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新しいSSランク冒険者と、「覚醒者」
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「現在、今代の魔王をやってるわ。よろしくね。」
「はぁああああああ!?」
…これが起こったのは、宝物庫で今は神魔具【六神天】をもらった次の日だ。午前中はいつものように、リンを送り出して、エメレが家事していて、俺は家で【六神天】の性能を確かめていたのだが…ついさっき、目の前の空間が捻じ曲がって、絶世の美女が出て来たのだ。しかも、こともあろうにその人は“魔王”を名乗ったのだ。…と言うか、露出多めの服を着た人にしか見えない…。
「あ、ちなみに私は本当に魔王よ~。まぁ、さっきの特殊能力でわかるでしょうけど。」
そう。さっきの空間の歪みは明らかに魔法とは違うものだった。転移能力のある空間の魔法による瞬間転移は、空間と空間を魔力で別次元に道を作った上で、その別次元の道を通じて空間と空間を移動すると言うものだ。だが、さっきのは空間を安定させながら捻じ曲げると言う、とんでもないことをやっていたのだ。…まぁ、特殊能力以外にないわな。
「…で、その魔王様が何の用だ?」
「ん~と、ここに古代の勇者を名乗る少女がいるだろう?ちょっと連れて来て……。と言うか、驚かないのね…。」
「まぁ、そりゃ、うちには勇者様がいらっしゃーーー。」
バタン!!
「シン!ここに魔王が…ってあーーー!?」
「ん、リン。お帰り。」
「あ、うん。ただいま…じゃなくて、なんでラトがシンの上に乗ってるのー!?」
「…あ、本当ね。ごめんなさいね。」
「…いや、眼福だったと思っておこう。」
主にそのたわわが…ってリンの視線に殺気が混ざり始めたな。これ以上余計なことを考えるのは危険だ。…思考を戻そう。
「で、なんでラトがここにいるの?」
「いやぁ、ついさっき記憶が戻ってねぇ。まぁ、私も「覚醒者」の一員に入ったと言うことで一つ…。」
「あー、待て待て。俺が話についていけてない。まず二人ともそこのソファに座ってくれ。んで、説明を頼む。」
何かいろいろ意味がわからない言葉を言い始めたので、二人をソファーの上に座らせ、ゆっくり話をしてもらうことにした。
「わかったわぁ。と言っても、私の前世がこやつと戦った魔王で、今さっきその記憶が戻って来た…ってだけよぉ。でまぁ、懐かしい気配を感じたから、ここに来たってわけぇ。」
ラトと呼ばれた魔王は、リンに目を向けながら、そう言った。
「で、君たちは再戦しようとしてるのか?」
「いやぁ?と言うか、親友に会いに来ただけ。」
「親友じゃないし…。ただ、ラトと戦った後で、ラトを倒した後、また魔王城に来たらラトがまだ生きてたから、ちょっと話してたら、仲が良くなって…。ボクが歳で死ぬまでは匿ってただけ。」
え?勇者の話にそんな裏話があったのか…。
「あ、それと覚醒者って何?」
「ん?あぁ、それはまぁ、前世の記憶が蘇った人たちのことだよ。現在も何人かいて、みんな前世が英雄とか勇者とか、魔王とか、その辺の強い力と魂の輝きを持っていた人だよ。でまぁ、全員が単純計算で前世+今世の力を持ってるし、ボクやラトみたいな人は前世に今代勇者や魔王の力まで加わるから、大体みんなとんでもなく強いね。」
「なるほど。…で、ラトはこれからどうするんだ?」
「ん?あぁ。貴方達についていくわよぉ。私、これでも家出同然で魔王城を出て来たんだから。」
「そうか…っては?」
「え、ラト、ついてくるの?」
「えぇ。そのつもりよぉ。」
