続編  夕焼けの展望台に罪はない

仏白目

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ここでも

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アレックスと写真をとり、まるで恋人同士に見えなくも無い写真をお互いに一枚ずつ手渡され、私はそれをバッグにしまった

気になったのは写真屋の店主が言った言葉

コッペンデールの夕焼けで決めれば間違いないですよ!とアレックスに言っていた

「ねえ、アレックス?あの店主の言った事って・・」

「コッペンデールの夕焼けの話し?」

「そう」

「ああ、今巷で話題になっているやつかな? なんでもコッペンデールの夕焼けの展望台でプロポーズをするとその後幸せになれるらしいって」

「そうなのね・・・」

「どうかした?」

「いいえ、今朝も同じ話を聞いたから ちょっと気になっただけ」

「試してみるかい?コッペンデールに行ってプロポーズするよ」

「ふふ、昨日知り合ったばかりの関係よ?」

「本気だと言ったら信じる?」

「ふふふ、無理よ? 私はアレックスのお友達でしょ?」

「そう、友達から恋人になるつもりでいるんだ 覚悟してて?」

「え?」

アレックスは意味深な笑みを浮かべると、私の手を取り歩きだした

『そんな遊んでそうな人には見えないけど揶揄っているのかしら?』


「おい、アレックスが女性と手を繋いで歩いてるなんて!一体何があった?」

突然聞こえて来た男の人の声に振り向くと
茶髪に水色の瞳のいかにも貴族と分かる服装の男性がいた 

「なんだ、ジェイク邪魔をするな」

「ああ、悪いな アレックスが女性と親しくしてる姿をみてつい声をかけてしまったよ、紹介してくれよ」

「いやだ、さっさと何処かへ行け」

そう言ってアレックスは私の手を引いて歩きながら

「付いてくるなよ!」と念を押した

私はポカンとしたまま、手を引かれて歩いていると

「すまない、今の男は知り合いだがあいつは女癖の悪いやつだから紹介したくないんだ きっと君にちょっかいを出すに決まっている」

「えっと・・そうなんですね」

その後も人に声をかけられる事はあったが
邪険な態度を取ることはなく、普通に紹介してくれた

踊りの関係者だったり、馴染みのお店の店主だったり 人柄の良さそうな方達ばかりだった そしてみんな口を揃えて、アレックスのファンなんだよと言った

これだけ手を繋いで歩いていると、不思議と信頼感がでてくる お互いの事は何も知らないのにね

3年夫婦でいても簡単に裏切られた時、もう結婚はこりごりと思った 人との繋がりは浅くていい深くは求めないわ


「アレックス何か食べない?私、お腹空いたわ」

「そうだね、何が好き?」

「お肉料理のおススメはある?」

「ございますよ?こちらへどうぞ?」

「ふふふ」 2人で顔を見合わせて笑った


そう、今を楽しもうと、ミランダは思うのだった


2時頃まで2人で祭りを見て回った

そろそろ アレックスは準備に入る時間

「今日はありがとう、楽しかったわ」

「ああ、楽しかったよ ありがとう」

「踊りも観に行くわね」

「うん、観にきて 君の為に踊るから」

「ふふふ ありがとう」


繋いでいた手を離し 手を振り別れた



少し休憩を取りたくて一度宿へ戻る

広場からさほど離れていないので、時間に合わせてこようと部屋で休む事にした


少し横になって目を瞑ると、コッペンデールの展望台の夕焼けを夢にみた
それはとても綺麗でロマンチックな景色、懐かしく悲しい気持ちになった






アレックスの踊りを見る為に広場に向かう、舞台の見える所は既に人集りが出来ていた


音楽が鳴り始める

数人の踊り手と歌い手 華やかな中に神への感謝がこめられた舞なんだと、アレックスは言っていた、

そしてアレックスはやっぱり素敵だった
しなやかな美しい舞は観るものを釘付けにする

「素晴らしいわ」 思わず言葉が口に出てしまう

舞が終わり、見ていた人達から拍手が湧き上がる、ミランダも拍手でたたえていると


「君はさっきアレックスと一緒にいた・・」


話しかけられて横をみると、

アレックスが邪険に扱ってジェイクと呼んでいた男性が隣りにいた




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