56 / 81
第2章 王への道
二十話 本戦 第1ブロック
しおりを挟む
ようやくテストが終わったので、今日から更新再開です。
読み返して思いましたが、地の文が長すぎますね。
なので、より読みやすく、楽しんでいただけるよう、今回からセリフ増しでいきます。
楽しんでいただけると嬉しいです。
ーーー
いよいよ始まりを迎えた、新生秘境大武闘大会。
その予選は思いのほか長引き、一時間もの間、ステージの上で戦士たちの乱闘が続いた。
というのも、予想に反して参加者たちは皆一様に戦闘能力が高く、激しくしのぎを削っていたのだ。
そのため、観客たちは大歓喜。開催宣言の時以上のボリュームで、会場を熱気で包み込んだ。
それは、周りの声に乗せられているものもあるが、スクリーンとカメラがあることが大きいだろう。
まるで間近に見ているように、戦士たちの戦いを楽しむことができる。それはより一層気分を高揚させ、その熱は声へと変わる。
彼らの見る前で、また一人、また一人と、猛者たちに戦士たちが倒されていく。より強いものが残り、さらに強いものに倒されていく、その光景はまさに圧巻であった。
賭け金もありなこの大会だが、ちらほらと落胆の声も聞こえてくる。きっと、賭けていた相手が倒れたのだろう。
そんなこんなで、予想を大きく上回る盛り上がりを見せた予選は無事終了、今一度大きな銅鑼の音が鳴り響き、終わりを迎える。
『終ーーーーー了ーーーーー!規定の人数に達しましたので、これをもって大武闘大会、予選を終了いたします!』
セレアさんの活発な声が、明確に乱闘の終わりを告げた。
それに、見ごたえのある戦いを見て満足したものものは雄叫びを、また、賭けに負けたものは悲鳴をあげた。
そして、堂々とステージの上に立ち、予選を勝ち抜いた二十五名の猛者たちには、惜しみない賞賛の声が送られる。
『いやあ、予選からこの盛り上がりよう!各々のプライドと信念をぶつけ合った、素晴らしい戦いでした!まるで魂を燃やすような戦いっぷりに、このセレア、感動、感激、絶頂の気分でごさいます!解説のお二人は、どうでしたでしょうか!?』
『うむ。誠、見事な戦いじゃった。数多のライバルを降し、勝利を勝ち取ったもの。また、力及ばず、地に伏しているもの。そのどちらともを、妾は誇りに思う』
『同感だ。今回本戦に進めなかった人たちも、大会の盛り上がりによっては、来年からも開催しようと相談している。是非、またその雄姿を見せて欲しい』
結界の効果で復活し、立ち上がった戦士たちが、俺たちの言葉を聞いて各々の表情を浮かべる。だが、悪い雰囲気ではなかった。
職員の立つ出入り口から、悔しげな戦士と、その肩を叩く戦士たちなどがステージから消えていく。
そして、残った本戦出場者たちも、一旦休憩のために控え室へと案内され、ステージには誰もいなくなる。
『いやあ、それにしても素晴らしいですね!まさか、あんなにドンパチやっていた戦士たちの傷が一瞬で癒えるとは!』
『まあ、これでも亜神じゃ。このくらいはできて当然じゃな』
ふふん、と得意げに隣で胸を張り、腕を組むエクセイザー。それに少し苦笑する。
事実、エクセイザーはこの世界有数の、凄まじい魔法使いだ。それは、彼女の使う空間魔法にある。
これは目覚めてから知ったことなのだが、この世界には通常のスキルの他に、五大魔法と呼ばれる特殊な魔法があるのだ。
一つ、空間魔法。結界を張ることや転移を可能とし、五大魔法随一の凡庸性を誇る。
二つ、魂魄魔法。魂と記憶を司る魔法。死者を蘇らせることもできる。
三つ、時操魔法。時の流れを操る魔法であり、過去・未来・現在全てを見ることができる。
四つ、狂化魔法。理性を犠牲にして、際限なく使用者を強化する魔法。シドのそれが魔法になったものだ。
五つ、創生魔法。己の魔力を使って、物体を作り出す魔法。既存ではない、新たなものを作ることもできる。
五大魔法はとても強大な力を持ち、そのため一つの時代に、同じ五大魔法を使う人間が二人いる、というのはないらしい。
つまり、保有者が死ぬその時まで、各時代には五人の五大魔法保有者がいる。そのうちの一人が、エクセイザーというわけだ。
ただ、エクセイザーは一度俺に倒されているので、どうなっているかわからないらしいが。
ちなみに、俺の【強化】スキルは完全にシステム外のイレギュラーな力らしく、真の神の領域らしい。
