僕が結婚1ヶ月で離婚した理由

2nd kanta

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当時の話

「サトルさん、おはよーございます。
サトルさんあの、その、なんて言うか……」

意を決した美和さんは言った。

「昨日はいかがでしたか?」

「松坂さんとの事ですね。僕の認識が甘かった事がはっきりしました。普通に行為をした方が結果的に良かったかも知れませんと思っておます」


「え、認識ですか?」

「余計に搾り取られました……」

「はぁ、余計に……じゃ今日は私と、そのあのエッチな行為を……」

「今日は駄目よ三和子!」

「げっ!メグミ!」

 いきなりのメグミさんの声に驚く美和さんだった。

「アンタ人の顔を見るたびにね、げっとはなによ!」

「あーごめんメグミ本当に私失礼だよね」

「分かればよろしい。昨日は本当に入れていなかったからアンタも今日一日は入れたら駄目よ!私と対等の勝負をするのでしょう?三和子」

「くっ……分かったわよ今日は入れませんけど不幸な事故が起きたなら仕方が無いわね」

 二人共同じ事を言っているよ。まさか狙っているのか?

「今日も頑張って仕事を……させて下さい!」

「神島さん何の事でしょうか?」

「私達は何もしていませんが?」

 二人に頼み込んでサトルでなくて神島で呼んでもらう事にした。

 今更かと僕も思うが昨日で皆んなにはバレている筈だ。

「手を離して下さい。何も出来ません」

「「嫌!」」

「なっ!なんで?」

 二人共羞恥心が無くなっているのでは?内腿を撫で廻してくるし、胸も押し付けて上目遣いに見るし、舌舐めずりもして来る。

 このままでは僕は彼女達の玩具にされてしまう。何とか手を打たなければ大変危険な目に遭ってしまう……



「神島さんランチです」

「じゃ昨日の所へ行きましょうか?」

「お気に召してくれて、ありがとうね」

「本当、パスタは美味しいですよね」

「三和子アンタは?」

「……わたしもそうおもう……」

美和さん目が笑っていませんよ。

カランコロン

 少し重い木製のドアを押し開けるとチョット懐かしい感じの昔ながらの喫茶店の感じがする店だ。

「今日はナポリで後コーヒーにします」

「私も同じく」

美和さんは今日も僕と同じだ。

「うーん、迷うわね……えい!ペペロンチーノ行っちゃえ!後で歯を磨けは問題ないわ!」

あー、ニンニクね。

「本当ここは当たりだよね。教えてくれてありがとうメグミさん」

「いいえ、どう致してサトル君」

「私も礼を言った方がいいのかしら?」

「三和子は是非言って欲しいわね」

「ぐっ……ありがとうメグミ……」

「いいえ、お気にせずに」

「……ぐぬぬぬ」

 美和さんは苦虫を噛み砕いたような顔をしている。虫なんか食べた事無いけどこんな感じなのかな?

「では、コーヒーでも飲みながら僕の話を聞いて下さい」

「サトル君随分と軽いわね」

「二、三年前の話だし、ありふれた出来事だからたいして面白く無いと思いますけど、頑張って盛っていきますので聞いて下さい」

「面白エピソードじゃないんだから普通に話してよ」

「話ってサトルさんの事ですか?」

「そう、トラウマの話よ」

「えっ!そんな重大な事、食後のまったりとした喫茶店でする様な話しなんですか?コーヒーを飲みながらって?」

「まあ、終わった話しだし、ありふれているから、いいんじゃ無いのかな?
詰まらない内容だけど、外したら直ぐにやめるからね」

「そんな、軽く言って」

「それ私がさっき言った」

「メグミ……」



そう、あれは僕が入社間もない頃、システムを最新のモノと入れ替え作業のとき発生したんだ。

バグがね

全社をあげて対応したんだ。そりゃそうさね最悪倒産も視野に入れていたしね。

不眠不休のデスマーチだったよ
取り敢えず三徹で何とか復旧させたけど肝心の元がまだ不明だったんだ。

「サトル君いいのそんな事言っても社外秘じゃないの?」

「この事は週刊誌にすっぱ抜かれて何人かは飛ばされたようだけどね。
調べれば直ぐに分かる話しだよ」

その頃、同棲していた奴が居たんだ。
学生の頃から付き合っていて僕の就職を機に結婚する事になっていんだ。

「ここ迄話せば後は想像出来るだろ?」

「本当にありふれた展開ね」

「そう言う事さ」

「でも、私はサトルさんの全てが知りたいわ」

「おも……」

 三和子さんに睨まれたメグミさん彼女は重くない筈ですよ多分きっと……

システムの再構築に当時の僕は全てを打ち込んだ。毎日の帰りは遅く泊り込みもよくあったと思う。

家に帰っても何もせずに食事も取らず寝た事もよくあったね。

その頃の奴は心配していたけどその時だけだったかな。

僕は奴の上面しか見ていなかったんだ。
後から知って納得していた自分に笑っちゃたけどね。

ふつうに考えると直ぐに気づいたかもと偶に思うよ。

ハードスケジュールは二ヶ月位に及んだよ毎日ふらふらっで倒れる寸前だった。
ある日とうとう駄目になって流石にその時は早退したよ。

何とか部屋迄辿り着いたら結構大きな声で喘ぎ声が聞こえたんだ。

人がこんなに苦労しているのに何呑気にAVなんて見てるんだよとムカついたっけ。

頭に来て背後から脅かしてやろうと静かに部屋に入ってそうっとドアを開けたんだ。

 ふと、二人を見るとキラッキラッの潤んだ目で僕の話に没頭していた。

「分かりきった結末なのに面白いかい?」

「開けたら、裸の男女がってしょ!」

「うん、その通りだよ三和子さん」

「でもそれだけじゃ女の手作りが食べられない理由にはならないわ」

流石、松坂さん頭が切れる。

「じゃ続きは明日で!」

「何でよ!今話しなさいよ!」

「そうだわ!サトルさん!話してよ!」

「話したいのは山々ですがもうじき昼休みが終わりますよ。早く戻らないと午後からの仕事に遅れますよ」

「あー!本当だ!急いで帰るわよ!」

「歯を磨く時間が無いねメグミ」

「何よ!ニヤついて三和子!」

「別に~!」

なんかムカつく。

三人は小走りで会社に戻って行った。
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