…まぁ、いいか。彼女には恩もあるし。いわゆる、特殊能力を見せてくれるという大きな恩をね。これは結構いろんな術式の素材に出来そうだ。…つか、特殊能力って魔法だったんだな…。
「んで、結局のところ、なんでここに来たんだ?」
「…いや、それだけよ。」
「嘘だな。」
「……」
「……」
睨むこと数秒。こちらに視線を向けていたラトが視線を逸らした。
「わかったわぁ。降参よ。…とは言っても、これはえっと…リン、でいいの?今世の名前を知らないんだけど…。」
「うん。それでいい。」
「わかった。…その、リンにしか言えないんだけどねぇ。いや、正確に言うと、覚醒者にしか、かな?」
「…そうか。じゃあ、言え。」
「わかったら出て……ってん?……居座る気?」
「そりゃな。つか、そもそもここは俺の屋敷の部屋だし。」
「…そう。じゃあ、ちょっと眠って……っ!」
ラトは、俺の背後に回り、手刀を落とそうとした。…おそらく、気絶させようとしたんだろうが…。残念ながら、俺には【神の権能】によって止められた。おそらく、今の手刀だけで大抵の人なら落とせるだろう。…ガイサスのランクでギリ落ちないって感じか。
「…貴方、何者?」
「何者でもいいだろう?強いて言うのなら、剣士…か?とりあえず…エメレ!」
「はい。ここに。」
いや、お前、そんなに真面目キャラじゃないでしょ。猫の皮でも被っているのかな?…まぁ、ここは乗ってあげようかな。
「この人を、捕まえてくれ。魔法を使えなくさせる枷みたいな術式があったろ?」
「了解しました。《魔を封じろ 現象停止》。」
「んな!?」
…よし。これでOKだろう。まぁ、ラトが攻撃したのは俺の身を案じてだろうから、力を見せたら問題なく話をしてくれるだろう。…ここまでして言えなかったら、諦めるしかないな。どっちにしろ、俺に降り掛かりそうな火の粉じゃなさそうだし。
「…わかった。話すから、これを外してくれない?暴れもしないから。」
「…エメレ。」
「はい。」
枷を解くが、ラトは特に暴れる様子はない。確かに、先に言った通り、話をするようだ。
「どこから話をしようかなぁ。…昔、リンが歳で死んだ。そのあと、私は、殺された。」
その話を聞いた時、リンの目が大きく開かれた。かなり驚いたようだ。…まぁ、そりゃ自分が死ぬまで保護していた人が自分で死んだとか言ったら驚くな…。
「私を殺したのは、【血社】と言う組織だったわ。…これは、今世で知ったのだけどね。そして、三十何年か前に、魔界のスラムで記憶が戻ったわ。…あ、さっき記憶が戻ったってのは嘘よ。本当はシン…だっけ?を巻き込まないようにするつもりだったんだけどね…。まぁ、それで【血社】と言う組織をしらべはじめた…けど、何の情報もなかった。この世界に存在すると言う一つの情報と、彼らの目的だけが存在している。」
「…なるほど。」
「ひとつだけわかることがある。彼らは、この世界に害をなすものだと。なぜか。……奴らは、覚醒者を殺して回っている。」
「!!」
「…だが、覚醒者と言うのは、基本的に強いのではなかったのか?」
「そう。基本的に、とはいえ覚醒者はとんでもなく強い力を持っている。だけど、それを殺せるほどの力を、その組織は持ってるの。」
…なるほど。【血社】とやらが、かなり危険なのは推測できるな。だが、それだけで世界に害をなすと言うのはよくわからないな。今のところ、危険度は高いが、世界で何かみたいな危険はなさそうに思うが…。
「【血社】の何が危険か。彼らは、世界を滅ぼそうとしている。彼らの目的は、彼らが信じる、あらゆるものを滅びへと導く【呪術之龍】の復活。」
めっちゃ、あるあるの話だな。いわゆる、王道というやつだ。…にしても、あらゆるものを破滅に…か。ものすごく聞き覚えのある言い方だな。
