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舞踏会の日がやってきました
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そうして迎えた舞踏会の日。
三日前に兄と一緒に家に帰宅。前日になるとみんな自分の家に帰る人達で学院の前は馬車が一杯で動けなくなるからだ。
警備上の観点から私達は先に帰宅になったのよね。
もちろん学園は長期休みに入っている。休みに入る前にはクラスメイトの方々やすれ違う人達に『舞踏会でお会いできれば嬉しいです』『ブランシュ様の尊いお姿を見に舞踏会に出席します』なんて声が聞こえてきたわ。
平然とした態度で『嬉しいわ』って答えたけれど、絶対声は震えていたに違いない。
今からガクブル。
行きたいのよ?
煌びやかな場所で、綺麗なドレスを着て父や兄とダンスしたい。
でも他の人の視線も気になる。
影でクスッて笑われたり、目が合ったらププッて笑われてしまうんじゃないかって思うのはきっと前世の事を引きずっていると思う。
……おんも出たくない。
でもこればかりはやるしかない。
折角の美貌に生まれ変わったのだからこれを武器にしていくしかない、のよね……。
「ブランシュお嬢様、やはり美しい。やはりお嬢様はこの世界で一番の美しさ。あぁ、大枚はたいて絵師に頼んで絵を描いてもらいたいです」
「マリル、有難う。外に出たくないけれど、今日ばかりは頑張ってくるわ。はぁ、気が重い」
こうして部屋を出て玄関ホールに向かうと既に両親と兄が私の事を待っていた。
「お待たせしました」
「あぁ、ブランシュ! なんて素敵なの! 私の娘はやっぱり天使だったのね!」
父や兄よりも先に母がギュッと抱きしめてきた。
「母上、それは僕の役目ですよ」
「あら、たまにはいいじゃない」
「ブランシュ、とても綺麗だ。父は心配だ。今日はヴェルナーから側を離れないように」
「はい、お父様」
私は兄のエスコートで馬車に乗り込み、会場へと向かった。
あードキドキする。初めての舞踏会! 煌びやかな衣装。何もかもがキラキラに決まっているわ! でも、そんな中、絶世の美女がその場に立つのよ?
皆の視線が突き刺さるに決まっているわ。私としてはそっと壁際で貴族のキャッキャッウフフな世界を眺めるだけでいいのに。
馬車を降りて会場に向かう私達家族。行き交う人々が私達を二度見、三度見している。私は兄のエスコートと護衛達にしっかりと守られながら会場に入っていく。
流石に会場内に護衛はついていくことは出来ないので私達四人で歩いていくしかない。
「お父様、確かはじめに王様に挨拶するんですよね?」
「あぁ、そうだよ。貴族達の挨拶が終わったら陛下が舞踏会の開始の合図をして始まるんだ。ほらっ、公爵家から挨拶が始まっているだろう? 私達もそろそろ行こう」
そして私達は列に並び挨拶の順番を待っている。
「ブランシュ、三人前を見てごらん? でかい男が立っているだろう? あれがコーウィンさんだよ」
兄がクククッと笑いを堪えながらそっと耳打ちしてきた。
私のイメージでは王子様然としたコーウィン様だったけれど、数年ぶりに見たコーウィン様は身長がかなり伸びて体格も素晴らしい。そんな彼は一人でこの舞踏会に参加しているようだ。
私達は素知らぬ振りをして周りを見渡すと、何人かのクラスメイトやクラブの先輩達がいるようだ。
そして並んでいる数人後ろにはロラ姉様とモニカ姉様が並んでいて私に手を振ってくれている。
「お兄様、姉様達も後ろに並んでいるわ」
「あぁ、そうだね。会場は人が多いから絶対に僕かモニカ達から離れてはいけないよ?」
「はぁい。耳がタコになるほど聞きました。分かっていますわ」
雑談しているとすぐに陛下に挨拶をする番になった。
「この度は舞踏会にお呼びいただき有難う御座います。今年は娘も学院に入学し、舞踏会の場に参加することができました」
「おぉ、マルリアーニ侯爵の娘は大層な美姫だと噂を聞いておったがこれほどまでとは。美しいな。ブランシュと言ったか、ウェインの婚約者にならぬか?」
陛下は面白そうに私に問いかけてきた。
「お褒め頂き有難う御座います」私はあえて何も言わずに会釈だけした。他の貴族もいるこの場で私が何かいうと問題になりそうだと思ったからだ。
「娘は身体が弱いゆえ、今だ婚約者はおりません。どうかご容赦を」
陛下は私の過去を知っていて言っているに違いない。父がそう言った事で周りがざわざわし始めている。
中々に腹黒いわ。
これでも淑女教育は受けているので表情には出すことはないけれど、内心あっかんべー!!よ。
「そうかそうか。仕方がない。折角来たのだ。楽しんでおくれ」
私達は礼をして陛下への挨拶を終えた。
三日前に兄と一緒に家に帰宅。前日になるとみんな自分の家に帰る人達で学院の前は馬車が一杯で動けなくなるからだ。
警備上の観点から私達は先に帰宅になったのよね。
もちろん学園は長期休みに入っている。休みに入る前にはクラスメイトの方々やすれ違う人達に『舞踏会でお会いできれば嬉しいです』『ブランシュ様の尊いお姿を見に舞踏会に出席します』なんて声が聞こえてきたわ。
平然とした態度で『嬉しいわ』って答えたけれど、絶対声は震えていたに違いない。
今からガクブル。
行きたいのよ?
