上 下
153 / 211
新顔

トルオン、新護衛官と握手する

しおりを挟む
 セレシレルが妊娠300日を迎えた頃、城塞街ネレシオでは第2区が完成していた。

 つまりネレシオ砦の南側の街道ごと城壁で囲った街が第1区で、第1区の南側に城壁で囲った区画が第2区な訳だ。

 お陰で城塞街ネレシオは長細くなってるが、何ら問題はない。

 何故ならば第1区の西側に城壁で囲った第3区を建造中なのだから。

 第2区の西側には第4区の予定地もあるし。

 城壁街の建造予定地図を広げながら、

「ネレシオ砦の北側にも区画を展開したいのですが?」

 ミタザクがそうトルオンに説明し、

「スラガド、ミタザク、ラカルニクスの3人に任せるよ」

 と了承したのだった。





 さて。

 城塞街ネレシオの人口は8000人を越えた。

 ネレシオ砦が廃墟同然だった事から、その住民の全員が移民だ。

 おもに都市国家ヒーナと都市国家ボーレからの。

 その為、家臣団が更に構築されていった。





 伯爵の夫、トルオン。

 エトリア帝国ネレシオ女伯爵、ルーヴァケビス。

 トルオンの第2夫人、セレシレル。

 トルオンの第3夫人、セレーリュ。





 エトリア帝国騎士団ネレシオ支部長、バルト。

 エトリア帝国騎士団ネレシオ支部副長、コラスタ。

 エトリア帝国騎士団トルオンの専任護衛官、エイチェナ。臨時、ソフィーミー。

 エトリア帝国魔法兵団ネレシオ支部長、ハットケーツ。

 エトリア帝国治癒医局ネレシオ支部長、エルナ。

 エトリア帝国ネレシオ伯爵領行政官、ラカルニクス。

 エトリア帝国ネレシオ伯爵領開発部長、スラガド。

 エトリア帝国冒険者ギルド・ネレシオ支部長、フージオ。





 ネレシオ伯爵親衛隊長、ネルネ。

 ネレシオ伯爵親衛隊副長、ネイナ。

 ネレシオ伯爵お抱え魔術師、アナリア。

 ネレシオ伯爵お抱え魔術師、ベリラベート。

 ネレシオ伯爵お抱え治癒師、エヤ。

 ネレシオ伯爵家宰兼伯爵領総行政官、ミタザク。

 ネレシオ伯爵領ネレシオ行政官、オーキドン。

 ネレシオ伯爵領ギバン行政官、ヨーリダ。

 ネレシオ伯爵秘書、カラーリア。

 ネレシオ伯爵私兵団長、ブルーグフ。

 ネレシオ伯爵私兵団第1隊長、ブルーザク。

 ネレシオ伯爵私兵団第2隊長、ゼオン。

 ネレシオ伯爵私兵団第3隊長、ガンダロフ。

 ネレシオ伯爵私兵団第4隊長、ラストス。





 トルオンの資産運用コンサルタント(エトリア帝国暗部経済部門)、ミルガル。

 (トルオンが陰で経営する)クラージュ財閥会長、トンゴーシル。

 (トルオンが陰で経営する)ドーベル銀行頭取、ギルキンコン。





 知ってる顔も居れば、知らないのも居る。

 ともかく、優秀なのはどんどん抜擢だ。

 例え、信用が出来るかどうか分からなくても。

 それが急成長を続けるエトリア帝国の方針なのだから。





 トルオンはエイチェナの妊娠確定に伴い、ようやく決まった、というか帝都アースレナから派遣されてきた新たな専任護衛官ソフィーミーと面会した。

 ソフィーミーは23歳の人間。身長178センチ。青髪をアップさせて眼鏡で白肌の女騎士だった。生意気な眼付きと唇の左横のエロボクロが印象的だった。色気もある。

(・・・うわ、知恵の女神ジュピマーズ様と少しダブるな。本人も意識して青髪をアップさせてるし。まあ、眼の色と眼鏡が違うけど)

「よろしくね」

「はい、よろしくお願いします、トルオン殿」

 ソフィーミーが手を差し伸べたのでトルオンが握手を交わすと、ソフィーミーが、

「最初に1つよろしいですか」

「? 何?」

「私は前任者のような勤めは致しませんので」

「と言うと?」

「前任者は『産休』だと聞きましたが?」

「あれは自由恋愛で仕事じゃないよ。ってか、あるの、騎士団ってそんな仕事も?」

「いいえ」

「なら、気にしなくていいよ。オレもこれ以上、女の数は増やす気はないから。それとオレの護衛もだけど身重の妻達の護衛も頼むね」

「『伯爵よりもトルオン様を最優先しろ』と言われてますので、可能な限りですが」

「じゃあ、それで。荷物を置いたら早速仕事に就いてね」

「畏まりました」

 こうしてソフィーミーは赴任の挨拶を終えたのだった。
しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...