「その情報を渡しに来ただけか?」
「そうよ。あぁ、話は広めないでね。これを知ってた人は、覚醒者かどうかに限らず、死んだわ。あの組織、かなりの秘密主義みたいで、この情報だって、三十年近く費やした成果なのよ…。」
「わかった。でも、ボクにできることはなさそうだね。」
「今の所ね。とはいえ、別に今すぐ召喚できるわけでもないし…と言うかできるならするだろうし、今のところはのんびりしてても良さそうねぇ。」
「で、ラトはここに居るのか?」
「ええ。そうさせてもらうわぁ。」
「そうか。じゃあ、リンと一緒に服とかでも買ってこい。あ、エメレ。家事の邪魔したな。戻っていいぞ。ありがとう。」
「了解です!」
「じゃあ、ラト、いこっか。」
「貴方と買い物は、だいぶ久しぶりねぇ。」
三人が去ったあと、俺は一人でこの部屋に残った。今は、魔具の調査をするような気分でもなくなった。ひたすら、二つの固有名詞が俺の心を掻き回す。
「【血社】…それに、【呪術之龍】。まさか、お前らもこっちに来ているのか?お前らは、俺が完全に斬り殺したよなぁ…。【陽之 真希】に【花咲 道】…。」
俺の、日本にいた時の、戦いが頭に浮かぶ…。
________________________
それは、俺が剣の鬼と呼ばれ始めていくらかたった頃の話だ。それは、人知れず行われた虐殺の話だ。それは、ある一つの組織が成した、一つの悲劇。それは、記憶の薄くなるほど昔の話だ。そしてそれは、一人の最大の友をなくすと同時に______
「まだ、生きてるか?匠。」
「ああ。なんとかな。少なくとも、まだ、斬れる。腕は動くな。」
「ふっ。そこまで血と傷だらけで、よく言うな。」
「お前こそ、今倒れても、俺は驚かんぞ。」
「クク。倒れるわけがないぞ。“不倒王”であるこの俺が。お前こそどうだ?“剣鬼”?」
「俺は、剣を持ってる限りは大丈夫だ。」
「そうか。」
二人の前にあるのは、倒れ伏した数々の死体、死体、死体。残るのは、俺達二人と、この光景を作った奴らだった。あいつらは、まだ、かなりの余裕も見せている。倒れているのは、全て世界でも天才と称される、生まれてから死ぬまで剣に生きたもの、剣仙ばかりだった。その腕前は、俺からしても相当なものだった。
最終的に、俺はこの戦いに勝つことになる。その時、俺は裏の世界でただ一人の剣仙として、知られることになった。表の世界では、最強の剣士として、名を広めた。
この時、俺は多分、最も大事なものを無くしてしまった。それは____________
「はぁああああああ!?」
…これが起こったのは、宝物庫で今は神魔具【六神天】をもらった次の日だ。午前中はいつものように、リンを送り出して、エメレが家事していて、俺は家で【六神天】の性能を確かめていたのだが…ついさっき、目の前の空間が捻じ曲がって、絶世の美女が出て来たのだ。しかも、こともあろうにその人は“魔王”を名乗ったのだ。…と言うか、露出多めの服を着た人にしか見えない…。
「あ、ちなみに私は本当に魔王よ~。まぁ、さっきの特殊能力でわかるでしょうけど。」
そう。さっきの空間の歪みは明らかに魔法とは違うものだった。転移能力のある空間の魔法による瞬間転移は、空間と空間を魔力で別次元に道を作った上で、その別次元の道を通じて空間と空間を移動すると言うものだ。だが、さっきのは空間を安定させながら捻じ曲げると言う、とんでもないことをやっていたのだ。…まぁ、特殊能力以外にないわな。
「…で、その魔王様が何の用だ?」
「ん~と、ここに古代の勇者を名乗る少女がいるだろう?ちょっと連れて来て……。と言うか、驚かないのね…。」
「まぁ、そりゃ、うちには勇者様がいらっしゃーーー。」
バタン!!
