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第3章
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この世界は広いきっと私は砂粒にも満たない程度の存在なんだろう。でも、なぜか、自分が大切だと思い込んでしまっている。笑うたびにどこかで嘘だと気づいているのにそれを隠すように少し髪を下した。知られたくなかったから。いつまでも君の眼には幸せな人として映りたかったから。本音で笑えるまでは、あまり君に見てほしくなかった笑顔。君には着きたくなかった嘘。でも結局幸せだと思われたくて。嘘つきだ。
どんなにつらくても朝はやってくる。今一度すべて飲み込んで、今日もまた仮面をかぶる。君だけは笑っていて。素直でいて。いっそのこともう私みたいな表面だけの生き物にかかわらないで。そう言いたいのに、言えない。そばにいたい。私のわがままで、傲慢で、自分勝手で、、、そんな考えのせいで、私は君を壊している。
どうかこのまま、気づかないで。ただそれだけを願う。
_________________________________________________________________________…
何事もなく日々を過ごす。傍から見れば幸せなのだろう。それでいい。どうせもうすぐ...
_________________________________________________________________________…
20x△年十二月
そろそろあの頃から一年くらいだろうか。だいぶ変わったなぁ。そろそろやめてもいいかなぁ。流石にこの長い人生も少しばかり疲れてしまった。もう十分「仕事」は果たしているよね。きっとこれだけ成果を出せば、「あの人」も許してくれるはず。申し訳ない気持ちもあるけれど、一足先にこの鏡の向こうに行ってみようと思う。今まで私がみんなを捨てていた鏡の向こうへ。一歩一歩と近づいてくる崖の果てとその先に有る死という名の鏡。ジリジリと屋上にいる私の頭を焼いてくる力強い太陽。私もあれくらい強ければなぁ~。でももう遅いね。知っているから。無駄だって。だからあの世で全力で後悔する。でも、許して。もう今の世界じゃ、後悔する余裕すらないから...
だから、またね
どんなにつらくても朝はやってくる。今一度すべて飲み込んで、今日もまた仮面をかぶる。君だけは笑っていて。素直でいて。いっそのこともう私みたいな表面だけの生き物にかかわらないで。そう言いたいのに、言えない。そばにいたい。私のわがままで、傲慢で、自分勝手で、、、そんな考えのせいで、私は君を壊している。
どうかこのまま、気づかないで。ただそれだけを願う。
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何事もなく日々を過ごす。傍から見れば幸せなのだろう。それでいい。どうせもうすぐ...
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20x△年十二月
そろそろあの頃から一年くらいだろうか。だいぶ変わったなぁ。そろそろやめてもいいかなぁ。流石にこの長い人生も少しばかり疲れてしまった。もう十分「仕事」は果たしているよね。きっとこれだけ成果を出せば、「あの人」も許してくれるはず。申し訳ない気持ちもあるけれど、一足先にこの鏡の向こうに行ってみようと思う。今まで私がみんなを捨てていた鏡の向こうへ。一歩一歩と近づいてくる崖の果てとその先に有る死という名の鏡。ジリジリと屋上にいる私の頭を焼いてくる力強い太陽。私もあれくらい強ければなぁ~。でももう遅いね。知っているから。無駄だって。だからあの世で全力で後悔する。でも、許して。もう今の世界じゃ、後悔する余裕すらないから...
だから、またね
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