【完結】美しすぎてごめんなさい☆

まるねこ

文字の大きさ
14 / 27

学院に入ります!

しおりを挟む
そんなこんながありつつ、ようやく私は十五歳となりました。

 この五年間は特に変わったこともなく、のんびりと恙なく暮らしておりました。刺繍の腕はちょっと上がったけれど、相変わらず上位層に食い込めるわけでもない。

そうそう、自宅筋トレについてはコツコツと頑張った結果、引き締まったボディを手に入れました。美の完全無欠の究極体ですね。残念ながらムキムキマッチョとはほど遠い。

やはり負荷が大事なのか!?

マリルやエディットは分厚い本を持ちながら筋トレしようとするとすぐに止めてきた。でも護身術(体術)については最低限の事だけ教えて貰えました。

私はもっと教えて貰いたかったのだけれど、マリルは駄目だっていうんだもの。

その代わりといっては何だけど、掌よりも小さなサイズのナイフは最近扱い方を教えてくれたわ。無いよりはマシよね。投擲と縄を切るためのナイフ。太ももに落ちないように常に付けておくものらしい。

痺れ薬も塗ってあるらしいので取り扱い要注意よ!!

 そして十五歳と言う事は私が学院に入る歳。こんなに狙われている状態で学院に入るのは怖い。けれど、貴族の殆どは入る事になっているのでご多分に洩れず私も入学する事になった。

学院は全寮制でもあるのよね。

 父は私と離れる事を大泣きしてどうにか邸から通えないかとか病弱なので入学させないとか色々と考えていたみたい。母に叱られて渋々入学の手続きをしていたわ。兄は一足先に男子寮に入っているの。

 私はというと、どうやら王家から特別許可を頂いて王族の寮に入寮する事になったみたい。特別扱いよね。

警備の観点からそうせざるを得なかったらしい。

学院内で誘拐事件なんて起こったらそれこそ国の恥だしね。

ちなみに現在寮住まいになっているのはカインゼル殿下のみ。今年十八歳で兄と同じ年なの。最上級生ね。

カインゼル殿下も弟のウェイン殿下も婚約者は居ない。カインゼル殿下が十二歳のお茶会の後に本当は婚約者を決める予定だったみたい。

 当初、私との婚約が一番有力とされていたらしいけれど、私と話す前に私が帰ったことで選べなかった、と。将来の王妃としての資質も加味されるのだけれど、私は未知数。

家庭教師がことごとく辞めさせられているからね。

王族になれば警備は最高だけれど、私が将来外交やお茶会を開く?
無理無理!
絶対むりぽ。

 王家側から『美しいブランシュ嬢を王家に迎えたいが、頭が悪くて顔だけとなると厳しい。愛妾として考えたが、それには爵位が高すぎるので難しい』と言ってきたらしい。

いやいや、私の気持ちは二の次かよ!って思ったね。
私は側妃にも妾にもなりたくないわ。
だからって王妃もやだよ?

こんなにもインドアの私が突然外に出るなんて無理ゲーだわ。

そうか、あの時断らずに辺境伯へ嫁げば良かったのか。でもなー。私弱いし、無理ぽ。
一撃で即アウト!
かといって爵位の低い人との婚姻は財力や権力で私が連れ去られる危険もあるとかで駄目らしい。

……中々に難しいんだね。

結婚できないかもしれないよ、今世も! 前世はお先真っ暗って思ってたけれど、今世は結婚できなくても家族と暮らせるから明るいわ。お外で仕事が出来る気がしないし。

よし、当面の将来の夢はお家で内職しながら生涯を過ごす!
よし、それでいこう。



そうしている間に入寮の日が来た。

「エディット、ブルーノ、準備はいいかしら?マリルも」
「もちろんですよ、お嬢様」

 これからの寮生活に護衛のエディットとブルーノ、侍女はマリルが付いてくれることになった。

この人選は水面下で激しい戦いがあったらしい。

 侯爵家で一番腕の立つエディットとブルーノ。護衛騎士達の中で戦い、強かった者二名が選ばれた。エディットは群を抜いて強かったのだとか。マリルも戦闘侍女としてより厳しい戦いを潜り抜けたって聞いたわ。

ごめんね、ぽんこつな主人を守るために。

護衛を引きつれた侯爵家の馬車は寮へと入っていく。


 私の生活の拠点となる王族寮は思ったほどではなかったわ。王族も他の貴族と同じような生活をするのが目的なのかもしれない。とはいっても他の貴族の部屋に比べると格段に広いらしい。

自室にお風呂、トイレはもちろん、小さめのキッチンや侍女と護衛の部屋も用意されている。寮内にはサロンがある。
ここ数年は他国の王族が留学してくる事もなかったらしくカインゼル殿下だけの寮とされ、サロンは使われる事がなかったらしい。もちろん食事も寮で用意される。

しっかりと選別された料理人や毒見係が殿下の安全を守っている。私がそれに便乗する形を取ってくれるらしい。ありがたや。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

聞き分けよくしていたら婚約者が妹にばかり構うので、困らせてみることにした

今川幸乃
恋愛
カレン・ブライスとクライン・ガスターはどちらも公爵家の生まれで政略結婚のために婚約したが、お互い愛し合っていた……はずだった。 二人は貴族が通う学園の同級生で、クラスメイトたちにもその仲の良さは知られていた。 しかし、昨年クラインの妹、レイラが貴族が学園に入学してから状況が変わった。 元々人のいいところがあるクラインは、甘えがちな妹にばかり構う。 そのたびにカレンは聞き分けよく我慢せざるをえなかった。 が、ある日クラインがレイラのためにデートをすっぽかしてからカレンは決心する。 このまま聞き分けのいい婚約者をしていたところで状況は悪くなるだけだ、と。 ※ざまぁというよりは改心系です。 ※4/5【レイラ視点】【リーアム視点】の間に、入れ忘れていた【女友達視点】の話を追加しました。申し訳ありません。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない

朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。 生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。 母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。 そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。 それから〜18年後 約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。 アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。 いざ〜龍国へ出発した。 あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね?? 確か双子だったよね? もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜! 物語に登場する人物達の視点です。

処理中です...