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138話 隠し事 4
しおりを挟む「な、なに、するんですか...? 」
冷たい目をした南原さんに、シャツをはだけさせられただけで、俺はもう涙目だった。
「...やめろ、とは言わないんだな。怯えているくせに、大した抵抗もしないし、今日はなんか変だな。」
震えながらも南原さんのやることを受け入れている俺は、不思議そうに見つめられる。
だって、酷いことも耐えられるようにならないと、南原さんの恋人になんかなれないし。
まぁ耐えられるようになったところで、恋人になれるとは限らないから、無駄な努力かもしれないけれど。
「なにされても...絶対、話せませんっ...。でも、逆らっても...無理矢理、されるから...。」
本当は嫌だ、やめてと叫んで暴れたいけれど、我慢しているだけとは言えず、適当な理由を言った。
「諦めて耐える、と? ...お前らしくないな。坂北くんはもっと、諦めが悪い子だった気がするんだが。絶対服従だというのに、いつも嫌だ、やめろと喚いていたじゃないか。」
「っ...そ、うですね...。」
じゃあ大人しく、いい子にしてたら恋人にしてくれますか、なんて。言えるわけもない言葉を飲み込む。
「...これは一筋縄ではいかなそうだな。仕方ない、縛るよ。」
「ひっ...! 」
南原さんは、小さく息をつくと、俺のズボンを下着ごと一気に剥ぎ取った。
もう何度も見られているというのに、ソコが南原さんの目に晒されたと思うと、途端に初々しく頬が羞恥に染まるのを自覚する。
好きだと自覚してからこういうことをされるのは初めてで、なんだか恐怖以外の感情が燻っていた。
南原さんは、あっという間に俺の腕に引っ掛かっていたシャツも奪い、俺を何も身に付けていない状態にする。そして、素早く俺の両手両足を、それぞれベッドの格子に縛り付けた。
手足を大きく投げ出した、大の字のような格好で仰向けに寝そべったまま、動けない。
これから俺は、南原さんが諦めてくれるまで、抵抗できないこの体を酷く責め抜かれる。
痛いこと、されるかな...。
されるよね...。
隠していることを無理矢理言わせたいんだから、俺が本気で嫌なことをしてくるはずだ。
やっぱり、怖いなぁ...。
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