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王子様、食らう
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* * *
ところ変わって、王宮では第二王子が目の前の書類の山を睨みながら、手をつけようともせず椅子にふんぞり返っていた。
「おい、──公女は今ごろ修道院で悔やんでいるか?」
──今はそれよりも、これまでヴィクトリア公女がこなしてくれていた仕事を進めて欲しいんだけど……。
そう思いつつ、侍従は言いにくそうに返事をする。
「畏れながら申し上げます。公女様は修道院の改築が終わるのを屋敷でお待ちしているところでございます」
「は?改築?」
第二王子の想像を遥か斜めに超えた返答だったらしい。威厳も何もなく、出す声も顔つきも間抜けなものになってしまった。
「何しろ公女様がお入りになられますので……粗相や不備があってはならぬと、修道女も含めて領地の者たちが働いております」
「……それは公女への罰になるのか?」
ひとつ咳払いをして、己の立場を取り戻そうと厳しい眼差しに変える。ヴィクトリアは責められるべき存在だと思っているし、周りにも同様に考えさせたい。
だが、その承認欲求は思わぬ返り討ちに遭った。
「──そもそも、公女様に罰を与えるべき罪がございますでしょうか」
「……何だと……?」
「殿下には意に沿わぬご婚約でございましたが、公女様は不平不満をこぼす事なく、自らの務めを果たしておいででした」
ヴィクトリアを断罪するより以前には、第二王子の執務室にある机が書類の山に占拠されることなどなかった。第二王子がアレキサンドリアと密会している間、全てヴィクトリアが仕事をこなしていたのだから。
しかし、第二王子からすれば目を背けている事実だ。この世の誰が、自分で自分を怠け者だと認めたがる?
「サーシャのワイングラスに毒を盛っただろう!」
断じてヴィクトリアへの糾弾をやめることはしない気概をもって、声を荒らげた。──だが、しかし。
「薬物につきましては、精査致しましたところ、ワイングラスから犀角という生薬が見つかりました。異国で熱冷ましに使われる薬でございます」
──犀角は熱冷ましの薬として知られる反面、媚薬としても使われることがある。それは、口が裂けても言えないのが配下の辛いところではある。
まさかヴィクトリアが第二王子の浮気相手に対して、さらに調子づかせようとしていたなどとは、恐ろしくて口にするどころか考えたくもない。
「サーシャが禁忌の恋路に熱を上げていたから、熱冷ましを混ぜたと?私と彼女を愚弄するのも大概にしろ!」
──いいえ、逆です。むしろ焚きつけております。愚弄はこの上なくしていますが。
そんなこと、口に出したら生きて王宮から出られないのが悲しい宮仕えの身。
「王城には公女の兄も出仕しているな?今すぐ呼び出せ!公女が反省しているか聞き出す!」
──そうして呼ばれた公子は、痛ましそうに表情を翳らせながらヴィクトリアの日々を口にした。
「妹は私室に籠もりきり、外部の誰とも会話を楽しむことなく静かに暮らしております。三食を私室で一人きりのまま口にして、日中は読書に勤しみ、刺繍を嗜み、……ですが、今までの気疲れが出たのでしょう──本や刺繍針を置いて午睡することが度々ございます」
──つまり、三食昼寝付き。
はたで聞いていた侍従は第二王子の顔が憤怒に変わってゆくのを見て震えた。
しかし公子の口は滑らかなものだ。構わずに続ける。
「私ども家族は、せめて食事を楽しめるようにと厨房に命じておりますが……貴族の令嬢たるもの、体型の管理と維持は当然のことだと、妹は己を律しておりますゆえ、美食に耽るような愚かさなどございません」
「……いや、公爵家では公女に手厚い食事を出しているのか?」
──ああ、殿下が頭を抱えている。
もはや侍従はぼんやりと眺めるしかなかった。しかし公子には知ったことではないのだろう。後ろめたさのかけらも見せずに言葉を続けた。
「はい、どれほど手の込んだ料理や好物を用意しても、食べすぎることなく程々に楽しむのみです。妹は、涙ぐましいまでに努めて、輝かんばかりの美しさを保っております」
「おかしいだろう……サーシャのワインに薬物を仕込んだ罪人が、なぜ──」
「殿下、我が家門は現在も含め、系譜をどれほど遡っても一人として罪人はおりません。繰り返しますが、現在も含め、です」
「…………」
──これ、もう、ヴィクトリア公女の根回しが悪どすぎて、どちらが悪者なのか分からない……。公爵家総出で殿下を煽っているようにも見えるし。
