32 / 33
夢の記憶が僕を目覚めさせる
しおりを挟む
たち別れ いなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む(古今和歌集 中納言行平)
「行くぞ公文!」
部長を引き継いだばかりの、僕と同じ2年生が張り切って声を上げた、
魔法学校の体育館で、夏休み明けに始まる格闘対抗戦の新人大会に向けての、他校との練習試合が始まったのだ。
「おお!」
あまり気分は乗らなかったが、中世の兜を模したヘルメットと、鎧に似せたプロテクターをとりあえず着けた僕は、紅白両軍に分けられたコートに立った。
それぞれの陣地を表す旗が、その両端に立てられている。「防護陣」の担当として紅軍の最後方に立った僕の目には、それが白旗隊のものであるかのように感じられた。
お互いの校旗を背負うかのように、選手たちはコートに入る。当然、僕もそのひとりだ。
相対する12人ずつが各々の位置に付くと、試合開始を告げる角笛が高らかに吹き鳴らされる。
「前衛!」
陣地中央に立った部長の命令一下、刃のないハルバードを構えた数名が中央と左右から突進する。
それに対して遅れを取ったのか、白軍の前衛は密集体形を取った。どうやら、呪文を唱えていたらしい。
すかさず部長の指示が飛ぶ。
「遊撃!」
陣地左右の2人が呪文を唱えて白軍の陣地に斬り込んだ。これも呪文を唱えようとしていたの、奇襲を受けた相手の「遊撃」もたちまち、陣地の内側へと追い込まれた。
「本隊!」
部長を含む、陣地中央の3人が白軍の前衛に向かって、これも中央と左右から押し包むように攻撃を始めた。
僕の位置から見ると、紅軍が圧倒的に有利だ。見る間に角笛が鳴って、袋叩きにされた前衛が1人、ギブアップして退場した。
再び角笛が鳴って、試合が再開された。
白軍は1人減ったので、より不利になっているはずだ。遊軍の2人は、後衛の3人までも圧倒している。
それなのに、なぜか戦闘は膠着していた。
優勢なのに攻めあぐねて業を煮やしたのか、部長が叫んだ。
「後衛!」
防護陣を担当する僕を残して、目の前の3人も白軍の陣地に入った。それなのに、一向に勝負がつかない。
白軍は、防護陣を張ってもいないのだ。
人数が減っていないせいかもしれないが……。
そこで僕は、ハタと気が付いた。
「部長! 罠です!」
遅かった。
前衛の先頭1人が、相手の前衛3人の集中攻撃を受けてダウンしたのだ。
その隙を突いて、「防護陣」も含めた白軍の11人は一気に、紅軍の囲みを突破した。
その中の何人かは、異様に速い。たぶん、他のメンバーが打ちのめされているうちに「疾走」の呪文を使ったのだ。
僕に向けて突進してくる。ここで倒されたら、たぶんギブアップするしかない。
「やられた……」
まず、防護陣を先に潰すつもりなのだ。
そのとき、部長が叫んだ。
「防護陣!」
自分だけのために防護陣を張れというのだ。だが、そのとき、僕の心の中で何かが唸った。
獅子の威嚇にも似た声だった。
僕は叫び返した。
「張りません!」
アトランティスでの夢が記憶に蘇ってきた。
白旗隊の戦士たちに対して防護陣を張ったとき、防戦一方でどうにもならなかった。
オットーが矢を放ってくれなかったら、呪文の効果が切れると同時に僕は黒衣の戦士たちの剣で切り刻まれていたはずだ。
「待ってろ!」
部長の声は頼もしかったが、僕は拒んだ。
「ダメです!」
止めるのも聞かずに、敵陣に斬り込んだ何人かが戻ってきた。白軍の背後を突こうとしたのだろうが、振り向いた白軍に、その場で不意打ちのノックアウトを食らった。
反転した白軍は、一気に紅軍を押しつぶしにかかる。
僕はとっさに、白軍の背後を突いて敵陣に突進していた。
「やめろ公文!」
部長は叫んだが、聞くつもりはなかった。
背後からハルバードで打った1人が、前にのめってダウンする。
別に斬り込まなくても、「衝撃」の呪文を使えば済んだことだ。
