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2:暴虐の姫君と地獄の魔竜
012 選王会議4 【side:Konstanze】
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突然の闖入者に参加者たちがざわめく中、アスモデウスさまの含み笑いが響く。
ゾッとした。
悪魔大公を前にして、平然と礼を失した振る舞いが許される少女に対して、私の本能がけたたましく警鐘を鳴らす。
何よりも恐ろしいのは、この私がこんな重要人物を、この瞬間までマークしていなかったという事実だ。
「我が末裔、ヴォレルカリリスクよ」
原初の魔竜ティアマットさまが五重に反響する声で言葉を紡ぐ。
「汝も年頃の娘なのだから、そのようにはしたない扉の開け方をするでない」
「あら、ごめんなさい、曾御祖母さま。扉があったのに気がつきませんでした」
ヴォレルカリリスクと呼ばれた娘は悪びれずに答えた。
ヴォレルカリリスク……"美しき赤い星"。竜語だ。
ならば、この娘は本当に──
「ククク、良い良い。元気が良いのは喜ばしいことだ。
扉の一つや二つ、こちらで弁償しましょう。よろしいでしょう? 猊下?」
「うむ。良きに計らえ。面白くもない扉も、この娘の趣向で何倍もの価値を得たというものぞ。ワザワザ足を運んだ甲斐があったというものだ」
メフィストフェレスさまとアスモデウスさまが楽しそうに笑い合う。
聞いたことがある。
かつてティアマットさまの孫娘たちがメフィストフェレスさまの息子の一人に嫁ぎ、魔竜を生んだという。
その魔竜たちは生まれながらに原初の魔竜と地獄の炎の主の双方の特性を受け継いでいる、恐るべき炎の申し子であると。
詰んだか?
熱気と緊張によって垂れ落ちていく汗を感じながら、私は考える。
浮動票と見込んでいた3票が、示し合わせたかのように密かにヴォレルカリリスクを推薦するためのものだった。
つまるところ、この選王会議そのものがティアマットさまとメフィストフェレスさまによって仕組まれた出来レースだったということ。
ジークベルトさまを推すためには少なくともあと2票、どこかからかき集めて来なければならない。
しかし、それは他の候補者4名全員がそう思っていることだ。容易に運ぶことではない。
「しかし、ヴォレルカリリスクよ」
「はい、御祖父さま」
「まだそなたを魔王にするとは決まっておらん。ここに居る候補者とそなたの中から誰を魔王に据えるか、それを決めるのがこの会議ぞ。
新たな魔王を名乗るのは、その、なんだ、気が早い」
「まだ決まっていなかったのですか? それは初耳です。
そうと分かれば、こんな木っ端どもなどすぐに追い出して、そのまま新魔王即位の宴を始めさせましょう。
実のところ、酒の手配も料理の手配も既に済んでいるのです。もうしばしお待ち下さいませ」
その物言いにエリオットさまが激高して立ち上がる。
「図に乗るなよ、小娘!
