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26話 お前がいい 2
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「坂北くんはね、途中から南原さん助けてーってずっと泣いてたんだよ。可愛いよねーっ!」
「ち、違っ...!」
違くないけど違う!
助けてとは言ったかもしれないけど、俺は南原さんがいいだなんて全くもって言ってない。
東山さんに続き、西村さんも煽ってきて、俺はわたわたと焦る。
「ほ~。それは面白い。自分を縛った奴に助けを求めるなんて、一体どういう了見かな?」
南原さんが、興味深そうに目を細めた。
「違...くて...。俺はただ、怖かった、から...。何かにすがりたくて...咄嗟に浮かんだのが南原さんで...。南原さんがいいとか、全然そういうことでは無いんです。」
変な誤解をされては困るので、俺は必死に弁明する。
「咄嗟に、ね。俺に何を期待したのか知らないが、俺はお前を助けたりしないよ。俺は自分以外の誰かの為に行動を起こしたりしない。」
そう言った南原さんの冷たい目が、俺には少しだけ寂しそうに揺らいだ気がした。すぐにまた、冷徹な目に戻ったので、俺の勘違いだったかもしれない。
でも実際、俺の貞操は南原さんのお陰で無事だった。なんだかんだ、二人を止めてくれていたから。これからどうなるかは分からないが。なので、恐る恐る聞いてみる。
「あ、あの、南原さん...。俺はまだ、解放して貰えないんですか...?」
「うん、まだダメ。縛って犯すって言ったでしょ?」
即答だった。もしかしたら、二人に襲われたことでもう許して貰えるんじゃないかという俺の希望は一瞬で打ち砕かれたのだった。
この上まだ何かされるのかよ...。
泣きすぎて、叫びすぎて、頭はガンガンと痛いし喉もヒリヒリする。縛られていたせいか、あちこちの関節は痛くて全身が怠い。
このまま横になっていたら、なんだか眠ってしまいそう。
そう言えば、昨晩はイメチェンや逃走経路など、どうやって南原さんに対抗しようか考えていて、あまり寝ていないんだった。
「なぁ南原。このお仕置き、俺らも参加させろよ。」
「っや...」
東山さんの発言に絶望が広がる。
やめて。そんな事しないで。俺は目で訴えた。
3人がかりで体を好きにされたら、俺は本当に壊れてしまいそうだから。
そんな俺をチラリと見た南原さんは、ニヤリと笑ってこう告げる。
「そうだね。せっかくだし、一緒に遊ぼうか。」
...なんで。
「えっいいの南原?珍しくない?」
「ああ。たまにはこういうのも良いだろう?」
「ははっ。面白くなってきやがった。」
その時、俺の中の何かがプツリと切れた。
「ち、違っ...!」
違くないけど違う!
助けてとは言ったかもしれないけど、俺は南原さんがいいだなんて全くもって言ってない。
東山さんに続き、西村さんも煽ってきて、俺はわたわたと焦る。
「ほ~。それは面白い。自分を縛った奴に助けを求めるなんて、一体どういう了見かな?」
南原さんが、興味深そうに目を細めた。
「違...くて...。俺はただ、怖かった、から...。何かにすがりたくて...咄嗟に浮かんだのが南原さんで...。南原さんがいいとか、全然そういうことでは無いんです。」
変な誤解をされては困るので、俺は必死に弁明する。
「咄嗟に、ね。俺に何を期待したのか知らないが、俺はお前を助けたりしないよ。俺は自分以外の誰かの為に行動を起こしたりしない。」
そう言った南原さんの冷たい目が、俺には少しだけ寂しそうに揺らいだ気がした。すぐにまた、冷徹な目に戻ったので、俺の勘違いだったかもしれない。
でも実際、俺の貞操は南原さんのお陰で無事だった。なんだかんだ、二人を止めてくれていたから。これからどうなるかは分からないが。なので、恐る恐る聞いてみる。
「あ、あの、南原さん...。俺はまだ、解放して貰えないんですか...?」
「うん、まだダメ。縛って犯すって言ったでしょ?」
即答だった。もしかしたら、二人に襲われたことでもう許して貰えるんじゃないかという俺の希望は一瞬で打ち砕かれたのだった。
この上まだ何かされるのかよ...。
泣きすぎて、叫びすぎて、頭はガンガンと痛いし喉もヒリヒリする。縛られていたせいか、あちこちの関節は痛くて全身が怠い。
このまま横になっていたら、なんだか眠ってしまいそう。
そう言えば、昨晩はイメチェンや逃走経路など、どうやって南原さんに対抗しようか考えていて、あまり寝ていないんだった。
「なぁ南原。このお仕置き、俺らも参加させろよ。」
「っや...」
東山さんの発言に絶望が広がる。
やめて。そんな事しないで。俺は目で訴えた。
3人がかりで体を好きにされたら、俺は本当に壊れてしまいそうだから。
そんな俺をチラリと見た南原さんは、ニヤリと笑ってこう告げる。
「そうだね。せっかくだし、一緒に遊ぼうか。」
...なんで。
「えっいいの南原?珍しくない?」
「ああ。たまにはこういうのも良いだろう?」
「ははっ。面白くなってきやがった。」
その時、俺の中の何かがプツリと切れた。
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