悪役令息に転生したのでそのまま悪役令息でいこうと思います

マンゴー山田

文字の大きさ
68 / 105
真相編

具現化する悪意

しおりを挟む

「ということで食堂のご飯はメトル君でも食べられるようになったからね!」
「はー…マジ感謝だわ…」

ありがたやありがたやと両手を合わせて僕を拝んでくるメトル君に苦笑いを浮かべながらも、心からよかったと思えた。
これで一先ずメトル君のご飯事情がよくなるね!

学園のキッチン奪還作戦はあっさりと勝敗が決まった。

なんてことはない。
権力の暴力である。
しかも一番偉い人からの一言で。

とってもいい笑顔でサムズアップしてる陛下の影が見えるのは気のせいだ。うん。

まずはと敵の視察をしに皆で食堂へ行ったら「何しに来た」って顔を厨房にいた人全員にされて、僕はぷっぷと頬を膨らませてぷいっ!と顔を背けた。それに「可愛いなぁ」とデレデレし始めた父様と「ああ。大変可愛らしい」としみじみと告げるフリードリヒに怒る気も失せて、ぷしゅうと膨らませていた頬を元に戻せば「ああ! 可愛かったのに!」と肩を落とす父様とフリードリヒ。
まぁ食堂に来てもご飯を食べる訳でもないし、さっさと部屋に戻れば直ぐにフリードリヒと父様がお手紙を書き始めてしまった。残された僕たちは暇を持て余した結果、トランプをすることに。
七並べ、ババ抜き、じじ抜きと遊んでいると、じじ抜きで一気にアルシュ達のテンションが上がった。じじ抜きってジョーカーの代わりにどれが抜かれたのかが分からないから白熱したよね。
そこで戻ってきたフリードリヒと父様を加え二グループに分かれてじじ抜きを遊んでおやつを食べてご飯を食べて本を読んでお休みをした。
けど次の日、フリードリヒと一緒に起きて「キッチン奪還どうしましょう?」と朝ご飯を食べながら聞いてみたら「ああ。それならもう決着はついたから」と静かにカップを傾けていて。それはどういうことなんだろうと口を開きかけた時に「おはようございます」と父様たちが部屋に来たからそのまま言葉の意味を聞くこともなかったんだけど…。

食堂に行ったらなぜか王宮の食堂にいたポプナーさんがいて。あれれー?
可能な限り首を傾げて「???」と頭の上に一杯「?」マークを付けていると「レイジス様!」と爽やかな笑顔で名前を呼ばれた。

ポプナーさんは王都から学園に戻る時に食堂に寄った時の人ね。共に戦場を駆け抜けた為か、僕にとっては戦友という感じだ。
そんなポプナーさんがなんで学園に?とフリードリヒを見れば、こっちも爽やかにそして不自然なくらいのいい笑顔を浮かべていた。おおう…。なんか怖い。

「レイジスに対して腹が立ったからつい、ね?」
「ついって…」
「父様がいた頃はもう少しマシなご飯だったからつい、ね?」
「父様まで…」

ということは、父様がいた時よりもご飯が酷いということだ。なんで? どうして?とかくんかくんと頭を左右に揺らす。

「ううーん…本当はレイジスにはまだこういった話は早いと思うんだけど…。仕方ない」

父様が少し悩んだそぶりを見せるけど、結局はこそっと耳打ちをしてくれた。
ああ、なるほど。

「ポッケナイナイはダメだと思う」
「ポッケナイナイ?」
「ふぐっ! 可愛い…!」
「レイジスはそんな可愛い言葉をどこで覚えたんだい?!」

うぐっと胸を手で押さえて前かがみになる父様とフリードリヒにおろっとすればアルシュに「ああ、お気になさらなくても大丈夫ですよ」と真顔で言われた。
ぶるぶると小さく震えている父様とフリードリヒをアルシュに任せてソルゾ先生を見れば苦笑いを浮かべている。その間にポプナーさんが僕たちの近くまで来てくれた。

「お久しぶり…というわけでもありませんがお久しぶりです。レイジス様」

左胸に手を置いて頭を下げるポプナーさんに「や、やめてください!」とぶぶぶと両手を振れば「本来ならこれが正しんですけどね」と笑われた。
けど僕にとっては友達みたいな感覚だからね。

「しかしまさか昨日手紙が届いてすぐ学園へ行け、と何の説明もなしに陛下から勅命を受けるとは思いませんでした」
「ふえ?!」

ポプナーさんの言葉に驚いていると『手紙』というワードが引っかかった。
そう、昨日フリードリヒと父様がしたためていたものもまた手紙。
まさか…。
確信にも近い視線でちらりとフリードリヒと父様を見れば、二人ともにっこりと笑っていて。それにへらりと笑い返すと「やっぱりか」と納得しちゃった。
でも、気がかりなことが一つ。

「えと、それで…」
「ああ。ここにいた人たちならとりあえず働かせてます。人手が足りませんからね」
「そうなんだ。よかった」

まさか全員クビ、とかだったらどうしようと思ったけど、ここの人たちはお金をポッケナイナイした人たちだ。クビになっても当然なんだけどね。

「だが食堂に関しては、私にも責任があるからね」
「あ、フリードリヒ殿下」

華麗に復活したフリードリヒが僕を見て、苦笑いを浮かべている。フリードリヒの責任? どういうこと?

