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三光妃

トルオン、敷地内でもズッコケる

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 妻達が大物喰い熱で寝込む中、招かれざる客達に押し掛けられたトルオンは逃げた男(トルオンは最後まで勇者とは知らない)の逃亡を見ながら別に追い掛ける事もなく、

「失禁しても腰は抜かさず、か。いやしい性格はともかく『強かった』かもな。それよりも国王に怨まれてるっていうのは・・・うわっと」

 ズルッとズッコケた。

 別に逃げた男や泡を吹いて気絶中の手下22人の誰かの失禁で滑った訳ではない。

 何もないところでズルッといくのがトルオンのズッコケなのだ。

「イタタタ・・・でも、3人が熱で倒れてる時にズッコケたって事は治るって事だよな。・・・ん? 何だ、これ?」

 トルオンは敷地内に落ちてた羊皮紙の巻物スクロールを拾い、内容を改めた。

 それは第1王女の王配契約書だった。

 相手の名前は記されていない。

「オレが次期女王と結婚出来るって事か? 結婚はないな。抱きたくはあるが」

 そんな事を呟きながらもトルオンは契約書を入手したのだった。





 ついでに逃げた男が何故が持ってた聖剣も(この聖剣はアイテムボックスに入った)。





 屋敷の敷地内で気絶してる逃げた男の手下22人は不法侵入でエトリア王国の騎士団に引き渡したが・・・

 槍や錫杖といった気絶した時に手放して地面に落ちてた何やら良さげな装備品は迷惑料って事でトルオンがアイテムボックスに収納したのだった。
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