血筋にモノを言わせてゴリ押しするつもりだろうが、そうは行くものか。
悪魔大公の孫だと言うなら、僕だって同じことだ。
ここは厳粛なる選王会議の席だぞ。子供のワガママが通ると思うな」
ヴォレルカリリスクは小首を傾げた後、スカートをつまんで小さく頭を下げる。
「ごめんなさい」
彼女の視線の先にいたのは、エリオットさまではなく──
「ごめんなさい。ディスパテルさま。出来の悪い孫を一人減らしちゃいました」
ヴォレルカリリスクの姿が掻き消えたと思った直後、エリオットさまの眼前に魔竜が現れる。
エリオットさまの顔に、ヴォレルカリリスクはそっと手を触れた。
小柄な少女の、白魚のような手。
それがエリオットさまの顔面に触れた瞬間、接触面が赤黒い炎を吹いた。
「うごあああああああああ!!!」
エリオットさまは絶叫する。
口内まで炎が充満しているようで、その声はくぐもった聞くに耐えないものになっていた。
皮膚は焼け爛れ、めくれ上がったそばから炭化していく。
地獄という環境はそもそもそれ自体が灼熱の坩堝のようなものだ。
半悪魔や、特別に火に弱い特性を持った悪魔でもない限り、地獄で育った悪魔に火は効かない。
上級悪魔であるエリオットさまならば尚更である。
しかし、悪魔の火への耐性にはいくつかの例外がある。
例えば天上の神聖なる炎。
例えばメフィストフェレスさまの作り出した、"地獄の業火"と呼ばれる腐敗した暗黒の炎。
地獄の業火を自在に操れるのは、メフィストフェレスさまをはじめとする第八層炎獄出身のほんの一握りの悪魔くらいだとされている。
不完全な制御を含めるならば、メフィストフェレスさまの信奉者や、一部の強力な術師、"地獄の竃"と呼ばれる人造兵器などが加わるが、前述した炎獄の悪魔には及ぶべくもない。
コンスタンツェは自分の知識を訂正し、そこに炎獄出身の魔竜という項目を付け加える。
おそらくはティアマットの孫娘たちの輿入れ自体が、地獄の業火の使い手を増やす計画の一部だったに違いない。
「鉄獄の主、ディスパテルさまの孫、エリオット……だったかな?」
ヴォレルカリリスクは、くすくすと可愛らしい声を立てて無邪気に笑った。
「ねえ、鉄が火に勝てると思ったの? ちょっと考えればわかるよね? 頭悪いのかな? ねえ、エリオットくん?」
「ああああああああああああああああ!」
「エリオットくん」
「あああああっ! うああああああああああ!!!」
「うッせーんだよ」
「うぐああああああ————ぶっ!?」
エリオットさまの頭がテーブルに叩き付けられる。
更にそのテーブルが瞬時に灰化して崩れ、彼の頭蓋は石畳に叩き付けられて止まった。
溶岩のように溶け始めた石材が彼の鼻口を塞ぐ。
彼はじたばたと手足を振り回してもがき、ヴォレルカリリスクの腕を振り払おうとする。
しかし、一振りで上級悪魔を投げ飛ばす彼の腕をしても、少女の細腕はまるで地に根を下ろした大樹のように揺るがない。
『お祖父様ああああああ! お祖父様ああああ!!!
偉大なる我が主! ディスパテル様! どうか! どうかお助けを!!!』
断末魔のごときテレパシーがエリオットさまから無差別に振り撒かれる。
ディスパテルさまは微動だにせず、ヴェールの向こうで小さくため息をつく。
「黙れ。不愉快だ。
仕方あるまい。弱いものが悪いのだから。
儂とて地獄の業火は恐ろしいさ。しかし、儂がお前なら、地獄の業火を操れる腹心の一人や二人連れて来ただろうよ。つまりはそう言うことだ。
お前より優秀な孫を作ってやるから、安心して往ね」
強さこそ正しさ。生き残ることこそ強さ。
生き残るためにこそ慎重であれ。
生き残れない迂闊な者に価値はなし。
私が鉄獄にいた時から全く変わらない、単純明快な論理である。
