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昼下がりのレモネード
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午後から更に陽射しがきつくなり、木陰で休んでいたものの耐えられなくなってきた。久しぶりの馬上訓練に弛んでいた己を思い知る──。こうして馬に乗って駆けたのはいつ以来だろうか?王太子を護衛してゆっくりと王都を歩く程度では話にならない。まだまだ鍛えなくては…。
「珍しく大人しいな?」
「そういうジークだって流石に今日はきついでしょ?」
「そうだな…」
今日も王太子は涼やかな見た目をしているが、その額にはほんのり汗が浮かんでいる。
「こう暑いと何も口にしたくなくなる…」
「お前は疲れたら甘い物が欲しいんじゃなかったか?」
「まぁそういうときもあるけど。今は…そうだな、何の気分かな…」
おい、とレジナルドの横で休んでいた騎士から低い声がかかる。
「水分をとっておいた方がいい、殿下もどうぞ。」
「あぁ、すまない」
手渡されたのはレモネード。薄くスライスしたレモンが浮かび見た目も大変涼しそうだ。暑い季節の騎士団では好まれる飲み物でもある。
有難く口にするものの…。
「あの…これ随分薄くないですか?」
「ん?ならばこれを追加するか?」
「お!糖蜜!」
「殿下もどうですか?」
「いや、私はレモンの方をもらおう…」
もう一切れレモンをカップに浮かべると、隣のレジナルドをみて一瞬固まるジークフリート。
「レジー、そんなに入れて大丈夫なのか?色が…」
「ん、ちょっと入れすぎたかな?」
レジナルドのカップのレモネードは糖蜜を加えたせいか少しばかり色が濃い。
「甘っ!でも、体に染み込む!」
「…」
「それは…何より…」
「さて、あともう少しがんばりますか!」
「レジナルド殿を見ているとなんというか…気が抜けますな。」
父親と言っていいほどの年の騎士にそう言われると強く反抗するわけにもいかず、思わずウッとうなり声がでてしまう。
「わかるか?私も常々呆れているのだ…」
「私は一時期スコール団長のもとに就いていましたからどんなにお堅い方かと思っていたのですが…」
「え?堅い?」
「えぇ、何か?」
「いや、まぁ…そうですか…。」
息子の頭の中にチョコレートが詰まっているなどとふざけたことを言う父親が、騎士団では冗談一つ言わない堅物であることをレジナルドは知っている。しかし自分もそういう目で見られるとは──。
「レジーもゆくゆくは公爵になるのだから少しは堅くなるといい。」
「あ~、俺はなんか公爵ってガラじゃないからな。自分でもそれは分かってるよ。」
レジナルド・バトラー公爵…、いやここはやっぱりレジナルド第一騎士団団長だろ?その方がしっくりくる。
「行くぞ、レジー」
立ち上がった金髪の王太子がその背に太陽を受けこちらを見下ろしている。相変わらず眩しいな、コイツ。
「あぁ」
立ち上がるレジナルドもまた初夏の眩しい陽射しに照らされる。
「珍しく大人しいな?」
「そういうジークだって流石に今日はきついでしょ?」
「そうだな…」
今日も王太子は涼やかな見た目をしているが、その額にはほんのり汗が浮かんでいる。
「こう暑いと何も口にしたくなくなる…」
「お前は疲れたら甘い物が欲しいんじゃなかったか?」
「まぁそういうときもあるけど。今は…そうだな、何の気分かな…」
おい、とレジナルドの横で休んでいた騎士から低い声がかかる。
「水分をとっておいた方がいい、殿下もどうぞ。」
「あぁ、すまない」
手渡されたのはレモネード。薄くスライスしたレモンが浮かび見た目も大変涼しそうだ。暑い季節の騎士団では好まれる飲み物でもある。
有難く口にするものの…。
「あの…これ随分薄くないですか?」
「ん?ならばこれを追加するか?」
「お!糖蜜!」
「殿下もどうですか?」
「いや、私はレモンの方をもらおう…」
もう一切れレモンをカップに浮かべると、隣のレジナルドをみて一瞬固まるジークフリート。
「レジー、そんなに入れて大丈夫なのか?色が…」
「ん、ちょっと入れすぎたかな?」
レジナルドのカップのレモネードは糖蜜を加えたせいか少しばかり色が濃い。
「甘っ!でも、体に染み込む!」
「…」
「それは…何より…」
「さて、あともう少しがんばりますか!」
「レジナルド殿を見ているとなんというか…気が抜けますな。」
父親と言っていいほどの年の騎士にそう言われると強く反抗するわけにもいかず、思わずウッとうなり声がでてしまう。
「わかるか?私も常々呆れているのだ…」
「私は一時期スコール団長のもとに就いていましたからどんなにお堅い方かと思っていたのですが…」
「え?堅い?」
「えぇ、何か?」
「いや、まぁ…そうですか…。」
息子の頭の中にチョコレートが詰まっているなどとふざけたことを言う父親が、騎士団では冗談一つ言わない堅物であることをレジナルドは知っている。しかし自分もそういう目で見られるとは──。
「レジーもゆくゆくは公爵になるのだから少しは堅くなるといい。」
「あ~、俺はなんか公爵ってガラじゃないからな。自分でもそれは分かってるよ。」
レジナルド・バトラー公爵…、いやここはやっぱりレジナルド第一騎士団団長だろ?その方がしっくりくる。
「行くぞ、レジー」
立ち上がった金髪の王太子がその背に太陽を受けこちらを見下ろしている。相変わらず眩しいな、コイツ。
「あぁ」
立ち上がるレジナルドもまた初夏の眩しい陽射しに照らされる。
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