金色の恋と愛とが降ってくる

鳩かなこ

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180.深くまで溶ける*

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「……お、お手柔らかに……」

 しかし八月一日宮のことだから、無茶はしないという信頼がある。

 あゆたは気絶するほどの快楽というものに思いを馳せて、あゆたも男だからそんな愉悦を極めてみるのも、八月一日宮と一緒なら……などと愚にもつかない考えに至った。

「どう? あゆたさん」

 腰をぐりっと回されて、奥をこねられる。

「んなっ」
 
 妙な声が出てしまった。かっと顔が熱くなる。うろたえたあゆたをからかうように八月一日宮はまたぐりぐりと腰を擦り付ける。

「あ、ああっ、仁乙、仁乙……っ」
「あゆたさん……、あの、そろそろ、もうちょっと動き、強めます、ね」

 体の中でまた膨らんでいるのはさっきから感じていた。

 八月一日宮はもどかしいように、腰を回して襞を掻きまわした。

 内襞を擦られて、その度に脳髄がちかちかする。肌の触れ合ったところが溶けて混ざり合っていきそうだ。 

「ん……!」

「ゆっくり、ですね」

 八月一日宮と密着していた腰がゆったりと出て行く。寄せては返す波のように、しかし確実に狭いところを埋めていく。

「あ、あ、それ、あああ!」
「あゆたさ、ん、いい?」

 腰が勝手に動いて、八月一日宮の綺麗な腹筋に性器をこすりつけてしまった。先走りがぷっくり盛り上がって、恥ずかしさと気持ちよさが全身を焙っていく。

「いい、ああ、あ、そこ、ひゃ!」

 腹の間に挟まれていたあゆたの性器も扱かれた。

 あゆたは後ろにのけ反るように体を突っ張らせた。それを引き戻され、腰を打ち付けられた。

 体の奥を掻きまわされ、ぬちぬちと同時に屹立も気持ちよくされる。たまらない。じんじんした熱の塊が下腹に溜まっていく。

「あ、あ、いい、も、もっと」
「っ、ん、あゆたさん、ん」

 ゆさゆさと体がゆさぶられ、切羽詰まったように両足を抱え上げられた。

 繋がりが深くなる。圧迫されて苦しい。苦しいのに、あゆたはもっと八月一日宮にしがみつきたかった。
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