煌びやかな場所で、綺麗なドレスを着て父や兄とダンスしたい。
でも他の人の視線も気になる。
影でクスッて笑われたり、目が合ったらププッて笑われてしまうんじゃないかって思うのはきっと前世の事を引きずっていると思う。
……おんも出たくない。
でもこればかりはやるしかない。
折角の美貌に生まれ変わったのだからこれを武器にしていくしかない、のよね……。
「ブランシュお嬢様、やはり美しい。やはりお嬢様はこの世界で一番の美しさ。あぁ、大枚はたいて絵師に頼んで絵を描いてもらいたいです」
「マリル、有難う。外に出たくないけれど、今日ばかりは頑張ってくるわ。はぁ、気が重い」
こうして部屋を出て玄関ホールに向かうと既に両親と兄が私の事を待っていた。
「お待たせしました」
「あぁ、ブランシュ! なんて素敵なの! 私の娘はやっぱり天使だったのね!」
父や兄よりも先に母がギュッと抱きしめてきた。
「母上、それは僕の役目ですよ」
「あら、たまにはいいじゃない」
「ブランシュ、とても綺麗だ。父は心配だ。今日はヴェルナーから側を離れないように」
「はい、お父様」
私は兄のエスコートで馬車に乗り込み、会場へと向かった。
あードキドキする。初めての舞踏会! 煌びやかな衣装。何もかもがキラキラに決まっているわ! でも、そんな中、絶世の美女がその場に立つのよ?
皆の視線が突き刺さるに決まっているわ。私としてはそっと壁際で貴族のキャッキャッウフフな世界を眺めるだけでいいのに。
馬車を降りて会場に向かう私達家族。行き交う人々が私達を二度見、三度見している。私は兄のエスコートと護衛達にしっかりと守られながら会場に入っていく。
流石に会場内に護衛はついていくことは出来ないので私達四人で歩いていくしかない。
「お父様、確かはじめに王様に挨拶するんですよね?」
「あぁ、そうだよ。貴族達の挨拶が終わったら陛下が舞踏会の開始の合図をして始まるんだ。ほらっ、公爵家から挨拶が始まっているだろう? 私達もそろそろ行こう」
そして私達は列に並び挨拶の順番を待っている。
「ブランシュ、三人前を見てごらん? でかい男が立っているだろう? あれがコーウィンさんだよ」
兄がクククッと笑いを堪えながらそっと耳打ちしてきた。
私のイメージでは王子様然としたコーウィン様だったけれど、数年ぶりに見たコーウィン様は身長がかなり伸びて体格も素晴らしい。そんな彼は一人でこの舞踏会に参加しているようだ。
私達は素知らぬ振りをして周りを見渡すと、何人かのクラスメイトやクラブの先輩達がいるようだ。
そして並んでいる数人後ろにはロラ姉様とモニカ姉様が並んでいて私に手を振ってくれている。
「お兄様、姉様達も後ろに並んでいるわ」
「あぁ、そうだね。会場は人が多いから絶対に僕かモニカ達から離れてはいけないよ?」
「はぁい。耳がタコになるほど聞きました。分かっていますわ」
雑談しているとすぐに陛下に挨拶をする番になった。
「この度は舞踏会にお呼びいただき有難う御座います。今年は娘も学院に入学し、舞踏会の場に参加することができました」
「おぉ、マルリアーニ侯爵の娘は大層な美姫だと噂を聞いておったがこれほどまでとは。美しいな。ブランシュと言ったか、ウェインの婚約者にならぬか?」
陛下は面白そうに私に問いかけてきた。
「お褒め頂き有難う御座います」私はあえて何も言わずに会釈だけした。他の貴族もいるこの場で私が何かいうと問題になりそうだと思ったからだ。
「娘は身体が弱いゆえ、今だ婚約者はおりません。どうかご容赦を」
陛下は私の過去を知っていて言っているに違いない。父がそう言った事で周りがざわざわし始めている。
中々に腹黒いわ。
これでも淑女教育は受けているので表情には出すことはないけれど、内心あっかんべー!!よ。
「そうかそうか。仕方がない。折角来たのだ。楽しんでおくれ」
私達は礼をして陛下への挨拶を終えた。
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