『ひいいいいいやあああああああああああああああああああああ!!!』
ヴォレルカリリスクの手の中で、青年貴族の頭蓋骨は粉々に砕けて塵となった。
大広間に再び静寂が戻ってくる。
少女は立ち上がり、ドレスの裾をつまんで可愛らしくお辞儀をした。
ちょ……何この無理ゲー。
どうやってジークベルトさまを魔王にしようかってレベルじゃねーぞ。
どうやってココから逃げよう。
「この場では悪魔大公さまを除けば私が最強だし、私が魔王でいいですよね、オーギュストさん?」
「は、はあ……どうでしょうな、悪魔大公さまがたとしては?」
オーギュスト氏が脂汗をかきながらチラチラとヴェールの向こうを伺う。
向こうからは憤然とした吐息や舌打ちの音、忍び笑いの声が聞こえる。
ここから悪魔大公さまたちが大喧嘩でもはじめたら、私なんぞ一瞬で塵化してしまうな。
「票決を取ろうにも、貴様らグルではないか。勝ち目のない勝負なぞ、する気にはならんぞ」
「血筋で決めようにも同格の者は既に脱落。強弱で決めるにもその差は一目瞭然であろうな」
「総当たり戦でもやろうって言うのなら、俺は棄権させてもらうぞ。俺の沼獄は人材不足なんだ。戯れに潰されちゃ適わんわ」
「かと言っても、このまま決まってはつまらん。そりゃあ、そこで笑ってる三人は楽しんだろうがな」
「ハハハ、まあまあ。良い余興ではないか」
胃壁がマッハの壁を突き破って、軽く亜光速である。
無事に生き残ったら医者に看てもらおう。
ヴォレルカリリスク嬢は悠然と(特注の魔法の力場でできた椅子に)腰掛け、歯嚙みする候補者たちを見下している。
ジークベルトさまは──
うーん、まだヴォレルカリリスクを睨みつけるだけの気力はあるようだが、争う気概まではなさそうだ。
マモンさまも手仕舞の姿勢だし、この分ではジークベルトさまを魔王にする道は閉ざされたと見ていい。
私は彼女の足元に転がったエリオットさまの遺骸を見下ろす。
あんな風に死ぬのは嫌だな。
一か八かで命なんて賭けたくない。
だけど。
まいったね。
──死中に活が、見えてしまった。
主のために、そこまでするべきか。
私は脳裏にアンネリーゼさまの辛気くさい顔を思い浮かべる。
誰にも知られぬように、私は小さくため息をついた。
「僭越ながら──」
私は前に進み出る。
哀しいけど、アンネリーゼさまが頼れる人って、もう私しかいないのよね。
列席者の視線を身に受けながら、私は肚を決めた。
ゾッとした。
悪魔大公を前にして、平然と礼を失した振る舞いが許される少女に対して、私の本能がけたたましく警鐘を鳴らす。
何よりも恐ろしいのは、この私がこんな重要人物を、この瞬間までマークしていなかったという事実だ。
「我が末裔、ヴォレルカリリスクよ」
原初の魔竜ティアマットさまが五重に反響する声で言葉を紡ぐ。
「汝も年頃の娘なのだから、そのようにはしたない扉の開け方をするでない」
「あら、ごめんなさい、曾御祖母さま。扉があったのに気がつきませんでした」
ヴォレルカリリスクと呼ばれた娘は悪びれずに答えた。
ヴォレルカリリスク……"美しき赤い星"。竜語だ。
ならば、この娘は本当に──
「ククク、良い良い。元気が良いのは喜ばしいことだ。
扉の一つや二つ、こちらで弁償しましょう。よろしいでしょう? 猊下?」
「うむ。良きに計らえ。面白くもない扉も、この娘の趣向で何倍もの価値を得たというものぞ。ワザワザ足を運んだ甲斐があったというものだ」
メフィストフェレスさまとアスモデウスさまが楽しそうに笑い合う。
聞いたことがある。
かつてティアマットさまの孫娘たちがメフィストフェレスさまの息子の一人に嫁ぎ、魔竜を生んだという。
その魔竜たちは生まれながらに原初の魔竜と地獄の炎の主の双方の特性を受け継いでいる、恐るべき炎の申し子であると。
詰んだか?