どのくらいヤバいのか聞いた時には、シリルラにそっと目を逸らされた。胃が痛くなった。
そんなこんなで、俺たちのトークで十五分のインターバルを挟んだ後。
『さてさて!皆様お待たせいたしました!これより、大武闘大会本戦、第1ブロックを開始いたします!』
セレアさんの言葉に、会場が大いに盛り上がりを見せた。いよいよ、予選を勝ち抜いた猛者たちの戦いが見られるのだ。
その歓声に答えるように、ステージを囲う壁が開いて、そこから第1ブロックの戦士たちが入場する。
『まずは、エントリーNo.405と、No.406!傭兵の中では知らぬ者はいない!その俊敏な動きと狡猾な戦闘で、いかなる標的をも仕留める!猿人族の双子、トマスとドラァァァアアァス!』
「「ウォオオオオオオオオ!」」
紹介された、皮鎧を纏った二匹の猿人族の男な雄叫びをあげる。名の知れた強者の登場に、会場が湧く。
『続いて、エントリーNo.146!その美貌と輝くような金髪は、大人の色気を醸し出す!大陸の端、古代森人の里からやって来た魔法使い!エルザミーナァ!』
「ふっ……」
ローブにとんがり帽子、長杖といった出で立ちの女性が、余裕の態度で髪を払うと、主に男たちから雄叫びが上がった。
『お次はエントリーNo.174!影のように忍び寄り、旋風のように敵を蹴散らす!他大陸から武者修行の旅にやって来た女剣士、ツキヨ!』
「………」
黒と紫の袴姿にマフラーをつけ、腰に刀を差した少女は、観客席に向かってぺこりとお辞儀をする。礼儀正しい佇まいに、観客はほう、と息を呑む。
そして、最後の五人目は……
『最後は……エントリーNo.23!今大会の、最後の五人の有力候補!予選では一騎当千の力を見せた謎の仮面戦士!ジェイドオオオ!』
「………」
それまでと違い、声は上がらなかった。むしろ、ヒソヒソとその戦士を見て隣の客と話し合う。
シルエットからして、女だというのはわかるが、皮鎧をつけた体を薄汚れた外套で包み、片手にバットのような棍棒を持っている。
何より……
『……なんでジェ◯ソン?』
なぜか、顔にホッケーマスクを被っていた。なんでこの世界にホッケーマスクなんかあるんだよ。
俺が首を傾げている間も、時は進む。五人全員がステージに立ち、互いを睨み合う。自然と、観客席も緊張感に包まれていった。
そして、それに伴ってセレアさんがすっと手を掲げ…
『それでは……第1ブロック、スタァアァァトッ!!!』
勢いよく振り下ろされた腕に、大きな銅鑼の音が鳴って。
ドゴォオオオオオンッ!!!
轟音とともに、猿人族の兄弟がステージの壁にめり込んだ。
シン、と静まり返る観客席。セレアさんは硬直し、俺とエクセイザーは目を見開いてもうもうと土煙の立ち込めるステージを見る。
「……………」
やがて、煙が晴れた時……それまで猿人族の兄弟が立っていた場所には、悠然とした佇まいのジェイ◯ン…じゃなくて、ジェイドがいた。
その手に持っていたバットは振り切られており、それが猿人族の兄弟を吹き飛ばしたことが想像できる。
沈黙が場を支配する中、吹き飛ばされた猿人族の兄弟が床に落ちた音で、セレアさんがハッとした。
『……はっ!? な、なんということでしょう!あまりの早業に、このセレア茫然自失としておりました!』
我に返ったセレアさんが、興奮した口調でまくし立てる。かくいう俺も、かなり驚いていた。
『では、改めまして……トマス&ドラス兄弟、場外及び戦闘不能により、敗退!』
一拍遅れて、選手敗退を意味する銅鑼が二回鳴る。すると、ようやく観客たちがワッと声をあげた。
謎の覆面戦士が、名の知れた傭兵を瞬殺した。その事実は、どうやら観客たちの琴線に触れたらしい。
「くっ……!」
「……なんという力でござる」
一方、スクリーンに映るエルザミーナとツキヨは、冷や汗を垂らして自分の得物を握っていた。ていうかあれ、音も拾えるのか。
『いやあ、まさに一瞬の攻防でしたね!解説の龍人さん、どう見ますか?』
『……開始の合図と同時に、ジェイド選手が一飛びで肉薄、一振り目で兄弟の足を払って浮かせ、ふた振り目でまとめて吹き飛ばしました。どれも洗礼されたものであり、戦い慣れていることが伺えます』
『なるほど…それでは実際に映像を確認してみましょう!』
