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北方大陸編
しっぽの生えた女の子
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「おー・・・・・・」
微動だにしなくなったキノコのバケモノとパチパチと拍手を送るユーマの姿。
そして変な構えを取る幼い女の子が1人。
「ヤるんじゃろ?」
キシシと笑うお初にお目にかかる少女の見た目が・・・・・・
思いっきりキャラが被ってる!!
まず美少女。そして長い髪をポニーテールにしていて、あたしと似たような恰好。
あっちは緑色の髪であたしは水色と違いはあるし、年齢的なところで言うとあたしの方が、大人のレディってヤツ?
スタイルの良さだって、あたしの勝ちだ。
一体誰なのかは知らないけれど。
「無用な戦いは避けたい。というよりこのままでも良いような気がしないでもない」
変な構えの少女と地面に刺さり動かなくなったキノコを交互に見たユーマがため息をついた。
このまま、というのは地面に刺さったキノコのバケモノを丸焼きにしたり、トドメを刺さないという事だろう。
うん、まあ、そうよね。無益な殺生は良くないよね。
というか正直触られたくないし、触りたくない。
「なんじゃ。やらんのか・・・・・・」
少女が心底残念そうに呟く。
変な構えを解くと環境がお気に召さなかったらしい。
「我はイヤじゃ! こんなジメジメしたところにいとうない!!」
声を大に不満を述べた。
大変ご立腹の少女。
「あたしもイヤかなー」
今は微動だにしないけど、また動き出したり、飛び掛かって来ないとも限らない。
地面に突き刺さったキノコをじろりと見やる。
エノキダケのような手足が太ましいボディの柄から生えている。
だらりと力なく垂れ下がっているが、時折ビクンビクンと小さく痙攣しているのだ。
これしばらくしたら復活するヤツじゃ・・・・・・。
「ねね、もう少し文明の光が感じられるところに行きたいなーなんて」
チラチラとキノコのバケモノの手足を見ながら声を大にする。
「よし、もう少し落ち着けるところに行こう」
割とユーマの決断は早かった。
とりあえず、キノコ型の家から離れ、まともな人というか知能生命体がいそうな町に向かって歩き出す。
キノコに撫で回されたあちこちにねっとりとした無色透明のナニカが付いている・・・・・・気がする。
三歩先をユーマが歩き、あたしと少女が並んで付いていく形だ。
確か彼も迷子だったはずだけど、道分かるのかしら?
横を歩く少女が、あたしのつま先から頭のてっぺんまでをしげしげと眺めてくる。
キャラクター被りまくりの2人は姉妹とか言っても通じないことも無さそうだ。
並んでみると思ったほど幼い少女という感じは無く、あたしよりも10・・・・・・いや15㎝ほど身長は低いものの精悍な顔立ちに、勝ち気な感じのツリ目は青い宝石のようだった。
可愛らしい口には牙が見え隠れする。
いやいや、牙っていうか八重歯?
珠のようなお肌にピッタリ張り付くような衣服からは、割とかっちりとした両肩、健康そうな小麦色の腕がスラリと伸びていた。
幼い女の子って、もっとモチモチしたお肌だと思っていたけど、そうでも無いんだね。
太ももを覆うスパッツと両足もなかなかかっちりしている。
そして、スカートの裾から伸びる尻尾。
んんん?! 尻尾?!
見間違いかな、と思ったけど女の子のお尻の辺りから爬虫類とか何かそういう類のウロコに覆われた尻尾が生えていたのだ。
きっとそういうアクセサリーだわ、なんて現実逃避しかけたところで、それがグニュンとうねる。
「・・・・・・」
凝視しているのに気付いた女の子が、そうじゃと言い、はたと手を打った。
「我はマウス。マウス・トゥ・ヴェサ・エレクトロニカ28じゃ! よろしくの、ええっと・・・・・・」
スッと手を差し出す少女。
自己紹介してなかったな、と思い返して
「よろしくね。あたしはリディア・ミリアル・シルフィよ。一応、学生よ」
名乗って握手。
柔らかあったかい手だった。
「リディアか! 学生とは学び研鑽する知識人、良い仕事をしておる!」
パッと花が咲いたような笑顔を見せ、少女に称賛される。
仕事じゃないけれど称賛されれば悪い気はしない。
「ありがとねー。・・・・・・ああ、でも不良学生だわ、あたし」
脳裏をよぎる学生生活の思い出たち。
魔法の実習で誤射して講師の頭頂部を燃やしたこと、近道と称して進入禁止区域の塀を飛び越えたこと、ワケあって市街地の屋根の上を疾走し逮捕されたこと、挙句は偉大なる大魔法使いの遺産と称した魔法の杖を爆発四散させ・・・・・・
いや、後者2つは学校を襲撃してきた悪い奴らが原因なのであって、あたしが不良というわけでは無い。はずよね?
「おなご1人で旅をする! 良いな! 我も最初は一人旅じゃった! 文字通り裸一貫だったがの!!」
若干ブルーになりかけた横で無邪気にケラケラ笑うマウスちゃん。
文字通り裸って、一体・・・・・・?