熱気と緊張によって垂れ落ちていく汗を感じながら、私は考える。
浮動票と見込んでいた3票が、示し合わせたかのように密かにヴォレルカリリスクを推薦するためのものだった。
つまるところ、この選王会議そのものがティアマットさまとメフィストフェレスさまによって仕組まれた出来レースだったということ。
ジークベルトさまを推すためには少なくともあと2票、どこかからかき集めて来なければならない。
しかし、それは他の候補者4名全員がそう思っていることだ。容易に運ぶことではない。
「しかし、ヴォレルカリリスクよ」
「はい、御祖父さま」
「まだそなたを魔王にするとは決まっておらん。ここに居る候補者とそなたの中から誰を魔王に据えるか、それを決めるのがこの会議ぞ。
新たな魔王を名乗るのは、その、なんだ、気が早い」
「まだ決まっていなかったのですか? それは初耳です。
そうと分かれば、こんな木っ端どもなどすぐに追い出して、そのまま新魔王即位の宴を始めさせましょう。
実のところ、酒の手配も料理の手配も既に済んでいるのです。もうしばしお待ち下さいませ」
その物言いにエリオットさまが激高して立ち上がる。
「図に乗るなよ、小娘!
血筋にモノを言わせてゴリ押しするつもりだろうが、そうは行くものか。
悪魔大公の孫だと言うなら、僕だって同じことだ。
ここは厳粛なる選王会議の席だぞ。子供のワガママが通ると思うな」
ヴォレルカリリスクは小首を傾げた後、スカートをつまんで小さく頭を下げる。
「ごめんなさい」
彼女の視線の先にいたのは、エリオットさまではなく──
「ごめんなさい。ディスパテルさま。出来の悪い孫を一人減らしちゃいました」
ヴォレルカリリスクの姿が掻き消えたと思った直後、エリオットさまの眼前に魔竜が現れる。
エリオットさまの顔に、ヴォレルカリリスクはそっと手を触れた。
小柄な少女の、白魚のような手。
それがエリオットさまの顔面に触れた瞬間、接触面が赤黒い炎を吹いた。
「うごあああああああああ!!!」
エリオットさまは絶叫する。
口内まで炎が充満しているようで、その声はくぐもった聞くに耐えないものになっていた。
皮膚は焼け爛れ、めくれ上がったそばから炭化していく。
地獄という環境はそもそもそれ自体が灼熱の坩堝のようなものだ。
半悪魔や、特別に火に弱い特性を持った悪魔でもない限り、地獄で育った悪魔に火は効かない。
上級悪魔であるエリオットさまならば尚更である。
しかし、悪魔の火への耐性にはいくつかの例外がある。
例えば天上の神聖なる炎。
例えばメフィストフェレスさまの作り出した、"地獄の業火"と呼ばれる腐敗した暗黒の炎。
地獄の業火を自在に操れるのは、メフィストフェレスさまをはじめとする第八層炎獄出身のほんの一握りの悪魔くらいだとされている。
不完全な制御を含めるならば、メフィストフェレスさまの信奉者や、一部の強力な術師、"地獄の竃"と呼ばれる人造兵器などが加わるが、前述した炎獄の悪魔には及ぶべくもない。
コンスタンツェは自分の知識を訂正し、そこに炎獄出身の魔竜という項目を付け加える。
おそらくはティアマットの孫娘たちの輿入れ自体が、地獄の業火の使い手を増やす計画の一部だったに違いない。
「鉄獄の主、ディスパテルさまの孫、エリオット……だったかな?」
ヴォレルカリリスクは、くすくすと可愛らしい声を立てて無邪気に笑った。
「ねえ、鉄が火に勝てると思ったの? ちょっと考えればわかるよね? 頭悪いのかな? ねえ、エリオットくん?」
「ああああああああああああああああ!」
「エリオットくん」
「あああああっ! うああああああああああ!!!」
「うッせーんだよ」
「うぐああああああ————ぶっ!?」
エリオットさまの頭がテーブルに叩き付けられる。
更にそのテーブルが瞬時に灰化して崩れ、彼の頭蓋は石畳に叩き付けられて止まった。
溶岩のように溶け始めた石材が彼の鼻口を塞ぐ。
彼はじたばたと手足を振り回してもがき、ヴォレルカリリスクの腕を振り払おうとする。
しかし、一振りで上級悪魔を投げ飛ばす彼の腕をしても、少女の細腕はまるで地に根を下ろした大樹のように揺るがない。
『お祖父様ああああああ! お祖父様ああああ!!!
