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知らぬが仏
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「私の名前は、近藤 勇だ」
何で、どうして!?
男性こと近藤 勇がそう名乗った時夜桜の心は荒れ狂っていた。
何で、よりによってこの人なの!?
どうして!
余談だが夜桜は人を気にいる事はあまり無い。
誰と仲良くなったって、どうせ直ぐ別れる。
いくら仲良くしたところで、どうせ直ぐ裏切られる。
そんな思いが夜桜の心にはあるからだ。
だが、近藤は夜桜の中では全く違う、特別なカテゴリーになっていた。
だからこそ、男性が自分の暗殺対象である近藤 勇だと知って遣る瀬無いような、裏切られたかのような、ショックを受けていたのだ。
「榊くんを真似て自己紹介すると近藤は近いに花の藤と書くいて、勇は勇気の勇という漢字を書く。こちらこそよろしく」
近藤が自己紹介している間も夜桜は放心状態で何も考えることができなかった。
顔から血の気が引いて、ひどい顔になっているんだろうな、と思いつつもどうする事も出来ずにいた。
「ところで榊くんはどこの出身なんだい?話し方からすると私とそう変わらないように思えるのだが・・・・・・・・?榊くん?榊くん!」
全く反応のない夜桜を心配したのだろう。
近藤は夜桜の肩を掴み揺さぶった。
「・・・・・・・近藤さん?」
やっと、声を発した夜桜にホッとした近藤はその問いに勢いよく答えた。
「ああ、そうだ!近藤 勇だ!・・・・大丈夫か?」
しかし、夜桜はその問いに答える事はなくただ呆然と呟いた。
「新選組、局長・・・・・・近藤、勇」
その呟きに驚いた近藤は警戒しつつ夜桜に問うた。
「なぜ、君が、その事を」
驚いたような呆然とした様なその質問にやっと、正気に戻った夜桜は何とか誤魔化すようにいった。
「あ、その、新選組は有名ですから」
「あ、そう、だな。そうか、君の様な女子にまで知られているとは。いや、失敬。余計な詮索をした、申し訳ない」
「いえ、こちらこそ申し訳ございません。その、変な反応をしてしまいまして。まさか、新選組の局長様とは知らず、大変失礼いたしました。では私はこれで。」
夜桜は頭を顔を見られない様に頭を下げるとそのままの勢いで逃げる様に去った。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「え?待っ・・・・・・・・」
いきなりの展開に近藤が困惑していると後ろから自分を呼ぶ声が聞こえた。
「近藤さーん!」
「総司か」
「探しましたよー。こんな所にいたんですか。あ!お団子だ、美味しそう!近藤さん、食べないなら貰ってもいいですか?」
「あ、ああ」
「ありがとうございます」
モグモグ、モグモグ
総司こと、新選組一番組組長沖田総司は近藤から貰ったお団子を食べながら近藤の異変を感じ取っていた。
「・・・・・・・・何かありましたか」
いつか話し出すだろうと思っていたが一向に話し出さない事に焦れた沖田は近藤に直接聞いた。
「いや・・・・・・何もない」
絶対に何もない訳無いでしょう!?と思ったが沖田はそうですかと何も聞かなかった。
「近藤さん、そろそろ帰りませんか?土方さんが呼んでましたよ?」
代わりに本来の用事を思い出して近藤に言った。
「何!?総司、そういう事は早く言え!」
「あはは、すいません」
空元気であっても近藤が普段通り振る舞うなら僕は何も聞きませんよ、と沖田は思いながら2つの影は新選組屯所に足早に進んでいった。
何で、どうして!?
男性こと近藤 勇がそう名乗った時夜桜の心は荒れ狂っていた。
何で、よりによってこの人なの!?
どうして!
余談だが夜桜は人を気にいる事はあまり無い。
誰と仲良くなったって、どうせ直ぐ別れる。
いくら仲良くしたところで、どうせ直ぐ裏切られる。
そんな思いが夜桜の心にはあるからだ。
だが、近藤は夜桜の中では全く違う、特別なカテゴリーになっていた。
だからこそ、男性が自分の暗殺対象である近藤 勇だと知って遣る瀬無いような、裏切られたかのような、ショックを受けていたのだ。
「榊くんを真似て自己紹介すると近藤は近いに花の藤と書くいて、勇は勇気の勇という漢字を書く。こちらこそよろしく」
近藤が自己紹介している間も夜桜は放心状態で何も考えることができなかった。
顔から血の気が引いて、ひどい顔になっているんだろうな、と思いつつもどうする事も出来ずにいた。
「ところで榊くんはどこの出身なんだい?話し方からすると私とそう変わらないように思えるのだが・・・・・・・・?榊くん?榊くん!」
全く反応のない夜桜を心配したのだろう。
近藤は夜桜の肩を掴み揺さぶった。
「・・・・・・・近藤さん?」
やっと、声を発した夜桜にホッとした近藤はその問いに勢いよく答えた。
「ああ、そうだ!近藤 勇だ!・・・・大丈夫か?」
しかし、夜桜はその問いに答える事はなくただ呆然と呟いた。
「新選組、局長・・・・・・近藤、勇」
その呟きに驚いた近藤は警戒しつつ夜桜に問うた。
「なぜ、君が、その事を」
驚いたような呆然とした様なその質問にやっと、正気に戻った夜桜は何とか誤魔化すようにいった。
「あ、その、新選組は有名ですから」
「あ、そう、だな。そうか、君の様な女子にまで知られているとは。いや、失敬。余計な詮索をした、申し訳ない」
「いえ、こちらこそ申し訳ございません。その、変な反応をしてしまいまして。まさか、新選組の局長様とは知らず、大変失礼いたしました。では私はこれで。」
夜桜は頭を顔を見られない様に頭を下げるとそのままの勢いで逃げる様に去った。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「え?待っ・・・・・・・・」
いきなりの展開に近藤が困惑していると後ろから自分を呼ぶ声が聞こえた。
「近藤さーん!」
「総司か」
「探しましたよー。こんな所にいたんですか。あ!お団子だ、美味しそう!近藤さん、食べないなら貰ってもいいですか?」
「あ、ああ」
「ありがとうございます」
モグモグ、モグモグ
総司こと、新選組一番組組長沖田総司は近藤から貰ったお団子を食べながら近藤の異変を感じ取っていた。
「・・・・・・・・何かありましたか」
いつか話し出すだろうと思っていたが一向に話し出さない事に焦れた沖田は近藤に直接聞いた。
「いや・・・・・・何もない」
絶対に何もない訳無いでしょう!?と思ったが沖田はそうですかと何も聞かなかった。
「近藤さん、そろそろ帰りませんか?土方さんが呼んでましたよ?」
代わりに本来の用事を思い出して近藤に言った。
「何!?総司、そういう事は早く言え!」
「あはは、すいません」
空元気であっても近藤が普段通り振る舞うなら僕は何も聞きませんよ、と沖田は思いながら2つの影は新選組屯所に足早に進んでいった。
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