あるいは「疾走」の呪文を使えばよかったのだが、僕にはある目論見があった。
「部長、こっちへ!」
僕の声につられて、白軍が1人、正面からハルバードを突いてきた。
だが、そこに僕はもういない。部長の叫びを無視したときに、「屈光」の呪文を唱えておいたのだ。
見当違いのところを思いっきり突いた白軍の足を、武器の柄で払って転倒させる。
そのまま、味方が追い込まれている乱戦の真ん中へスライディングをかけた。
味方すら見ていないのをいいことに、コートの床を引っ掻いて呪文を唱える。
「みんな、呪文を!」
そう言ったときには、紅軍も白軍も、何が起こったのか分かっていただろう。
紅軍を包囲した白軍の攻撃は、「防護陣」によって全てが弾き返されていた。
部長がつぶやいた。
「そろそろ、来るぞ」
だが、何も来なかった。それどころか、白軍の攻撃までもが止まってしまった。
コートの上を、静寂だけが支配した。
聞こえるのは……ただ呪文の詠唱のみ。それさえもまた、長くは続かなかった。
部長の指示が飛ぶ。
「自分の呪文を信じろ!」
コートに残った仲間が、次々にハルバードを振るった。ある者は目にもとまらぬ速さで動き、ある者は白軍のハルバードを受けて倒れた。
白軍もまた、目に見えない力でハルバードを弾き飛ばされた者もあれば、紅軍1人の高速攻撃に打ちのめされて2人、3人と倒れたりもした。
やがて、試合終了の角笛が鳴る。
審判の判定に、歓声が上がった。
今年の夏も暑いので、部活動は早く終わった。
シャワーを浴びた僕はさっさと荷物をまとめて、体育館のロッカールームから日差しの下へ駆け出した。
「公文!」
部長に呼び止められて、立ち止まる。そのまま、頭を下げた。
「済みませんでした、勝手なことして!」
「罰として……」
そう言いながら歩み寄ってきた部長は、僕の頭を軽く小突いた。
「防護陣から外す」
「……仕方ありません」
結果的に勝ちはしたが、スタンドプレーをやらかしたことは事実だ。言い訳する気はなかった。
「何であんな真似した。お前が袋叩きにされたかもしれんのに」
言えなかった。
まさか、夢の中で貴公子がしてくれたことだったとは……。
ミカルドは僕の生命が危機にさらされたとき、シャナンの剣を投げ出して救ってくれたのだ。
それこそれは、絶対に自分の身を守ってくれるはずの、先祖伝来の武器だった。
比べてみるまでもない。たかが試合に負けるくらい、何でもなかった。
だから僕は、かなりすっきりと意思表示ができた。
「もう、いいんです。魔法対抗戦は」
部長は、一瞬だけ息を呑んだ。
「……やめるってことか?」
そのつもりだった。
今まで積み重ねてきたものの全てを賭けたあの戦いが夢だったと知ったとき、何もかもが空しくなったのだった。
両親の言うなりに上を目指し続けてきたが、このまま同じことを続けて、その先に何があるのだろうかと。
仮に、アトランティスとの連絡員などというものになったところで、そこに何があるとも思えなくなったのだ。
せめて、そこにカリアがいればいいのだけれど……。
だが、そんな思いを部長に告げても仕方がなかった。告げられるわけもなかった。何よりも、気にかけてくれている部長を傷つけるのは避けたかった。
黙ったままでいると、部長はまた、僕の頭をコツンと小突いた。
「YESかNOかで答えられる質問に返事しないのは、NOってことだ」
一方的にそう告げると、僕をその場に置いて駆け去っていった。
一言だけ言い残して。
「次の試合から、前衛な」
有無を言わさぬ決定に、辞める気力まで何となく挫かれた気がした。
僕がその場に立ち尽くしていたのは、次の日からしばらく、惰性的なトレセン通いが続きそうで気が滅入ったからだ。
そして、そのトレセン通いの日が運命の一日となった。
午後のトレーニングの前に宿題を済ませておくために午前中を費やした僕は、正午前に流れたあのニュースを見て、なけなしの小遣いを手にタクシーへと飛び乗ったのだった。
