小柄コンプを拗らせていた俺、魔術学校ものの異世界に飛ばされた挙句デカ男達から天使扱いされる

荒瀬竜巻

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理性を失う狼

獣の性 ※R15

 長い長い、沈黙だった。こ、こういうときって何の気無しに部屋出て、誰かに話さないってのが一番の正解だよな。よしここは波風立てずにさっさと帰ろう、そうしよう。しかし先を越された。ガチャリと部屋の鍵を閉めそのまま俺の両肩を持つジョセフに心底慄く。

「えっと……手を離してくれないか?」

「……」

 振り解こうとも考えたが、そんなにがっしりと肩を持たれてはそう簡単には動けない。

「ハジメを、頂戴」

 視界がひっくり返っていつのまにか天井の方を向いている。有無を言わさず押し倒された……のか?ふかふかのベットとふかふかの体毛では誤魔化しきれない、自分ではどうやっても敵わない筋肉を感じ取ることができる。それと共にジョセフのうるさいぐらいの早い心臓の音も感じ取ることができた。ああそうなんだ、コイツは今の俺に興奮しているんだ。

 落ち着け、勝手に部屋に入ったりして悪かった。何度もそう叫ぶ。こんなのスターとしかした事ないのに、ジョセフとはいえ狼とヤるのか? ってかヤっていいのか? そもそもヤれるのか!?

「なるべく痛くないようにする、爪も立たない、牙も出さない、だから……」

「で、でもその、体格差ヤバいしそもそも入んねえかもだし」

「そっちの方が燃える。入らないなら慣らす」

 肉体的にも交渉的にも防戦一方。攻撃するしか知らんこの口に他者を丸め込むことを求めるなという話だけど、まさか比較的口下手なジョセフにすら遅れをとるとは思わなんだ。

「本当に、ごめんって、__ぎゃ!」

「服が、邪魔だ」

 服を力一杯に脱がせられる。爪を立てないという言葉に嘘偽りはなく、別に切り裂かれたりしたわけじゃない。それでも腕力は据え置きだから当然のようにブラウスと制服のボタンが部屋中に弾け飛ぶ。昨日の怖かったけどなんだかんだ最後まで紳士的だったスターと全然違って頭が混乱する。

 大声出せば助けがくるのではと一瞬だけ考えたが、そうしたらこのジョセフの秘密がみんなにバレてしまう。昼間は俺のために慣れない大人数相手での会話で勝機を作ってくれたジョセフが、俺のせいで悲しい思いをしてしまう。それは嫌だから、心の中でその考えはそっと消しておいた。

「下も、邪魔」

「や、破くなよ……」

 せっかく仕立て屋さんが特注で作ってくれたやつを初日で破壊するなんざあまりにも嫌だったからそれは言葉をかけておいた。まだ理性は残っていたのか、少し荒っぽくともベルトを緩めてくれる。あーよかったと油断したら紐パンごとガっとぶん取られた。

 上はタンクトップによって首の皮一枚繋がっているものの、下半身は完璧に無防備な状況。俺の陰茎なんて、目の前にあるあのデカマラに比べたら子供サイズだ。

「ハジメはすごい。ちっちゃくて、どこを触ってもスベスベで……」

「ッッ……おい、褒めてねぇ、だろ、それ!」

「褒めてる、街に出ても、きっと求婚者は後を経たない」

 手足をばたつかせて必死に抵抗するもヒョイっと持ち上げられてしまっては打つ手が無くなる。それでも睨みを効かせていたら、ジョセフが少しだけムッとした。

「ちょっとだけ触って落ち着かせるか。ゆっくりゆっくり、壊れないように……」

「ギャァ!!ンウッッ!」

 いつもよりも皮膚が分厚く大きくなったその右の掌に陰茎を包まれる。最初の一瞬は力加減がわからなかったのか若干の痛みが走ったが、徐々にコツを掴んできたのか、どんどん触り方が変わってくる。

「ジョ…セ…フ…、も…うぅいぃ…いぃかぁぁらぁ…っ」

「もうちょっと……後少しで……」

 大人しくなり始めたのを見てこれ幸いと抱き寄せてくる。抱っこされ腕と胸板に守られる形でのハグだ。狼になっても顔立ちは端正なんだなぁと呑気に考える自分が心の中にいるのが何ともいえない。真っ白い体毛に形の綺麗な目とまっすぐな鼻立ち、今の状態は美女と野獣の対極を成すチビと美獣状態だ。

「__いぃ……つまで、してんだぁ!」

「痛くないようにしないと……大丈夫だから」

 慎重すぎる愛撫がもどかしい。最初に痛みで声を出してしまったのがいけなかったのだろうか、全然激しい動きをしてくれない。まるで地層のように着実に溜まっていく快楽をこれ以上貯めるのはちとつらい。ジョセフに気づかれないようにゆっくりと腰を動かす。いくら魔力不足だからって、堪え性ない淫乱みたいで恥ずかしい。でも自分で動く分着実に高みへは向かっていた。そして勘付かれたのか定かではないが、

「ご、ごめん……ちょっと大きくなりすぎてる……」

「えっ……いや、ふと……入るわけねえよ」

 ボロンと効果音が聞こえる気さえするジョセフのそれとご対面する。自分よりも圧倒的に強い雄相手に心ではある種の敗北感を覚える。しかし付け焼き刃の魔力補給で動いていた体は思ったより限界だったようで、その存在への期待に震えていた。
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