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いつだって間が悪い
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目が覚めた。
時計を見れば、朝の5時頃だ。
昨日はぐっすり眠れた。
早速布団から出て、着替えを済ませる。当たり前だが、まだ誰も起きてはいない。
誰も起こさないように静かに準備を済ませる。
全ての準備を終え、家から出る。
外に出ると、風の冷たさに鳥肌が立つ。今週から急に寒くなるだろうというニュースはあながち間違いでもないらしい。
そのまま歩き、電車を経由して会社につく。
社内に入り、電気とパソコンをつける。
そしてニュースを見る。
ここまでは、本当にいつもの毎日と変わらない。
だが、いつまで経ってもあのうるさい後輩がやってこない。
昨日はあんなに張り切っていたというのに、どうしたというのだろう?
俺の疑問に答えてくれる人は居ないまま、朝礼が始まった。
「では、今日も宜しくお願いします」
いつもの挨拶で今日の業務が始まる。
結局、業務をこなしている間も後輩が来ることは無かった。
午前中に全ての業務をこなし、予定どおりに会社を出る準備をする。
後輩は未だに来ていないが、俺には特に関係ない。早退届はとうに提出してある。例え上司に引き留められたとしても、合法的にごり押して帰れる。
会社を出る準備を終え、皆に挨拶と引き継ぎを伝える。
そんな時だった。
「はぁ……はぁ……。遅れてすみません。助けてください」
今から帰ろうとしている俺の前に、血まみれの後輩が現れた。
後輩はアニメや映画でありそうな、片方の腕をもう片方の腕で抑え、その腕や頭から血を流している。足取りはやはりふらふらで、すぐにも倒れてしまいそうだった。
「会社に来るよりも先に行くところがあるだろう?俺はもう帰るからな。さっさと病院に行くんだぞ」
俺はそう言い残して、血まみれの後輩を置いて帰ろうとした。
正直、後輩の状態よりも娘の参観日の方が大事だ。
「違いますって、先輩!昨日言っていた例の殺人鬼!あいつに襲われたんだ!」
ついに頭がおかしくなってしまったのか、ニュースになっている連続殺人犯の名前が出てきた。
「そんなわけ無いだろ?俺は娘の参観日に行くんだ。邪魔しないでくれ」
周りの社員達は何が起こっているのか分からないといった様子で、野次馬のように次々に集まってきた。
後輩は声にならない叫びを上げているが、限界のようで、荒い呼吸のみを行うのみで動かなくなってしまった。
確かに、この出血量では死んでしまってもおかしくない。
「全く、お前というやつは……」
流石に後輩を見殺しにするほど俺も腐っては居ない。
携帯電話を取り出し、救急に電話を掛ける。
状況と場所を説明し、来てもらうように手配する。
その程度なら、娘の参観日に多少遅れる程度で済むだろう。
「誰か、救急箱を持ってきてくれ。それか、包帯の代わりになるものを!早く!」
野次馬に集まってきた社員達に指示を飛ばす。
あのクソ上司はどこで何をしているんだ?何て考えは一旦頭の隅に追いやる。
「お前を救急車に乗せるまでだぞ!」
そう怒鳴って、俺は後輩の手当てを始めた。
時計を見れば、朝の5時頃だ。
昨日はぐっすり眠れた。
早速布団から出て、着替えを済ませる。当たり前だが、まだ誰も起きてはいない。
誰も起こさないように静かに準備を済ませる。
全ての準備を終え、家から出る。
外に出ると、風の冷たさに鳥肌が立つ。今週から急に寒くなるだろうというニュースはあながち間違いでもないらしい。
そのまま歩き、電車を経由して会社につく。
社内に入り、電気とパソコンをつける。
そしてニュースを見る。
ここまでは、本当にいつもの毎日と変わらない。
だが、いつまで経ってもあのうるさい後輩がやってこない。
昨日はあんなに張り切っていたというのに、どうしたというのだろう?
俺の疑問に答えてくれる人は居ないまま、朝礼が始まった。
「では、今日も宜しくお願いします」
いつもの挨拶で今日の業務が始まる。
結局、業務をこなしている間も後輩が来ることは無かった。
午前中に全ての業務をこなし、予定どおりに会社を出る準備をする。
後輩は未だに来ていないが、俺には特に関係ない。早退届はとうに提出してある。例え上司に引き留められたとしても、合法的にごり押して帰れる。
会社を出る準備を終え、皆に挨拶と引き継ぎを伝える。
そんな時だった。
「はぁ……はぁ……。遅れてすみません。助けてください」
今から帰ろうとしている俺の前に、血まみれの後輩が現れた。
後輩はアニメや映画でありそうな、片方の腕をもう片方の腕で抑え、その腕や頭から血を流している。足取りはやはりふらふらで、すぐにも倒れてしまいそうだった。
「会社に来るよりも先に行くところがあるだろう?俺はもう帰るからな。さっさと病院に行くんだぞ」
俺はそう言い残して、血まみれの後輩を置いて帰ろうとした。
正直、後輩の状態よりも娘の参観日の方が大事だ。
「違いますって、先輩!昨日言っていた例の殺人鬼!あいつに襲われたんだ!」
ついに頭がおかしくなってしまったのか、ニュースになっている連続殺人犯の名前が出てきた。
「そんなわけ無いだろ?俺は娘の参観日に行くんだ。邪魔しないでくれ」
周りの社員達は何が起こっているのか分からないといった様子で、野次馬のように次々に集まってきた。
後輩は声にならない叫びを上げているが、限界のようで、荒い呼吸のみを行うのみで動かなくなってしまった。
確かに、この出血量では死んでしまってもおかしくない。
「全く、お前というやつは……」
流石に後輩を見殺しにするほど俺も腐っては居ない。
携帯電話を取り出し、救急に電話を掛ける。
状況と場所を説明し、来てもらうように手配する。
その程度なら、娘の参観日に多少遅れる程度で済むだろう。
「誰か、救急箱を持ってきてくれ。それか、包帯の代わりになるものを!早く!」
野次馬に集まってきた社員達に指示を飛ばす。
あのクソ上司はどこで何をしているんだ?何て考えは一旦頭の隅に追いやる。
「お前を救急車に乗せるまでだぞ!」
そう怒鳴って、俺は後輩の手当てを始めた。
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