観客席背後のスクリーンが切り替わって、スローモーションになった映像が映る。
そこには確かに、俺のいう通りの動きで兄弟を倒したジェイドの姿が映っていた。謎の戦士の実力に、期待の声が高まる。
そんな中、スクリーンが再び切り替わって、ステージの映像に戻った。残った二人は警戒態勢で、ジェイドを見ていた。
「………」
ジェイドが、ゆっくりと棍棒を下ろす。そしてゆらりとエルザミーナ達に振り返った。
かと思えば次の瞬間、凄まじい勢いで肉薄する。まるで瞬間移動のような高速の動きに、息を呑む観客。
「〝氷の精霊よ、凍てつく大地の神よ、どうか我に鉄壁なる護りを〟、アイシクルシールド!」
エルザミーナが呪文を唱えると、眼前まで肉薄していたジェイドの前に氷の盾が出現。振りかぶられていた棍棒を防ぐ。
が、次の瞬間、破砕音とともに氷の盾が砕かれた。どうやらジェイドのパワーには敵わなかったようだ。
「ーー壱が秘剣、〝牙狼〟」
しかし、その奥からツキヨが姿を現し、腰の刀を抜き放って居合斬りをジェイドにぶつけた。
ジェイドはそれを、不完全な体制から足を踏み込み、棍棒で受ける。華奢な見た目に反して、ツキヨの居合はジェイドを後退させた。
地面に跡を残して、ジェイドが数歩分退けられる。その仮面の奥にある瞳が、怪しく光っている気がした。
「……魔法使い。この女を倒すまで、休戦でござる」
「了解。流石に一人じゃ、あれの相手は勘弁願いたいわ」
『おっとぉ!ここでエルザミーナ選手とツクヨミ選手、共同戦線を張ったァ!先ほどの攻防からして、二人も相当の手練れ!開幕早々実力の片鱗を見せたジェイド選手、どう対応する!?』
背中合わせになった二人に、観客がワッと騒ぎ、それをセレアさんの実況が助長する。
「私はサポートに徹するわ、剣使い。貴方は攻撃で動きを封じて」
「承ったーーいざ、推して参る」
短い会話の後、ツキヨの姿が先ほどのジェイドのように消えた。かと思えば、ジェイドの目の前に現れる。
「……!」
「ーー弐の秘剣、〝朧〟」
鞘から放たれたツキヨの刀が、その技名の通り、まるで幻のように三本になってジェイドに襲いかかる。
『おお、これはすごい!ツキヨ選手、まるで幻術のような剣技を繰り出した!あれはいずれか一つが本物なのでしょうか!?』
『いや、全て本物じゃな。同時に繰り出しているように見えるほど、瞬時に鞘にしまい、三度居合斬りをしているのじゃ』
『あれほどの技を繰り出すには、相当の鍛錬が必要。俺も刀を使うが、ぜひ手合わせしてみたいな』
しかしジェイドは、その全てを難なく防御。最後の居合を防ぐと、その勢いを使って反転、棍棒をツキヨに叩きつける。
ツキヨは、それを鞘で防御。表面を滑らせるようにいなして、膝蹴りをジェイドに放った。
しかし、ジェイドはそれを空いている方の手で受け止める。そのまま地面を蹴ってくるりと回転、足の裏でツクヨの顔を蹴った。
かろうじて身を引いて回避するツキヨ、その後ろから炎の槍が着地したジェイドに迫った。
『ツキヨ選手、超至近距離の格闘でジェイドの意識を引き、その隙にエルザミーナ選手の魔法が完成、死の槍が迫る!さあ、どう対応する!?』
燃え盛る二本の、極太の炎槍。標的にされたジェイドは……両手で棍棒をを握ったかと思うと、グリップを捻った。
すると、棍棒が分割、鞭のようになり、それで炎槍を絡め取ると地面に打ち付けた。魔力が霧散し、消える炎槍。
『な、なななんとジェイド選手、棍棒が鞭に変わったー!これはいわゆる、仕込み武器というやつでしょうか!』
『とんだ隠し球じゃな。しかし、あの武器はもしや……』
『エクセイザー、何か引っかかることが?』
『……いや、なんでもない』
鞭棍棒を構えたジェイドは、再びツキヨに向かって接近した。彼女はすぐさま抜刀の体制に入る。
しかし、ジェイドは直前で急停止すると、鞭にした棍棒を伸ばして、ツキヨの袴に包まれた足を絡め取った。
「しまっ…!」
「………」
ジェイドは手を後ろに引き、ツキヨを転倒させる。それだけにとどまらず、鞭を大きく振るって一本背負いのようにツキヨを叩きつけた。
「カハッ……!」
「剣使い!〝ストームエッジ〟!」
エルザミーナが魔法を唱え、刃の嵐がジェイドに襲いかかる。かなりの魔力量が篭っており、直撃すればただではすまないだろう。
