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八 霧のなかの約束
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住宅街を抜け、車は幹線道路を走行していた。
とりあえず、現場である茜の入院していた病院に向かっている。
日は暮れて夕闇が背後から迫っていた。
「それが数分前にネットにアップされた」
椚がタブレットを後部座席に座った慧に渡す。
慧はそこに映っている映像に息を呑んだ。
どこかの工場と思しきコンクリートと配管が剥きだしの部屋の中央に、巨大な貯蔵タンクがあった。
透明なそのタンクのなかには瑠璃色の微かに発光してみえる液体のようなものが満たされている。
そしてその前の床には目隠しをされ後ろ手に縛られた鹿妻と茜がぞんざいに放置されていた。
「どこですか、ここは」
「いま、探っているところだ。だが海外のサーバーを経由しているらしく特定には時間がかかるようだ」
ハンドルを握った椚が冷静に告げる。
「この後ろのタンクの中身はミセリコルディア?」
十和が聞く。
「そのようだ。一体、どうやってこんなに大量のミセリコルディアを製造したのか。おかげでミセリコルディアだと気づいた一部の人間が騒ぎ出して、閲覧数も増えつづけている」
慧がはっとして顔を上げる。
「もしかして……、先の捜査の報復? 犯行声明は出ているんですか?」
椚は苦い笑みを浮かべる。
「間宵、察しの通りだ。違法薬物取締部に対し、声明文らしきメールがあった。復讐戦らしい」
「そんな……! なんで、よりによって鹿妻さんと茜ちゃんなの……!」
「鹿妻は運悪く居合わせただけのようだ。もともと六反田茜を狙っての犯行と睨んでいる。病院の監視カメラの映像からも、清掃業者を装った犯人グループらしき人物らを捉えていた。リネンを運び出す台車に紛れこませて連れ去ったようだ」
「なんで、茜ちゃんを……」
「もしかして、アンプリファイアだってバレたってこと?」
十和が口をはさむ。
椚のハンドルを握る手に力がこもる。
「ああ。その可能性が高い」
「こっちの機密にも通じてるんだ。最悪だね……」
「なに? どういうこと?」
慧だけが状況をわかっていないようだった。
取り残されて戸惑いながら十和に聞く。
「アンプリなんとかって、なに? そういえば、さっきも言いかけてたわよね。なんなの、それ?」
「増幅器だよ」
十和が答える。
「え? なにそれ?」
「茜ちゃんはこの世界で二番目に見つかった増幅器だってこと」
「わかんない。増幅器? どういうこと?」
要領を得ない十和に代わって椚が説明する。
「ミセリコルディアを体内で増やせる人間が稀にいる。それを増幅器と呼んでいる。少量の投与であったとしてもミセリコルディアを何倍にも増やすことができ、強力で巨大なアイテールを出現させることができる」
「え? 体内でミセリコルディアをつくれるってこと?」
「そうだ。そして彼らには常に暴発の危険性がともなう。今回六反田茜がさらわれたのは、彼女がアンプリファイアだからだろう。もしかしたら奴らは故意に暴発を起こすつもりなのかもしれない」
慧は一軒家で溢れるほどの蝿や蛆虫を思い出す。
つまりあの量は茜がアンプリファイアだったからだということだ。
「ちょっと待って。二番目ってことは、もしかして一番目って……?」
十和はなんでもないことのように微笑みながら自分を指差して頷いた。
「うん、僕が一番目」
後部座席の真ん中で、ちょこんとおとなしく座っているシベリアンハスキーのダブルを慧は見つめる。
「もしかして、だから、ダブルは……」
水色のまん丸の目でダブルは慧を見つめ返す。
その目は全然別物なのに、なんだか十和にそっくりだ。
「ねえ、これってネット回線につながっているってことだよね」
十和がタブレットを覗きこみながら首をかしげて聞く。