「あたしは、連れが3人いたんだけどね」
正確には2人か。いや4人?
旅は道連れになったパルとモーリアス卿を連れに換算するかで数が変わってくる。
「北大陸までの船旅してたんだけど、先日かな? もうちょっと経ってるのかな? 船が嵐の夜に沈んじゃって」
この島? に漂着するまでに数日経っているのか先日の事なのか分からない。
無事かな?
無事よね。
「それは災難じゃったな。連れも無事であると良いな」
マウスちゃんの尻尾がしょんもり下を向く。
「ありがと。まあ、あいつらなら無事じゃないかな。1人は水の上でも走りそうだし」
モヤモヤ考えても今が変わるわけがない。
だから大丈夫だと思っておくのだ。
まあモーリアス卿は水上を走りそうだけど。
「なら良いがのぅ。しかし人の子は空を飛んで逃げられんから不憫よの・・・・・・」
「マウスちゃんは飛べるの?」
魔導を極めると空も飛べると聞いたことはあった。
あったけど、”人の子”?
「おうともよ。我は雷を司る竜族ぞ?」
マウスちゃんは平たい胸を張ると、ふふんと笑う。
わずかなふくらみ・・・・・・じゃなくてドラゴン?!
どうみても尻尾の生えている幼い少女にしか見えない。
「マウスが竜の姿をしているところ、見たことないんだけど」
数歩先を歩くユーマが静かに突っ込んだ。
あ、無いんだ。
というか2人は知り合いなんだよね?
「ほほう? 我の本気を見たいと? 止まれんぞ?」
ニチャァとイヤらしい笑い顔を見せるマウスちゃん。
この2人の関係って何だろう?
親しげすぎる気がするから兄妹・・・・・・いやいや、パーティーの仲間。
いやもしかすると恋人かもしれない。
あわわわわ。
イケない妄想が走りかけ、慌てて話題を逸らす。
「ねぇ、見て見てキレイね」
足元を見下ろすとちょうどいい具合にコケとか野花が淡い光を放っていた。
さながら光の道標だ。
コケも光れば、花も光るし、何だったらキノコのバケモノも淡い光を放つ。
「きゃああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!」
いつの間に現れたのか先ほどのキノコのバケモノが目の前に立っていたのだ。
あたしの悲鳴が響き渡る。
「UWWWWWWWW!!!!! BK OOO HHHHDDDDDDDDDETET!!!!」
バケモノが両手をもたげると大声で威嚇してきた。
微動だにしなくなったキノコのバケモノとパチパチと拍手を送るユーマの姿。
そして変な構えを取る幼い女の子が1人。
「ヤるんじゃろ?」
キシシと笑うお初にお目にかかる少女の見た目が・・・・・・
思いっきりキャラが被ってる!!
まず美少女。そして長い髪をポニーテールにしていて、あたしと似たような恰好。
あっちは緑色の髪であたしは水色と違いはあるし、年齢的なところで言うとあたしの方が、大人のレディってヤツ?
スタイルの良さだって、あたしの勝ちだ。
一体誰なのかは知らないけれど。
「無用な戦いは避けたい。というよりこのままでも良いような気がしないでもない」
変な構えの少女と地面に刺さり動かなくなったキノコを交互に見たユーマがため息をついた。
このまま、というのは地面に刺さったキノコのバケモノを丸焼きにしたり、トドメを刺さないという事だろう。
うん、まあ、そうよね。無益な殺生は良くないよね。
というか正直触られたくないし、触りたくない。
「なんじゃ。やらんのか・・・・・・」
少女が心底残念そうに呟く。
変な構えを解くと環境がお気に召さなかったらしい。
「我はイヤじゃ! こんなジメジメしたところにいとうない!!」
声を大に不満を述べた。
大変ご立腹の少女。
「あたしもイヤかなー」
今は微動だにしないけど、また動き出したり、飛び掛かって来ないとも限らない。
地面に突き刺さったキノコをじろりと見やる。
エノキダケのような手足が太ましいボディの柄から生えている。
だらりと力なく垂れ下がっているが、時折ビクンビクンと小さく痙攣しているのだ。
これしばらくしたら復活するヤツじゃ・・・・・・。
「ねね、もう少し文明の光が感じられるところに行きたいなーなんて」
チラチラとキノコのバケモノの手足を見ながら声を大にする。
「よし、もう少し落ち着けるところに行こう」
割とユーマの決断は早かった。
とりあえず、キノコ型の家から離れ、まともな人というか知能生命体がいそうな町に向かって歩き出す。
キノコに撫で回されたあちこちにねっとりとした無色透明のナニカが付いている・・・・・・気がする。
三歩先をユーマが歩き、あたしと少女が並んで付いていく形だ。
確か彼も迷子だったはずだけど、道分かるのかしら?
