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北方大陸編
キノコのバケモノ撃滅戦
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「なんじゃ、お主死んだんじゃなかったのか」
ほのかに発光するキノコマンを一瞥したマウスちゃんの刺々しい一言。
キノコのバケモノは言葉を理解したのか、何事か未知の言語で応答する。
何事か喋りながらもつぶらな瞳があたしを舐め回すように見つめる。
(う、っわぁ・・・・・・)
ドン引きだ。
見ている側は気付かれてないと思っているけど、見ている側からは丸分かりだ。
あたしは、露骨にイヤそうな顔をしていた。
その間も手足上下に振ったり、傘を揺らすキノコマン。
怪しい儀式かもしんない。
数歩後ずさると動きに注視する。
急に飛び掛かってくる可能性だってあるわけで。
すでに前科があるので警戒して然りだった。
「そうか。で、何の用じゃ?」
仮称キノコ語は何言ってるか分かんないけど、マウスちゃんとユーマの言葉は理解できる。
とりあえず死んだと思ったら生きていた。
で、何かあたしたちに用があって追い掛けてきたのだろう。
白けた目で動きを追いながらマウスちゃんの抑揚の無い一言。
「EE? NTT BKTT TABNNKAMMMDYO? HHHDYYYU」
半開きのアヒル口がパクパク動き、頬にあたる柄の部分が膨らんだり縮んだりしている。
なんていうか、気持ち悪い絵面。
燃やしてしまってもいいかな、なんて物騒なことを考えながら2人を見ると、どちらもすごく、すごくイヤそうな顔をしていた。
マウスちゃんは大きく息を吸い込み、
「ぬしよ。ぱーてぃーを組んだ覚えはないのじゃ。失せよキノコ!」
吼えた。
魔力の乗った言葉が周りに広がり、空気や空間がビリビリ震える。
ドラゴンの咆哮には魔力が宿るらしいって聞いたことがある。たぶんそれ。
一方、吼えられたキノコは表面が衝撃波を受けたみたいにプルプル震えていた。
「SOOOSNNN! EROFU MANNNDD!」
どこを見ているのか分からない目玉? が潤むが立ち直りは早い。
両手を体の横で上下に激しく振り回し、もはや聞き取れないほどの速さでナニカを語り出す。
「ヤるぞ、ユーマよ。こやつは消さねばならぬ」
青ざめたマウスちゃんが小声でユーマに囁く。
「ああ、何だかヤバいヤツだ。どうすれば良い?」
恐怖で顔が引きつったユーマも囁き返す。
何だか分からないけど突如襲い掛かってきた挙句、パーティーメンバーだと主張しているらしい。
早口で喋っているのは何か魔法の可能性もあった。
「あたしも魔法使えるよ」
距離を詰められると不利よね。
さらに一歩後ずさりながら2人に提案する。
「ふむ。よし。小娘が一撃加え、ひるんだところに我のブレスをぶち込む! ユーマは我に魔力を貸すのじゃ!」
マウスちゃんの方が小娘みたいな気がしたけど、今は気にしない。
静かにうなずくと隊列を組みなおす。
隊列とかってはじめて組むけど良いのかな、なんて思いながらも実行。
マウスちゃんを先頭に、あたしが3歩後ろ、その更に5歩ほど後ろにユーマが立つ。
延々と何かをしゃべり続けるキノコのバケモノからは、マウスちゃんが見え、その後ろの方にあたしの肩から上くらいが見える感じだろう。
杖が無いから魔力を両手に集めるワケだけど、ちょうどヤツの視界から死角になっているらしかった。
ユーマも魔法?が使えるらしく、彼の準備が整い次第、目で合図してくれることになっている。
合図が来たら何でもいいからキノコのバケモノをひるませる魔法を撃ち込む。
チラッと後ろを振り返るとユーマがバチコンとウインクを決めた。
合図ね。
力ある言葉を紡ぎながら、イメージするのは赤く燃え盛る炎の槍。
炎系統の魔法が一番自信があるし、秘石があった方が良いけど、無くても何とかなるのがそれだった。
あたしの指ぬきアームグローブには砕いた秘石が練り込まれているから1発や2発なら撃てるのだ。
「カノ(大いなる赤、焔よ)、ウルズ(汝は激動なり)、ソウェイル(その力持てりて)、ダガズ(我が敵を撃て)!!」
詠唱途中で横にスライドするようにマウスちゃんが移動、あたしと目が合ったキノコのバケモノがもっさりとした動きで歩み寄ってくる。
伸ばしたその手が届くより前に射出された火炎槍が突き刺さるようにして直撃。
じゅううう、という音とともに、こんがりとした美味しそうな香りが漂う。
「あっつ!!」
秘石の力を失うと共に弾けるように破れるアームグローブ。
