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「お父様。グリフォンは襲って来ないのですか?」
「グリフォンは賢い生き物だからこちらが刺激しない限りは攻撃しないんだ」
魔物ではあるけれど、グリフォンって格好いいし、凛々しくて素敵よね。グリフォン等の一部の魔物は知能が高く、人間と敵対しない魔物や共生に近い魔物もいる。
ここのグリフォンはどうやら外からダンジョンに入り込んだ魔物らしく、この階のモンスターを倒しながら住んでいるそうな。
確かにここなら九階辺りにいるオークは肉を落とすから確実に食糧を確保出来るし、二十八階は殆どの人は来ないから安全なんだろうね。
二十八階の元々いた魔物はバジリスクだったらしいが、グリフォンが巣食ってからは出なくなったそうな。
ダンジョン魔素は本物の魔物にも好都合なのか居心地は良いみたい。
私達はそっと二十九階へ移動しようとグリフォン達の巣横を通る。
すると、一匹の子犬程の大きさのグリフォンがヨロヨロと私の足元で座り、つぶらな瞳でじっと私を見ている。
グルルゥ。
親グリフォンは私達に向けて警戒をしているけれど、じっとこちらの様子をみているようだ。
「キュ、キュィ」
「お父様、この子、何か変です。グリフォンの巣に居る他の子より一際小さく、弱々しい」
「大丈夫よ」
そう声を掛けながら親グリフォンの前で抱き上げて撫でる。ふわふわで可愛いわ。そのままお父様に渡すと、どれどれ、と小さなグリフォンを全身隈なく診ている。
「ふむ。どうやらこの小グリフォンは呪いを受けているな。下のキメラにやられたのかもしれん。即死は免れたが、呪いを受け、徐々に魔力が抜けて死にかかっているのだろう。
通常のグリフォンなら呪いは受けないし、受けてもキメラが掛ける呪い程度なら跳ね返せるのが、このこは子供だから呪いを跳ね返す力がないようだ。
このままでは死んでしまう。いつもなら自然の摂理として私達は干渉しないのだが、私達の中で一番魔力が豊富で優しいソフィアに目を付けたな。賢い奴め」
「お父様、このグリフォンちゃんの呪いを解き、魔力を与えれば良いのですか?」
「まぁ、簡単に言えばそうだな」
お父様の話を聞き、早速、小グリフォンに魔力を少しずつ分け与える。殆どの魔物にはヒールは効きが悪い。
けれど魔物特有の回復力の高さがあり、多少の怪我はすぐ無くなる。私の魔力は小グリフォンを包み、小グリフォンは何だか気持ち良さそうだ。
「このグリフォン、ソフィアと魔力の相性が良いんだね」
「レオンお兄様、魔力に相性があるのですか?」
「勿論さ。僕達はオリヴェタン一族だから一族内なら魔力の質も似ていて、魔力の受け渡しも可能だが、他人との魔力の受け渡しはお互いの質を合わせてからの受け渡しになるから難しいし、ロスが出るので通常はしないんだ。
但し、ソフィアのクッキーは別だった。詳しく調べてみないと分からないが、ソフィアの魔力の質は本当の意味でも祖先と同じかもしれない。大昔の魔法使い達は魔力の受け渡しが容易だったらしい記述はあったからな」
そうなんだ。レオンお兄様の説明を聞きながら小グリフォンに魔力を分け与えていたが、魔力が満ちてきたので解呪魔法を唱える。
呪いも消えて小グリフォンはパタパタと跳ね回りはじめた。良かった。
私は小グリフォンをそっとグリフォンの巣に帰した。
「じゃあね。ちゃんと大きくなるのよ?」
「さぁ、治療も終わった。二十九階で休憩してボスを倒すぞ」
二十九階も水が流れている広場になっていた。お父様はまた術式を展開してお茶セットを用意し、おじい様達はサンドイッチを食べながら最下層のボスの話をしている。
「おじい様、三十階のボスは何ですか?」
「三十階はな、レッドドラゴンだ。こいつは偶に私とキャロ2人で倒す位の少し強い奴だな。誰が倒す?」
「私、倒してみたいです。お兄様達は疲労困憊の様子。お父様、私の補助をお願いしても良いですか?」
「もちろんだ。ソフィアが頑張るんだね。私はソフィアの危ない所の補助をするよ。息子達、ソフィアの全力を見て反省するように」
「お父様、まだ私、戦ってもいません」
「そうだな」
父は楽しそうにそう返した。
「ソフィアの全力か。楽しみだ」
お兄様達は笑顔でドラゴンをどう倒すのか話をしながら私の代わりに食事の片付けをしてくれている。
私はというと、レッドドラゴンとの戦い方を考え、魔力を練り上げておく。
私達は三十階へと進んでいく。
三十階は大きなフロアだが、ドラゴンが暴れたのか所々、壁にヒビが入り、床は少し抉られている部分があった。
中央の部分に大きなレッドドラゴンが鎮座していた。