「それはそうでしょ」
「ふーん」
タブレットをさり気なく慧の手から奪い、十和は瞬きもせず食い入るように見つめる。
「蛍琉に探らせる?」
十和の言葉に、バックミラーをちらりと見て椚が頷く。
「できるか? 頼む」
「最初からそのつもりだったよね、光英は」
慧はびくっと身体を震わす。
いつのまにか助手席に十和の妹――蛍琉が座っていた。
真っ白い少女は微動だにせず正面を見つめている。
「蛍琉、大丈夫だよね?」
十和が助手席に向かってタブレットを差しだすと、蛍琉は無表情で振り向き、タブレットに向かって身を投げだした。
と、その姿は融けるように画面のなかに吸いこまれる。
「蛍琉はミセリコルディアの気配を見つけるのが得意なんだ。茜ちゃんの気配は特殊だし、あれだけ大量のミセリコルディアであればきっと見つけ出すよ」
「なにその特殊技能……」
慧がはっとする。
「まさか、いままでときどきあの娘が現場で姿を現していたのって」
「うん。ミセリコルディアを蛍琉に探してもらっていたんだ。特に強い気配がしたときは自主的にでてきちゃうんだよね」
「だからいつもあんなに早く犯人に行き着いていたのね」
なんだかずるいと言い出しそうになって慧は口をつぐむ。
ずるいわけはないのだ。
もともとが十和のアイテールなのだから。
だが、なんだか多勢に無勢な気がしてしまう。
それに――。
慧は口を尖らせてそっぽを向く。
「十和は隠しごとばかりだ」
「え?」
「椚局長が十和の実家を知っていたってことは、鹿妻さんだけでなく局長も事情を把握してたってことだろう? 相棒のわたしはなにも知らなかったのに」
「それは、以前、悠ちゃんと光英は家に来たことがあって。えっと、慧ちゃん……?」
慧のようすに十和はたじろぐ。
それを見た椚は首を傾げる。
「なんだか十和と間宵は随分仲がよくなったんだな。家に招待したりしてまるで恋人だな」
椚の言葉に明らかに動揺したのは慧だ。
バックミラーに映った慧の顔がみるみる紅潮していく。
対し、十和はなんでもないことのように言った。
「恋人じゃないけど、プロポーズはしたよ。いいところで緊急通信が入って邪魔されちゃったけど」
「はあ?」
椚はらしくない素っ頓狂な声をだす。
「十和! 馬鹿! いま言う話じゃないでしょ!」
慧に叱責されるも、その理由がよくわからず顔を見合わせた十和とダブルは同時に首を傾げる。
「ふっ、ふはははははっ!」
高らかに笑ったのは椚だ。
「ほら、椚局長に笑われちゃったじゃないか!」
「くくっ……。いや、違うんだ、間宵。いいんだ、それで」
「え? どういうことです?」
「おかげでいい感じに肩の力が抜けたよ。助かった」
椚がバックミラー越しに目を細めて笑いかける。
慧は見たことのない椚の親しみのこもった笑みに、不意にドキッとしてしまった。
いつものスーツ姿ではなく、ポロシャツにスラックスという軽装であるせいか、なんだか局長との距離が近く感じるせいかもしれない。
「で、十和。首尾はどうだ?」
十和はタブレットを椚に差しだす。そこには地図が表示されていた。
「川崎の埠頭か……!」
「現場に行こう、光英」
ふっと笑むと、いつものバリトンの締りのある声が響いた。
「悪いな。もとより、そのつもりだ」
椚は運転をセーフティモードからマニュアルに切り換えると、警告が発されるのも無視して急ハンドルを切る。
窓から手を出し警光灯を屋根に貼り付け、アクセルを踏みこんだ。
*
――先生、本当に行くんですか。
――もう先生じゃないよ。やめてくれ。
――先生は一生、先生ですよ。
少なからずとも俺にとっては。
――やめてくれ。そんな価値ないよ。
――そんなことありません。
お願いですから、聞いてください。
一時の感情でそんな決断をしてはいけない。
あなたは人類を新たなステージに向かわせることができるひとだ。
この新しい光は、それこそすべてのひとの光になることができる。
――やめてくれ!