「私がここに来なくなったせいで気付かなかったんだ」
「あ」

そっか。侍女さん達が料理を作ってくれるようになったからフリードリヒ達は食堂へと来なくなった。来てもお弁当を持参してたからね。ここのご飯は食べていない。
文句を言おうにもフリードリヒが何も言わないのだから、と文句さえ言えなくなってしまった。例え公爵相手でも。
今この学園にはフリードリヒがいるからね。平等、とはいってもそれは言葉だけなのだから。

「だからここにいる者達の事は父に報告はするが、クビにはしない」
「ですからおやつを無料で常備しておくことにしたんです」
「おやつを?」
「ああ。ここは貴族が通う学園だが、やはり金銭的に厳しい者達もいるだろう? だからおやつを常に置いておけば生徒全てがつまめる。それも階級関係なく」
「なるほど?」

首を傾げる僕に父様が「処分が甘いけどね」と笑っていたけど。

「それにこれからスパルタで料理を覚えていただくんです。この方が罪悪感がなくて助かります」

そう言って笑うポプナーさんに、なにかうすら寒い物を感じたけど気のせいだろう。うん。

「王宮から見習いたちを連れてきたので、昼食から新しい料理が提供できますからね」
「すごーい!」

わはーと素直にそう言えば「レイジス様のレシピは王宮で何度も作っておりますからね」とポプナーさんがちょっとだけ胸を張る。
むふー。喜んでもらってるみたいでよかったー。

「じゃあじゃあ新しいレシピも渡さなきゃ!」
「ぜひ! できれば料理を作ったことのある方を…!」
「じゃあ侍女さんにここに来るようにすればいいのかな?」
「それならば護衛を…」
「ああ。それなら心配ない」
「殿下?」
「あの侍女たちをどうこうできる男は恐らくいないからな」
「ほへ?」

ふふっと笑うフリードリヒに首を傾げれば「彼女たちは特別な訓練を受けてるからね」と父様がこそっと教えてくれた。
特別な訓練…。
ううーん…。確かに何かと戦闘態勢に入る侍女さん達だなぁとは思ってたけど。
だからと言って嫌いになるわけじゃないからね!

侍女さん達の意外な事実を聞いてからポプナーさんに新しいレシピを渡してバイバイをした。
お昼から食堂の料理が様変わりし、ボリュームもたっぷり更にはデザートも食べたことのないものに変わったことで、生徒が殺到したうえに食べ残しはほぼゼロ。今まではやっぱり残してた生徒が多かったんだって。
味が薄いというのはいい時もあるけれどやっぱり罪だと思うんだ。特に僕みたいな味が濃いご飯に慣れちゃった舌にはね。
更にお代わりも自由にしたみたいで食べ盛りの生徒たちには喜ばれてる。
皆食べ盛りだからねー。

ついでに朝食も始めたらしく生徒たちがわいわいと騒ぎながら食堂へと吸い込まれていく姿はとても楽しそうだった、と父様から教えてもらった。

その後、学園のキッチンを王宮の料理人さんを修行の場として提供し、そこで3年ほど修行すれば王宮の料理人かそこで覚えたレシピを使ってお店を開いてもいいという条件付をつけたうえで元々いた料理人さん達はそこで働いてもらっている。
頑張れば王宮の料理人として働けるからやる気は跳ね上がっているし、王宮から来た見習いの皆さんもやる気がすごい。

僕らがキッチンを奪還した翌日、学園長先生に「無事?キッチンは奪還しました」っていう報告をしたんだけど、そこでなぜか僕とメトル君だけ学園長室から追い出された。
なんでもフリードリヒ達に話があるからって理由で。なら殆どいったことのない学園の中を歩けるチャンスでは?!と思っていたらメトル君が一緒にいれば学園を回ってもいいよ、と学園長先生に言われて一緒に回ってもらっている。
今は当然授業中だから誰もいない廊下を二人で歩くのが楽しい。