横を歩く少女が、あたしのつま先から頭のてっぺんまでをしげしげと眺めてくる。
キャラクター被りまくりの2人は姉妹とか言っても通じないことも無さそうだ。
並んでみると思ったほど幼い少女という感じは無く、あたしよりも10・・・・・・いや15㎝ほど身長は低いものの精悍な顔立ちに、勝ち気な感じのツリ目は青い宝石のようだった。
可愛らしい口には牙が見え隠れする。
いやいや、牙っていうか八重歯?
珠のようなお肌にピッタリ張り付くような衣服からは、割とかっちりとした両肩、健康そうな小麦色の腕がスラリと伸びていた。
幼い女の子って、もっとモチモチしたお肌だと思っていたけど、そうでも無いんだね。
太ももを覆うスパッツと両足もなかなかかっちりしている。
そして、スカートの裾から伸びる尻尾。
んんん?! 尻尾?!
見間違いかな、と思ったけど女の子のお尻の辺りから爬虫類とか何かそういう類のウロコに覆われた尻尾が生えていたのだ。
きっとそういうアクセサリーだわ、なんて現実逃避しかけたところで、それがグニュンとうねる。
「・・・・・・」
凝視しているのに気付いた女の子が、そうじゃと言い、はたと手を打った。
「我はマウス。マウス・トゥ・ヴェサ・エレクトロニカ28じゃ! よろしくの、ええっと・・・・・・」
スッと手を差し出す少女。
自己紹介してなかったな、と思い返して
「よろしくね。あたしはリディア・ミリアル・シルフィよ。一応、学生よ」
名乗って握手。
柔らかあったかい手だった。
「リディアか! 学生とは学び研鑽する知識人、良い仕事をしておる!」
パッと花が咲いたような笑顔を見せ、少女に称賛される。
仕事じゃないけれど称賛されれば悪い気はしない。
「ありがとねー。・・・・・・ああ、でも不良学生だわ、あたし」
脳裏をよぎる学生生活の思い出たち。
魔法の実習で誤射して講師の頭頂部を燃やしたこと、近道と称して進入禁止区域の塀を飛び越えたこと、ワケあって市街地の屋根の上を疾走し逮捕されたこと、挙句は偉大なる大魔法使いの遺産と称した魔法の杖を爆発四散させ・・・・・・
いや、後者2つは学校を襲撃してきた悪い奴らが原因なのであって、あたしが不良というわけでは無い。はずよね?
「おなご1人で旅をする! 良いな! 我も最初は一人旅じゃった! 文字通り裸一貫だったがの!!」
若干ブルーになりかけた横で無邪気にケラケラ笑うマウスちゃん。
文字通り裸って、一体・・・・・・?
「あたしは、連れが3人いたんだけどね」
正確には2人か。いや4人?
旅は道連れになったパルとモーリアス卿を連れに換算するかで数が変わってくる。
「北大陸までの船旅してたんだけど、先日かな? もうちょっと経ってるのかな? 船が嵐の夜に沈んじゃって」
この島? に漂着するまでに数日経っているのか先日の事なのか分からない。
無事かな?
無事よね。
「それは災難じゃったな。連れも無事であると良いな」
マウスちゃんの尻尾がしょんもり下を向く。
「ありがと。まあ、あいつらなら無事じゃないかな。1人は水の上でも走りそうだし」
モヤモヤ考えても今が変わるわけがない。
だから大丈夫だと思っておくのだ。
まあモーリアス卿は水上を走りそうだけど。
「なら良いがのぅ。しかし人の子は空を飛んで逃げられんから不憫よの・・・・・・」
「マウスちゃんは飛べるの?」
魔導を極めると空も飛べると聞いたことはあった。
あったけど、”人の子”?
「おうともよ。我は雷を司る竜族ぞ?」
マウスちゃんは平たい胸を張ると、ふふんと笑う。
わずかなふくらみ・・・・・・じゃなくてドラゴン?!
どうみても尻尾の生えている幼い少女にしか見えない。
「マウスが竜の姿をしているところ、見たことないんだけど」
数歩先を歩くユーマが静かに突っ込んだ。
あ、無いんだ。
というか2人は知り合いなんだよね?
「ほほう? 我の本気を見たいと? 止まれんぞ?」
ニチャァとイヤらしい笑い顔を見せるマウスちゃん。
この2人の関係って何だろう?
親しげすぎる気がするから兄妹・・・・・・いやいや、パーティーの仲間。
いやもしかすると恋人かもしれない。
あわわわわ。
イケない妄想が走りかけ、慌てて話題を逸らす。
「ねぇ、見て見てキレイね」
足元を見下ろすとちょうどいい具合にコケとか野花が淡い光を放っていた。
さながら光の道標だ。
コケも光れば、花も光るし、何だったらキノコのバケモノも淡い光を放つ。
「きゃああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!」
いつの間に現れたのか先ほどのキノコのバケモノが目の前に立っていたのだ。
あたしの悲鳴が響き渡る。
「UWWWWWWWW!!!!! BK OOO HHHHDDDDDDDDDETET!!!!」
バケモノが両手をもたげると大声で威嚇してきた。
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