――先生……。
――本当にもうやめてくれ。
お願いだから。
そんな価値ないんだよ。
最低な人間なんだよ。わたしは。
――先生。
とりあえず、現場である茜の入院していた病院に向かっている。
日は暮れて夕闇が背後から迫っていた。
「それが数分前にネットにアップされた」
椚がタブレットを後部座席に座った慧に渡す。
慧はそこに映っている映像に息を呑んだ。
どこかの工場と思しきコンクリートと配管が剥きだしの部屋の中央に、巨大な貯蔵タンクがあった。
透明なそのタンクのなかには瑠璃色の微かに発光してみえる液体のようなものが満たされている。
そしてその前の床には目隠しをされ後ろ手に縛られた鹿妻と茜がぞんざいに放置されていた。
「どこですか、ここは」
「いま、探っているところだ。だが海外のサーバーを経由しているらしく特定には時間がかかるようだ」
ハンドルを握った椚が冷静に告げる。
「この後ろのタンクの中身はミセリコルディア?」
十和が聞く。
「そのようだ。一体、どうやってこんなに大量のミセリコルディアを製造したのか。おかげでミセリコルディアだと気づいた一部の人間が騒ぎ出して、閲覧数も増えつづけている」
慧がはっとして顔を上げる。
「もしかして……、先の捜査の報復? 犯行声明は出ているんですか?」
椚は苦い笑みを浮かべる。
「間宵、察しの通りだ。違法薬物取締部に対し、声明文らしきメールがあった。復讐戦らしい」
「そんな……! なんで、よりによって鹿妻さんと茜ちゃんなの……!」
「鹿妻は運悪く居合わせただけのようだ。もともと六反田茜を狙っての犯行と睨んでいる。病院の監視カメラの映像からも、清掃業者を装った犯人グループらしき人物らを捉えていた。リネンを運び出す台車に紛れこませて連れ去ったようだ」
「なんで、茜ちゃんを……」
「もしかして、アンプリファイアだってバレたってこと?」
十和が口をはさむ。
椚のハンドルを握る手に力がこもる。
「ああ。その可能性が高い」
「こっちの機密にも通じてるんだ。最悪だね……」
「なに? どういうこと?」
慧だけが状況をわかっていないようだった。
取り残されて戸惑いながら十和に聞く。
「アンプリなんとかって、なに? そういえば、さっきも言いかけてたわよね。なんなの、それ?」
「増幅器だよ」
十和が答える。
「え? なにそれ?」
「茜ちゃんはこの世界で二番目に見つかった増幅器だってこと」
「わかんない。増幅器? どういうこと?」
要領を得ない十和に代わって椚が説明する。
「ミセリコルディアを体内で増やせる人間が稀にいる。それを増幅器と呼んでいる。少量の投与であったとしてもミセリコルディアを何倍にも増やすことができ、強力で巨大なアイテールを出現させることができる」
「え? 体内でミセリコルディアをつくれるってこと?」
「そうだ。そして彼らには常に暴発の危険性がともなう。今回六反田茜がさらわれたのは、彼女がアンプリファイアだからだろう。もしかしたら奴らは故意に暴発を起こすつもりなのかもしれない」
慧は一軒家で溢れるほどの蝿や蛆虫を思い出す。
つまりあの量は茜がアンプリファイアだったからだということだ。
「ちょっと待って。二番目ってことは、もしかして一番目って……?」
十和はなんでもないことのように微笑みながら自分を指差して頷いた。
「うん、僕が一番目」
後部座席の真ん中で、ちょこんとおとなしく座っているシベリアンハスキーのダブルを慧は見つめる。
「もしかして、だから、ダブルは……」
水色のまん丸の目でダブルは慧を見つめ返す。
その目は全然別物なのに、なんだか十和にそっくりだ。
「ねえ、これってネット回線につながっているってことだよね」
十和がタブレットを覗きこみながら首をかしげて聞く。
「それはそうでしょ」
「ふーん」
タブレットをさり気なく慧の手から奪い、十和は瞬きもせず食い入るように見つめる。
「蛍琉に探らせる?」