初めて学校に来てから約4ヶ月。あの時より体力が付いてるから階段も楽々登れる。初めて登校した時、階段は登れたけどすぐに息が上がっちゃってね…。
そして今、僕らは図書館にいる。窓から見えるお日様はまだまだ上にある。
僕の横には借りた本が2冊、メトル君の側には3冊置かれている。5冊全部を側に置くのは危ないってメトル君に言われちゃったんだよね。フリードリヒとかもそうだけど、メトル君の過保護も大概だよね。

「それと、おやつが食べ放題なんだよー」
「へぇ、それはありがたいな」
「やっぱりおやつがあると嬉しいよねー」
「まぁな。騎士科の連中は特に喜ぶだろうな」
「そういえば、メトル君はなんで騎士科にいるの?」
「うん?」

ずっと気になってたこと。
メトル君はなぜフリードリヒと同じ騎士科の制服を着ているんだろう?

「そうか、お前は知らないのか。裏ルートは騎士科に入らないと発生しないんだ」
「そうなんだ!」

本編すらプレイしてないからね。僕!
ってあれ? メトル君が騎士科にいるってことは…?

「じゃあ、魔力は?」
「そんなもんお前の四分の一以下だぞ?」
「はわぁ?!」

ええ?!
あまりの驚きに思わず大きな声が出たけど、メトル君が「うるせぇ」と口元を手で押さえられた。むぐぐ。ごめん。

「今は授業中でここには誰もいないけど静かにしろ」
「むぐぐ。ごべんばざい」

ちらっと司書さんが僕らを見たけど何も言われなった。けど、視線が鋭かったから素直に「ごべんばざい」と言えば頷かれた。
うぶぶー…。
口から手を離してもらって聞きたいことを聞いてみようかなーなんて思っていると「それで? 今まで何やってたんだ?」と聞いてくれた。わお! 僕からあれこれ話していものか迷ってたからメトル君からそう言われるのすごい助かる!

「えっとね! えっとね!」
「落ち着け。それで、最近面白かったことはなんかあんのか?」
「最近だと…アミレットを作ったかな?」
「アミレット? …ああ。アミュレットか」
「はば」

ああー…またアミレットって言っちゃったー! リーシャやソルゾ先生には言っても「てへ」で済むけど、メトル君だと羞恥が半端ない。はじかしー!
しゅばっと両手で顔を隠せば「そんな恥ずかしいことか?」と言われるけどやっぱり恥ずかしい! メトル君の言葉にこくこくと頷けば、頭にぽんと手を置かれた。

「気にすんなって。それで?」
「あぅ…」

なでなでと頭を撫でられれば、恥ずかしさよりも嬉しさが勝る僕って単純。
するっと覆っていた手を口元までずらせば「ん?」と優しい瞳で僕を見つめるメトル君についへらっと笑えば「どうした?」と言われてしまう。

「うふふ。なんか嬉しいなって思って」
「頭撫でられるのが嬉しい?」
「うん。なんかこう…ほわーってする」
「…そうか」

そう言ってなでなでと頭を撫でてくるメトル君にうふふ、うふふとほんわかとしていると「それで?」と話の続きを聞かれる。

「そういえばアミレットを作った時に変な事があったんだ」
「変な事?」
「うん。アミレットって魔石に文字を刻むんだけど、こっちの文字だと僕にはその効果がないみたいなんだよね」
「………………」

不思議だよね、と笑おうと思ったら撫でてくれていた手がピタリと止まって、眉を寄せているメトル君が僕を見ていた。
うん? どうしたの?

「それで?」
「あ、うん。それでこっちの文字じゃなくて日本語で作ったら効果が得られたんだ」

ちらっと機嫌を伺うようにしながらそう言えば「…そうか」と言って頭から手を離して肩を掴まれた。それも両方。それからメトル君の方へと上半身を向けられると、瞳を真っ直ぐ見つめてくる。
ほわ?

「いいか、レイジス」
「う、うん?」
「日本語は緊急時以外使うな」
「え?」
「いいな? それと英語もだ」
「………………」

まるで子供に言い聞かせるようにそう言うメトル君に、僕は躊躇いながらもこくんと頷けば「ならいい」と言ってまた頭を撫でてくれた。
なんで日本語と英語を使っちゃいけないんだろう?
そう聞ければよかったんだけど「そうかー。日本語とか懐かしいなー」とメトル君がそう言いながら笑えばもうこの話は終わり、と言われた。

「でもさ、光魔法と闇魔法の魔石が作れるかもしれないんだよ」
「あ? 光と闇の魔石ってないのか?」
「うん。リーシャから聞いたんだけど光の魔石を作ろうとした人は制御ができなくて亡くなったらしいんだ」
「ふーん? でもお前は制御できるんだろ?」
「ううーん…どうなんだろう? 闇魔法は大丈夫だと思うんだけど光魔法ってあんまり使わないから…」