だが、ジェイドは背中からもう一本、棍棒を引き抜いた。鈍く光る、エメラルドグリーンの代物だ。
それを振るうと、衝撃波が生じてストームエッジがかき消される。おおっ、と驚きの声が上がった。
「そんな……!」
『ジェイド選手、新たに取り出した棍棒でエルザミーナ選手の魔法をかき消したー!仕込み武器に続いて、強力な武器を持っていました!』
『あれは、魔道具じゃな。おそらく魔法を霧散させる衝撃波を発生させるものじゃろう』
『まさに魔法使い殺しの武器だな』
俺たちの解説に、エルザミーナが動揺したように体を揺らした。そんな彼女に、ジェイドが迫る。
エルザミーナは慌てて魔法を展開しようとするが、ジェイドが走りながら魔法封じの棍棒を一振り。集まっていた魔力が霧散した。
何もできなくなったエルザミーナに、ジェイドが肉薄。鞭の方の棍棒が振りかぶられた。
「………」
「くっ……!」
苦し紛れに、魔力で障壁を張るが、焼け石に水。あっさりと破壊され、強力な打撃で場外まで吹き飛ばされた。
最初の焼き直しのように、エルザミーナが壁に激突する。そのまま地面に落ち、動かなくなった。
数秒経過するも、起き上がる気配はない。無慈悲に、銅鑼の音が二度響いた。
『エルザミーナ選手、場外及び戦闘不能により、敗退!ジェイド選手、強力な魔法をものともしない、見事な立ち回りでした!』
ジェイドの圧倒的な戦いっぷりに、会場は大いに盛り上がった。最初はヒソヒソとしていた観客たちも、今や腕を振り上げて熱狂している。
「シッ!」
と、そんなジェイドの背後から、ダウンしていたツキヨが斬りかかった。完全なる不意打ちだ。
「油断大敵でござる……っ!?」
しかし、斬撃は棍棒に防がれていた。驚くツキヨに、振り返ったジェイドが棍棒の柄頭を腹に叩き込む。
「ぐふっ!」
「………」
「くっ!?」
無言で振るわれた棍棒を、かろうじて避けるツキヨ。ジェイドの攻撃は一度で終わらず、次々と繰り出されていく。
先ほどのダメージと、今の腹部への一撃が効いているのか、ツキヨはジェイドの乱舞を余裕のない動きで回避していた。
『おーっとツキヨ選手、これはピーンチ!対してジェイド選手、全く容赦のない棍棒によるラッシュを加えていく!解説のお二人、この状況をどう見ますか!?』
『……ジェイドの勝ちじゃろうな。奇襲が成功していれば、あるいは勝率が僅かでもあったかもしれんがの』
『右に同じだ。今の逃げ続けている状態じゃ、反撃も難しいと思う』
俺たちの言葉に、ツキヨが顔を歪める。しかし、事実だとわかっているのか、歯を食いしばってジェイドの攻撃を避け続けた。
ジェイドの攻撃は、まるで機械のように完璧だった。全方位、あらゆる方向から隙なく打撃を加え、完全に逃げ道を塞いでいる。
それを、ツキヨは尋常ならざる反応速度と回避能力で逃れていたが、それも長くは続かなかった、
パキィンッ!
「………無念」
棍棒を受けた刀が、真っ二つに折れた。ツキヨは地面に膝をつき、呆然とした声をあげた。
そのまま、両手を上げて降参の意を示す。それを確認した審判の魔物が、銅鑼を鳴らした。
それに連動して、結界の効果が発動する。ジェイド以外の、倒された四人が試合開始前の状態に戻って立ち上がった。
何が何だか、といった顔の猿人族の兄弟と、悔しげな顔のエルザミーナ、ツキヨがステージの上に戻ってきたのを見計らって、セレアさんがマイクを持つ。
『試合、終~~~了~~~!記念すべき本戦初試合、第1ブロックを制したのは、謎の覆面戦士、ジェイドです!みなさま、どうか五人の勇者たちに拍手を!』
セレアさんの言葉に、ようやく自分たちの敗北を理解した猿人族の兄弟が崩れ落ちる。
対して、エルザミーナは仕方がない、とでも言うように肩をすくめ、ツキヨは修練が足らない、といった顔をした。
そんな戦士たちに、観客席にいた全ての客たちが大きな拍手を送った。ジェイドの圧勝だったが、とても見ごたえのある試合だっただろう。
こうして、大武闘大会本戦、第1ブロックは終了し、最後の五人の一人が決まった。
「………」
ただ一つ。
じっとジェイドが司会席……俺のほうを見ているのが、少し気にかかったのだった。
ーーー
読んでいただき、ありがとうございます。
モチベーション維持になりますので、感想をお願いします。
その手で世界を覆せという作品をはじめまして、読んでいただけると嬉しいです。
