【完結】催眠なんてかかるはずないと思っていた時が俺にもありました!【4/7~攻め視点追加】

隅枝 輝羽

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4.やっぱ、そうなるよな。なんかわかってた。

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「こんな、とこで……やめ……」
 
 大学構内の狭い通路で俺は壁にもたれてガクガクしていた。
 
 ──パチンッ
 
 高峰が右の口角をくっと上げて指を鳴らす。完全に油断してた俺は、条件反射のごとく催眠状態に落ちていた。
 実は、高峰にはもう何度も催眠をかけられていて、俺は高峰の声と合図さえあれば丁寧な誘導がなくてもすぐにかかっちまうようになってるんだ。でもさすがにこんな外でかけられるなんて思ってなかったから驚くやら怖いやら。
 
「だから、前も言っただろ? 催眠は本人が本当に望んでないことまでやらせることはできないって」
「でもっ……ふぁ……」
「こんなとこでイッちゃうの? 恥ずかしいなぁ」
「だか、ら……やめろって……」
 
 ──パチンッ
 
「あうっ」
 
 カウントダウンは省略されてるのに、完全に支配された俺の脳みそは高峰の合図で勝手にイッちまう。チカチカと火花が散ってるみたいだ。さすがに射精するなんてことはないんだけど、高峰の言う脳イキってやつ?
 
 二人きりでいるときなら身を委ねられるけど、さすがに大学っていう知り合いが多いところは怖い。俺にだって、一応羞恥心ってあるんだぞ?
 
「高、峰……あとに、しろって」
「そうだね。こんな可愛い状態見せられないよね。このあと家来るだろ?」
「むしろ……放置したら、許さねぇ」
「じゃあ、解除してあげるよ」
 
 完全に高峰のペースで翻弄されてる。どうしようもない。でも嫌じゃないんだよなぁ……。俺は心のどこかでこの状況を楽しんでいて、高峰に言葉でいろいろされたいって思っちゃってる。
 
 高峰がカウントしてパチンッと指を鳴らすと、俺の敏感な状態は波が引くように収まっていった。
 ほっと安心したのも束の間、いつもつるんでるグループのやつが通りかかる。
 
「あれ? ナオキまだいたんだ?」
「お、おー。そこで高峰に会って……」
「お前ら意外と気が合うんだな。うお、やべ。バイト遅刻する。じゃーな」
 
 解除ギリセーフじゃねぇかって睨むけど、高峰はそんなのどこ吹く風って顔してる。いや、そうでもないかな? 少し違和感はあるけどわからん。
 
 このところ俺が高峰に絡みまくるもんだから、グループのやつらも高峰に話しかけるようになった。けど、高峰って意外と他人のあしらい方が上手い。嫌な気分にさせないようにしつつも中に踏み込ませないっていうか。だから、俺と最初にあんな風に話してくれたことが不思議だ。お陰で仲良く──高峰がどう思ってるかは知らん──なったんだけどな。
 
「外ではやめろよ」
「大丈夫だよ。お前、自分の声にしか反応しないし」
 
 悔しい。けど言い返せない……。
 いまだに俺は、販売されてる他の音声じゃ催眠なんて一切かからないんだから。でも、高峰の声じゃなきゃ反応しないことと、反応しちゃってる状態を他人に見られるのはわけが違うだろ?
 
 俺はぶちぶちと文句を言いつつも高峰に着いていく。中途半端に焦らされた俺の身体は、いつものように連続で脳イキするのを求めてしまっているから拒否なんてできないんだ。
 
 一緒に高峰の家に向かってる途中、高峰は新作の相談をしてくる。ちょっと声が弾んでいるのを聞くと、やっぱコイツは根っからの催眠マニアなんだなとか思う。つーか、新作は俺に色々催眠を試して流れを考えたんだそうだ。
 
「ちょっと今までと流れが違うんだよね。誘導も今までやったことないのに挑戦してみたし」
「何、お前、俺でそんな実験してたのかよ」
「自分的には、猶木がつらすぎないで、気持ちよくなるギリギリのとこを見極めた感じにしてみたんだけどね。でも今まで作ったのと全然雰囲気が違うから、どうかなーとは思ってる。最近はお前をいかに蕩けさせるかが楽しいから、そういうイメージでさ。目の前で反応見られるのって楽しいもんだな」
 