「グリフォンは賢い生き物だからこちらが刺激しない限りは攻撃しないんだ」
魔物ではあるけれど、グリフォンって格好いいし、凛々しくて素敵よね。グリフォン等の一部の魔物は知能が高く、人間と敵対しない魔物や共生に近い魔物もいる。
ここのグリフォンはどうやら外からダンジョンに入り込んだ魔物らしく、この階のモンスターを倒しながら住んでいるそうな。
確かにここなら九階辺りにいるオークは肉を落とすから確実に食糧を確保出来るし、二十八階は殆どの人は来ないから安全なんだろうね。
二十八階の元々いた魔物はバジリスクだったらしいが、グリフォンが巣食ってからは出なくなったそうな。
ダンジョン魔素は本物の魔物にも好都合なのか居心地は良いみたい。
私達はそっと二十九階へ移動しようとグリフォン達の巣横を通る。
すると、一匹の子犬程の大きさのグリフォンがヨロヨロと私の足元で座り、つぶらな瞳でじっと私を見ている。
グルルゥ。
親グリフォンは私達に向けて警戒をしているけれど、じっとこちらの様子をみているようだ。
「キュ、キュィ」
「お父様、この子、何か変です。グリフォンの巣に居る他の子より一際小さく、弱々しい」
「大丈夫よ」
そう声を掛けながら親グリフォンの前で抱き上げて撫でる。ふわふわで可愛いわ。そのままお父様に渡すと、どれどれ、と小さなグリフォンを全身隈なく診ている。
「ふむ。どうやらこの小グリフォンは呪いを受けているな。下のキメラにやられたのかもしれん。即死は免れたが、呪いを受け、徐々に魔力が抜けて死にかかっているのだろう。
通常のグリフォンなら呪いは受けないし、受けてもキメラが掛ける呪い程度なら跳ね返せるのが、このこは子供だから呪いを跳ね返す力がないようだ。
このままでは死んでしまう。いつもなら自然の摂理として私達は干渉しないのだが、私達の中で一番魔力が豊富で優しいソフィアに目を付けたな。賢い奴め」
「お父様、このグリフォンちゃんの呪いを解き、魔力を与えれば良いのですか?」
「まぁ、簡単に言えばそうだな」
お父様の話を聞き、早速、小グリフォンに魔力を少しずつ分け与える。殆どの魔物にはヒールは効きが悪い。
けれど魔物特有の回復力の高さがあり、多少の怪我はすぐ無くなる。私の魔力は小グリフォンを包み、小グリフォンは何だか気持ち良さそうだ。
「このグリフォン、ソフィアと魔力の相性が良いんだね」
「レオンお兄様、魔力に相性があるのですか?」
「勿論さ。僕達はオリヴェタン一族だから一族内なら魔力の質も似ていて、魔力の受け渡しも可能だが、他人との魔力の受け渡しはお互いの質を合わせてからの受け渡しになるから難しいし、ロスが出るので通常はしないんだ。
但し、ソフィアのクッキーは別だった。詳しく調べてみないと分からないが、ソフィアの魔力の質は本当の意味でも祖先と同じかもしれない。大昔の魔法使い達は魔力の受け渡しが容易だったらしい記述はあったからな」
そうなんだ。レオンお兄様の説明を聞きながら小グリフォンに魔力を分け与えていたが、魔力が満ちてきたので解呪魔法を唱える。
呪いも消えて小グリフォンはパタパタと跳ね回りはじめた。良かった。
私は小グリフォンをそっとグリフォンの巣に帰した。
「じゃあね。ちゃんと大きくなるのよ?」
「さぁ、治療も終わった。二十九階で休憩してボスを倒すぞ」
二十九階も水が流れている広場になっていた。お父様はまた術式を展開してお茶セットを用意し、おじい様達はサンドイッチを食べながら最下層のボスの話をしている。
「おじい様、三十階のボスは何ですか?」
「三十階はな、レッドドラゴンだ。こいつは偶に私とキャロ2人で倒す位の少し強い奴だな。誰が倒す?」
「私、倒してみたいです。お兄様達は疲労困憊の様子。お父様、私の補助をお願いしても良いですか?」
「もちろんだ。ソフィアが頑張るんだね。私はソフィアの危ない所の補助をするよ。息子達、ソフィアの全力を見て反省するように」
「お父様、まだ私、戦ってもいません」
「そうだな」
父は楽しそうにそう返した。
「ソフィアの全力か。楽しみだ」
お兄様達は笑顔でドラゴンをどう倒すのか話をしながら私の代わりに食事の片付けをしてくれている。
私はというと、レッドドラゴンとの戦い方を考え、魔力を練り上げておく。
私達は三十階へと進んでいく。
三十階は大きなフロアだが、ドラゴンが暴れたのか所々、壁にヒビが入り、床は少し抉られている部分があった。
中央の部分に大きなレッドドラゴンが鎮座していた。
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