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第一章 神祇官へ
六
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ある日、いつものように訓練の後、神の癒し池に入っていると葵の名無し様が訪れた。葵の名無し様は沢山の血を流していて、今にも倒れそうだ。
「葵の名無し様! 大丈夫ですか!?」
私が心配で手を差し伸べた時、彼は力が抜けたように前に倒れた。私はそのまま葵の名無し様を抱き留める形になった。
「宵闇、ごめん。ちょっと今回はしくじったんだ」
「……無理をなさらないでくださいね」
葵の名無し様は自分で立とうとしたので私はそのまま支える体勢になり、一緒に池の中に入った。
葵の名無し様は顔色も悪く、短い息をしていて手を離せばそのまま溺れてしまいそうなほど弱っている。
池の中で支えていると、無数の光の玉が葵の名無し様を包むように浮き上がってきた。
しばらくすると葵の名無し様の息が穏やかになる。
……もう支えなくても大丈夫そうだ。
「今回は本当に危なかったよ。いつも隠の社で封印を解いて悪しきものの消滅させているんだけど、悪しきものが思ったより強くてね。一人で消滅させようとして失敗したんだ」
「本来は数人で消滅を行うものなのですか?」
「そうだね。本来は数人で組になり対処《たいしょ》する。神祇官も立ち会うからそのうち宵闇も隠の社にくることになると思うよ」
葵様は柔らかな笑顔でそう話をする。
「宵闇、ありがとう。もう大丈夫だ」
私はそっと手を引き、ゆっくりと彼から離れる。
「……久しぶりだね。元気だった?」
彼はしばらくじっとしていたけれど、ゆっくりと自分の力で座った。
「はい」
「どうしたんだい? 何か困りごとでもできたかな」
葵の名無し様が微笑みながら聞いてきた。
「毎日訓練を欠かさずにしているんですが、中々上手くいかなくて……」
「焦ることはないよ。君が努力しているのを他の人伝から聞こえてくる。宵闇は素晴らしい神祇官になると思っている」
「は、…ぃ…」
優しく話しかけてくれる葵様に私は嬉しさで褒められて恥ずかしくなり、うまく言葉を返せないのを見た彼は笑顔になった。
「あっ、瘴気当たりも治ったし、私は戻りますねっ。わ、私、頑張ります」
「宵闇、頑張ってね」
「はい」
私は勢いよく頭を下げてから神の癒し池を後にした。葵の名無し様には変なやつだと思われたかもしれない。
でも、凄く嬉しかった。
今まで能力無しと笑われて誰からも評価されることがなかったから。
きっと葵の名無し様にとっては何のこともない言葉だけれど、褒められ慣れていない私にとっては乾いた砂に水を掛けたように染み込んでいく。嬉しくて、嬉しくて小躍りしてしまいそうになる。もっと頑張ろうと思えた。
そうして日々努力をしていたある日のこと。
「宵闇、今日は鯉柄の山にある祠で濃い瘴気が発生したようなんだ。瘴気を散らしにいってきて下さい」
「分かりました」
私はいつものように衛門府で瘴気の出ている場所を聞いてから準備をし、人間界へと向かった。
祠の近くへ転移してきたが、既に瘴気が辺り一面に広がっている。瘴気の濃さを考えると私が今まで対処してきたものよりも随分と濃い。
不安を覚えた私は衛門府へ言霊を飛ばした。
「鯉柄の山へ来たんですが、瘴気が多くて一人では対処しきれないかもしれません。救援をお願いします」
「分かった。すぐに人を送る。それまでは一人で対応可能か?」
「なんとかやってみます」
一人でできるだろうか?
不安に思いながら祠へ一歩一歩近づいていく。
祠の前に到着すると、瘴気で祠が見えなくなっている。そしてその中心部分には悪しきものが取りついていた。
「……ケェ、クェ……」
何かの音を出しながら悪しきものは瘴気を産んでいる。まだ一人で悪しきものと対峙はしたことがない。出来るだろうか?