 しれっと言うことかよ。
 でも確かに最近の高峰は以前より暗示が優しい……気はしてたんだ。それが実験されてたとは思わなかったけど。それと、少しスキンシップは増えたような気もするんだけど、それは俺が触れても怒らないって言っちまったからな。気持ちいいからいいんだけどさぁ。
 
 いや、それだけじゃなくて、俺を見る高峰の視線が変化してきてるのも本当はわかってる。でもコイツも何も言わないし俺も言わない。いいんだ、俺と高峰はそういうんじゃないとこでガッチリ結びついちゃってるから……って思ってるのは俺だけかもしれんけど。
 
 でもなぁ、そういうこと・・・・・・になったらやっぱ俺が下なんかなぁ。そんなことになるかわかんないけど、催眠でトロトロにさせられた俺が高峰に何かする想像はつかないよな。そっちは全然知らん世界だけど……まあ、高峰ならいいか? 催眠っつー知らん世界も高峰に教えてもらったようなもんだし、コイツは俺の気持ちくないことはしないでくれそうだし? 気持ちぃなら、うん。
 
「おい! おい、猶木」
「え?」
「話聞いてねぇの?」
「聞いてたって。新作だろ? いいんじゃねぇの」
 
 高峰がじとーっとした目で見てきてるけど、なんなんだ? 相変わらずぞくぞくする目をしてるなぁ……って違う違う。
 
「いいならいいけどね」
「え、なんだよ」
 
 高峰の右の口角が上がってるのが見えちまって少し焦る。この顔は何かを企んでるときの顔だ。でも聞いても答えてくれないで「家に着けばわかるだろ」って言うばかりだ。しくじったな……。 
 
 
 
 数十分後、俺は別のことを考えて生返事したことを盛大に後悔していた。
 とはいっても、さすがの高峰というか……。
 
「た、か…………み……」
「ヨシヒサの身体に触手がヌルヌルとまとわりついて、合図とともに乳首をキュッと締め上げてくる。3、2、1、ゼロ」
 
 ──パチンッ
 
「ひっ……」
 
 俺は乳首なんて感じないはずだった。でも今は、催眠でチンコと乳首と口をリンクさせられているせいで、気持ち良くておかしくなりそうだ。
 
 わかってる……わかってる……きっと高峰がやってるのは、俺の唇に触れたり口の中に指を入れたりしてるだけなんだ。絶対そうだろって理解してるはずなのに、高峰の言うがままに触手が乳首を締め付けてきたり、入ってきたりするような感じがしちゃってビビってしまう。
 
「らめ……ひゃぅ……」
 
 触手が……触手が……俺の身体を這い回ってる。チンコもずりずりとしごかれてるっ。や、だ……怖い。
 今まではカウントダウンと合図で快感が弾けてただけだったのに……なんでこんなリアルな感覚があるんだよ。催眠ってこんなのもできんの?
 
 なんか冷静にこの状況を考えられている気もするのに、バッチリかかっちゃってる俺ってなんなの。
 
「ヨシヒサ、触手にこんなことされて気持ち良くなっちゃって。恥ずかしいね」
「あぅぅ……きもひいぃ」
「ほら、触手の先がお前の中に入ろうとして、入れそうなところを探してる……」
「ひぃっ! だめ……」
「だめ、じゃないでしょ? 何度も言ってるよね? 望んでないことはかからない」
 
 望んでる? 俺が? 触手に侵入されるのを? そんなわけない……。
 俺はゆっくりと高峰に手を伸ばした。
 
「違う……おれ、おまえ……だから……高、峰だから」
「うっ」
「この、触手……た、かみね、だろ」
「ちょっと黙ろうか。それ以上は煽らないでくれ」
 
 俺の口の中に二本の触手が入ってきて、強制的に黙らされた。この触手って高峰の指なんだよな……きっとそうだよな?
 くちゅりと舌を弄ばれて、溢れた唾液が口の端から流れ落ちていく。その刺激も頭の中では触手の粘液として変換されて変な気分になる。
 
