小柄コンプを拗らせていた俺、魔術学校ものの異世界に飛ばされた挙句デカ男達から天使扱いされる

荒瀬竜巻

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JBからの挑戦状

細くなる道 ※R18

  配り直しというルールは案外強いようで、それを上手く使い1ターン目は全員がクリアした。しかしターン経過によってリセットされない上、引く度に快楽を伴うこの身としては最後の手段として取っておきたかった。何も考えずにカードをめくれるあいつらが疎ましい。

 2ターン目は♡5と♢5で合計値が10、7~10かAのどれかを出さないといけない。でもこのゲームはルール上10が出やすいようにやっている。今さっき引いたジョーカーは抜いた状態の確率で言うと4/13だ。そこに成功ゾーンである7、8、9そしてAも入れれば成功する確率は8/13。変に配り直しをして首を絞めるよかこれで勝負する方が確実だ、頭は快楽によって着実に馬鹿になっているが、まだこの程度の計算なら出来るぞ。

「JB、もう一枚カードくれ……♡」

「ほお、判断早いね。けど確かに、ちゃんと学校に通ってたら問題ないレベルの計算の話だもんな」

 計算が出来ないと言うのは案外痛手らしく、周りの庶民生まれで確率の計算を習っていない奴等は少しずつ手こずり始めていた。思わぬところで俺に有利に働く場面があったぜ。アナは余裕綽々、ブルールックなんかも意外と計算習ってたのかちゃんと思案していた。余裕の出てきた頭で周りを観察していたが、カードが1枚配られたことで再び意識を自分のテーブルだけに向ける。
 来たのは♡K、10だ。合計値20で2ターン目も無事クリアとなった。

「よし、どんなもん……んやぁぁあ♡♡♡♡」

 声を出しながらも、心は大きく踏ん張り続けた。粘液が3発俺の身体にべったりとつく、魔力だけではなくその感覚でも感じ始めている始末だ。でもまだ、まだ行ける……こんなの気持ちよくない……いやぶっちゃけると馬鹿みてえに気持ちいいけど、嬉しくねえもん!

 2ターン目は1ターン目の配り直しや確率の計算が出来るか否かが影響したのか、徐々に首を絞められペースを乱される者も現れ始めた上、配り直しを使い切ってしまった敗退者が遂に1人現れた。名残惜しそうにしているアナより濃い金髪のそいつは、ジョセフにビーフジャーキーを渡され慰められている。残り7人。



 3ターン目も無事に最初2枚+もう1枚で何とかクリア。粘液から送られる魔力という名の快感が、身体の中を蠢く感覚に合わせた腰の揺れを抑える方法はとうの昔に忘れた。

「だ、大丈夫か?」

「はぁ♡、はぁ♡、へい、き……!」

 吐息が抑えられなくなったのを心配してくれたのは隣に座るブルーブック。背中をさすってくれるのは嬉しいが、その陰茎はそそり勃っている。恐ろしいという他に嬉しいという謎の感情もあった。

 ペースを乱されれば整えるのは難しい。1ターンと2ターンの敗退者の少なさを補うように、3ターン目の敗退者は3人と中々のペースだ。残りは4人。ここまで来て一度も配り直しをしていないのはシンプルに強いぞ俺。



 ……と思っていた所で、遂にその豪運の帳尻を合わせる時が来た。それは続く4ターン目の事、

「う~む、♡Jと♤6か……」

 合計値かあと1足りない、考えうる限り最悪のシナリオだ。成功ラインは2~5、あとAか……しつこいようだがこのゲームは10の確率が非常に高い、4/13という脅威の確率。更に失敗ラインは6~10まで、つまり今回は逆に8/13で失敗するって事だ。デッキは遂に3組目まで来たが、3枚目のジョーカーはついさっきジョーカーはアナが手に入れてしまった。……まだ可能性はある、やむを得ない。

「……配り直し、頼む」

「OK、まあ妥当というか、賢明な判断だな」

 配り直してくれた2枚のカード色んな意味でめくるのが怖いが、一息に行ってしまおうと深呼吸する。触れてめくる、これだけの行為でまた、白くて気持ちいいそれが身体、しかも今度は胸を覆い尽くす。今まで腹や肩、脚などあからさまに避けてきたくせにだ。

「ふぅぅああ♡♡♡♡♡」

 ヤバい、イッちまった。沢山のイケメン達に囲まれて、恥のはの字も知らずに。気が付けばクラスの連中だけじゃなくて廊下にもギャラリーが沢山いるのに気がつく。どうしよう、俺がイッてるところ見られちゃった、エッチな奴だって思われちまう……♡

「ほら泣いてねえで、さっさとカード見ねえと」

「JB、性格悪いぞ」

 そうだ、カード、カード見ないと。ぼーっとする頭で何とか縋るように数字を見たが、運命こと幸運の女神様は残酷だった。

「♢10、♧7か……」

「来るのおせーよな」

「これは流石に可哀想かも……」

 そう、17だ。さっき来てくれたら1発クリアだったのに、本当にくるのおせーよ。とはいえこれは想像より遥かにピンチな状況だ2~4、Aを引くのは絶望的な難易度だろうし、これはまた配り直しか……先ほど沢山気持ちいいのを受けた胸が高鳴っているが気のせいだと抑え込む。

「く、配り直しを……♡」

「……今すぐにでも辞退すれば、何も考えなくてよくなるのに、みんながお前を気持ちよくしてくれるのに」

 黙れ、余計な雑念を頭の中に入れないでくれ。目でそう訴えると、呆れにも近い視線を送られつつカードを配ってくれた。口で反逆する余裕はいまのところない。
 まだ4ターンなんだ、こんな所で足踏みしてるわけにはいかない。19~21、なんとしてでも滑り込む。意を決してめくった。

「んんんぅぅぅ♡♡♡あ、ぐぅ♡、、、負けっかよ!」

 粘液が今度は背中の方にも侵食し始める、背中でも感じる自分の浅ましさを妬みながらもまくったカードを見てガッツポーズをとった。
 ♡5と♧4、合計値は9だ。10を引いても大丈夫、むしろ1番確率の高い数字がセーフゾーンという現状ではかなり理想的なカードだ。仕掛けるならここが絶好のチャンス。

「カード、、くれ……」

「おい、流石に水飲んだ方が……」

 俺と戦ってるくせに優しいブルーブックの言葉に碌な返事をすることすらできずに、ゲームに集中した。配られたカードは♢A、「11」として使えば合計値は20、成功ラインだ。天はまだ俺を見捨てていない!

「どんなもんだよ……あ♡ぐぅ♡」

「ほ、ほら、水飲んで」

 涙に汗と水分がこれでもかと奪われていく中で、ブルーブックからもらった水筒の水は五臓六腑に染み渡る。最早まともに座っていられなくなった俺を優しく支えてくれれた。腕が勝手にブルーブックに縋りつこうとしたのがバレていないのかは少し不安だけれど。

 兎に角、5ターン目。残ったのは俺とブルーブック、そしてアナだ。
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