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2章

52話 今日のご飯

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 HMDを外して一息。
 いつもの様にベッドから降りてのストレッチ。もう、これも恒例だな。
 リアルタイム18時 8時間ぶっ続けでやってたのでやっぱり体がぎしぎし言う気がする。

「ぐあー……流石にきっついわ……」

 軽く体を動かしながら何を食べるか考える。朝からしばらく何も入れてないし飲んでもいないのでからっからになっている。とりあえず買っておいた冷凍ご飯と卵を取り出してざっくりTKGでも作ろう。そんなにお腹減ってないし。

 で、まあ普通にご飯を温めて卵を乗せて、しょうゆを掛けて終わり……なのだが、卵を乗せて、味の素少々、しょうゆ、粒胡椒を多めにかけて完成。ポイントは粒胡椒、これマジでおすすめ。卵の殻はしっかり洗ってからゴミ袋にぽいっと。おかずはいいや、ご飯大盛だし。
 
「で、これをかきこむ」

 洗い物が面倒なのでコンビニのプラスプーンでさっさとかっこんでいく。粒胡椒でぴりっと辛いのがアクセントになって、まあ食が進む。ほんと、胡椒かけるのおすすめ。
 そう言う訳でさっさと食べて容器やスプーンを捨てて食べ終わり。そういえばゴミの日だしついでに出しに行こう。夕方っていうかもう暗いし、さっと掃除して掃除機の中も空にして、ゴミ投げに行こう。
 そんなわけで、晩飯も済ませ、掃除も終わらせ、ゴミも投げていつもの家事は終了。
 
 シャワーも浴びてすっきりしてからいつも通りタブレットを操作しながら今後の計画をどうするかまた考える。とりあえず当初の目標として立てておいた、黒色火薬と銃は出来たので、後はここからどう強くするのか、どう銃の完成度を上げるかが問題になっていく。
 ログアウト前にやった試し撃ちではとにかく照準の作成、ストック部分は確実に必要項目になる。一発撃つたびにあの振動と手が離れる程のものだと流石に危ない。

 さらに言えば針金固定だし、ここもちゃんとしないとだめだろう。「コ」の字に窪みに入れているだけだから、がたつくという問題もあるので、そこもどうにかしないといけない。

 あと何となく覚えているのは火薬を紙か何かで包んでおいて装填しやすくするのがあったかな?

「んー、出来たからこその課題多くない?」

 よくよく考えればあれに台座付けて地面に固定して撃つほうが安定する気がする。でもそうなってくると大砲とか迫撃砲とかそっちの方向性になるから、あくまで手持ちでどうこうさせないといけない。

 あと思い出したがガンスミスと銃剣、銃格闘、装填とかのガンナー系のスキルを上げておかないと。しばらくはエルスタンで黒色火薬の量産もしておきたいし、レベリングも進めるべきなんだろう。

 んで火薬の量産で思い出したが褐色火薬も作ってみる?でもあれってライフリングを刻んだうえで隙間が少ない銃だから使われたとか覚えあるけど。

「とりあえずは銃の改良が先かな、あんなの使ってたらこっちの身が持たないだろうし」

 タブレットに思いついたことをいつも通り書きながら、リストの更新を進めていく。もうこのやり取りもお馴染みと言うか慣れてきた。
 とりあえず方向性と言うかこれからやる事は大雑把にこうなる。



1:パイプ銃の改良もしくはまともな銃の製造
 →改良ならカスタマイズでの強化?ガンスミスでの強化? 要検証
 →新規製造なら鉄パイプに付属加工
  →火縄、フリントロック機構オミットの為、刻印取得
2:黒色火薬の量産
 →1の改良が出来ればロックラック狩り
 →平行しつつ褐色火薬の製造試作
3:エリア3への進行を見越して防具の一新
 →刻印取得で先に割り込み?
4:レベリング
 →上記の二つ完了後、北か東に進行



「んー……こうなるけど、発火装置の代わりになる刻印と防具が平行作業になるかな、鍛冶と細工だから彫金派生して、後は錬金とか魔法処理的な物が出来れば……かなあ、あのトカゲにもうちょっと話聞いておくべきだったかな」

 それにしても私が会う人物の殆どが獣人か変な奴しかない、犬耳ショタが一番まとも?どっちにしろ癖のある奴しか出会っていないけど。まあこういうゲームじゃRP含めて変なのは多いさ。うん、きっと、多分。
 
「順番付けたけど先に覚えておいた方がいいのは刻印かなあ、厳密な火縄銃とか先込式の銃だと何だかんだで現代銃よりギミックとか調整大変だし」

 フリントロックなんてかみ合わせちょっとずれたら着火しないし、火縄も湿気ると一発という弱点もある。そこまでレベルは上げないが、軽く発火させる程度の扱いまでは引き上げておきたい。
 とは言え、新規製造の場合は刻印必須になるだろうけど、改良と拡張でいくのなら今刻印されている銃身を流用するっていう手もあるから、そっちも考えておく?SLv上がったら分解とかできそうだし。
 ……一つだけ懸念するとしたら、複合スキルってスキル1枠で覚える可能性がある事だろうか。ガンスミスも覚えたとはいえ、条件があったわけだし、特殊扱いならというのは感じる。やばい、色々と錯綜してきた。
 
「うん、羅列したけど、結局は刻印、装備、銃、火薬、レベリングかな」

 まあどうせ全部やる事になるからいいんだけど、しばらく鍛冶クランの所に出入りするしかないか。情報クランからぼったくってそのまま横流しで教えてもらうのが一番楽か。まあしばらくは素材集めとレベリング平行になるんだろうな、細工で木製アクセとか調べてみないと分からないから、ギルド頼みだな、こりゃ。

「とりあえず、物になるようにして、実用化していかないとなあ」

 HMDにリストとメモ帳のデータを更新しつつ、読み込みが終わるまでお茶で一服。
 そんなに時間掛からないからすぐなんだけど、あれこれ考えていたらなかなか疲れる。毎回毎回ログアウトのたびにこの作業している気もするけど。
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