「触手がヨシヒサの大事なとこに入ろうと、入り口をこねてくる……」
 
 ──パチンッ
 
「んあ!」
 
 脚が勝手に開いて腰が上がっちまう。尻がおかしい。これは催眠、なんだ……けど……。
 
「ほん、とにっ! ……だめって!」
 
 たぶん催眠は解けてないんだろうけど、俺は身体を無理矢理起こして高峰に抱きついた。もうまじ無理……てか、望まないことは催眠にかからないって本当なんだな。ちゃんと身体が動く。
 
「催眠でもなんでも、それはだめ……そこは、その、初めては……特別な人にしかあげたくない」
 
 何を女の子みたいなこと言ってんだ俺は。
 つーか、特別な人ってなんだよ。高峰にどう思われた? もうやだ……高峰の前で恥ずかしいことばっかじゃん。
 
「でも実際は誰もそこには触れてないだろ?」
「脳が入ったって認識したら初めての感覚じゃなくなる……それはやだ」
「……恐怖心とか抵抗感をなくしてやろうと思ったのに」
「なんで、だよ……」
「ちっ……俺が触れても嫌がらないように……?」
 
 馬鹿じゃん、コイツ。ドSなのにビビりかよ。
 俺のことめっちゃわかってそうなのに催眠のときしか触れてこないし、変だと思ってたんだ。いや、コイツ馬鹿正直だし、俺が性欲を発散させてるこのときしか、自分も触れちゃいけないとか思ってるのかもな。そのくせ、俺が寝たあととか帰ったあとにひとりで抜いてるくせに。
 
 確かに俺と高峰はそういう・・・・関係じゃないけど……でも……。
 
「触手にこじ開けられるくらいなら、高峰がいい」
 
 ぽつりと呟くと高峰が仰け反った。
 
「ふ……普通、逆……」
「普通なんて知らねぇ」
「催眠、残ってる?」
「たぶん……。解除しなくていいから、このまま気持ちくしてよ」
 
 どうせここに来るときにそういうこと・・・・・・になったらって考えたばかりだったんだ。恋愛感情云々は置いといて、高峰が望んでるなら差し出してもいい。妄想の触手に犯されるくらいならそっちのほうが俺はいい。俺がどうされたら気持ちいいのかも、何もかも把握してるのは高峰だから。
 
「ヨシヒサ意味わかってんの? アホなの?」
「わかってるからお前に言ってる。イヤなら触手じゃない催眠の続きして終わらせて」
「……ぐ」
 
 高峰は一瞬言葉に詰まったあと、「知らねぇからな」と言いながらベッドに上がってきた。普通の催眠で終わらせるって選択にはならなかったらしい。
 高峰は俺の目を見ながらカウントダウンしてきて、俺をまた催眠状態──元の敏感な状態──に戻すと、今度は手で触れるんじゃなくて唇や舌を這わせてくる。
 あ、れ……なんで、こんな気持ちぃんだ?
 
「あぁ……んぐっ! しげき……つよ……い」
「ドロドロになっちゃえよ。3、2、1……」
 
 ──パチンッ
 
「ひぃっ! ふぁ……うぅ……」
 
 高峰って初めてじゃねぇの? なんで、こんなにあちこち気持ちぃんだろう。シャツをまくりあげられて、それと一緒に俺の腕も上に持ち上げられると、あらわになった肌を滑るような手つきで刺激された。
 
 あ……溶ける。高峰に触れられるとこ全、ぶ……とけちゃう……。気持ちぃきもちぃきもち……ぃ……。
 
 俺は高峰に与えられる極上の快感に身を委ねていた。ときどきカウントダウンと合図をされれば頭の中が弾ける。わけがわからないまま全部脱がされて、うつ伏せにされるとチンコがシーツと擦れて俺は反射敵に腰を引いてしまった。
 