読み返して思いましたが、地の文が長すぎますね。
なので、より読みやすく、楽しんでいただけるよう、今回からセリフ増しでいきます。
楽しんでいただけると嬉しいです。
ーーー
いよいよ始まりを迎えた、新生秘境大武闘大会。
その予選は思いのほか長引き、一時間もの間、ステージの上で戦士たちの乱闘が続いた。
というのも、予想に反して参加者たちは皆一様に戦闘能力が高く、激しくしのぎを削っていたのだ。
そのため、観客たちは大歓喜。開催宣言の時以上のボリュームで、会場を熱気で包み込んだ。
それは、周りの声に乗せられているものもあるが、スクリーンとカメラがあることが大きいだろう。
まるで間近に見ているように、戦士たちの戦いを楽しむことができる。それはより一層気分を高揚させ、その熱は声へと変わる。
彼らの見る前で、また一人、また一人と、猛者たちに戦士たちが倒されていく。より強いものが残り、さらに強いものに倒されていく、その光景はまさに圧巻であった。
賭け金もありなこの大会だが、ちらほらと落胆の声も聞こえてくる。きっと、賭けていた相手が倒れたのだろう。
そんなこんなで、予想を大きく上回る盛り上がりを見せた予選は無事終了、今一度大きな銅鑼の音が鳴り響き、終わりを迎える。
『終ーーーーー了ーーーーー!規定の人数に達しましたので、これをもって大武闘大会、予選を終了いたします!』
セレアさんの活発な声が、明確に乱闘の終わりを告げた。
それに、見ごたえのある戦いを見て満足したものものは雄叫びを、また、賭けに負けたものは悲鳴をあげた。
そして、堂々とステージの上に立ち、予選を勝ち抜いた二十五名の猛者たちには、惜しみない賞賛の声が送られる。
『いやあ、予選からこの盛り上がりよう!各々のプライドと信念をぶつけ合った、素晴らしい戦いでした!まるで魂を燃やすような戦いっぷりに、このセレア、感動、感激、絶頂の気分でごさいます!解説のお二人は、どうでしたでしょうか!?』
『うむ。誠、見事な戦いじゃった。数多のライバルを降し、勝利を勝ち取ったもの。また、力及ばず、地に伏しているもの。そのどちらともを、妾は誇りに思う』
『同感だ。今回本戦に進めなかった人たちも、大会の盛り上がりによっては、来年からも開催しようと相談している。是非、またその雄姿を見せて欲しい』
結界の効果で復活し、立ち上がった戦士たちが、俺たちの言葉を聞いて各々の表情を浮かべる。だが、悪い雰囲気ではなかった。
職員の立つ出入り口から、悔しげな戦士と、その肩を叩く戦士たちなどがステージから消えていく。
そして、残った本戦出場者たちも、一旦休憩のために控え室へと案内され、ステージには誰もいなくなる。
『いやあ、それにしても素晴らしいですね!まさか、あんなにドンパチやっていた戦士たちの傷が一瞬で癒えるとは!』
『まあ、これでも亜神じゃ。このくらいはできて当然じゃな』
ふふん、と得意げに隣で胸を張り、腕を組むエクセイザー。それに少し苦笑する。
事実、エクセイザーはこの世界有数の、凄まじい魔法使いだ。それは、彼女の使う空間魔法にある。
これは目覚めてから知ったことなのだが、この世界には通常のスキルの他に、五大魔法と呼ばれる特殊な魔法があるのだ。
一つ、空間魔法。結界を張ることや転移を可能とし、五大魔法随一の凡庸性を誇る。
二つ、魂魄魔法。魂と記憶を司る魔法。死者を蘇らせることもできる。
三つ、時操魔法。時の流れを操る魔法であり、過去・未来・現在全てを見ることができる。
四つ、狂化魔法。理性を犠牲にして、際限なく使用者を強化する魔法。シドのそれが魔法になったものだ。
五つ、創生魔法。己の魔力を使って、物体を作り出す魔法。既存ではない、新たなものを作ることもできる。
五大魔法はとても強大な力を持ち、そのため一つの時代に、同じ五大魔法を使う人間が二人いる、というのはないらしい。
つまり、保有者が死ぬその時まで、各時代には五人の五大魔法保有者がいる。そのうちの一人が、エクセイザーというわけだ。
ただ、エクセイザーは一度俺に倒されているので、どうなっているかわからないらしいが。
ちなみに、俺の【強化】スキルは完全にシステム外のイレギュラーな力らしく、真の神の領域らしい。
どのくらいヤバいのか聞いた時には、シリルラにそっと目を逸らされた。胃が痛くなった。
