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ヤらずにすみました
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「あ、私の話ばかりしてごめんなさい。コーウィン様は先日叙勲されたのですよね?」
「俺のこと? ブランシュ嬢の話を聞いていたかったな。確かに今回、王都に来たのは王家から褒美を与えると呼ばれた」
「王都にいる貴族の殆どが見ている中で陛下に褒められたんですよね?凄いですね! きっと令嬢達から婚約が殺到しているんじゃないかしら?」
私は少し興奮しながら話をする。だって凄いことなんだもの。
数年前のコーウィン様は王子様然とした感じで令嬢から絶対モテていたに違いないわ!
今は体格もがっちりで当時の面影は全くないけれど、このマッチョ感がいいという人は多いはず!私もその上腕二頭筋を触ってみたいとさえ思う。
お姫様だっこなんてされた日は天に召されてしまうかもしれない!
「それがそうでもないんだ。俺は全然令嬢から興味を持たれていない。こんな大男は嫌いなんだそうだ」
「えぇ!? この世の中、間違っていませんか?? 以前のお姿も王子様然として紳士的で優しく、ご令嬢にも人気だったと聞きましたわ。
今のお姿は誰よりも精悍で素晴らしい筋肉。軽々とお姫様抱っこもしてくれそうな感じです。筋肉は芸術です。肉体美。世の女性を虜にするのは間違いないと思いますが……?」
私は不思議そうに話をすると、兄もコーウィン様もえっ? っと言わんばかりにこちらを凝視している。
え? 何か変な事を言った?
「……ブランシュ。ずっと邸の中にいたせいかな。他の令嬢とは少し考えが違うと思っていたが……」
「あら? お兄様、私の美醜感覚は間違っておりませんよ。私の家族は他の人達と違い、見目麗しいものだと自覚しておりますし、王家の方々も素晴らしい容姿ですわ? 顔は生まれつきや環境で自然と変わりますが、鍛え上げた筋肉違います。
その身体になるまでには相当の努力が必要なのです。芸術美ですわ! 顔の美醜だけで人を判断してはいけません」
私はどれだけ努力しても筋肉は全く付いていないけどね!
「……ブランシュ嬢。君って人は……」
「?」
「お兄様、私、何か変な事を言いましたか?」
「う、ん。まぁそうだね。王都に住む貴族令嬢の好みはブランシュも言っている通り、顔の造形美だと思うよ。
剣の技だったり、頭の良さも将来夫婦として添い遂げるには必要だから人気だけどね。肉体美はあまり貴族では持て囃されないかもしれない。ブランシュは筋肉のある男の人が好みなのかい?」
「無いよりかはあった方がいいに決まっていますわ。でも一番は美醜に囚われず、内面をみてくれる方ですね。でもそんな人を見たことがないわ。だから私、学院を卒業したら領地の片隅で一人過ごすことを決めているの」
私の言葉に兄は口ごもった。コーウィン様を見ると震えている。寒いのかしら??
「コーウィン様?」
ぷるぷると震えていた彼は素早く立ち上がり私の前に跪いた。
「ブランシュ嬢、どうか私の妻になってほしい。君に助けられてから一日も忘れたことはない。私はあの時からずっと君の優しさに心を打たれたんだ。どうか、私の手を取って欲しい」
「えっ、あっ、うっ、ぉ……急に、どうされたのですか??」
急にプロポーズなんて驚いた。つい挙動不審になってしまったわ。
「俺は、君があの時、大丈夫、大丈夫って一生懸命になりながら魔法を使ってくれたことを覚えている。本当に嬉しかったんだ。君しかいないとあの時、思った」
えっ?馬車内でのこと?
魔法を使っていたことを知っていた??
えぇぇぇぇ!?
「ブランシュ、コーウィンさんはブランシュに来てほしくて領地の改革をこの歳でしたんだよ。
辺境伯領は小さな争いが多くて夫人も時には指揮を取らなくてはいけなかった。だから強い女を代々嫁にしてきたんだけど、その必要が無くなったんだ」
私の動揺は兄の言うそれじゃないわ。魔法よ、魔法の事で驚いているのよ兄様!