海の上を漂流しているのを保護された、身元不明の少女に会うために……。
「行くぞ公文!」
部長を引き継いだばかりの、僕と同じ2年生が張り切って声を上げた、
魔法学校の体育館で、夏休み明けに始まる格闘対抗戦の新人大会に向けての、他校との練習試合が始まったのだ。
「おお!」
あまり気分は乗らなかったが、中世の兜を模したヘルメットと、鎧に似せたプロテクターをとりあえず着けた僕は、紅白両軍に分けられたコートに立った。
それぞれの陣地を表す旗が、その両端に立てられている。「防護陣」の担当として紅軍の最後方に立った僕の目には、それが白旗隊のものであるかのように感じられた。
お互いの校旗を背負うかのように、選手たちはコートに入る。当然、僕もそのひとりだ。
相対する12人ずつが各々の位置に付くと、試合開始を告げる角笛が高らかに吹き鳴らされる。
「前衛!」
陣地中央に立った部長の命令一下、刃のないハルバードを構えた数名が中央と左右から突進する。
それに対して遅れを取ったのか、白軍の前衛は密集体形を取った。どうやら、呪文を唱えていたらしい。
すかさず部長の指示が飛ぶ。
「遊撃!」
陣地左右の2人が呪文を唱えて白軍の陣地に斬り込んだ。これも呪文を唱えようとしていたの、奇襲を受けた相手の「遊撃」もたちまち、陣地の内側へと追い込まれた。
「本隊!」
部長を含む、陣地中央の3人が白軍の前衛に向かって、これも中央と左右から押し包むように攻撃を始めた。
僕の位置から見ると、紅軍が圧倒的に有利だ。見る間に角笛が鳴って、袋叩きにされた前衛が1人、ギブアップして退場した。
再び角笛が鳴って、試合が再開された。
白軍は1人減ったので、より不利になっているはずだ。遊軍の2人は、後衛の3人までも圧倒している。
それなのに、なぜか戦闘は膠着していた。
優勢なのに攻めあぐねて業を煮やしたのか、部長が叫んだ。
「後衛!」
防護陣を担当する僕を残して、目の前の3人も白軍の陣地に入った。それなのに、一向に勝負がつかない。
白軍は、防護陣を張ってもいないのだ。
人数が減っていないせいかもしれないが……。
そこで僕は、ハタと気が付いた。
「部長! 罠です!」
遅かった。
前衛の先頭1人が、相手の前衛3人の集中攻撃を受けてダウンしたのだ。
その隙を突いて、「防護陣」も含めた白軍の11人は一気に、紅軍の囲みを突破した。
その中の何人かは、異様に速い。たぶん、他のメンバーが打ちのめされているうちに「疾走」の呪文を使ったのだ。
僕に向けて突進してくる。ここで倒されたら、たぶんギブアップするしかない。
「やられた……」
まず、防護陣を先に潰すつもりなのだ。
そのとき、部長が叫んだ。
「防護陣!」
自分だけのために防護陣を張れというのだ。だが、そのとき、僕の心の中で何かが唸った。
獅子の威嚇にも似た声だった。
僕は叫び返した。
「張りません!」
アトランティスでの夢が記憶に蘇ってきた。
白旗隊の戦士たちに対して防護陣を張ったとき、防戦一方でどうにもならなかった。
オットーが矢を放ってくれなかったら、呪文の効果が切れると同時に僕は黒衣の戦士たちの剣で切り刻まれていたはずだ。
「待ってろ!」
部長の声は頼もしかったが、僕は拒んだ。
「ダメです!」
止めるのも聞かずに、敵陣に斬り込んだ何人かが戻ってきた。白軍の背後を突こうとしたのだろうが、振り向いた白軍に、その場で不意打ちのノックアウトを食らった。
反転した白軍は、一気に紅軍を押しつぶしにかかる。
僕はとっさに、白軍の背後を突いて敵陣に突進していた。
「やめろ公文!」
部長は叫んだが、聞くつもりはなかった。
背後からハルバードで打った1人が、前にのめってダウンする。
別に斬り込まなくても、「衝撃」の呪文を使えば済んだことだ。
あるいは「疾走」の呪文を使えばよかったのだが、僕にはある目論見があった。
「部長、こっちへ!」
僕の声につられて、白軍が1人、正面からハルバードを突いてきた。