そんなこんなで、俺たちのトークで十五分のインターバルを挟んだ後。
『さてさて!皆様お待たせいたしました!これより、大武闘大会本戦、第1ブロックを開始いたします!』
セレアさんの言葉に、会場が大いに盛り上がりを見せた。いよいよ、予選を勝ち抜いた猛者たちの戦いが見られるのだ。
その歓声に答えるように、ステージを囲う壁が開いて、そこから第1ブロックの戦士たちが入場する。
『まずは、エントリーNo.405と、No.406!傭兵の中では知らぬ者はいない!その俊敏な動きと狡猾な戦闘で、いかなる標的をも仕留める!猿人族の双子、トマスとドラァァァアアァス!』
「「ウォオオオオオオオオ!」」
紹介された、皮鎧を纏った二匹の猿人族の男な雄叫びをあげる。名の知れた強者の登場に、会場が湧く。
『続いて、エントリーNo.146!その美貌と輝くような金髪は、大人の色気を醸し出す!大陸の端、古代森人の里からやって来た魔法使い!エルザミーナァ!』
「ふっ……」
ローブにとんがり帽子、長杖といった出で立ちの女性が、余裕の態度で髪を払うと、主に男たちから雄叫びが上がった。
『お次はエントリーNo.174!影のように忍び寄り、旋風のように敵を蹴散らす!他大陸から武者修行の旅にやって来た女剣士、ツキヨ!』
「………」
黒と紫の袴姿にマフラーをつけ、腰に刀を差した少女は、観客席に向かってぺこりとお辞儀をする。礼儀正しい佇まいに、観客はほう、と息を呑む。
そして、最後の五人目は……
『最後は……エントリーNo.23!今大会の、最後の五人の有力候補!予選では一騎当千の力を見せた謎の仮面戦士!ジェイドオオオ!』
「………」
それまでと違い、声は上がらなかった。むしろ、ヒソヒソとその戦士を見て隣の客と話し合う。
シルエットからして、女だというのはわかるが、皮鎧をつけた体を薄汚れた外套で包み、片手にバットのような棍棒を持っている。
何より……
『……なんでジェ◯ソン?』
なぜか、顔にホッケーマスクを被っていた。なんでこの世界にホッケーマスクなんかあるんだよ。
俺が首を傾げている間も、時は進む。五人全員がステージに立ち、互いを睨み合う。自然と、観客席も緊張感に包まれていった。
そして、それに伴ってセレアさんがすっと手を掲げ…
『それでは……第1ブロック、スタァアァァトッ!!!』
勢いよく振り下ろされた腕に、大きな銅鑼の音が鳴って。
ドゴォオオオオオンッ!!!
轟音とともに、猿人族の兄弟がステージの壁にめり込んだ。
シン、と静まり返る観客席。セレアさんは硬直し、俺とエクセイザーは目を見開いてもうもうと土煙の立ち込めるステージを見る。
「……………」
やがて、煙が晴れた時……それまで猿人族の兄弟が立っていた場所には、悠然とした佇まいのジェイ◯ン…じゃなくて、ジェイドがいた。
その手に持っていたバットは振り切られており、それが猿人族の兄弟を吹き飛ばしたことが想像できる。
沈黙が場を支配する中、吹き飛ばされた猿人族の兄弟が床に落ちた音で、セレアさんがハッとした。
『……はっ!? な、なんということでしょう!あまりの早業に、このセレア茫然自失としておりました!』
我に返ったセレアさんが、興奮した口調でまくし立てる。かくいう俺も、かなり驚いていた。
『では、改めまして……トマス&ドラス兄弟、場外及び戦闘不能により、敗退!』
一拍遅れて、選手敗退を意味する銅鑼が二回鳴る。すると、ようやく観客たちがワッと声をあげた。
謎の覆面戦士が、名の知れた傭兵を瞬殺した。その事実は、どうやら観客たちの琴線に触れたらしい。
「くっ……!」
「……なんという力でござる」
一方、スクリーンに映るエルザミーナとツキヨは、冷や汗を垂らして自分の得物を握っていた。ていうかあれ、音も拾えるのか。
『いやあ、まさに一瞬の攻防でしたね!解説の龍人さん、どう見ますか?』
『……開始の合図と同時に、ジェイド選手が一飛びで肉薄、一振り目で兄弟の足を払って浮かせ、ふた振り目でまとめて吹き飛ばしました。どれも洗礼されたものであり、戦い慣れていることが伺えます』
『なるほど…それでは実際に映像を確認してみましょう!』
観客席背後のスクリーンが切り替わって、スローモーションになった映像が映る。
そこには確かに、俺のいう通りの動きで兄弟を倒したジェイドの姿が映っていた。謎の戦士の実力に、期待の声が高まる。