十和の言葉に、バックミラーをちらりと見て椚が頷く。
「できるか? 頼む」
「最初からそのつもりだったよね、光英は」
慧はびくっと身体を震わす。
いつのまにか助手席に十和の妹――蛍琉が座っていた。
真っ白い少女は微動だにせず正面を見つめている。
「蛍琉、大丈夫だよね?」
十和が助手席に向かってタブレットを差しだすと、蛍琉は無表情で振り向き、タブレットに向かって身を投げだした。
と、その姿は融けるように画面のなかに吸いこまれる。
「蛍琉はミセリコルディアの気配を見つけるのが得意なんだ。茜ちゃんの気配は特殊だし、あれだけ大量のミセリコルディアであればきっと見つけ出すよ」
「なにその特殊技能……」
慧がはっとする。
「まさか、いままでときどきあの娘が現場で姿を現していたのって」
「うん。ミセリコルディアを蛍琉に探してもらっていたんだ。特に強い気配がしたときは自主的にでてきちゃうんだよね」
「だからいつもあんなに早く犯人に行き着いていたのね」
なんだかずるいと言い出しそうになって慧は口をつぐむ。
ずるいわけはないのだ。
もともとが十和のアイテールなのだから。
だが、なんだか多勢に無勢な気がしてしまう。
それに――。
慧は口を尖らせてそっぽを向く。
「十和は隠しごとばかりだ」
「え?」
「椚局長が十和の実家を知っていたってことは、鹿妻さんだけでなく局長も事情を把握してたってことだろう? 相棒のわたしはなにも知らなかったのに」
「それは、以前、悠ちゃんと光英は家に来たことがあって。えっと、慧ちゃん……?」
慧のようすに十和はたじろぐ。
それを見た椚は首を傾げる。
「なんだか十和と間宵は随分仲がよくなったんだな。家に招待したりしてまるで恋人だな」
椚の言葉に明らかに動揺したのは慧だ。
バックミラーに映った慧の顔がみるみる紅潮していく。
対し、十和はなんでもないことのように言った。
「恋人じゃないけど、プロポーズはしたよ。いいところで緊急通信が入って邪魔されちゃったけど」
「はあ?」
椚はらしくない素っ頓狂な声をだす。
「十和! 馬鹿! いま言う話じゃないでしょ!」
慧に叱責されるも、その理由がよくわからず顔を見合わせた十和とダブルは同時に首を傾げる。
「ふっ、ふはははははっ!」
高らかに笑ったのは椚だ。
「ほら、椚局長に笑われちゃったじゃないか!」
「くくっ……。いや、違うんだ、間宵。いいんだ、それで」
「え? どういうことです?」
「おかげでいい感じに肩の力が抜けたよ。助かった」
椚がバックミラー越しに目を細めて笑いかける。
慧は見たことのない椚の親しみのこもった笑みに、不意にドキッとしてしまった。
いつものスーツ姿ではなく、ポロシャツにスラックスという軽装であるせいか、なんだか局長との距離が近く感じるせいかもしれない。
「で、十和。首尾はどうだ?」
十和はタブレットを椚に差しだす。そこには地図が表示されていた。
「川崎の埠頭か……!」
「現場に行こう、光英」
ふっと笑むと、いつものバリトンの締りのある声が響いた。
「悪いな。もとより、そのつもりだ」
椚は運転をセーフティモードからマニュアルに切り換えると、警告が発されるのも無視して急ハンドルを切る。
窓から手を出し警光灯を屋根に貼り付け、アクセルを踏みこんだ。
*
――先生、本当に行くんですか。
――もう先生じゃないよ。やめてくれ。
――先生は一生、先生ですよ。
少なからずとも俺にとっては。
――やめてくれ。そんな価値ないよ。
――そんなことありません。
お願いですから、聞いてください。
一時の感情でそんな決断をしてはいけない。
あなたは人類を新たなステージに向かわせることができるひとだ。
この新しい光は、それこそすべてのひとの光になることができる。
――やめてくれ!
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