火炎槍が撒き散らす火の粉が辺りにばら撒かれ、例外なくあたしにも降りかかる。
思わず悲鳴をあげるとその場から飛びのく。
杖とか長いものだったらこんなことは無いんだけどね。
「ひれ伏せ俗物っ!」
マウスちゃんがくるりと身をひるがえすとどこからともなく黄色というか金色のウロコに覆われたドラゴンの翼が背中に現れる。
そのまま、ふわりと両足が地を離れ、両の翼が羽ばたき、空中5mくらいで静止した。
稲光のようなものが彼女の体を伝い走り、周りの空気がビリビリと振動する。
まばゆい閃光が一瞬、辺りを真っ白の世界に変え、そして青い放電を伴う怪光線が放たれた。
発射点は口なのか両手からなのか定かじゃないけど。
「HWWWWWWWaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaーーーーーーー!!!!!」
激しい雷光の渦に飲み込まれたキノコのバケモノの影法師が徐々に小さくなり、やがて跡形もなく消えていった。
「大勝利じゃ!」
「大赤字だ!!」
ガッツポーズを決めるマウスちゃんとガックリ膝を折るユーマが同時に叫んだ。
かくいうあたしは、服の裾に引火し、火消しで忙しかった。
幸いあんまり燃えることなく、裾の一部が焦げただけで済んだけど、今、着替え持ってないんだよね・・・・・・。
「とにかく不気味なヤツじゃった。きっと悪の尖兵じゃ」
ふわりと着地したマウスちゃんがキノコのバケモノがいた辺りを見て吐き捨てるように呟く。
言葉が通じていた彼女がそう言うのだから、やっぱり魔獣的ななんかだったんだろう。
雷系統の息吹だったためか、爆心地は黒焦げにはなってはいるものの大爆発したり、大穴が空いているなんてことは無かった。
ドラゴンだと言っていたのは本当だったんだね。
信じて無かったわけじゃないけど、”ドラゴンです”と名乗られて即座に納得はできていなかった。
「マウスちゃん、本当にドラゴンなんだね」
恐る恐る手を伸ばしてみると”思う存分モフるが良い!”なんて言って尻尾とか翼を触らせてくれたけど、ツルツルのペタペタでモフモフ要素はまったく無かった。
「おうともよ。本気を出せば辺り一帯大爆発じゃ!」
腰に手を当てると胸を張り、カッカッカッと豪快に笑う。
無闇な殺生は良くないとは思うけど、敵意のあるものには仕方ないと思う。
キノコのバケモノを蹴散らし、人里へ向かうのだった。
ほのかに発光するキノコマンを一瞥したマウスちゃんの刺々しい一言。
キノコのバケモノは言葉を理解したのか、何事か未知の言語で応答する。
何事か喋りながらもつぶらな瞳があたしを舐め回すように見つめる。
(う、っわぁ・・・・・・)
ドン引きだ。
見ている側は気付かれてないと思っているけど、見ている側からは丸分かりだ。
あたしは、露骨にイヤそうな顔をしていた。
その間も手足上下に振ったり、傘を揺らすキノコマン。
怪しい儀式かもしんない。
数歩後ずさると動きに注視する。
急に飛び掛かってくる可能性だってあるわけで。
すでに前科があるので警戒して然りだった。
「そうか。で、何の用じゃ?」
仮称キノコ語は何言ってるか分かんないけど、マウスちゃんとユーマの言葉は理解できる。
とりあえず死んだと思ったら生きていた。
で、何かあたしたちに用があって追い掛けてきたのだろう。
白けた目で動きを追いながらマウスちゃんの抑揚の無い一言。
「EE? NTT BKTT TABNNKAMMMDYO? HHHDYYYU」
半開きのアヒル口がパクパク動き、頬にあたる柄の部分が膨らんだり縮んだりしている。
なんていうか、気持ち悪い絵面。
燃やしてしまってもいいかな、なんて物騒なことを考えながら2人を見ると、どちらもすごく、すごくイヤそうな顔をしていた。
マウスちゃんは大きく息を吸い込み、
「ぬしよ。ぱーてぃーを組んだ覚えはないのじゃ。失せよキノコ!」
吼えた。
魔力の乗った言葉が周りに広がり、空気や空間がビリビリ震える。
ドラゴンの咆哮には魔力が宿るらしいって聞いたことがある。たぶんそれ。
一方、吼えられたキノコは表面が衝撃波を受けたみたいにプルプル震えていた。
「SOOOSNNN! EROFU MANNNDD!」
どこを見ているのか分からない目玉? が潤むが立ち直りは早い。
両手を体の横で上下に激しく振り回し、もはや聞き取れないほどの速さでナニカを語り出す。
「ヤるぞ、ユーマよ。こやつは消さねばならぬ」
青ざめたマウスちゃんが小声でユーマに囁く。
「ああ、何だかヤバいヤツだ。どうすれば良い?」