「シン!ここに魔王が…ってあーーー!?」
「ん、リン。お帰り。」
「あ、うん。ただいま…じゃなくて、なんでラトがシンの上に乗ってるのー!?」
「…あ、本当ね。ごめんなさいね。」
「…いや、眼福だったと思っておこう。」
主にそのたわわが…ってリンの視線に殺気が混ざり始めたな。これ以上余計なことを考えるのは危険だ。…思考を戻そう。
「で、なんでラトがここにいるの?」
「いやぁ、ついさっき記憶が戻ってねぇ。まぁ、私も「覚醒者」の一員に入ったと言うことで一つ…。」
「あー、待て待て。俺が話についていけてない。まず二人ともそこのソファに座ってくれ。んで、説明を頼む。」
何かいろいろ意味がわからない言葉を言い始めたので、二人をソファーの上に座らせ、ゆっくり話をしてもらうことにした。
「わかったわぁ。と言っても、私の前世がこやつと戦った魔王で、今さっきその記憶が戻って来た…ってだけよぉ。でまぁ、懐かしい気配を感じたから、ここに来たってわけぇ。」
ラトと呼ばれた魔王は、リンに目を向けながら、そう言った。
「で、君たちは再戦しようとしてるのか?」
「いやぁ?と言うか、親友に会いに来ただけ。」
「親友じゃないし…。ただ、ラトと戦った後で、ラトを倒した後、また魔王城に来たらラトがまだ生きてたから、ちょっと話してたら、仲が良くなって…。ボクが歳で死ぬまでは匿ってただけ。」
え?勇者の話にそんな裏話があったのか…。
「あ、それと覚醒者って何?」
「ん?あぁ、それはまぁ、前世の記憶が蘇った人たちのことだよ。現在も何人かいて、みんな前世が英雄とか勇者とか、魔王とか、その辺の強い力と魂の輝きを持っていた人だよ。でまぁ、全員が単純計算で前世+今世の力を持ってるし、ボクやラトみたいな人は前世に今代勇者や魔王の力まで加わるから、大体みんなとんでもなく強いね。」
「なるほど。…で、ラトはこれからどうするんだ?」
「ん?あぁ。貴方達についていくわよぉ。私、これでも家出同然で魔王城を出て来たんだから。」
「そうか…っては?」
「え、ラト、ついてくるの?」
「えぇ。そのつもりよぉ。」
…まぁ、いいか。彼女には恩もあるし。いわゆる、特殊能力を見せてくれるという大きな恩をね。これは結構いろんな術式の素材に出来そうだ。…つか、特殊能力って魔法だったんだな…。
「んで、結局のところ、なんでここに来たんだ?」
「…いや、それだけよ。」
「嘘だな。」
「……」
「……」
睨むこと数秒。こちらに視線を向けていたラトが視線を逸らした。
「わかったわぁ。降参よ。…とは言っても、これはえっと…リン、でいいの?今世の名前を知らないんだけど…。」
「うん。それでいい。」
「わかった。…その、リンにしか言えないんだけどねぇ。いや、正確に言うと、覚醒者にしか、かな?」
「…そうか。じゃあ、言え。」
「わかったら出て……ってん?……居座る気?」
「そりゃな。つか、そもそもここは俺の屋敷の部屋だし。」
「…そう。じゃあ、ちょっと眠って……っ!」
ラトは、俺の背後に回り、手刀を落とそうとした。…おそらく、気絶させようとしたんだろうが…。残念ながら、俺には【神の権能】によって止められた。おそらく、今の手刀だけで大抵の人なら落とせるだろう。…ガイサスのランクでギリ落ちないって感じか。
「…貴方、何者?」
「何者でもいいだろう?強いて言うのなら、剣士…か?とりあえず…エメレ!」
「はい。ここに。」
いや、お前、そんなに真面目キャラじゃないでしょ。猫の皮でも被っているのかな?…まぁ、ここは乗ってあげようかな。
「この人を、捕まえてくれ。魔法を使えなくさせる枷みたいな術式があったろ?」
「了解しました。《魔を封じろ 現象停止》。」
「んな!?」
…よし。これでOKだろう。まぁ、ラトが攻撃したのは俺の身を案じてだろうから、力を見せたら問題なく話をしてくれるだろう。…ここまでして言えなかったら、諦めるしかないな。どっちにしろ、俺に降り掛かりそうな火の粉じゃなさそうだし。
「…わかった。話すから、これを外してくれない?暴れもしないから。」
「…エメレ。」
「はい。」
枷を解くが、ラトは特に暴れる様子はない。確かに、先に言った通り、話をするようだ。
「どこから話をしようかなぁ。…昔、リンが歳で死んだ。そのあと、私は、殺された。」