そう。光魔法って今やリーシャの方が制御がうまいからね。だから使う機会なんかほとんどなかったんだよ。でもそろそろ光魔法を使わないとまずい気がするんだよねー…。

「それで? どうやって作るんだ?」
「え? ダメって言わないの?」
「なんでだ? 作りたいんだろ? お前」
「まぁ…そうなんだけど…」

でも作りたいのは光の浄化魔法だけなんだよね。これがあるのとないのだと全然違うから。しかもこれから先お魚さんが届いたりすると光の浄化魔法があれば便利だと思うんだー。

「というかなんで光と闇の魔石は作っちゃいけないんだろうね?」
「さぁな。俺に聞くな」
「あ、じゃあ属性武器とかは?」
「なんだそれ」
「属性魔法をぎゅぎゅっと圧縮した武器だよ」
「へぇ、それは面白いな。詳しく聞かせろ」

と、魔石に関しては投げやりだったメトル君だったけど属性武器には食い付いてきた。やっぱり武器だよね!
んふんふと笑いながら「その属性武器ってなんだ」とせっついてくるメトル君に「えとねー」と詳しく話せば「まじかー! もう少し魔力があったらできそうなんだけどなー」と悔しそうにしていた。
けど魔力がないのならそこで重宝するのが魔石。

「魔石があると便利だよー」
「そう言えばお前らはそろいのクリスタル付けてるよな」
「あれは作ってもらったんだ」
「お前が作ったんじゃないのか」
「今なら作れそうだけどねー」

あははと笑えば「そうかー。魔石かー」とメトル君が手を見つめている。欲しいのかな?なんて思いながら首を傾げれば「そろそろ戻るか」と唐突に僕を見てそう告げる。
うん? いきなりですな?

「おっさんには言ってきたけど、ここからだと少し歩くからな」
「あ、そっか。じゃあ行こう」

そう言って二人で立ち上がって側にあった本を持つ。僕は二冊、メトル君は三冊。
ちなみに本の中身は動物図鑑である。結構楽しいんだよー。これ。

「邪魔したな」

メトル君が司書さんに告げると、僕も「お邪魔しましたー」と言えば頭を軽く下げられただけで怒られることはなかった。それにほっとしながら先に僕が階段を下りていく。後ろからメトル君が降りてくるのは「もし躓いても後ろからなら首根っこ掴めるからな」と言われたから。階段とか滅多に躓かないよーと笑ったけど「レイジスだしなぁ…」と言われてしまった。
そんな風に言われれば躓かない自信がなくなって先に降りているわけだけども。

「あ、そうだ」
「ん? どうした?」

とん、と先に僕が踊り場に着いてから以前メトル君に聞かれた「うさぎと卵」の謎が解けたことを言おうと思って、身体ごと振り返る。

「前聞かれたうさぎと卵のことなんだけど…」

そう言ったところで、とん、と胸を強い力で押された。
それに「え?」と思った時にはすでに身体が後ろに傾いていて。

なんで?と瞳を大きく見開いてメトル君を見れば逆光だったけどその顔はなぜかはっきり見えて。

「悪いな。レイジス」

見えた顔のその口はなぜか口角が持ち上がっていたことが衝撃で。
なんで、どうしてという疑問を抱きながら僕の身体は重力に従い落ちていくのをどこか他人事のように感じていた。

キラキラと光るそれを視界の端に捉えながら。


しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

悪役令息の兄って需要ありますか?

焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。 その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。 これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。

過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます

水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。 家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。 絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。 「大丈夫だ。俺がいる」 彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。 これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。 無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

【完】僕の弟と僕の護衛騎士は、赤い糸で繋がっている

たまとら
BL
赤い糸が見えるキリルは、自分には糸が無いのでやさぐれ気味です

妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。

藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。 妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、 彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。 だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、 なぜかアラン本人に興味を持ち始める。 「君は、なぜそこまで必死なんだ?」 「妹のためです!」 ……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。 妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。 ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。 そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。 断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。 誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。

もう一度君に会えたなら、愛してると言わせてくれるだろうか

まんまる
BL
王太子であるテオバルトは、婚約者の公爵家三男のリアンを蔑ろにして、男爵令嬢のミランジュと常に行動を共にしている。 そんな時、ミランジュがリアンの差し金で酷い目にあったと泣きついて来た。 テオバルトはリアンの弁解も聞かず、一方的に責めてしまう。 そしてその日の夜、テオバルトの元に訃報が届く。 大人になりきれない王太子テオバルト×無口で一途な公爵家三男リアン ハッピーエンドかどうかは読んでからのお楽しみという事で。 テオバルドとリアンの息子の第一王子のお話を《もう一度君に会えたなら~2》として上げました。

処理中です...