幸いなことに悪しきものはまだ私に気づいていない。
そっと薙刀《なぎなた》を取り出し、悪しきものに斬りかかったのだが、瘴気に阻まれて薙刀は音を立てて弾かれてしまった。悪しきものは瘴気を圧縮し、固く鎧のように纏っていたようだ。
私の攻撃で気がつき纏っている瘴気の形を変えて攻撃をしかけてきた。私は攻撃を躱しながら薙刀で応戦する。
今まで瘴気だけで訓練をしていたけれど、悪しきものがいると瘴気はこんなに変わるものなんだと知った。
何度も薙刀で斬りつけていくけれど、今の私の力量では歯が立たない。
多少持っている薙刀を伝い瘴気を取り込んではいるけれど、あまり効果はないようだ。手を翳し瘴気を取り込み、相手を弱らせるのが一番早いのだが、攻撃が早く薙刀の手を止めることができない。
私達天上人が持っている武器は生まれた時から所持しているもので人によって形や効果が大きく異なっている。
主に衛門府で働く武官達が持つ武器は斬ることはもちろん瘴気を払う効果があるのだが、私の薙刀は瘴気を払う力はない。
薙刀を通じて瘴気を吸うことは訓練で少しずつできるようになっているけれど、攻撃を躱しながら吸うことは今の私にはまだ難しい。
悪しきものの攻撃は薙刀の刀身を掴もうとするように粘度のある瘴気を放ってくる。私は瘴気を避けたり、切ったりしているが、瘴気が薙刀の刀身に触れる度に纏わりつき、動きを鈍くさせている。
どうすれば悪しきものを倒せるだろうかと考えている時に後ろから声が掛かった。
「宵闇! 大丈夫か? 待たせたな」
後ろから声が掛けられ、振り向くとそこにいたのは火影様だった。衛門府の武官の一人で曼殊沙華様を補佐している。
「火影様!」
私が声を掛けると、火影様は悪しきものを見つめ、そっと剣を抜いた。火影様の強さを感じ取るように悪しきものが後ろへと距離を取ったが、火影様は許すことなく距離を詰めていく。
逃げることができないと悟ったのか今度は瘴気を凝縮し、無数の黒い手のように伸び、火影様を捕えようとしている。
だが火影様は小さく息を吐いた瞬間、悪しきもから伸びてくる瘴気を全て斬り捨てた。そのまま刃を切り返し、悪しきものを切り上げた。
火影様の刀身は悪しきものを一刀両断、とまではいかなかったが、ひと斬りで深い傷を負わせたようだ。
悪しきものは震えるように後ずさった。そして攻撃を止め瘴気を傷口に集め回復をしようとしているようだ。
「宵闇、瘴気を払えるか?」
「やります」
敵の動きが止まった今なら抵抗されることなく瘴気を吸うことができる。
私は薙刀を仕舞い、手を翳して瘴気を取り込み始める。悪しきものは瘴気が奪われることに苛立っているようで音を出しながら私を攻撃しようとしてきたが、火影様が伸びてくる黒い手を剣で斬り落としていく。
瘴気を取り込んでいくうちに手が熱くなってきた。
あの時と同じ感覚だ。
「葵の名無し様! 大丈夫ですか!?」
私が心配で手を差し伸べた時、彼は力が抜けたように前に倒れた。私はそのまま葵の名無し様を抱き留める形になった。
「宵闇、ごめん。ちょっと今回はしくじったんだ」
「……無理をなさらないでくださいね」
葵の名無し様は自分で立とうとしたので私はそのまま支える体勢になり、一緒に池の中に入った。
葵の名無し様は顔色も悪く、短い息をしていて手を離せばそのまま溺れてしまいそうなほど弱っている。
池の中で支えていると、無数の光の玉が葵の名無し様を包むように浮き上がってきた。
しばらくすると葵の名無し様の息が穏やかになる。
……もう支えなくても大丈夫そうだ。
「今回は本当に危なかったよ。いつも隠の社で封印を解いて悪しきものの消滅させているんだけど、悪しきものが思ったより強くてね。一人で消滅させようとして失敗したんだ」
「本来は数人で消滅を行うものなのですか?」
「そうだね。本来は数人で組になり対処《たいしょ》する。神祇官も立ち会うからそのうち宵闇も隠の社にくることになると思うよ」
葵様は柔らかな笑顔でそう話をする。
「宵闇、ありがとう。もう大丈夫だ」
私はそっと手を引き、ゆっくりと彼から離れる。
「……久しぶりだね。元気だった?」
彼はしばらくじっとしていたけれど、ゆっくりと自分の力で座った。
「はい」
「どうしたんだい? 何か困りごとでもできたかな」
葵の名無し様が微笑みながら聞いてきた。
「毎日訓練を欠かさずにしているんですが、中々上手くいかなくて……」
「焦ることはないよ。君が努力しているのを他の人伝から聞こえてくる。宵闇は素晴らしい神祇官になると思っている」
「は、…ぃ…」
優しく話しかけてくれる葵様に私は嬉しさで褒められて恥ずかしくなり、うまく言葉を返せないのを見た彼は笑顔になった。
「あっ、瘴気当たりも治ったし、私は戻りますねっ。わ、私、頑張ります」
「宵闇、頑張ってね」
「はい」
私は勢いよく頭を下げてから神の癒し池を後にした。葵の名無し様には変なやつだと思われたかもしれない。
でも、凄く嬉しかった。
今まで能力無しと笑われて誰からも評価されることがなかったから。
きっと葵の名無し様にとっては何のこともない言葉だけれど、褒められ慣れていない私にとっては乾いた砂に水を掛けたように染み込んでいく。嬉しくて、嬉しくて小躍りしてしまいそうになる。もっと頑張ろうと思えた。
そうして日々努力をしていたある日のこと。
「宵闇、今日は鯉柄の山にある祠で濃い瘴気が発生したようなんだ。瘴気を散らしにいってきて下さい」
「分かりました」
私はいつものように衛門府で瘴気の出ている場所を聞いてから準備をし、人間界へと向かった。
祠の近くへ転移してきたが、既に瘴気が辺り一面に広がっている。瘴気の濃さを考えると私が今まで対処してきたものよりも随分と濃い。
不安を覚えた私は衛門府へ言霊を飛ばした。
「鯉柄の山へ来たんですが、瘴気が多くて一人では対処しきれないかもしれません。救援をお願いします」
「分かった。すぐに人を送る。それまでは一人で対応可能か?」
「なんとかやってみます」
一人でできるだろうか?