そんな中、スクリーンが再び切り替わって、ステージの映像に戻った。残った二人は警戒態勢で、ジェイドを見ていた。
「………」
ジェイドが、ゆっくりと棍棒を下ろす。そしてゆらりとエルザミーナ達に振り返った。
かと思えば次の瞬間、凄まじい勢いで肉薄する。まるで瞬間移動のような高速の動きに、息を呑む観客。
「〝氷の精霊よ、凍てつく大地の神よ、どうか我に鉄壁なる護りを〟、アイシクルシールド!」
エルザミーナが呪文を唱えると、眼前まで肉薄していたジェイドの前に氷の盾が出現。振りかぶられていた棍棒を防ぐ。
が、次の瞬間、破砕音とともに氷の盾が砕かれた。どうやらジェイドのパワーには敵わなかったようだ。
「ーー壱が秘剣、〝牙狼〟」
しかし、その奥からツキヨが姿を現し、腰の刀を抜き放って居合斬りをジェイドにぶつけた。
ジェイドはそれを、不完全な体制から足を踏み込み、棍棒で受ける。華奢な見た目に反して、ツキヨの居合はジェイドを後退させた。
地面に跡を残して、ジェイドが数歩分退けられる。その仮面の奥にある瞳が、怪しく光っている気がした。
「……魔法使い。この女を倒すまで、休戦でござる」
「了解。流石に一人じゃ、あれの相手は勘弁願いたいわ」
『おっとぉ!ここでエルザミーナ選手とツクヨミ選手、共同戦線を張ったァ!先ほどの攻防からして、二人も相当の手練れ!開幕早々実力の片鱗を見せたジェイド選手、どう対応する!?』
背中合わせになった二人に、観客がワッと騒ぎ、それをセレアさんの実況が助長する。
「私はサポートに徹するわ、剣使い。貴方は攻撃で動きを封じて」
「承ったーーいざ、推して参る」
短い会話の後、ツキヨの姿が先ほどのジェイドのように消えた。かと思えば、ジェイドの目の前に現れる。
「……!」
「ーー弐の秘剣、〝朧〟」
鞘から放たれたツキヨの刀が、その技名の通り、まるで幻のように三本になってジェイドに襲いかかる。
『おお、これはすごい!ツキヨ選手、まるで幻術のような剣技を繰り出した!あれはいずれか一つが本物なのでしょうか!?』
『いや、全て本物じゃな。同時に繰り出しているように見えるほど、瞬時に鞘にしまい、三度居合斬りをしているのじゃ』
『あれほどの技を繰り出すには、相当の鍛錬が必要。俺も刀を使うが、ぜひ手合わせしてみたいな』
しかしジェイドは、その全てを難なく防御。最後の居合を防ぐと、その勢いを使って反転、棍棒をツキヨに叩きつける。
ツキヨは、それを鞘で防御。表面を滑らせるようにいなして、膝蹴りをジェイドに放った。
しかし、ジェイドはそれを空いている方の手で受け止める。そのまま地面を蹴ってくるりと回転、足の裏でツクヨの顔を蹴った。
かろうじて身を引いて回避するツキヨ、その後ろから炎の槍が着地したジェイドに迫った。
『ツキヨ選手、超至近距離の格闘でジェイドの意識を引き、その隙にエルザミーナ選手の魔法が完成、死の槍が迫る!さあ、どう対応する!?』
燃え盛る二本の、極太の炎槍。標的にされたジェイドは……両手で棍棒をを握ったかと思うと、グリップを捻った。
すると、棍棒が分割、鞭のようになり、それで炎槍を絡め取ると地面に打ち付けた。魔力が霧散し、消える炎槍。
『な、なななんとジェイド選手、棍棒が鞭に変わったー!これはいわゆる、仕込み武器というやつでしょうか!』
『とんだ隠し球じゃな。しかし、あの武器はもしや……』
『エクセイザー、何か引っかかることが?』
『……いや、なんでもない』
鞭棍棒を構えたジェイドは、再びツキヨに向かって接近した。彼女はすぐさま抜刀の体制に入る。
しかし、ジェイドは直前で急停止すると、鞭にした棍棒を伸ばして、ツキヨの袴に包まれた足を絡め取った。
「しまっ…!」
「………」
ジェイドは手を後ろに引き、ツキヨを転倒させる。それだけにとどまらず、鞭を大きく振るって一本背負いのようにツキヨを叩きつけた。
「カハッ……!」
「剣使い!〝ストームエッジ〟!」
エルザミーナが魔法を唱え、刃の嵐がジェイドに襲いかかる。かなりの魔力量が篭っており、直撃すればただではすまないだろう。
だが、ジェイドは背中からもう一本、棍棒を引き抜いた。鈍く光る、エメラルドグリーンの代物だ。
それを振るうと、衝撃波が生じてストームエッジがかき消される。おおっ、と驚きの声が上がった。
