魔法使いとして頑張りますわ!

まるねこ

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 先手必勝よ。私は素早く風刃で首を落としにかかった。
 が、避けられ、片角が欠けて落ちる。

 やはり、瞬時に首を落とすのはまだ私には難しいみたい。次に雷撃を撃ち込んでみる。

 グルルルル。

 レッドドラゴンは立ち上がり、息を吸い込みはじめた。

 少しは効いているみたいだけど、効果は薄いようだ。やはり、ドラゴンの皮は硬い。皮を傷付けないと雷撃も無駄よね。

 そう考えていると、ドラゴンが私に向かって火を吐いた。

 あっ、まずいかも。 

 考えている間、反応が遅れてしまった。

 すると突然後ろから猛烈な風が吹いて火の向かう方向が変わった。

 ……助かった。

「お父様、ありがとうございます」

 と振り向けば立派なグリフォンが羽根を広げていた。

 グリフォン!?

 隣に先程の小グリフォンもいて片足で地面を何度も叩いている。可愛いわ。

 グリフォンが助けてくれたと思うと、やる気倍増だわ。

 早く終わらせないとね。

【アイストルネード】と唱え無数の尖った氷の粒でドラゴンの皮膚を切り裂き、ドラゴンの硬い皮に傷を付ける。

 上手くいったわ。対するドラゴンも火を吐いたが、私は更にアイストルネードを出し、素早く打ち消す。【サンダーパラライシス】雷撃に麻痺魔法を混ぜてドラゴンの傷口から体内に攻撃を移した。

 一度では効きが悪いようで三度程魔法を撃つ。

 よし、いけるわ。ドラゴンが麻痺している間に魔力を練り上げ、【フローズンブロード】傷口から血液を凍らせていく。

 やはり体内はドラゴンと言えども弱いようだった。光の粒となった跡には真紅の魔石、爪、角、牙、ドラゴン肉があった。

「お父様、私、やりました!」
「やはり我が娘だ。凄いぞ。複合魔法も使いこなすとは」

 私はピンチを救ってくれたグリフォンにドラゴン肉を渡す。

「グリフォンちゃん、ありがとう」

 親グリフォンはドラゴンの肉を受け取り、巣に戻るが、小グリフォンは親グリフォンに一鳴きするとパタパタと走りながら私の周りを駆けている。

 抱き上げるとグリグリと頭を擦り付けてくる。可愛さにやられたわ。

「お前は私とくるの?」

 小グリフォンはキュィと返事をする。

「お父様、このグリフォンちゃんを飼っても良いですか?」
「あぁ、仕方がない。ちゃんと世話をするんだぞ?」

「分かりました。お名前を付けないとね。何がいいかしら。グリコちゃん!」
「ソフィア、それは駄目だと思うよ。ほらっ、グリフォンも嫌がっているんじゃないか?」

 グリフォンが前足でテシテシ地面を叩いている。嫌がるその姿も可愛い。

「んー。グリコちゃんって良い名前だと思ったのに。グーちゃんとか、フォンちゃんとか。グリフォンは風を扱うから……。ウィン。……ラファル、ラファルはどうかしら?」

 頭を擦り付けてグルグル言っているわ。気に入って貰えたみたい。

「ラファル。宜しくね」
「ラファルか、いい名前だ。グリフォンを手懐けるなんて凄いな。ラファル。レオンだ、宜しく」

 ラファルはプイッとそっぽを向いてしまう。

「それにしてもソフィアはいつ混合魔法が使えるようになったのだ?」
「おじい様。私も分からないです。ただ、おじい様はイメージが大事と言っていたので、いつもよりはっきりとしたイメージを作り、魔法も簡単にしたのです。こうも上手くいくとは思いませんでしたが、上手くいって良かったです」


 私達は三十階まで到達したので転移装置を使い入り口まで戻る。どうやらダンジョン内で時間が分からなかったが、外は暗くなっていた。

 ギルドでダンジョン報告を終えると、お父様が私を呼ぶ。

「ソフィアこちらにおいで。息子達では魔力が足りないからな。父上と三人の魔力を使って邸に帰ろう。今から魔法円を作成する」

 お父様が地面に術式を描きはじめる。私とおじい様とお父様の魔力を使い、邸まで家族全員一気に戻るみたい。円の中にみんなが入り、私とお爺様はお父様に触れる。

 一瞬、光ったかと思えば、邸の中の玄関にいた。

「お父様、凄いです!」

 お兄様達を明るい邸で改めて見ると、所々衣服が焦げていてとても疲れている様子だった。

「今日はとりあえず解散だ。明日は反省会だぞ」

 お父様がそう言うと各自部屋に戻って行った。私もなんだかんだで疲れた。サラにお願いし、ラファルとお風呂に入った。

 ラファルは寝る前にサラに用意してもらった肉を食べるとそのまま目を瞑り始めた。ラファルを抱っこして一緒にベッドに入り、目を閉じる。


 今日はとても有意義な一日だったわ。
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