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第1章 始まり

2話 ここは何処?

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 前回までのあらすじ!!
ある日突然目覚めたらなんと草原にいた!
しかも体は子供の姿に変わっていた!
憶測で転生or転移してしまったと思われる!(理由は不明)
果たして私はこの何処かも分からない世界で生きられるのか...?!



...正直に言って無理。



いや、ホントに無理やって。
今まで家電や家具、ショッピングモールとかあったおかげで生活出来ていたものの...いきなり、この草原でサバイバルだよ?

無茶にも程があるわぁぁぁーっ!!

ギャーギャーと心の中で叫びながら寝転がる。
...ハァー...疲れた......。
...喉が乾いた...気がするから、水が少し欲しいなぁ、と念じたら出た。
わぁーすごーい、って え?
水が出た...?
ハァイ!? イヤ、待て待て待て?!



...ここ絶対地球じゃない...



地球じゃ、ちゃんと化学的に証明されてる。念じただけで水が出たりはしないと。
なのにここでは念じただけで水が出た。
明らかに地球とは違う...。
現に私の手の上には水がプカプカ浮いている。量は...バレーボールの面積と同じくらいあるかな?
って多いわ!この世界の少しってどれくらいなのかしら...?
呆れながらも思うことが1つある...。



この世界...魔法が存在する...?



だとすれば理屈は通る。今私が水を出せたのも自分の中に魔力があってそれを使って出したとなれば納得出来る。
...本音は半信半疑だけど。


だが、魔法を使うにしてもファンタジー定番の詠唱というものが必要なのではないのか?ただ念じただけで水が出るのは、ちょっとおかしい...。
詠唱といった感じの言葉を私は心の中で言ってはいない。単に水が欲しいと強く思うことによってコレを出した。




...考えても仕方ない、やるだけやってみるか。

水を5分の1ほど飲んであとの残りは草原に、ばらまいといた。
慣れない足で立って、そこら辺にあった木に向かって詠唱。
...火は草原にも燃え移りそうだから...



『ウォーターボール』



と心の中で詠唱すると、手に集まった水の塊が木に向かって激突した。
...凄い、そして怖い...。
改めてここが地球じゃないと思った。
たかが水だからそんなに木にダメージは入ってないと思ったら...
ところがどっこい、木の幹がえぐられてますやん。しかもその先にあった木まで威力が変わらず、えぐられてる...。
もしこれが人間なんかに当たったら...
ヤバイ、考えないようにしよう...。



ゴメンよ木、そして ありがとう。
出来れば治してやりたいけど...って
魔法があるんなら出来るのでは...?




.........




.........やったちゃったの私だし治してあげよう...出来るか分からないケド。





前世の私は人や動物、自然とかが死んだりすることに対して結構悲しむ方だった。ほとんどの人は赤の他人が死んだりしても何も思わないだろうけど、私は違った...。





...いや、今はそんなことはいい。
今、目の前にあることに集中しなきゃ。





まず木に触って強く念じる。

"治れ!!"

木のえぐられた所からニョキニョキと幹が形作られていく。




このというのはおそらく
木の成長補正に働いていると思う。
えぐられた所はキレイさっぱり無くなった。もう1つの木も...っと思ったが何故か治ってた。
まさか、さっきの念じただけでか?
強く思い過ぎると範囲が広くなる、または効果が倍増するのか?


...うーむ...。


ひとまず、元通りになったので
OKということにしておこう。




さてと、これからどうしたものか...。




とりあえず今のところの選択肢は...

1:辺りを探索する
2:ここでじっとしてる
3:寝る

と言った感じかな?
ん?3番おかしいって?
そなことナイナイ。
私は大の寝好きなんだから仕方ないんです!以上!
...でもこの体、ちょっと変なんだよね...。
なんでかって?そりゃぁ...




お腹空かないんだもん。マジ卍で。




フツー人間空腹になったりする。
けどこの体は
食欲どころか睡眠が欲しいという反応があまりピンと来ない。性欲はあの人好きだなーと思うことは多分あると思うけど...
その人とあーんな事やこーんな事したいとはサラサラないってか消えた...。




私はオタクだけど、それでも少しぐらい乙女心あったわよ!!
キスしてみたいとか思った事あるわよ!!
思っちゃ悪いかコンニャロー!!!




はぁ...虚しい心の叫びだ...。
一体誰に向かって言っているのやら...。




今この空を見る限り、腹時計は正午だと思うけど...お腹虫の声しないし...。
一応食料調達はしておくか。
万が一に備えて水分も。





ならば答えはただ一つ!!
1番 探索開始じゃーい!
奥の木々に果実らしきものがあったからそこに向かおう。よし!
それじゃあ、出発進行!











      ~10分後~
 
 目的地には着いた。
それはいい。それはいいんだけど...。





私の目の前には黄金の林檎があった。





林檎って黄色してたっけ?
いや、ちゃう!赤色や!!
でもどう見ても黄金の林檎...。
これは食べても大丈夫...だよな?



確かおとぎ話なんかで出てくるもんだけど...ここはおとぎ話の中なのか...?
でも黄金の林檎って結構美味しいって聞いたような...聞かなかったような?
どっちだったっけ??




まぁとりあえず食べれる(?)ものは見つかったから良しとしよう。
...一つだけ持って帰ろう。
帰るって言っても草原にだけど...。
飛翔魔法で飛んで近づいて

ブチッとな

さてと帰るか。



......フツーに飛んでたな私...。
とゆーかここまで飛んで来ればよかったんじゃ...?

...結果よければ全て良し!ということなので気にしない気にしない。
気にしたら負けってやつだ。












草原に戻ってすぐ、果実を2つに割った。
...やっぱ
"気配察知"や"熱源探知"とかそれっぽいのを発動して使ってもやはり




...おかしい。
こんな自然になら虫の1匹でもいるはず...
なのに全く探知とかに引っかからない。
つまり私が言いたいのは...




ここの草原には私1人がいるということ。






こんな自然豊かな場所なら動物の1匹や2匹いたっておかしくない。というかいない方がおかしい...。
試しに地面に向かって"熱源探知"を使ってみたが何も
ミミズもいないのか、ここは...。
てかミミズって体温あったっけ?...ないか。





空を見ても鳥はいない。
花や草木を見ても虫はいない。
単に私が使っている魔法が未熟なだけで分からないのかもしれないが...
私が見える範囲では全くがいない。




ていうかフツー転生とかした後
案内人みたいなのっていなかったっけ?
...ここ私以外誰一人としていないよ?
不自然すぎる...ってか序盤の方でもう
不自然だったわ...。
だって草原の真ん中に子供1人やぞ?
自然じゃないわー。
まぁ精神年齢18歳やけどな。





割った林檎をモグモグしながら思考中...。
...私林檎あんま好きじゃなかったけど
コレ結構美味しい!
...なんて呑気に考えてるけど、内心結構パニック状態。なんで私1人だけいるのか...。






嫌な予感がする...。
まさか...ね...そんな訳ない...よな?





とっさに立ち上がって前に走る。
遠く、出来るだけ遠くと思って走る。
山の近くにある木々に近づいた、その時...

ゴンッ!

「ーーーーッ!」

声にもならない悲鳴をあげ、寝転がる。
痛い!!めっちゃ痛いわ!




...まさかマジで予感的中かよ!










私の前には見えないがあった。
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