だが、そこに僕はもういない。部長の叫びを無視したときに、「屈光」の呪文を唱えておいたのだ。
見当違いのところを思いっきり突いた白軍の足を、武器の柄で払って転倒させる。
そのまま、味方が追い込まれている乱戦の真ん中へスライディングをかけた。
味方すら見ていないのをいいことに、コートの床を引っ掻いて呪文を唱える。
「みんな、呪文を!」
そう言ったときには、紅軍も白軍も、何が起こったのか分かっていただろう。
紅軍を包囲した白軍の攻撃は、「防護陣」によって全てが弾き返されていた。
部長がつぶやいた。
「そろそろ、来るぞ」
だが、何も来なかった。それどころか、白軍の攻撃までもが止まってしまった。
コートの上を、静寂だけが支配した。
聞こえるのは……ただ呪文の詠唱のみ。それさえもまた、長くは続かなかった。
部長の指示が飛ぶ。
「自分の呪文を信じろ!」
コートに残った仲間が、次々にハルバードを振るった。ある者は目にもとまらぬ速さで動き、ある者は白軍のハルバードを受けて倒れた。
白軍もまた、目に見えない力でハルバードを弾き飛ばされた者もあれば、紅軍1人の高速攻撃に打ちのめされて2人、3人と倒れたりもした。
やがて、試合終了の角笛が鳴る。
審判の判定に、歓声が上がった。
今年の夏も暑いので、部活動は早く終わった。
シャワーを浴びた僕はさっさと荷物をまとめて、体育館のロッカールームから日差しの下へ駆け出した。
「公文!」
部長に呼び止められて、立ち止まる。そのまま、頭を下げた。
「済みませんでした、勝手なことして!」
「罰として……」
そう言いながら歩み寄ってきた部長は、僕の頭を軽く小突いた。
「防護陣から外す」
「……仕方ありません」
結果的に勝ちはしたが、スタンドプレーをやらかしたことは事実だ。言い訳する気はなかった。
「何であんな真似した。お前が袋叩きにされたかもしれんのに」
言えなかった。
まさか、夢の中で貴公子がしてくれたことだったとは……。
ミカルドは僕の生命が危機にさらされたとき、シャナンの剣を投げ出して救ってくれたのだ。
それこそれは、絶対に自分の身を守ってくれるはずの、先祖伝来の武器だった。
比べてみるまでもない。たかが試合に負けるくらい、何でもなかった。
だから僕は、かなりすっきりと意思表示ができた。
「もう、いいんです。魔法対抗戦は」
部長は、一瞬だけ息を呑んだ。
「……やめるってことか?」
そのつもりだった。
今まで積み重ねてきたものの全てを賭けたあの戦いが夢だったと知ったとき、何もかもが空しくなったのだった。
両親の言うなりに上を目指し続けてきたが、このまま同じことを続けて、その先に何があるのだろうかと。
仮に、アトランティスとの連絡員などというものになったところで、そこに何があるとも思えなくなったのだ。
せめて、そこにカリアがいればいいのだけれど……。
だが、そんな思いを部長に告げても仕方がなかった。告げられるわけもなかった。何よりも、気にかけてくれている部長を傷つけるのは避けたかった。
黙ったままでいると、部長はまた、僕の頭をコツンと小突いた。
「YESかNOかで答えられる質問に返事しないのは、NOってことだ」
一方的にそう告げると、僕をその場に置いて駆け去っていった。
一言だけ言い残して。
「次の試合から、前衛な」
有無を言わさぬ決定に、辞める気力まで何となく挫かれた気がした。
僕がその場に立ち尽くしていたのは、次の日からしばらく、惰性的なトレセン通いが続きそうで気が滅入ったからだ。
そして、そのトレセン通いの日が運命の一日となった。
午後のトレーニングの前に宿題を済ませておくために午前中を費やした僕は、正午前に流れたあのニュースを見て、なけなしの小遣いを手にタクシーへと飛び乗ったのだった。
海の上を漂流しているのを保護された、身元不明の少女に会うために……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる