機械拷問研究所

荒邦

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被験者2号

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被験者2号。ネームプレートにはそう書かれていた。
身じろぎ一つしない被験者2号を研究者たちはストレッチャーで運んでいった。
「こいつらって意識あるん?」
「さあな。言われたことだけやっとけ。マネキンみたいなもんだ。」
「どこから連れてこられたんかなって思わない?」
「知らんよ。いろんなやつがいるからなぁ。人造人間かもなw」
「にしてもこの膝の傷跡…擦り傷の痕?しかもピアスの痕もある…小さな刺青があるのもいたような…」
「気にするな。気が狂うぞ。こいつは被験者。モルモットだ。そして俺らはそいつらを生かして、出番になったら連れ出す。それだけだ。」
「でも戻したことはないだろ?」
「被験者だから家に帰るかなんかしてんだろ。引き渡したらおしまい。俺たちは何も知らない。」
「エレベーターの前に待ってる人たちの名札見た?機械拷問なんとかってかいてある。」
「知らんけどなんか拷問してんだろ。自白させるためとか。俺たちは首を突っ込んではいけない。仕事を失ったらおしまいだ。」
「まあな。きっと仕事を失った人達なんだろな…」
二人は無言になった。

「被験者2号。男性。」
ストレッチャーに乗せられた2号は別の研究者に引き渡された。
被験者2号はエレベーターの扉の中に消えていった。
エレベーターはどんどん下へ降りていった。
部屋に入ると、2号にかけられていたシーツが無造作に剥ぎ取られた。
「これはでけえな」研究者の1人が笑った。
何かの薬を与えられ続けた彼のイチモツはかなり肥大化していた。
「見てるこっちが恥ずかしくなるな。」もう1人が言った。
「もう引き取り手が決まってんのか。顔もいいしな。んで、客の注文は乳首だとよ。相当ニッチな変態だな。乳首だけで逝くように仕上げろだって。」
「胸以外の感覚遮断開始。」
2人は2号の肉棒に触れると慣れた手つきで貞操帯に閉じ込めた。
「見ろよ特注サイズだ」研究者は笑いながら言った。
「圧巻だな」
研究者達は、2号を全身をベルトで拘束してストレッチャーに身動きできないように縛り付けた。
「おっと。これ忘れてた」
「おい、手順間違えるなよ。給料引かれるぞ」
「すまんすまん。黙っててくれ」
「しょうがねえな」
そういうと、2号の口に棒状のくつわを噛ませた。
研究員はそっと2号の乳首に触れて優しく撫でた。何か冷たい物が塗り広げられた。
ゾッとしたが、身体が動かない。
「事前準備完了。注射開始」
そして、2号の首筋に何かを注射した。
痛かったが全く身体が動かなかった。
「注射完了。5分待機後刺激開始。」
動かそうとしても動かなかった指先に、痺れを感じた。
ガチャガチャと見えない範囲で音がする。
「5分経過。刺激開始。」研究員が時計を見ながら何かを起動させた。
ヌーっと2号の頭上から機械が降りてきた。
そのまま機械は2号の胸まで降りていった。
機械から柔らかいものが降りてきて2号の乳首をツンツンつついてきた。全身がゾワっとしたかと思うと指先の感覚が戻った。他の部位も金縛りが解けたかのように自由がきくようになった。
だが、手足は縛り付けられておりなす術がなかった。僅かに上半身をくねらせて刺激から逃れようと下が、センサーか何かが付いているのか、逃れる事が出来なかった。
「あああっ!やめろ!」2号は口枷をかまされた口で喚いた。だが、なんの反応もなく、機械的の刺激は続いた。
いつのまにか、機械は舐めるかのような動きをしていた。
2号はいきなり目隠しをされ、何も見えなくなった。構える事ができず、されるがままになってしまった。
機械は2号の乳首に覆い被さり、吸い付き始めた。
「あああっ、ああ…っ」不快が段々と快感に変わり、喘ぎ声が出てしまった。
貞操帯にきつく覆われた巨根も勃ち上がってしまった。
「くそっ、乳首出て勃っちまった…」2号は悔しそうにつぶやいた。だが、与え続けられる刺激で2号の勃起はおさまる気配も無い。
先端に鈴がついているのか鈴の音が鳴った。
「鈴の音確認。被験者はオーガズムに達した。」音声記録を取る研究員の声など2号の耳には届いていなかった。
2号はその後も何度も何日も乳首を開発され続け、客の好みになった事を確認されると「出荷」されていった。
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みんなの感想(1件)

黒猫
2023.01.14 黒猫

とても面白い続きが気になります

解除

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