とある剣士の異世界転生!〜極大魔法?超越魔法?要りませんよ。ただの基本魔法で十分です……コピーもできますし?〜

朱雀

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新たな街と冒険者と森の異変

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「ありがとう!このパンは俺のお気に入りなんだ!」
「…どういたしまして。つーわけで、寝てこいガイアス。」

 次の日、差し入れを持ってギルドに顔を出したら、顔をやつれさせたガイアスが出てきた。…一回だけの徹夜でそこまでと思ったが、どうやら今回の功績で俺が貴族に目をつけられ、腹黒貴族を相手に乱闘を繰り広げたらしい。とは言っても、もちろん物理的にではなく、政略的にだが。

「いや、そんな場合じゃ無い。今すぐ俺の部屋に来い。ちょっとまずい事が魔の森で起きている可能性がある。」
「わかった。」

 その後、ガイアスについてい行き、その部屋に入った。そこには、三人の先客がいた。…どの人も、かなりの強者のようだな。

「紹介するぜ。こっちの長身の優男イケメンがSランク冒険者のノート。こっちの赤髪赤目の美人がフレア。そして、この東の国の服を着た白髪の美人がユキ。二人ともSSランク冒険者だ。三人とも、こっちは新Sランク冒険者のシンだ。」
「はじめまして。ノートと言います。」
「よろしくな。お前の事は事前に聞いてるぜ。」
「ユキという。よろしく申す。」

 ガイアスが紹介した後、ノート、フレア、ユキの順番で挨拶して来た。おそらく、ノートは長剣を使った攻めに傾く攻撃。フレアは杖を持っていることからも魔法を使うことがわかる。そしてユキは腰に刺している刀に似た…というか、刀じゃね?それを使って戦うスタイル見たいだ。

「シンだ。よろしく。」

 それぞれが簡潔な自己紹介した後、本題に入る。

「さて、約1名は人は知っているだろうが、魔の森で大暴走オーバーフローが起きている可能性が高い。」
「「「な(に)っ。」」」

 …やはりな。元実家で読んだ本にあった大暴走とあの魔の森の雑魚魔物大量出現が酷似していた。大暴走とは、その名の通りそこで生まれた魔物が大量発生した挙句、生活圏から溢れ出し、人の街を攻めてくる事である。これは、間引きをする事によってある程度は防ぐことができるが、それでも完全に防ぐことが出来ない現象だ。なぜ完全に防ぐことが出来ないかは、どんなに間引いても何年か周期に魔物が大量発生するらしい。…ちなみに、魔素が多ければ多いほど、魔物の容量キャパシティが大きくなり、中々起きないはずだが…今回のは例外に入るだろうな。

「それは本当なのか?」
「ああ。シンはある程度知っているだろう?確実に大暴走の前兆が出ている。そして、その規模は過去最高のものとなるだろう。」

 フレア凄みも混じっている問いに、ガイアスは臆す事無く返す。…そうだ、今回のは悪い意味で例外である。何故なら、普通の大暴走の前兆は精々ニランク落ちる程度で、落ちる差が少ない程小規模なモノが起きる。だが、今回はそれ以上の差を付けている。…つまり、かなり大規模な大暴走が起きるだろう。

「俺たちに何をして欲しいんだ?」
「話が早くて助かる。お前ら高ランク冒険者にはその殲滅を頼みたい。…今この街は未曾有の危機に陥っている。おそらく、このままここ辺境が落させると、隣街の二つが連続して落とされるだろうな。この国の王都には天翼隊ペガサスナイトがいるから国は大丈夫とは言え、被害は避けられないだろう。」
「だろうな。だが、大規模な大暴走…しかも、魔の森の奴は流石の俺らも死ぬんじゃ無いのか?」
「そうですね。SS、Sランクが二人ずついるとは言え、戦力的にまずいのでは…」
「いや。普通に考えるとそうだが、ここにはシンがいる。」

 ガイアスのその、思いがけぬ言葉に三人の目が俺に集中する。…ガイアス、お前は俺を担ぐために連れてきたのか?それなら後で覚悟しろ。

「…ガイアスが俺に何を求めているのか知らんが、言い過ぎじゃ無いか?」
「「「いや、確かにいけるかもしれない(ですね)。」」」
「何故!?」
「いやぁ…君が入ってから気づいたんですけどね。貴方の魔力量、馬鹿げてるでしょう?昔見た世界樹のそれにも負けていませんですし。」
「だよな。あたしは魔法職だから、余計にその異常さがわかる。」
「…しかも、剣の腕も異常であるな。私、“電光石火”の目から見ても、究極の域に至っている様だが…ガイアス、此奴はどこから連れてきたんだ?…それとお主、魔剣を内包しておるな?」

 …なんか、ふっと湧いた化け物みたいじゃね?世界樹って、神に近い存在が取り憑いて出来る、天にも届く巨大な木の事だろ?

「俺が持っているのは神魔剣だ。知ってるか?」
「「「…は?」
「だから、魔剣じゃ無くて神魔剣って奴だ。」
「「「っはぁ~!?」」」
「おいおい…流石に俺もそれは予想出来んかったわ。」

 聞くに、神魔剣とは戦神ヴァルベドの愛剣で、ぶっ飛んだ力を持っている様だ。って、マジか!?神様の武器、普通に鍛冶屋にあったんだが…。

 剣はさておき、結局、大暴走は俺たちで対応する事になった。気合い入れていくか。


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