その話を聞いた時、リンの目が大きく開かれた。かなり驚いたようだ。…まぁ、そりゃ自分が死ぬまで保護していた人が自分で死んだとか言ったら驚くな…。
「私を殺したのは、【血社】と言う組織だったわ。…これは、今世で知ったのだけどね。そして、三十何年か前に、魔界のスラムで記憶が戻ったわ。…あ、さっき記憶が戻ったってのは嘘よ。本当はシン…だっけ?を巻き込まないようにするつもりだったんだけどね…。まぁ、それで【血社】と言う組織をしらべはじめた…けど、何の情報もなかった。この世界に存在すると言う一つの情報と、彼らの目的だけが存在している。」
「…なるほど。」
「ひとつだけわかることがある。彼らは、この世界に害をなすものだと。なぜか。……奴らは、覚醒者を殺して回っている。」
「!!」
「…だが、覚醒者と言うのは、基本的に強いのではなかったのか?」
「そう。基本的に、とはいえ覚醒者はとんでもなく強い力を持っている。だけど、それを殺せるほどの力を、その組織は持ってるの。」
…なるほど。【血社】とやらが、かなり危険なのは推測できるな。だが、それだけで世界に害をなすと言うのはよくわからないな。今のところ、危険度は高いが、世界で何かみたいな危険はなさそうに思うが…。
「【血社】の何が危険か。彼らは、世界を滅ぼそうとしている。彼らの目的は、彼らが信じる、あらゆるものを滅びへと導く【呪術之龍】の復活。」
めっちゃ、あるあるの話だな。いわゆる、王道というやつだ。…にしても、あらゆるものを破滅に…か。ものすごく聞き覚えのある言い方だな。
「その情報を渡しに来ただけか?」
「そうよ。あぁ、話は広めないでね。これを知ってた人は、覚醒者かどうかに限らず、死んだわ。あの組織、かなりの秘密主義みたいで、この情報だって、三十年近く費やした成果なのよ…。」
「わかった。でも、ボクにできることはなさそうだね。」
「今の所ね。とはいえ、別に今すぐ召喚できるわけでもないし…と言うかできるならするだろうし、今のところはのんびりしてても良さそうねぇ。」
「で、ラトはここに居るのか?」
「ええ。そうさせてもらうわぁ。」
「そうか。じゃあ、リンと一緒に服とかでも買ってこい。あ、エメレ。家事の邪魔したな。戻っていいぞ。ありがとう。」
「了解です!」
「じゃあ、ラト、いこっか。」
「貴方と買い物は、だいぶ久しぶりねぇ。」
三人が去ったあと、俺は一人でこの部屋に残った。今は、魔具の調査をするような気分でもなくなった。ひたすら、二つの固有名詞が俺の心を掻き回す。
「【血社】…それに、【呪術之龍】。まさか、お前らもこっちに来ているのか?お前らは、俺が完全に斬り殺したよなぁ…。【陽之 真希】に【花咲 道】…。」
俺の、日本にいた時の、戦いが頭に浮かぶ…。
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それは、俺が剣の鬼と呼ばれ始めていくらかたった頃の話だ。それは、人知れず行われた虐殺の話だ。それは、ある一つの組織が成した、一つの悲劇。それは、記憶の薄くなるほど昔の話だ。そしてそれは、一人の最大の友をなくすと同時に______
「まだ、生きてるか?匠。」
「ああ。なんとかな。少なくとも、まだ、斬れる。腕は動くな。」
「ふっ。そこまで血と傷だらけで、よく言うな。」
「お前こそ、今倒れても、俺は驚かんぞ。」
「クク。倒れるわけがないぞ。“不倒王”であるこの俺が。お前こそどうだ?“剣鬼”?」
「俺は、剣を持ってる限りは大丈夫だ。」
「そうか。」
二人の前にあるのは、倒れ伏した数々の死体、死体、死体。残るのは、俺達二人と、この光景を作った奴らだった。あいつらは、まだ、かなりの余裕も見せている。倒れているのは、全て世界でも天才と称される、生まれてから死ぬまで剣に生きたもの、剣仙ばかりだった。その腕前は、俺からしても相当なものだった。
最終的に、俺はこの戦いに勝つことになる。その時、俺は裏の世界でただ一人の剣仙として、知られることになった。表の世界では、最強の剣士として、名を広めた。
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