深窓の異世界転移者2世(聖女の息子)は未だ愛を知らない

仮名山ミムミム

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魔物討伐隊 立入制限区域レベル6にて

経験ならある 2

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「えっ…えーと…それは…多分…」


「そんなの決まってるでしょ、性病のウィルスのことなんじゃないの」


質問を受けたエミンが、すぐに答えられずにいると、コニーがかぶせるように回答した。


「せっ、性病…??」


思わぬワードに、ノエルは顔色を青くする。

まさか、自分はあのラボの受付の魔術士に性病を持っていると思われていたのか。

だから白いローブの貸し出しを拒否されたのか…ノエルの頭にそんなことが浮かんでくる。


「だって『男娼』って陰でよばれてるでしょ。ここでの僕たちは」


コニーは、なんてこないというように、言い切った。


顔を、青くしているノエルに気づき、エミンは慌ててフォローする。


「でも、そんなこと言う人ばかりじゃないだろうし…この討伐部隊には、リッツェン殿下も隊長として派遣されてきていらっしゃってるし、そういう差別などを嫌うお方だと聞いてるよ」


リッツェンの名前を耳にしたとたん、コニーのテンションがあからさまに上がった。


「そうなんだよ!リッツェン殿下は、治療士を見下したりされないんだ。素晴らしい方だよ!あの美貌で、魔術騎士で討伐第2部隊の隊長だなんて…素敵過ぎる!!」


コニーはキャーキャー言いながら、一人で盛り上がって頬をピンクに染めている。


「リンデジャック君はどこかでそんなことを言われたの?」


エミンは、ノエルに尋ねた。
 


「なんていうか…その…」



咄嗟になんて言おうかノエルが言い濁していると、コニーが口をはさむ。


「だいたいさ~、ヤる前に相手のアソコを見たら、性病にかかってるかどうかなんてすぐにわかるでしょ?匂いだって臭いだろし、勃ちも悪そうだしさぁ。僕だったら、そんなの見せられた瞬間、すぐに上手くかわしてとんズラしちゃう、キモチワルイもん」


ねぇ?というように、コニーがノエルとエミンに声をかける。


さっきから青くなっていたノエルは、今度は顔を真っ赤にして、目を見開いて固まってしまった。


そんなノエルの初心な姿に、コニーとエミンは驚いた。



「ちょっと…何、まさか経験ないとか言わないよね?」



「ユーストマ君、リンデジャック君は慣れてないのかも。もう少し言い方とかオブラートに包んであげたほうが…」



「けっ、経験ならある!」



顔を真っ赤にして、目線を下に向けながら俯くノエルに、コニーとエミンは、未経験かぁ…とノエルに生暖かい視線を向ける。


そんな視線に気づいたノエルは誤解をされていると思い慌てて続ける。



「一人だけど!ここでの治療士の仕事もその…理解してるし」



そうノエルがカミングアウトをしたところで、先輩治療士が登場し、突然はじまった新人治療士3人の何気ないおしゃべりは強制終了となってしまった。
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