彷徨うペンギン

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常識は万能ではない

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 絶好調だったペンギンにも、限界というものがあった。

 さっきまでの元気はもう無い。
 
 喉が渇き、腹の音は成りだした。
 こういう時、ペンギンは海へ出て魚を取りに行く。
 それが当たり前。というより、それ以外の方法を知らない。

 だから、ペンギンはとにかく下に行くために色々なことを試した。

 手始めに勢いよく砂に突っ込んでみたり、砂を足で蹴ってみたり。
手で掘ってみたりもした。

 しかし、残念なことにすべて失敗した。

 だが、ペンギンは諦めなかった。

 下に居るであろう魚を取りに行くために、ペンギンは考えた。
 考え、考え、考え抜いた結果。

 何も分からなかった。

 元居た場所での常識が通用しないこの砂漠では、ペンギンはあまりにも無力だった。

 そんなペンギンの行動を見ていた何かは、熱い日差しの中、にやりと嗤った。
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