恐怖で顔が引きつったユーマも囁き返す。
何だか分からないけど突如襲い掛かってきた挙句、パーティーメンバーだと主張しているらしい。
早口で喋っているのは何か魔法の可能性もあった。
「あたしも魔法使えるよ」
距離を詰められると不利よね。
さらに一歩後ずさりながら2人に提案する。
「ふむ。よし。小娘が一撃加え、ひるんだところに我のブレスをぶち込む! ユーマは我に魔力を貸すのじゃ!」
マウスちゃんの方が小娘みたいな気がしたけど、今は気にしない。
静かにうなずくと隊列を組みなおす。
隊列とかってはじめて組むけど良いのかな、なんて思いながらも実行。
マウスちゃんを先頭に、あたしが3歩後ろ、その更に5歩ほど後ろにユーマが立つ。
延々と何かをしゃべり続けるキノコのバケモノからは、マウスちゃんが見え、その後ろの方にあたしの肩から上くらいが見える感じだろう。
杖が無いから魔力を両手に集めるワケだけど、ちょうどヤツの視界から死角になっているらしかった。
ユーマも魔法?が使えるらしく、彼の準備が整い次第、目で合図してくれることになっている。
合図が来たら何でもいいからキノコのバケモノをひるませる魔法を撃ち込む。
チラッと後ろを振り返るとユーマがバチコンとウインクを決めた。
合図ね。
力ある言葉を紡ぎながら、イメージするのは赤く燃え盛る炎の槍。
炎系統の魔法が一番自信があるし、秘石があった方が良いけど、無くても何とかなるのがそれだった。
あたしの指ぬきアームグローブには砕いた秘石が練り込まれているから1発や2発なら撃てるのだ。
「カノ(大いなる赤、焔よ)、ウルズ(汝は激動なり)、ソウェイル(その力持てりて)、ダガズ(我が敵を撃て)!!」
詠唱途中で横にスライドするようにマウスちゃんが移動、あたしと目が合ったキノコのバケモノがもっさりとした動きで歩み寄ってくる。
伸ばしたその手が届くより前に射出された火炎槍が突き刺さるようにして直撃。
じゅううう、という音とともに、こんがりとした美味しそうな香りが漂う。
「あっつ!!」
秘石の力を失うと共に弾けるように破れるアームグローブ。
火炎槍が撒き散らす火の粉が辺りにばら撒かれ、例外なくあたしにも降りかかる。
思わず悲鳴をあげるとその場から飛びのく。
杖とか長いものだったらこんなことは無いんだけどね。
「ひれ伏せ俗物っ!」
マウスちゃんがくるりと身をひるがえすとどこからともなく黄色というか金色のウロコに覆われたドラゴンの翼が背中に現れる。
そのまま、ふわりと両足が地を離れ、両の翼が羽ばたき、空中5mくらいで静止した。
稲光のようなものが彼女の体を伝い走り、周りの空気がビリビリと振動する。
まばゆい閃光が一瞬、辺りを真っ白の世界に変え、そして青い放電を伴う怪光線が放たれた。
発射点は口なのか両手からなのか定かじゃないけど。
「HWWWWWWWaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaーーーーーーー!!!!!」
激しい雷光の渦に飲み込まれたキノコのバケモノの影法師が徐々に小さくなり、やがて跡形もなく消えていった。
「大勝利じゃ!」
「大赤字だ!!」
ガッツポーズを決めるマウスちゃんとガックリ膝を折るユーマが同時に叫んだ。
かくいうあたしは、服の裾に引火し、火消しで忙しかった。
幸いあんまり燃えることなく、裾の一部が焦げただけで済んだけど、今、着替え持ってないんだよね・・・・・・。
「とにかく不気味なヤツじゃった。きっと悪の尖兵じゃ」
ふわりと着地したマウスちゃんがキノコのバケモノがいた辺りを見て吐き捨てるように呟く。
言葉が通じていた彼女がそう言うのだから、やっぱり魔獣的ななんかだったんだろう。
雷系統の息吹だったためか、爆心地は黒焦げにはなってはいるものの大爆発したり、大穴が空いているなんてことは無かった。
ドラゴンだと言っていたのは本当だったんだね。
信じて無かったわけじゃないけど、”ドラゴンです”と名乗られて即座に納得はできていなかった。
「マウスちゃん、本当にドラゴンなんだね」
恐る恐る手を伸ばしてみると”思う存分モフるが良い!”なんて言って尻尾とか翼を触らせてくれたけど、ツルツルのペタペタでモフモフ要素はまったく無かった。
「おうともよ。本気を出せば辺り一帯大爆発じゃ!」
腰に手を当てると胸を張り、カッカッカッと豪快に笑う。
無闇な殺生は良くないとは思うけど、敵意のあるものには仕方ないと思う。
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