偉大なる我が主! ディスパテル様! どうか! どうかお助けを!!!』
断末魔のごときテレパシーがエリオットさまから無差別に振り撒かれる。
ディスパテルさまは微動だにせず、ヴェールの向こうで小さくため息をつく。
「黙れ。不愉快だ。
仕方あるまい。弱いものが悪いのだから。
儂とて地獄の業火は恐ろしいさ。しかし、儂がお前なら、地獄の業火を操れる腹心の一人や二人連れて来ただろうよ。つまりはそう言うことだ。
お前より優秀な孫を作ってやるから、安心して往ね」
強さこそ正しさ。生き残ることこそ強さ。
生き残るためにこそ慎重であれ。
生き残れない迂闊な者に価値はなし。
私が鉄獄にいた時から全く変わらない、単純明快な論理である。
『ひいいいいいやあああああああああああああああああああああ!!!』
ヴォレルカリリスクの手の中で、青年貴族の頭蓋骨は粉々に砕けて塵となった。
大広間に再び静寂が戻ってくる。
少女は立ち上がり、ドレスの裾をつまんで可愛らしくお辞儀をした。
ちょ……何この無理ゲー。
どうやってジークベルトさまを魔王にしようかってレベルじゃねーぞ。
どうやってココから逃げよう。
「この場では悪魔大公さまを除けば私が最強だし、私が魔王でいいですよね、オーギュストさん?」
「は、はあ……どうでしょうな、悪魔大公さまがたとしては?」
オーギュスト氏が脂汗をかきながらチラチラとヴェールの向こうを伺う。
向こうからは憤然とした吐息や舌打ちの音、忍び笑いの声が聞こえる。
ここから悪魔大公さまたちが大喧嘩でもはじめたら、私なんぞ一瞬で塵化してしまうな。
「票決を取ろうにも、貴様らグルではないか。勝ち目のない勝負なぞ、する気にはならんぞ」
「血筋で決めようにも同格の者は既に脱落。強弱で決めるにもその差は一目瞭然であろうな」
「総当たり戦でもやろうって言うのなら、俺は棄権させてもらうぞ。俺の沼獄は人材不足なんだ。戯れに潰されちゃ適わんわ」
「かと言っても、このまま決まってはつまらん。そりゃあ、そこで笑ってる三人は楽しんだろうがな」
「ハハハ、まあまあ。良い余興ではないか」
胃壁がマッハの壁を突き破って、軽く亜光速である。
無事に生き残ったら医者に看てもらおう。
ヴォレルカリリスク嬢は悠然と(特注の魔法の力場でできた椅子に)腰掛け、歯嚙みする候補者たちを見下している。
ジークベルトさまは──
うーん、まだヴォレルカリリスクを睨みつけるだけの気力はあるようだが、争う気概まではなさそうだ。
マモンさまも手仕舞の姿勢だし、この分ではジークベルトさまを魔王にする道は閉ざされたと見ていい。
私は彼女の足元に転がったエリオットさまの遺骸を見下ろす。
あんな風に死ぬのは嫌だな。
一か八かで命なんて賭けたくない。
だけど。
まいったね。
──死中に活が、見えてしまった。
主のために、そこまでするべきか。
私は脳裏にアンネリーゼさまの辛気くさい顔を思い浮かべる。
誰にも知られぬように、私は小さくため息をついた。
「僭越ながら──」
私は前に進み出る。
哀しいけど、アンネリーゼさまが頼れる人って、もう私しかいないのよね。
列席者の視線を身に受けながら、私は肚を決めた。
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