「こ、コーウィン様。あ、あのっ。私が魔法を、使えると知っていたのですか?」
「あぁ。もちろんだよ」
「……兄様、どうしましょう?? 生かして帰すわけにはいきませんわ!!」
「……ブランシュ。いや、大丈夫だよ。落ち着いて? コーウィンさんが知っていることは父上も分かっているから大丈夫だよ」
「良かったっ。コーウィン様をヤらずにすみましたわっ」
兄は額に手を当てている。その様子を見たコーウィン様はまた震えている。
「俺のこと? ブランシュ嬢の話を聞いていたかったな。確かに今回、王都に来たのは王家から褒美を与えると呼ばれた」
「王都にいる貴族の殆どが見ている中で陛下に褒められたんですよね?凄いですね! きっと令嬢達から婚約が殺到しているんじゃないかしら?」
私は少し興奮しながら話をする。だって凄いことなんだもの。
数年前のコーウィン様は王子様然とした感じで令嬢から絶対モテていたに違いないわ!
今は体格もがっちりで当時の面影は全くないけれど、このマッチョ感がいいという人は多いはず!私もその上腕二頭筋を触ってみたいとさえ思う。
お姫様だっこなんてされた日は天に召されてしまうかもしれない!
「それがそうでもないんだ。俺は全然令嬢から興味を持たれていない。こんな大男は嫌いなんだそうだ」
「えぇ!? この世の中、間違っていませんか?? 以前のお姿も王子様然として紳士的で優しく、ご令嬢にも人気だったと聞きましたわ。
今のお姿は誰よりも精悍で素晴らしい筋肉。軽々とお姫様抱っこもしてくれそうな感じです。筋肉は芸術です。肉体美。世の女性を虜にするのは間違いないと思いますが……?」
私は不思議そうに話をすると、兄もコーウィン様もえっ? っと言わんばかりにこちらを凝視している。
え? 何か変な事を言った?
「……ブランシュ。ずっと邸の中にいたせいかな。他の令嬢とは少し考えが違うと思っていたが……」
「あら? お兄様、私の美醜感覚は間違っておりませんよ。私の家族は他の人達と違い、見目麗しいものだと自覚しておりますし、王家の方々も素晴らしい容姿ですわ? 顔は生まれつきや環境で自然と変わりますが、鍛え上げた筋肉違います。
その身体になるまでには相当の努力が必要なのです。芸術美ですわ! 顔の美醜だけで人を判断してはいけません」
私はどれだけ努力しても筋肉は全く付いていないけどね!
「……ブランシュ嬢。君って人は……」
「?」
「お兄様、私、何か変な事を言いましたか?」
「う、ん。まぁそうだね。王都に住む貴族令嬢の好みはブランシュも言っている通り、顔の造形美だと思うよ。
剣の技だったり、頭の良さも将来夫婦として添い遂げるには必要だから人気だけどね。肉体美はあまり貴族では持て囃されないかもしれない。ブランシュは筋肉のある男の人が好みなのかい?」
「無いよりかはあった方がいいに決まっていますわ。でも一番は美醜に囚われず、内面をみてくれる方ですね。でもそんな人を見たことがないわ。だから私、学院を卒業したら領地の片隅で一人過ごすことを決めているの」
私の言葉に兄は口ごもった。コーウィン様を見ると震えている。寒いのかしら??
「コーウィン様?」
ぷるぷると震えていた彼は素早く立ち上がり私の前に跪いた。
「ブランシュ嬢、どうか私の妻になってほしい。君に助けられてから一日も忘れたことはない。私はあの時からずっと君の優しさに心を打たれたんだ。どうか、私の手を取って欲しい」
「えっ、あっ、うっ、ぉ……急に、どうされたのですか??」
急にプロポーズなんて驚いた。つい挙動不審になってしまったわ。
「俺は、君があの時、大丈夫、大丈夫って一生懸命になりながら魔法を使ってくれたことを覚えている。本当に嬉しかったんだ。君しかいないとあの時、思った」
えっ?馬車内でのこと?
魔法を使っていたことを知っていた??
えぇぇぇぇ!?
「ブランシュ、コーウィンさんはブランシュに来てほしくて領地の改革をこの歳でしたんだよ。
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「こ、コーウィン様。あ、あのっ。私が魔法を、使えると知っていたのですか?」
「あぁ。もちろんだよ」
「……兄様、どうしましょう?? 生かして帰すわけにはいきませんわ!!」
「……ブランシュ。いや、大丈夫だよ。落ち着いて? コーウィンさんが知っていることは父上も分かっているから大丈夫だよ」
「良かったっ。コーウィン様をヤらずにすみましたわっ」
兄は額に手を当てている。その様子を見たコーウィン様はまた震えている。
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