不安に思いながら祠へ一歩一歩近づいていく。
祠の前に到着すると、瘴気で祠が見えなくなっている。そしてその中心部分には悪しきものが取りついていた。
「……ケェ、クェ……」
何かの音を出しながら悪しきものは瘴気を産んでいる。まだ一人で悪しきものと対峙はしたことがない。出来るだろうか?
幸いなことに悪しきものはまだ私に気づいていない。
そっと薙刀《なぎなた》を取り出し、悪しきものに斬りかかったのだが、瘴気に阻まれて薙刀は音を立てて弾かれてしまった。悪しきものは瘴気を圧縮し、固く鎧のように纏っていたようだ。
私の攻撃で気がつき纏っている瘴気の形を変えて攻撃をしかけてきた。私は攻撃を躱しながら薙刀で応戦する。
今まで瘴気だけで訓練をしていたけれど、悪しきものがいると瘴気はこんなに変わるものなんだと知った。
何度も薙刀で斬りつけていくけれど、今の私の力量では歯が立たない。
多少持っている薙刀を伝い瘴気を取り込んではいるけれど、あまり効果はないようだ。手を翳し瘴気を取り込み、相手を弱らせるのが一番早いのだが、攻撃が早く薙刀の手を止めることができない。
私達天上人が持っている武器は生まれた時から所持しているもので人によって形や効果が大きく異なっている。
主に衛門府で働く武官達が持つ武器は斬ることはもちろん瘴気を払う効果があるのだが、私の薙刀は瘴気を払う力はない。
薙刀を通じて瘴気を吸うことは訓練で少しずつできるようになっているけれど、攻撃を躱しながら吸うことは今の私にはまだ難しい。
悪しきものの攻撃は薙刀の刀身を掴もうとするように粘度のある瘴気を放ってくる。私は瘴気を避けたり、切ったりしているが、瘴気が薙刀の刀身に触れる度に纏わりつき、動きを鈍くさせている。
どうすれば悪しきものを倒せるだろうかと考えている時に後ろから声が掛かった。
「宵闇! 大丈夫か? 待たせたな」
後ろから声が掛けられ、振り向くとそこにいたのは火影様だった。衛門府の武官の一人で曼殊沙華様を補佐している。
「火影様!」
私が声を掛けると、火影様は悪しきものを見つめ、そっと剣を抜いた。火影様の強さを感じ取るように悪しきものが後ろへと距離を取ったが、火影様は許すことなく距離を詰めていく。
逃げることができないと悟ったのか今度は瘴気を凝縮し、無数の黒い手のように伸び、火影様を捕えようとしている。
だが火影様は小さく息を吐いた瞬間、悪しきもから伸びてくる瘴気を全て斬り捨てた。そのまま刃を切り返し、悪しきものを切り上げた。
火影様の刀身は悪しきものを一刀両断、とまではいかなかったが、ひと斬りで深い傷を負わせたようだ。
悪しきものは震えるように後ずさった。そして攻撃を止め瘴気を傷口に集め回復をしようとしているようだ。
「宵闇、瘴気を払えるか?」
「やります」
敵の動きが止まった今なら抵抗されることなく瘴気を吸うことができる。
私は薙刀を仕舞い、手を翳して瘴気を取り込み始める。悪しきものは瘴気が奪われることに苛立っているようで音を出しながら私を攻撃しようとしてきたが、火影様が伸びてくる黒い手を剣で斬り落としていく。
瘴気を取り込んでいくうちに手が熱くなってきた。
あの時と同じ感覚だ。
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