古代兵器は生涯の伴侶!?

宗谷七瀬

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第1章 戦闘兵器アイリス

森の中で

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頑張って沢山書きました( ̄∇ ̄)


☆☆☆☆☆☆

冷静になった彼女は再び自分が眠っていた森の地下空間(洞窟のような所)に戻って来た。

「此処が私の記憶の通りなら王城のラボがあったはずのところだ。だが、、、やはり何も残ってはいないな。・・・・・・・・仕方がない、先ずはこの森を見て回るか」

そう言うと彼女は森の中を散策し始めた。

「ふむ、生命体は鳥、四足歩行動物、中級魔物、魚、か。今の形態、装備でも問題ないな。・・・・・・・平和だなぁ。ん?あれは」

彼女の見る先には大きな湖があった。其れは人間からは死の湖と呼ばれていた。魔素濃度が高く、人間がそのまま口にすれば死に到るからだ。しかし、一般人がそんな事を知るはずもなく人々は毒の湖だと思っている。

「凄く澄んでいて綺麗だな。毒素は、、、ないな。だが、これは、魔素が強いな。陛下ならばさして問題は無いだろうが、普通の人間なら致死量に値するな。成る程、だからこの森には人間が居ないのか」

そういった彼女の視線の先にはこの湖の水を飲んで死んだであろう人間の白骨死体があった。良く良く見ると地面に埋もれるようにしてかなりの数がある。

「人間というものはほんに脆弱であるな。だからこそ、力を持つために我らのような物を創り出したり、他種から身を守る術を得たりするのであろうな。何とも健気な生き物よ」

そう彼女が黄昏ていると森の南から小さな悲鳴が聞こえて来た。

「きゃぁ!こ、来ないで!」
「人間か!?」

すぐさま兵器として陛下より授けられた能力をフル活動させ人間を助けるために動き出した。

「生命反応探知システム起動!聴覚鋭敏システム起動!敵味方識別システム起動!
いた!あっちか!」

彼女が全速力で南へ走ると中級魔物が人間の子供を襲っているところを発見した。

「いやぁ!誰か!助けて!誰かぁぁ!」

あと少し遅ければその女の子は魔物に殺されていただろう。

「下等生物風情が!!死ね!」

彼女はそう言うと走って来た勢いのまま回し蹴りを魔物にくらわした。魔物はそのまま絶命し後には魔石だけが残った。

「弱いな。中級かと思っていたが、、、下級だったか?」

あまりの手応えのなさに彼女が独白していると女の子がいきなり悲鳴を上げた。

「イヤあああああ!!!!!ば、化け物!こっちに来ないで!」

女の子の悲鳴にまだ何か居たかと彼女は警戒したがシステムにはもちろん自分の五感にもなにも掛かるものはいなかった。

「どうした?なにをそんなに怯えているのだ?」

どうしたものかと彼女が女の子に近づくと女の子はさらに悲鳴を上げた。

「いや!来ないで!あっちへいって!」

見るからに彼女を怖がっている女の子を見てやっと自分が怖がられていることに気づいた。

「あっちへ行けと言われてもなぁ。むぅ・・・・・・・もしかきて、この姿が問題なのか?そう言えば1000年前も怖がられたことがあったな」

角に翼に尻尾、彼女は知らなかったがその姿は人間からすれば恐ろしい魔物と同じようなものであった。その上自分を襲っていた魔物を軽々と倒してしまうのを見た後だ。恐怖も強くなると言うものであろう。

そうと分かれば問題ないとばかりに彼女は自らの形態を変化させた。

変身トランス第五形態。近接戦闘以外の対空、対銃撃戦闘装備を納め。続いて近接戦闘装備を着用。・・・・・・・さて、これなら問題ないだろうか?お嬢ちゃん」

人間の女の子は彼女の姿が突然変わったことに唖然としていたが、彼女の問いを聞いて我を取り戻し拙いながらも応えた。

「へ?あ、あの、えと、た、助けてくださってありがとうございます。えと、あの、その、」

しかし、今見たことを信じられないのか女の子はなんとも言えない顔をしながら視線をさ迷わせていた。
そんな女の子を見て彼女は微笑むと取り敢えず自己紹介をした。

「どう致しまして。私の名前はアイリスと言う。お嬢ちゃんミ・ケリダの名前は?」

なるべく怖がらせないように、優しく優しくと思いながら自己紹介をした彼女アイリスは女の子に聴いた。

「あ、その、私の名前は、クレアです。」

女の子クレアは少し落ち着いたようでアイリスに答えた。

「そう、クレアちゃんって言うのか。どうしてここにいるの?」

人間のいない、恐らく人間の近づかないこの森に一人でいる事を訝しんだアイリスはクレアにそう問うた。

「その、アイラ山に木苺を取りに来たんです。でも、道に迷ってしまって。そしたら、魔物に襲われて」

また、泣きそうになるクレアに慌てながらもアイリスは冷静に状況を分析していた。

(要するに、迷子か。アイラ山、と言うのはメルカ山のことか?そこまで遠くないし送っていくか)

そう決断したアイリスはクレアに相談した。

「クレアちゃんの言っている山が私の思っている通りならそこまで此処から遠くないから送っていくよ。どうする?」

いきなり言われた提案にクレアは驚きつつも答えた

「え!?いいんですか!?でも、迷惑じゃぁ?」
「そんな事はない。どうせ暇だし、一緒に行こう?」
「そうですか?じゃぁお願いします!」
「ん、まかせて!」

警戒心無いなと思いつつもアイリスはクレアと共にメルカ山、現アイラ山へと向かった。

本当にそれほど掛かるでもなく30分程で山に着いた。此処からは一人で行けるとクレアが言ったのでアイリスはそこで別れることにした。

「あの、ありがとうございました。アイリスさん!」
「気にしなくていい。それよりも次に迷子にならないように気をつけて。」
「はい!」

元気なクレアを見送った後はアイリスはまた王城のあった場所へと戻った。

「やはり此処が落ち着くな」

そう思いながら、今日もまた1日が終わろうとしている。



☆☆☆☆☆☆

ふぅ、終わったぁ!

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