侍従は余計な口出しなど叶わない。だから援護射撃もしない。ただ、控えながら様子を見る。
元より、公爵家は現王陛下からの信任が厚い。第二王子とヴィクトリアの婚約も、陛下が望んだから公爵家が応えて結ばれたものなのだ。
しかもヴィクトリア本人が第二王子に逆らったりせず、未来の王子妃としての務めを投げ出したりしていなかった。
それもこれも、婚約者としての身になることは今生で第二王子たちの身近にあって、復讐を果たすのに好都合だったから、ヴィクトリア本人も否やはなかっただけなのだが。
「殿下。薬物の調査結果ならば、私も聞き及んでおります。我が妹は、どこまで健気な心根の持ち主なのでしょう?公女としても婚約者としても貶められていたにも関わらず、相手を思いやる……この机に積まれた書類も物語っております。妹の尽力に甘えられない現状では、殿下ご自身が執務に当たらなければなりません」
第二王子の耳に痛いことを、公子は滔々と語り続ける。公子の立場は臣下だが、それも国王の直属であるため、諌めることにためらいはない。
第二王子もそれは分かっているから、歯噛みして悔しがり、睨めつけて言葉を振り絞る。
「貴様……!たとえ私に直接仕える身でなくとも、王宮で働くものが抜け抜けと何を言うか!不敬であろう!」
「王宮にて働くことは、これすなわち国王がお守りになられる民全てのために働くことでございます。民のためを思えば、王家の一員でありながら職務を怠る御方へは、首をかけてでも言うべきことを申し上げます」
「……この、生意気な減らず口ばかりを……!」
「殿下からは、どのように思われましても構いません。私は国王陛下のもとで、陛下の民へのお心に学ぶ日々を積み重ねてまいりましたので」
父である絶対君主、国王を話に出されては、嫡子でありながら立太子されなかった第二王子が、公子に当たり散らして叱責する道理も権限もないに決まっている。
そもそも、公子の発言の内容自体はことごとく正論なのだ。率直な正論を極めるあまり、多少攻撃的にも感じられようが。
──わあ……公爵家の方々はきっと、手を組んで殿下の責を問いたんだろうなあ。殿下の旗色が、どんどん悪くなっていく……。
侍従は身の振り方を考えないといけないかもしれないと、保身のために第二王子を心の中で裏切った。
──明日から仮病を使って休もう。それから、重責に耐えかねてとでも言って異動願いを出すんだ。
「殿下のお知りになりたいことにつきましては、全て正直に答え申し上げました。私は職務がございますので、失礼致します」
公子は表向きだけ礼儀正しく一礼して、冷ややかに退室してしまった。残された第二王子は口と肩をわなわなと震わせている。
──ここで殿下に八つ当たりされたら、それも口実に出来るかな……。
侍従は第二王子からの罵詈雑言で我が身が多少痛もうとも、第二王子に仕えていることを理由にして公爵家の標的にされるよりは、ずっとましな明日を迎えられると確信していた。
それは賢明な判断である。
* * *
ところ変わって、王宮では第二王子が目の前の書類の山を睨みながら、手をつけようともせず椅子にふんぞり返っていた。
「おい、──公女は今ごろ修道院で悔やんでいるか?」
──今はそれよりも、これまでヴィクトリア公女がこなしてくれていた仕事を進めて欲しいんだけど……。
そう思いつつ、侍従は言いにくそうに返事をする。
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「は?改築?」
第二王子の想像を遥か斜めに超えた返答だったらしい。威厳も何もなく、出す声も顔つきも間抜けなものになってしまった。
「何しろ公女様がお入りになられますので……粗相や不備があってはならぬと、修道女も含めて領地の者たちが働いております」
「……それは公女への罰になるのか?」
ひとつ咳払いをして、己の立場を取り戻そうと厳しい眼差しに変える。ヴィクトリアは責められるべき存在だと思っているし、周りにも同様に考えさせたい。
だが、その承認欲求は思わぬ返り討ちに遭った。
「──そもそも、公女様に罰を与えるべき罪がございますでしょうか」
「……何だと……?」
「殿下には意に沿わぬご婚約でございましたが、公女様は不平不満をこぼす事なく、自らの務めを果たしておいででした」
ヴィクトリアを断罪するより以前には、第二王子の執務室にある机が書類の山に占拠されることなどなかった。第二王子がアレキサンドリアと密会している間、全てヴィクトリアが仕事をこなしていたのだから。
しかし、第二王子からすれば目を背けている事実だ。この世の誰が、自分で自分を怠け者だと認めたがる?
