容姿端麗声完璧な私ですが、生活能力はポンコツでした。

髙橋ルイ

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第9話:お泊まりという選択肢

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玲奈の部屋

高坂 悠真「……で、本当に泊まるのか?」



 俺は、目の前で布団を敷いている玲奈を見ながら、ため息をついた。



天宮 玲奈「もちろんです! 悠真くんが泊まってくれたら、私の生活がめちゃくちゃ安定するじゃないですか!」



高坂 悠真「俺はお前の家政婦じゃねぇぞ」



天宮 玲奈「でも悠真くんって、なんだかんだで世話焼いてくれるじゃないですか~」



「なんだかんだ」じゃねぇよ。



 それにしても、俺がここに泊まるのをこんなにあっさり受け入れるってどういう神経してるんだ、この女は。



高坂 悠真「つーか、お前、俺がここに泊まることに何の抵抗もないのか?」



天宮 玲奈「え? だって悠真くんですよ?」



高坂 悠真「いや、そういう問題じゃねぇだろ」



天宮 玲奈「悠真くんは絶対に変なことしないってわかってますし~」



「わかってますし~」じゃねぇよ。



 こいつ、完全に俺のことを安全な存在だと確信してやがる。



晩ごはん問題

天宮 玲奈「悠真くん、お腹すきました?」



高坂 悠真「まぁな。つーか、お前こそまともに食ってるのか?」



天宮 玲奈「それがですね~……冷蔵庫が空っぽなんですよ!」



高坂 悠真「……」



 俺は無言で冷蔵庫を開ける。



 そこには、賞味期限の切れかけたヨーグルトと、水だけが並んでいた。



高坂 悠真「……お前、どうやって生活してんだ?」



天宮 玲奈「基本はコンビニです!」



高坂 悠真「そりゃ金もなくなるわ」



天宮 玲奈「えへへ~」



 こいつ、ちっとも反省してねぇな……。



高坂 悠真「しゃーねぇ、買い出し行くか」



天宮 玲奈「やったー! 悠真くん、好き!」



高坂 悠真「はいはい、さっさと行くぞ」



スーパーにて

天宮 玲奈「悠真くん、今日のメニューはどうします?」



高坂 悠真「お前が作るんじゃないのか?」



天宮 玲奈「……えっ?」



高坂 悠真「いや、なんでそこで驚くんだよ」



天宮 玲奈「えー! 私が作るんですか!? だって悠真くんのほうが絶対美味しく作れるのに!」



高坂 悠真「その理屈だとお前、一生料理しないことになるぞ」



天宮 玲奈「まぁ、それもアリかと……」



高坂 悠真「アリじゃねぇよ」



 とりあえず、適当に食材を選びながら玲奈を教育することにした。



高坂 悠真「じゃあ今日は簡単なオムライスな」



天宮 玲奈「おおー! いいですね!」



料理開始

天宮 玲奈「悠真くん、卵ってどうやって割るんでしたっけ?」



高坂 悠真「お前、そのレベルかよ……」



 俺は深いため息をついた。



 それでも、なんとか玲奈に最低限の料理スキルを教えつつ、オムライスを完成させる。



天宮 玲奈「わぁ~! それっぽい!!」



高坂 悠真「そりゃそうだろ、レシピ通りに作ったんだから」



 玲奈は嬉しそうにフォークを手に取り、一口食べる。



天宮 玲奈「うわぁ~! 美味しい!!」



高坂 悠真「……いや、お前はほぼ何もしてねぇだろ」



天宮 玲奈「でも、ちょっと卵を混ぜたりしましたよ!」



高坂 悠真「それで料理した気になってんのか……」



寝る前のひととき

天宮 玲奈「いやぁ~、今日も悠真くんにいっぱい助けてもらいました!」



高坂 悠真「いや、むしろ助けすぎてるんだが」



天宮 玲奈「悠真くんって、ホント頼りになりますねぇ~」



 玲奈は満足そうに布団にダイブした。



 俺はその姿を見ながら、ふと思う。



(……こいつ、俺がいなかったら本当に大丈夫なのか?)



 さすがにちょっと心配になってくる。



天宮 玲奈「ねぇねぇ、悠真くん」



高坂 悠真「なんだよ」



天宮 玲奈「悠真くんって、なんで私の世話焼いてくれるんですか?」



 その言葉に、一瞬答えに詰まる。



(……なんで、だろうな)



高坂 悠真「……お前が放っておけないレベルのポンコツだからだろ」



天宮 玲奈「うわーん、ひどーい!!」



「ひどい」っていう自覚はあるのか……。

夜の静寂

天宮 玲奈「……悠真くん、まだ起きてます?」



 布団に潜り込んだ玲奈の声が、小さく聞こえた。



高坂 悠真「……お前が話しかけるまでは寝ようとしてた」



天宮 玲奈「えへへ、なんか眠れなくて」



 俺はため息をつきながら、隣の布団でゴロリと寝返りを打った。



 こうして並んで寝ている状況自体、普通に考えたらおかしい。

 なのに、こいつはまったく気にする様子もなく、隣で無邪気に喋っている。



天宮 玲奈「ねぇ、悠真くん」



高坂 悠真「……なんだよ」



天宮 玲奈「私、やっぱり悠真くんがいないと生きていけない気がします」



高坂 悠真「……それは割と本気でヤバいやつだな」



天宮 玲奈「悠真くんがいれば、私の人生めっちゃ安定しそうですよね!」



高坂 悠真「それ、普通に寄生先探してるだけじゃねぇか……」



天宮 玲奈「えー、ひどい! 私、悠真くんがいると落ち着くんですよ?」



 玲奈は冗談っぽく笑っていたが、俺は思わず言葉に詰まった。



(……俺がいると、落ち着く?)



 玲奈の言葉を深く考える必要はないのかもしれない。

 でも、いつもの調子で流せないくらいには、俺の中で引っかかった。



 そもそも、俺はなんでここまで世話を焼いてるんだ?



 こいつがポンコツだから?

 放っておけないから?



(……いや、それだけか?)



ふと、手が

 ふと、布団の中で玲奈の手が俺の手に触れた。



「……あ」



 玲奈も驚いたのか、小さく声を漏らす。



 けど、手を引っ込める様子はない。



天宮 玲奈「……このままでもいいですか?」



高坂 悠真「……」



 俺は、なんて返せばいいのかわからなかった。



 でも、玲奈の手を振り払う理由も思いつかなかった。



「……勝手にしろ」



 そう言うと、玲奈はふにゃっとした笑みを浮かべる。



「悠真くん、やっぱり優しい~」



 玲奈の手は、ほんの少しだけ、俺の手をきゅっと握った。



翌朝

「悠真くん、おはよ~」



「……」



 目を開けると、すぐ目の前に玲奈の顔があった。



「……うわぁぁぁ!!?」



 俺は思わず跳ね起きる。



「お前、なんでこんな近くにいるんだ!!」



「え? だって、布団がずれて寒かったんですよ~」



「だからってこっちに寄ってくんな!!」



「悠真くん、あったかかったからつい……」



「つい、じゃねぇ!!!」



 俺は頭を抱えながら、今すぐここから帰ろうと決意した。



_______________________________

後書き

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



今回も玲奈のポンコツぶりは健在ですが、

彼女と悠真の関係には、少しずつ変化が生まれているのかもしれません。



何気ない日常の中で積み重なる出来事が、

これから二人にどんな影響を与えていくのか――?



次回も、玲奈と悠真のドタバタな日々を楽しんでもらえたら嬉しいです!

感想や評価をいただけると励みになります!



それでは、また次回!







※この作品はAIの協力の元作成されています
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