ヤン・イルクバールは鳥籠を担ぎ

ここは南の島『ミストル・ファトル』。その王宮に勤める兵卒の大男ヤン・イルクバールはある日、「輿がなければ王宮の廊下も一人で歩けない」末の姫君ライラ姫の輿の担い手に抜擢される。
筋骨隆々で真っ黒な巌のような男と、細く白くたおやかな姫君が二人で、夜の庭を散歩することになるが……。
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