「ケツ突き出してきて、エロい……」
「すれる……ん……」
「触れるぞ」
 
 高峰のひんやりした指がソコに触れた。敏感になりすぎててきゅっと縮みこんでしまう……制御できない。
 
「すげヒクヒクしてて誘ってるみたい」
「あ……あ……」
「ずっと保ってきたラインを超えてさせたのはヨシヒサだからな……これは催眠のせいじゃない。催眠を悪者にするのだけはナシだぞ」
 
 俺は首がもげそうなほど頷いて、まだ微妙に悩んでいそうな高峰を求めた。
 頼むから、ひとり正気でいないでくれよ……いつも俺ばっかおかしくされてる、じゃん。俺は、高峰に気持ちくしてもらいたい、んだってば……。
 
「さ、いみ……は、のぞんで、ない……こ、とは、かか……ない」
「うっ」
 
 よく高峰が言う言葉を口にすれば小さなうめき声が聞こえた。と思うと、つぷりと後ろに指先が侵入してくる。
 違和感と催眠で高められた快感が混ざり合って背中が反る。なのにすぐ腹筋が痙攣して、どうにもならなくてガクガクビクビクと前後に上半身が動く……キツい。
 え、これ指一本なんだよな?
 
「あー、オナホ用のローションでも大丈夫か? たぶんそんな変わらないとは思うんだけど」
「はっ……あ……き、もち……あぅ……」
 
 最初より指が増えて圧迫感があるのに痛くないし、ぐちゅぐちゅという音が身体の中で反響してるみたいで、尻をいじられてるはずなのに脳みそをかき混ぜられてるみたいだ……。やばい、やばい……。
 
「なぁ、本当に挿れちゃうけど……?」
「きて……て……きて……ふぅうんっ」
 
 なに、これも焦らしプレイな、わけ? もういいから、きてくれよぉ!
 
 指が抜かれたあと間が空いて振り返ろうとすると、腰にがしっと高峰の腕が回されて逃げられなくされた。あ……と思ったとき、硬いものがソコにあてがわれて、俺の中は一気にアレでギッチギチな状態になった。
 
「ああ゛っ!」
「あー無理。どんだけ煽るわけっ?」
 
 出すためにしか使ったことのなかった穴をこじ開けて、硬く脈打つ杭が中を穿つ。催眠のおかげなのか俺が欲しすぎたからなのか、引き攣れる感じはあるものの痛くはない……というかむしろ……。どうしよ、きもちぃかもしれない。少し苦しいのに、俺を苦しくしてるのが高峰だと思うと、その部分が熱くなってくる。
 
「ひ……ぅ……たか、み……ねぇ……」
「ばか、あほ、ふざけんな」
「な……んで」
「気持ちいいんだよ! ぼけ! 戻れなくなったらどうしてくれる」
 
 うれし……。そう言ったのは届いたのか届かなかったのか。
 
 高峰も必死なのか夢中なのか、カウントダウンも指を鳴らすこともしない。なのに身体のあちこちがリンクしてどこを触れられても、いや、触れられなくても反応する。高峰の荒い息づかいで空気が動くだけで、仰け反っちゃう俺ってなんなんだ。
 
 脳みそは既にイきすぎて、受けとめきれない快感が溢れていく。いつもなら泣いてイキたいって頼んでるところだ……。高峰は少しぎこちなく動いてるんだけど、その予想のつかない動きが俺をより敏感にさせていた。
 
 身体を揺さぶられて、自分の頭の中に反響する水音と自分の声。脳みそがぐちゃぐちゃ音立ててるんじゃないよな? 俺、だいじょぶ?
 
「こ、れ……しょくしゅ、じゃな……いよな?」
の」
「あああ……も、だめだぁ……」
「きついきつい、ちょっ」
 
 高峰にチンコを握られながら穿たれて、意味がわからなくなった。チンコを内側からしごかれてる? 突かれるたびに自分の内側が膨らんでいくみたいだ。
 え、なに、これ……なにが、おこって……?
 
「む……り、でるぅ……ああああっ!!」
 
 脳みそもチンコも腹の中も何もかもが弾けた。自分っていう水風船が限界まで水を注ぎ込まれて、パシャンと破裂して実態を保てなくなったような……味わったことのない感覚で、俺はそのまま真っ白な世界に溶け込んでいった。
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