28 / 64
理不尽
しおりを挟む
◇◇◇◇
僕は基地の一室で長剣を振っている。
「瞬! おっはよー!」
「ッ! あぁ、おはよ」
急に肩を叩かれてよろけてしまうが、挨拶には挨拶で返した。
「今週の日曜日忘れてないでしょうね!」
日暮紅葉が日曜日の遊園地を楽しみにしてるのは分かっている。
紅葉を見ると、いつも通りのスポーティーな服装だ。水色のパーカーと脚線美を強調した白の短パン。綺麗なオレンジのポニテールが可愛い。
「忘れてないよ。デートプランは任せとけ!」
「おぉ、どんな残念プランを披露してくれるのか、楽しみが一つ増えた」
「今回のは残念プランじゃないぞ!」
「いつもそうやって私を楽しませてくれるんだから~」
紅葉は、ブレイイエローが座る黄色の椅子座った。
「毎度お熱いですね」
いつの間にか部屋に居た小町美希は僕たちを茶化す。美希に視線を飛ばすといつも高そうな服を来ている。
今日も黒の長い髪は青みがかる黒のエレガントなワンピースに良く似合う。
学校に行きながらモデルの仕事、そしてブレイドルドの試合と戦隊ヒーローまでやっているんだから、相当ハードなはずだ。
「デートにミキちゃんも来るのだ~」
「わたくしは遠慮しておきます」
「ブーブー」
紅葉はデートに美希を誘うと断られて、ブーイングをやっていた。
「美希が本当に来たらどうするんだ? 二人っきりのデートじゃなくなるんだよ」
「え? ミキちゃんとデート出来るんだよ! 美少女二人とのデート、もはやラッキーなイベントじゃないの!? 瞬は本当に男かッ!」
紅葉から凄い剣幕で怒られた。
「僕、そんな怒られるようなこと言ったかな」
美希は僕と紅葉を置いて、ブレイピンクが座るピンク色の席に座った。
ヴィーンと扉が開くと、皆川達也と、ウェルク・シザードの二人が部屋に入ってくる。
「何この雰囲気」
達也は紅葉の放つ空気に当てられて、困惑していた。達也は学校の青のブレザーを腕まくりしてホストみたいな格好だ。
髪は黒で派手目じゃないのに、女の子に目で追われる程に顔が整っている。
バレンタインの日は、ブレイブルーが操縦するブレイ・トレーラーの荷台がチョコでパンパンになるほどだ。
「もぐもぐ、もぐもぐ」
ウェルク・シザード。僕たちの中ではウェルと呼んでいる。
ウェルは食パンを食べていた。食べていた食パンが無くなると、小脇に抱えた袋から食パンを一つ取り出して口に持っていく。
ウェルは僕たちには目もくれずにブレイグリーンが座る緑色の席に座った。ピチピチの緑のシャツを着こなすウェルはいつも通りだ。いや、いつも通りと思ったら緑髪のパーマが今日はストレートパーマになっている。
お洒落に気をつけているということは、今日はアイドルのライブだ。
ウェルは重度のアイドルオタクだ。アイドルのライブを半年前から楽しみにしていた。カレンダーを見ると、今日の日付には、デカデカのハナマルマークと、他の日付は興味無いのか、関係ない日付の上を覆うように、僕でも顔は知っている人気な女性アイドルの写真が所狭しと貼ってある。
僕はアイドルは疎くて、人気という事しか知らないけど、ウェルとアイドルのツーショットの写真がある机に置いてあるが、写真の中のウェルは信じられないほどの笑顔で写っている。相当にアイドルオタクの生活が充実しているんだろうなということは分かる。
と、カレンダーを見ながらボーとしていた僕は、肩が叩かれて正気に戻る。
「ッ!」
「痴話喧嘩は犬も食わないぜ。さっさと謝って許してもらえよ」
達也は僕に耳打ちすると、ブレイブルーが座る青色の席に座った。
なぜ僕が謝らなければならないのか不思議でならなかったが。
「ごめん紅葉」
「次は無いからね」
「は、はい」
彼女がデートに他の女を誘って、二人の時間が減ると言ったぐらいで、本気で怒られた。理不尽この上ない。
僕は基地の一室で長剣を振っている。
「瞬! おっはよー!」
「ッ! あぁ、おはよ」
