踏みしめるたび、砂利が小さく軋む音を立てる。
「あれ…?」
視線の先には他の冒険者やむさ苦しそうな傭兵たちの中で、ひときわ異質な存在が立っていた。
銀色の髪が朝日を受けて淡く光り、風が吹くたびに銀糸の髪が揺らめく。
その少女、紫の瞳はまるで宝石のように澄み、凛とした空気を纏っていた。貴族令嬢特有の品格が、場の雑多な空気を一瞬で変えてしまう——そんな存在感だ。
思わず歩み寄り、声をかける。
「ねぇ、君。見ない顔だけど…もしかして傭兵?」
彼女はゆっくりと私へ視線を向けると微笑みを浮かべながら軽く頭を下げた。
「ええ、シルメリア・ランフォードと申します。あら?ランフォード家をご存知でしたか。」
私の胸に軽く衝撃が走る。【ランフォード家】といえば名の知れた侯爵家。しかも魔道具店を経営していて、私もよく買い物している大衆向け魔道具専門店だ。
その一族の一人が、目の前で堂々と傭兵として立っている。
「そうだ、もしよかったら一緒に討伐回らない?」
声に少しの緊張を隠しつつ、私は提案する。
シルメリアは快く承諾してくれた。
「うふふ、これからの討伐、血が滾りますわねえ。」
その言葉に背筋が少しぞくりとした。
紫の瞳に宿る狩猟本能——楽しみながら戦う強者の目だ。
剣の柄に指をかけるその動作すら、優雅さの中に鋭さを帯びていた。
「実は私、末娘でして。剣術と風魔法が得意ですの。特に……命を賭けるスリルがたまりませんわぁ」
口元に笑みを浮かべたまま、少女はしなやかに剣の柄を握る。
その仕草からは、ただの遊びではない、本気で戦う意思が伝わってくる。
周囲の傭兵や冒険者のざわめきすら、私には遠く感じられた。
今、目の前には戦場を楽しむ優雅な猛獣が立っている——そんな印象を受ける。
どくん…
心臓が跳ねる音が、胸の奥で響き渡る。
めちゃくちゃ…胸が高鳴る!この子への興味?いや、それ以上だ。血が沸き立つような熱い感覚、久しぶりに全身が楽しくなる予感。
ワクワクする気持ちを抱えながら、シルメリアと並んで討伐ポイントを照らし合わせる。
倒壊した街"リヴル"への道はまだ、静まり返っている。
だが、遠くでかすかに響く魔物の呻きや、風に混ざる鉄と血の匂いが、胸の高鳴りをさらに刺激する。
——大規模討伐作戦の開始だ。
王国の騎士団だけでは対処困難だった大量発生
ついに王国が情報規制を解き、外部の冒険者ギルドや傭兵達に大々的に討伐依頼を国が任せた頃のこと…
ある日、冒険者と傭兵による大規模な討伐作戦に"私"が参加する事になった。
この大規模作戦へ参加する数日前…———
私が銃で撃ち抜いた手元をさする騎士を横目にアデルが呟く。
「なぁ、俺の専属騎士になれよ。」
騎士?いや私、冒険者だし。アデルさんの下で働くとか…ストレスヤバそう。
突然の誘いにとっさに断る。
「騎士道精神とは正反対の性格なんで」
「確かに、規律乱しそうだもんな。お前」
勧誘しておいてこの態度である。
…———そして現在
王国歴575年6月17日
ほんの少しだけ、モヤモヤしつつも王都郊外へと向かう。
討伐作戦の集会場は日の光に照らされ、砂利の道が淡く白く輝いていた。
私の靴底が踏みしめるたび、砂利が小さく軋む音を立てる。
「あれ…?」
視線の先には他の冒険者やむさ苦しそうな傭兵たちの中で、ひときわ異質な存在が立っていた。
銀色の髪が朝日を受けて淡く光り、風が吹くたびに銀糸の髪が揺らめく。
その少女、紫の瞳はまるで宝石のように澄み、凛とした空気を纏っていた。貴族令嬢特有の品格が、場の雑多な空気を一瞬で変えてしまう——そんな存在感だ。
思わず歩み寄り、声をかける。
「ねぇ、君。見ない顔だけど…もしかして傭兵?」
彼女はゆっくりと私へ視線を向けると微笑みを浮かべながら軽く頭を下げた。
「ええ、シルメリア・ランフォードと申します。あら?ランフォード家をご存知でしたか。」
私の胸に軽く衝撃が走る。【ランフォード家】といえば名の知れた侯爵家。しかも魔道具店を経営していて、私もよく買い物している大衆向け魔道具専門店だ。
その一族の一人が、目の前で堂々と傭兵として立っている。
「そうだ、もしよかったら一緒に討伐回らない?」
声に少しの緊張を隠しつつ、私は提案する。
シルメリアは快く承諾してくれた。
「うふふ、これからの討伐、血が滾りますわねえ。」
その言葉に背筋が少しぞくりとした。
紫の瞳に宿る狩猟本能——楽しみながら戦う強者の目だ。
剣の柄に指をかけるその動作すら、優雅さの中に鋭さを帯びていた。
「実は私、末娘でして。剣術と風魔法が得意ですの。特に……命を賭けるスリルがたまりませんわぁ」
口元に笑みを浮かべたまま、少女はしなやかに剣の柄を握る。
その仕草からは、ただの遊びではない、本気で戦う意思が伝わってくる。
周囲の傭兵や冒険者のざわめきすら、私には遠く感じられた。
今、目の前には戦場を楽しむ優雅な猛獣が立っている——そんな印象を受ける。
どくん…
心臓が跳ねる音が、胸の奥で響き渡る。
めちゃくちゃ…胸が高鳴る!この子への興味?いや、それ以上だ。血が沸き立つような熱い感覚、久しぶりに全身が楽しくなる予感。
ワクワクする気持ちを抱えながら、シルメリアと並んで討伐ポイントを照らし合わせる。
倒壊した街"リヴル"への道はまだ、静まり返っている。
だが、遠くでかすかに響く魔物の呻きや、風に混ざる鉄と血の匂いが、胸の高鳴りをさらに刺激する。
——大規模討伐作戦の開始だ。
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