「サーシャのワイングラスに毒を盛っただろう!」
断じてヴィクトリアへの糾弾をやめることはしない気概をもって、声を荒らげた。──だが、しかし。
「薬物につきましては、精査致しましたところ、ワイングラスから犀角という生薬が見つかりました。異国で熱冷ましに使われる薬でございます」
──犀角は熱冷ましの薬として知られる反面、媚薬としても使われることがある。それは、口が裂けても言えないのが配下の辛いところではある。
まさかヴィクトリアが第二王子の浮気相手に対して、さらに調子づかせようとしていたなどとは、恐ろしくて口にするどころか考えたくもない。
「サーシャが禁忌の恋路に熱を上げていたから、熱冷ましを混ぜたと?私と彼女を愚弄するのも大概にしろ!」
──いいえ、逆です。むしろ焚きつけております。愚弄はこの上なくしていますが。
そんなこと、口に出したら生きて王宮から出られないのが悲しい宮仕えの身。
「王城には公女の兄も出仕しているな?今すぐ呼び出せ!公女が反省しているか聞き出す!」
──そうして呼ばれた公子は、痛ましそうに表情を翳らせながらヴィクトリアの日々を口にした。
「妹は私室に籠もりきり、外部の誰とも会話を楽しむことなく静かに暮らしております。三食を私室で一人きりのまま口にして、日中は読書に勤しみ、刺繍を嗜み、……ですが、今までの気疲れが出たのでしょう──本や刺繍針を置いて午睡することが度々ございます」
──つまり、三食昼寝付き。
はたで聞いていた侍従は第二王子の顔が憤怒に変わってゆくのを見て震えた。
しかし公子の口は滑らかなものだ。構わずに続ける。
「私ども家族は、せめて食事を楽しめるようにと厨房に命じておりますが……貴族の令嬢たるもの、体型の管理と維持は当然のことだと、妹は己を律しておりますゆえ、美食に耽るような愚かさなどございません」
「……いや、公爵家では公女に手厚い食事を出しているのか?」
──ああ、殿下が頭を抱えている。
もはや侍従はぼんやりと眺めるしかなかった。しかし公子には知ったことではないのだろう。後ろめたさのかけらも見せずに言葉を続けた。
「はい、どれほど手の込んだ料理や好物を用意しても、食べすぎることなく程々に楽しむのみです。妹は、涙ぐましいまでに努めて、輝かんばかりの美しさを保っております」
「おかしいだろう……サーシャのワインに薬物を仕込んだ罪人が、なぜ──」
「殿下、我が家門は現在も含め、系譜をどれほど遡っても一人として罪人はおりません。繰り返しますが、現在も含め、です」
「…………」
──これ、もう、ヴィクトリア公女の根回しが悪どすぎて、どちらが悪者なのか分からない……。公爵家総出で殿下を煽っているようにも見えるし。
侍従は余計な口出しなど叶わない。だから援護射撃もしない。ただ、控えながら様子を見る。
元より、公爵家は現王陛下からの信任が厚い。第二王子とヴィクトリアの婚約も、陛下が望んだから公爵家が応えて結ばれたものなのだ。
しかもヴィクトリア本人が第二王子に逆らったりせず、未来の王子妃としての務めを投げ出したりしていなかった。
それもこれも、婚約者としての身になることは今生で第二王子たちの身近にあって、復讐を果たすのに好都合だったから、ヴィクトリア本人も否やはなかっただけなのだが。
「殿下。薬物の調査結果ならば、私も聞き及んでおります。我が妹は、どこまで健気な心根の持ち主なのでしょう?公女としても婚約者としても貶められていたにも関わらず、相手を思いやる……この机に積まれた書類も物語っております。妹の尽力に甘えられない現状では、殿下ご自身が執務に当たらなければなりません」
第二王子の耳に痛いことを、公子は滔々と語り続ける。公子の立場は臣下だが、それも国王の直属であるため、諌めることにためらいはない。
第二王子もそれは分かっているから、歯噛みして悔しがり、睨めつけて言葉を振り絞る。
「貴様……!たとえ私に直接仕える身でなくとも、王宮で働くものが抜け抜けと何を言うか!不敬であろう!」
「王宮にて働くことは、これすなわち国王がお守りになられる民全てのために働くことでございます。民のためを思えば、王家の一員でありながら職務を怠る御方へは、首をかけてでも言うべきことを申し上げます」
「……この、生意気な減らず口ばかりを……!」
「殿下からは、どのように思われましても構いません。私は国王陛下のもとで、陛下の民へのお心に学ぶ日々を積み重ねてまいりましたので」
父である絶対君主、国王を話に出されては、嫡子でありながら立太子されなかった第二王子が、公子に当たり散らして叱責する道理も権限もないに決まっている。
そもそも、公子の発言の内容自体はことごとく正論なのだ。率直な正論を極めるあまり、多少攻撃的にも感じられようが。
──わあ……公爵家の方々はきっと、手を組んで殿下の責を問いたんだろうなあ。殿下の旗色が、どんどん悪くなっていく……。
侍従は身の振り方を考えないといけないかもしれないと、保身のために第二王子を心の中で裏切った。
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公子は表向きだけ礼儀正しく一礼して、冷ややかに退室してしまった。残された第二王子は口と肩をわなわなと震わせている。
──ここで殿下に八つ当たりされたら、それも口実に出来るかな……。
侍従は第二王子からの罵詈雑言で我が身が多少痛もうとも、第二王子に仕えていることを理由にして公爵家の標的にされるよりは、ずっとましな明日を迎えられると確信していた。
それは賢明な判断である。
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