急に肩を叩かれてよろけてしまうが、挨拶には挨拶で返した。
「今週の日曜日忘れてないでしょうね!」
日暮紅葉が日曜日の遊園地を楽しみにしてるのは分かっている。
紅葉を見ると、いつも通りのスポーティーな服装だ。水色のパーカーと脚線美を強調した白の短パン。綺麗なオレンジのポニテールが可愛い。
「忘れてないよ。デートプランは任せとけ!」
「おぉ、どんな残念プランを披露してくれるのか、楽しみが一つ増えた」
「今回のは残念プランじゃないぞ!」
「いつもそうやって私を楽しませてくれるんだから~」
紅葉は、ブレイイエローが座る黄色の椅子座った。
「毎度お熱いですね」
いつの間にか部屋に居た小町美希は僕たちを茶化す。美希に視線を飛ばすといつも高そうな服を来ている。
今日も黒の長い髪は青みがかる黒のエレガントなワンピースに良く似合う。
学校に行きながらモデルの仕事、そしてブレイドルドの試合と戦隊ヒーローまでやっているんだから、相当ハードなはずだ。
「デートにミキちゃんも来るのだ~」
「わたくしは遠慮しておきます」
「ブーブー」
紅葉はデートに美希を誘うと断られて、ブーイングをやっていた。
「美希が本当に来たらどうするんだ? 二人っきりのデートじゃなくなるんだよ」
「え? ミキちゃんとデート出来るんだよ! 美少女二人とのデート、もはやラッキーなイベントじゃないの!? 瞬は本当に男かッ!」
紅葉から凄い剣幕で怒られた。
「僕、そんな怒られるようなこと言ったかな」
美希は僕と紅葉を置いて、ブレイピンクが座るピンク色の席に座った。
ヴィーンと扉が開くと、皆川達也と、ウェルク・シザードの二人が部屋に入ってくる。
「何この雰囲気」
達也は紅葉の放つ空気に当てられて、困惑していた。達也は学校の青のブレザーを腕まくりしてホストみたいな格好だ。
髪は黒で派手目じゃないのに、女の子に目で追われる程に顔が整っている。
バレンタインの日は、ブレイブルーが操縦するブレイ・トレーラーの荷台がチョコでパンパンになるほどだ。
「もぐもぐ、もぐもぐ」
ウェルク・シザード。僕たちの中ではウェルと呼んでいる。
ウェルは食パンを食べていた。食べていた食パンが無くなると、小脇に抱えた袋から食パンを一つ取り出して口に持っていく。
ウェルは僕たちには目もくれずにブレイグリーンが座る緑色の席に座った。ピチピチの緑のシャツを着こなすウェルはいつも通りだ。いや、いつも通りと思ったら緑髪のパーマが今日はストレートパーマになっている。
お洒落に気をつけているということは、今日はアイドルのライブだ。
ウェルは重度のアイドルオタクだ。アイドルのライブを半年前から楽しみにしていた。カレンダーを見ると、今日の日付には、デカデカのハナマルマークと、他の日付は興味無いのか、関係ない日付の上を覆うように、僕でも顔は知っている人気な女性アイドルの写真が所狭しと貼ってある。
僕はアイドルは疎くて、人気という事しか知らないけど、ウェルとアイドルのツーショットの写真がある机に置いてあるが、写真の中のウェルは信じられないほどの笑顔で写っている。相当にアイドルオタクの生活が充実しているんだろうなということは分かる。
と、カレンダーを見ながらボーとしていた僕は、肩が叩かれて正気に戻る。
「ッ!」
「痴話喧嘩は犬も食わないぜ。さっさと謝って許してもらえよ」
達也は僕に耳打ちすると、ブレイブルーが座る青色の席に座った。
なぜ僕が謝らなければならないのか不思議でならなかったが。
「ごめん紅葉」
「次は無いからね」
「は、はい」
彼女がデートに他の女を誘って、二人の時間が減ると言ったぐらいで、本気で怒られた。理不尽この上ない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
17
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる