村人の成り上がり英雄譚

ポテサラ

文字の大きさ
3 / 4

強くなるために(前編)

しおりを挟む
「まずはこれ読んで理解して。」

山の様に積まれた本がリクの目の前に置かれた。

「こ、これ全部ですか?」

目を丸くしながらリクは尋ねる。

「私が教えるのは魔術と戦い方、魔術は知恵もいる。まずは、実践に向けて知恵を磨いて。期限は一週間あげる。それまでに、そこにあるものは全て理解して。」

マナはリクがどこまでできるのかを試していた。

(これをすべて理解するのは、私でも無理。せめて半分ぐらい。リクがどこまで理解できるのか楽み。)

マナは初めてできた弟子に心躍らせていた。

「やって見せます!」

リクは気合を入れ、本を読んでいった。リクは座学にも真剣だった。わからなければ、マナに聞き。マナもそれに真剣に答えた。リクが書物を読み始めてから四日後、

「師匠!終わりました!終わりましたよ!」

リクは満面の笑みを浮かべマナのもとへ駆け寄った。

「えっ!もう終わった?期限までまだ三日もあるよ。それにあの量をたった四日で読理解したの?」
マナは驚きに目を見開いていた。

「理解したよ。魔術も戦い方も。」

リクは目を輝かせていた。

(リクのこんな顔初めて見た。子供らしい笑顔できるんだ。)

マナが初めて見る、リクの無邪気な笑顔だった。

「師匠?」

マナはリクを撫でていた。

「ん。よく頑張った。明日からは、体で覚えてもらう。今日はゆっくり休んで。」

マナは優しい眼差しでリクを撫で続けた。リクも嬉しそうにしていた。その日、リクとマナは二人でゆっくり休んだ。次の日、マナとリクは森の中の不自然に木がない場所にいた。

「ここは師匠が作ったんですか?」

リクは周りを見渡しながら尋ねた。
「そう、魔術でドカーンと。私の訓練場所。」

マナも周りを見渡しながら答えた。

「リク、この石を持って。」

マナはリクに透明に透き通る石を渡した。

「師匠これは?」

リクは石を眺めながら尋ねた。

「私が作った、魔力を測る石。魔力はこの石に色として現れる。魔力の強さクラスはわかってるよね?」

マナはリクへ質問を投げかる。

「弱くてFクラス、そこから順にE、D、C、B、Aクラスまであって、Aクラスを超えるものをSクラスSSクラス、SSSクラスまであります。」

リクは堂々と答えた。

「ん。正解、魔力のクラスは大切で、使える魔術もクラスによって限られてくる。だから魔力の計測は最初にする。」

マナは嬉しそうに、ほほ笑んだ。

「リク、目をつぶって意識を自分の中に集中して。自分の中には魔力がある。それを引き出すの。手に力を集中させて。」

リクはマナの指示に従って、自分の意識を自分の中に落とした。

(何だろうこの感覚、懐かしい感じがするな。もっと深くまでこの力をたどっていけば…)

「主よ、まだ早い。」

意識の奥深く、リクにはしっかりと聞こえた。その途端、リクの意識はクリアとなった。

「何だったんだあれ?でも、魔力は引き出せたと思う。」

引き出した魔力を手の中に集中した。

「リク、もういいよ。」

マナは優しくリクの手を包んだ。

「師匠、どうでしょうか?」

リクは、手の中の石をマナへ見せた。マナはそれを見た瞬間目を見開いた。

「Aクラス、すごい。」

「師匠、Aクラスだとどれぐらいの魔術が使えるんですか?」

リクは疑問の目をマナへ向けた。

「ほとんどの魔術は使える。でも、制御が難しい。強ければ強いほど、制御にも精神を結構使う。まずは、制御から覚えよう。」

マナは優しい眼差しを向け答える。

「わかりました。」

「強化系の魔術で、制御を覚えようか。自分にかける身体強化に強弱をつけて、制御を覚えて。制御しきれないと、身体への負担は結構重いよ。」

リクは、マナの指示に従い、魔力制御の訓練を始めた。身体強化での強弱は、直接身体で覚えるもので、リクはすぐに習得した。リクは、攻撃系の魔術での制御に移っていた。リクは攻撃において、制御するのに苦戦していた。

「リクは、放出系の魔力制御は苦手みたい。あまりオススメしないやり方あるけど、やってみる?」

マナは、あまり気乗りしなかった。

「やりたいです!」

リクは、興味津々に答える。

「放出系の制御をするんじゃなくて、自分自身に制限をつけるの。身体強化を覚えたよね。次は自分の精神に弱くする魔術をかける。制限をつけてる間は、常に魔術を発動している状態で、それも自分自身にかけてるから、身体、精神への負担はとても大きい。それでもやる?」

マナは、不安そうに尋ねた。

「はい!やってみたいです!」

リクは、精神制限を覚え、精神制限を行いながら、攻撃系魔術を何度か発動した。

「え…」

リクの目には周りが歪んだように見えた。リクは深く意識の奥深くへ落ちてしまった。

(暗いなぁ。ここはどこだろう?でも、魔力をたどった時に似てる懐かしい感じ。)

リクは闇深い場所にいた。前も後ろも左も右も何も見えない。でも、リクは、不安も恐怖も抱いていなかった。リク自身それがなぜなのかわからなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

処理中です...