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個性
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それは、個性にも見えた。それほどまでに彼女の目は印象深かった。今までに見た事の無い特別な目に思えた。
だが、それも一瞬の事で、すぐに目を逸らしてしまった。
俺にはあまりにも眩しすぎた、その強そうで優しそうな瞳は。
彼女は驚き顔を引っ込め、気まずそうに俺が通った道を走っていった。
その肩が動くごとに揺れる後ろ髪を見ながら思ったことを口に出した。
「綺麗だな…」
はたして、あの瞳を個性と呼ぶのだろうか?個性とは、もっと何か違うものだったと思うのだが、おそらく、彼女の特徴があまり無かったから、あの瞳がより、印象的に、特別に見えたのだろう。
俺は図書館に入り、他に誰もいないか確認してから、テキストを広げた。けれど、それがさっきから頭に入ってこない…。頭に残っているのは、驚いている表情や、黒が揺れる後ろ姿、そして、全てを見透かすような綺麗な瞳だった。
…やばいな、いや、テストの事だけど。
さっきから、彼女のことを褒めていたけれど、彼女自身を褒めている訳では無い、話した事がないのに、彼女の事なんて分かるはずがないんだ。ただ、あの瞳がなんか、凄かっただけだ。
本当にそれだけだった。
だが、それも一瞬の事で、すぐに目を逸らしてしまった。
俺にはあまりにも眩しすぎた、その強そうで優しそうな瞳は。
彼女は驚き顔を引っ込め、気まずそうに俺が通った道を走っていった。
その肩が動くごとに揺れる後ろ髪を見ながら思ったことを口に出した。
「綺麗だな…」
はたして、あの瞳を個性と呼ぶのだろうか?個性とは、もっと何か違うものだったと思うのだが、おそらく、彼女の特徴があまり無かったから、あの瞳がより、印象的に、特別に見えたのだろう。
俺は図書館に入り、他に誰もいないか確認してから、テキストを広げた。けれど、それがさっきから頭に入ってこない…。頭に残っているのは、驚いている表情や、黒が揺れる後ろ姿、そして、全てを見透かすような綺麗な瞳だった。
…やばいな、いや、テストの事だけど。
さっきから、彼女のことを褒めていたけれど、彼女自身を褒めている訳では無い、話した事がないのに、彼女の事なんて分かるはずがないんだ。ただ、あの瞳がなんか、凄かっただけだ。
本当にそれだけだった。
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