「そんな……!」
『ジェイド選手、新たに取り出した棍棒でエルザミーナ選手の魔法をかき消したー!仕込み武器に続いて、強力な武器を持っていました!』
『あれは、魔道具じゃな。おそらく魔法を霧散させる衝撃波を発生させるものじゃろう』
『まさに魔法使い殺しの武器だな』
俺たちの解説に、エルザミーナが動揺したように体を揺らした。そんな彼女に、ジェイドが迫る。
エルザミーナは慌てて魔法を展開しようとするが、ジェイドが走りながら魔法封じの棍棒を一振り。集まっていた魔力が霧散した。
何もできなくなったエルザミーナに、ジェイドが肉薄。鞭の方の棍棒が振りかぶられた。
「………」
「くっ……!」
苦し紛れに、魔力で障壁を張るが、焼け石に水。あっさりと破壊され、強力な打撃で場外まで吹き飛ばされた。
最初の焼き直しのように、エルザミーナが壁に激突する。そのまま地面に落ち、動かなくなった。
数秒経過するも、起き上がる気配はない。無慈悲に、銅鑼の音が二度響いた。
『エルザミーナ選手、場外及び戦闘不能により、敗退!ジェイド選手、強力な魔法をものともしない、見事な立ち回りでした!』
ジェイドの圧倒的な戦いっぷりに、会場は大いに盛り上がった。最初はヒソヒソとしていた観客たちも、今や腕を振り上げて熱狂している。
「シッ!」
と、そんなジェイドの背後から、ダウンしていたツキヨが斬りかかった。完全なる不意打ちだ。
「油断大敵でござる……っ!?」
しかし、斬撃は棍棒に防がれていた。驚くツキヨに、振り返ったジェイドが棍棒の柄頭を腹に叩き込む。
「ぐふっ!」
「………」
「くっ!?」
無言で振るわれた棍棒を、かろうじて避けるツキヨ。ジェイドの攻撃は一度で終わらず、次々と繰り出されていく。
先ほどのダメージと、今の腹部への一撃が効いているのか、ツキヨはジェイドの乱舞を余裕のない動きで回避していた。
『おーっとツキヨ選手、これはピーンチ!対してジェイド選手、全く容赦のない棍棒によるラッシュを加えていく!解説のお二人、この状況をどう見ますか!?』
『……ジェイドの勝ちじゃろうな。奇襲が成功していれば、あるいは勝率が僅かでもあったかもしれんがの』
『右に同じだ。今の逃げ続けている状態じゃ、反撃も難しいと思う』
俺たちの言葉に、ツキヨが顔を歪める。しかし、事実だとわかっているのか、歯を食いしばってジェイドの攻撃を避け続けた。
ジェイドの攻撃は、まるで機械のように完璧だった。全方位、あらゆる方向から隙なく打撃を加え、完全に逃げ道を塞いでいる。
それを、ツキヨは尋常ならざる反応速度と回避能力で逃れていたが、それも長くは続かなかった、
パキィンッ!
「………無念」
棍棒を受けた刀が、真っ二つに折れた。ツキヨは地面に膝をつき、呆然とした声をあげた。
そのまま、両手を上げて降参の意を示す。それを確認した審判の魔物が、銅鑼を鳴らした。
それに連動して、結界の効果が発動する。ジェイド以外の、倒された四人が試合開始前の状態に戻って立ち上がった。
何が何だか、といった顔の猿人族の兄弟と、悔しげな顔のエルザミーナ、ツキヨがステージの上に戻ってきたのを見計らって、セレアさんがマイクを持つ。
『試合、終~~~了~~~!記念すべき本戦初試合、第1ブロックを制したのは、謎の覆面戦士、ジェイドです!みなさま、どうか五人の勇者たちに拍手を!』
セレアさんの言葉に、ようやく自分たちの敗北を理解した猿人族の兄弟が崩れ落ちる。
対して、エルザミーナは仕方がない、とでも言うように肩をすくめ、ツキヨは修練が足らない、といった顔をした。
そんな戦士たちに、観客席にいた全ての客たちが大きな拍手を送った。ジェイドの圧勝だったが、とても見ごたえのある試合だっただろう。
こうして、大武闘大会本戦、第1ブロックは終了し、最後の五人の一人が決まった。
「………」
ただ一つ。
じっとジェイドが司会席……俺のほうを見ているのが、少し気にかかったのだった。
ーーー
読んでいただき、ありがとうございます。
モチベーション維持になりますので、感想をお願いします。
その手で世界を覆せという作品をはじめまして、読んでいただけると嬉しいです。
0
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる